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群狼の舞 満州国演義 三
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群狼の舞 満州国演義 三の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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満州国建国から始まる。だが、そこに当時多くの日本人が感じたであろう喝采や熱狂、 理想などはほどんど描かれない。影の部分のみ描かれていく。 主人公の4兄弟。太郎は、外務官僚で、関東軍のやり方を苦々しく思っていながら 結果、新国家建設を前向きに考えるようになる。次男、次郎は仲間を失い、 傍観者ではないが、その空間に漂う人となる。三男、三郎は理想に燃える憲兵隊として 描かれているが、作者が描きたいのは、対する質の悪い軍人たちであろう。 四男、四郎は、ナイーブな学生の性質のまま、その空間に流される人として 描かれる。 また、四兄弟を通して、当時の中国や朝鮮側の国家意識の低さや、日本人同様、暴力を 行使する人の残念ぶりも描かれている。あと、ソ連、共産党の幻想、介入、日本の軍の強さ、 虐殺、強奪など。 自らを上に置いて、指導してやる体で、日本の不況を脱するために満州国を建設したものの こんどは、その満州国を維持するために、戦線を拡大させていたく過程の端緒がこの巻では 描かれている。 当時の空間、事象を生きれば、当然、その瞬間、よろこび喝采した人も多かった だろうが、そのようは人のいたよ程度の描き方だ。描く価値はなかったのだろうか。 死ぬことがわかってる役者が、途中、ずっと死ぬ演技をしてるかのように 全編、残念な結末になります感がある。まだ、3巻目、4巻目を読むのがつらいなぁ。 | ||||
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軍部の横暴に立腹する外務官僚の長男は、徐々に時代の空気に絡め取られて「(満州国という)国家を創造することは男の最高の浪漫」とうい熱狂に身をおくようになり、馬賊の次男は「血は日本人でも、こころには国籍なんかどこにもない。」と言い放つ。正義感の強い三男は憲兵隊員として忠実に任務を果たしてゆく。大人になりきる前にさまざまな経験をしてしまった四男は、自分の意思とはなんら関係なく、大人たちに利用されるだけの存在となってしまった。 さてこの四兄弟がいつ、どこで運命の交差を迎えるのか、たいへん楽しみな展開となりつつある。最後の船戸文学、残りは6冊だけになりました・・・。 | ||||
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