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浮沈
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浮沈の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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よい本です。 | ||||
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どの巻も味わい深くワクワクしながら、時にはしんみりと読み重ねてきたシリーズでしたが、終わってしまいました。どんなことにも終わりがあるということを、あの田沼政権の終焉とともにしみじみと感じ入りました。 | ||||
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最終巻らしい内容でした。所々にこの後の小兵衛やおはるの行く末までも書き添えられています。 このシリーズを読むきっかけとなったのは他の作家との短編集にあった「鬼熊酒屋」でした。もしも最初に読んだのが他の、例えば剣客商売番外編の「ないしょ、ないしょ」だったら池波正太郎の小説を読んでみたいとは思わなかったと思います。 この剣客商売の中だけを見ても同じように、登場人物やストーリーによって前面に出てくるものが大きく違って見えるものだと思いました。 歴史ものは、縁故関係が遠かったり、複雑だったり、それに加えて名前が変ったりもするので、途中でもう誰が誰だか分からなくなりそうなこともありましたが、最後の最後まで楽しく読み進められたのは、やはり一番は著者の「読ませる力」のお蔭だと思います。 江戸時代は他の本でも読んでいて以前からおもしろそうだと思っていたのですが、このシリーズでは幕末の日本史にも興味を持つことができ、物事の考え方や視野が少し広がったような気がします。 「剣客商売」シリーズと、池波正太郎という小説家に出会えて本当によかったです。おもしろかった! | ||||
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田沼意次の時代が大きく変化していく。 小兵衛も66歳となり 振り絞る力が・・・せつない。 26年前 滝久蔵の助太刀をした。 そのことで 滝久蔵は評価されて出世するのであるが。 しかし、薄汚れた 滝久蔵を見つけるのだった。 借金を 踏み倒そうとする。 一方 助太刀をしてきった 山崎勘介の息子 勘之介にであう。 その 勘之介の 潔さ 礼儀正しさに 小兵衛は驚く。 借金を踏み倒された 平松多四郎は その顔ゆえに 処刑されてしまう。 女郎と遊ぶ息子 伊太郎は 滝久蔵は問題にせず さらし首になっているのを 取り返そうとする。 小兵衛は それを手伝う。 小兵衛は 凛として 無外流の 霞の剣を 大治郎の前で見せる。 長編は 読みやすい。あぁ。これで 最後なんですね。 江戸の情緒、小兵衛と言う人物の振る舞い、おはるの軽快さ。 眼に浮かぶようなシーン。食事の風景。 大治郎の成長。そのまわりにうごめく人たち。 池波正太郎 ありがとう。楽しかった。 | ||||
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いつものように幾つかの事件が同時並行で進行するのだが金貸し平松親子の筋が悪い。 小兵衛が肩入れする理由が希薄。 | ||||
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読み進んでいって「あれ、もう続きないの?」みたいな印象でした 正直、テレビドラマから入った私は小説は完全に後追い、しかも ドラマも小説もキチンと最初から読んでいなかったので時系列が ちぐはぐでしたが、発表順に読んでも時系列の狂う物語はたくさん あるのでそこらへんは脳内で矯正しながら読んでいけました この物語の主人公は、大いなる「時」に身を任せる江戸の人たち だと思います。テレビドラマもそこを汲んでいる。私はオープニングの あの江戸の人たちが生を謳歌している映像になによりも惹かれました 原作を読もうと思ったのはそれがきっかけです 大らかで気前のいい秋山小兵衛を中心とする江戸の人情味溢れる 人間模様、まるで料理番組かと勘違いするほどの細かい料理描写 剣術のスピード感もさることながら、悠久の自然にたたずむ人の 生き様を、勧善懲悪の視点で痛快に描く本作品がもう二度と続きが 描かれないのかと思うと切なくなります | ||||
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買ったばかりなのでまだ読んでいません。 読みたかったので期待しています。 | ||||
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15巻位から、終わりが近い匂いがプンプン(ー ー;)最後は何か不完全燃焼な感じがしてしまいました…。最後は大治郎も美冬もあまり登場しなくて残念。おはるにも子が産まれて、それでも明るい未来を感じさせてくれる終わり方にして欲しかった…詮無い事ですが…。 | ||||
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当方も池波正太郎狂の一人。 暇さえあれば、池波小説を読んでいる。 住んでいる地域の書店にて、剣客商売の最終話「浮沈」のみなかったので、Amazonさんを利用。 池波先生の晩年の作品、秋山小兵衛とともに歳を重ねられてきたことがよく分かる。 小兵衛の最終章をいろいろと夢想しながら読み込んで・・・満足、まんぞく。 剣客商売番外編の「まんぞく、まんぞく」の言葉を借用。 当方にとっては、池波文学のどの1編をとっても★多数である。 | ||||
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シリーズ最終巻。 遂にここまで読み進めてしまった。 この読後の淋しさが何とも言えない。 最終巻の本編はシリーズの最後を飾るだけあり、なんともこの世の儚さ、人生というものの浮き沈みをメインにした内容になっている。 まさにタイトル通り「浮沈」であり、この表題はしっくりくる。 田沼意次も失意のうちにこの世を去り、小兵衛の身の回りにいた仲間や知人などの後日談も書かれている。 あれだけの権勢を誇った田沼家も没落し、小兵衛の門弟であった滝久蔵の昔の見る影もない没落ぶりなどをみると、 まさに人生の浮き沈みを感じさせるのだ。 人というものはちょっとしたことで、没落し堕落するものだと感じさせずにはいられない。 それにしてもこの最終巻を読んで、剣客商売は一六巻で完結したか否か、の論争についてだが自分は完結したと確信した。 エッセイイスト筒井ガンコ堂氏は、この後も話は続く予定だったのだ、といっているが、やはりそれは番外編として描きたかったのだろう。 筒井氏曰く、八十過ぎた小兵衛と孫の小太郎の活躍を描く構想を、池波があたためていたことを述懐している。 小兵衛の後日談は、この浮沈の事件のあと、七十五歳まで描かれている。 あの二十番斬りの時の小兵衛の姿は無く、老いた老人の余生の姿を感じ取れるのだ。 小兵衛をもってしても老いには勝てず、ただの年老いた老人となっていく・・・。 まさに浮沈とはよくつけた表題だ。 四谷の弥七もこの年には亡くなってい、小兵衛の碁敵でもある小川宗哲先生も亡くなられている。 この小兵衛の老いを最後読むことによってなんとも淋しさを感じずにはいれないのだ。 江戸に生きる庶民の暮らし、風俗や情景を端的で緻密な文章で綴った、この剣客商売も、 よいよもって、この巻で完結を迎えた。 作者の江戸の風情や粋、造詣の深さに脱帽である。 まさに池波作品を代表する代表作だ。 最高の江戸の粋と風情を味あわせてくれる最高の一冊。 読んでない方は是非! | ||||
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発注数日後届きました。 価格の安い商品でしたが、表紙もしっかりとしていて、破れや黄ばみありませんでした(中古本の割りに) 楽しく読書できました。 | ||||
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26年前、秋山小兵衛が助太刀した滝久蔵は、見事に父の敵を討ち富山に帰った。 さぞかし立派な武士になっているだろうと思っていた小兵衛だが、立ち寄った店で 偶然落ちぶれた滝久蔵の姿を見る。しかも久蔵は、何やら良からぬことを企んでいた・・・。 「剣客商売」シリーズ16。 いよいよ剣客商売シリーズも最終話となった。 見る影もなく落ちぶれ、しかも悪事に手を染めている。そんな滝久蔵を、小兵衛は 複雑な思いで見つめるのだが・・・。さまざまな人間の思惑が入り乱れ、今回も目が 離せない展開になっている。相手が誰であれ、正義を貫くためには容赦しない秋山 小兵衛の潔さは見事だ。複雑に絡み合ったいろいろな事件をどう収束させていくのか? そこのところも充分読み応えがあった。 勧善懲悪の爽快さ、人生の悲哀や浮沈、人情、時の流れ、そして老い・・・。どの話にも 深い味わいを感じる、面白いシリーズだった。 | ||||
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新装版は売り切れのようですね。ただ、装丁がきれいだから、全館新装版で買っている人はそっちがいいかも。 剣客商売を読み出して、秋山父子、まわりの人々にまみえ、なんと楽しい時間だったか。 別巻も含め、この最終本までも、一気に、文字通り一気に読んでしまったが、この「浮沈」が最後だとわかっていたから 私はあえてこの本を、数ヶ月も机の上に置いたまま、読めずに来てしまった。 だって、これで皆さんとお別れなんて淋し過ぎるじゃないですか。 でもとうとう、いずれ来るその日を迎えてしまった。 いやぁ、最後の最後まで、実に楽しいすばらしいシリーズだった。 本作も、いつも通り時間が過ぎ、江戸の町の生活があり、ちゃんとみな年をとっていった。 そして、ある意味淡々と、しかも(池波氏が翌年の自らの死を知っているがごとく)きちんと始末をつけて 将来を暗示し、あるいはきっぱり言い切って、終わってしまった。 やれ淋しい。 解説の常盤さんのように、きっとこれからも何度も何度も読み返すんだろうなぁ。 いやぁ、本当に有り難う。いい人達に知りあえた。 こんな思いになる小説は、正直いまだなかった気がするな。 | ||||
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剣客商売を読み出して、秋山父子、まわりの人々にまみえ、なんと楽しい時間だったか。 別巻も含め、この最終本までも、一気に、文字通り一気に読んでしまったが、この「浮沈」が最後だとわかっていたから 私はあえてこの本を、数ヶ月も机の上に置いたまま、読めずに来てしまった。 だって、これで皆さんとお別れなんて淋し過ぎるじゃないですか。 でもとうとう、いずれ来るその日を迎えてしまった。 いやぁ、最後の最後まで、実に楽しいすばらしいシリーズだった。 本作も、いつも通り時間が過ぎ、江戸の町の生活があり、ちゃんとみな年をとっていった。 そして、ある意味淡々と、しかも(池波氏が翌年の自らの死を知っているがごとく)きちんと始末をつけて 将来を暗示し、あるいはきっぱり言い切って、終わってしまった。 やれ淋しい。 解説の常盤さんのように、きっとこれからも何度も何度も読み返すんだろうなぁ。 いやぁ、本当に有り難う。いい人達に知りあえた。 こんな思いになる小説は、正直いまだなかった気がするな。 | ||||
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二十六年前に小兵衛が出会った人々と次々に再開していく話です。 この巻で一番のお気に入り人物は伊太郎です。二十六年前に敵討ちを成功させた滝でもなく、清純な心を持つ山崎でもなく伊太郎です。最初はだらしない青年かと思いきや最後には勇気あるところを小兵衛にみせつけます。 顔が悪徳商人っぽい顔のために損をする多四朗が登場します。私も顔で損をする人間なので痛いほどこの人の気持ちが解ります。「人間は中身だ」ときれいごとを言う人が世の中にいますが、顔が悪いだけで中身まで変に思われることが多々あります。顔が悪いだけで無実の罪を着せられます。多四朗の最後はかわいそうでなりません。第一印象は大事かもしれませんが、もっと人間の中身を見て欲しいと思いました。 | ||||
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何気ない会話がいい。 「先生。今日は、いい日和でございますねえ」 「千造。こんなに心地よい日和は、一年の内、数えるほどだ」 「ほんとうに、さようでござんす」 「人の暮しと同じことよ。よいときは少ない」 「まったくで」 | ||||
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タイトル「浮沈」のとおり、人の生き様の浮き沈みを思い知らされるシリーズ最終巻。 それにしても「真田太平記」も、この「剣客商売」全巻を揃え、一気に読ませて頂きました。 時代小説の面白さを堪能させて頂きました。本当にありがとうございました。 これから、「黒白」「ないしょ ないしょ」を読むのが楽しみです。 | ||||
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ついに最終巻まで来てしまった。今まで夢中で読んでしまった16冊、なんと早かったことか。もうこれ以上剣客商売の続きはないのかと思うと寂しくて仕方ない。 荒唐無稽に強い秋山小兵衛とその息・大治郎のスピード感あふれる剣術シーンの痛快さはもちろんだが、この小説に惹かれる最大の理由は、今の日本に失われてしまった「ゆたかさ」を感じられるから。 自分のためでなく、ひとのためにお金を使い、時間を使う。 現代の吝(けち)さ加減を憂いつつも、この小説の中ではそういったゆたかなひとときを楽しむのだ。 作者自身が投影されていると思われる小兵衛という人物はほんとうに魅力的だ。池波正太郎だからこそ書き得たキャラクターであろう。 そして、その小兵衛とともに浅草を歩き、角の蕎麦屋で一杯やり、菓子屋で落雁を買い、駕籠かきには心づけをはずみ、おはるの手料理に舌鼓を打つのだ。 『剣客商売』の中では、江戸はすぐそこにある。 池波氏曰く「時代小説を書けるのはもう自分の世代まで。」何となれば、江戸に生きた世代と接していた最後の世代だから。 それほどに今の日本は変わってしまった。 けれど、私たちは『剣客商売』の中で江戸の息吹を感じることができる。江戸を知らないけれど、懐かしさを感じ、安心し、日本人であることの誇りを感ずる。 ああ、また『剣客商売』を読みたくなってしまった。 | ||||
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