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日輪の遺産
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日輪の遺産の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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浅田次郎は、こういった「人」を描き出す作品に長けていると思う。 これは、初期の作品だが、そうした部分を感じさせぬ表現力だ。太平洋戦争について語るとき、いろいろな側面がありすぎて多分に難しいだろう。しかし、この作品は、旧軍がマッカーサーから奪取し、隠匿した金品に纏わる話だけで、戦争を端的に表現できていると思う。 戦争で、日米がこうむった損失とそれで得た教訓。そんな、将来を見据えた著者の前向きな姿勢を物語の中から感じた。 それから、あとがきに加え文庫のためのあとがきが後述されているが、この作品を書くきっかけと作中に込めた想いが端的にまとめられている。 | ||||
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小説だけに限らないと思いますが、凄くメジャーになった作品が出た作者の”それ以前の作品”には少々荒っぽくても何か読んでいて勢いが感じられることがあります。浅田次郎の「日輪の遺産」は、このような作品があることを全く知りませんでした。 「蒼穹の昴」のように確信をもって手に取ったわけでなく、当サイトのおすすめで、期待半分で読み始めただけに大変得をした気がします。 確かにストーリーは強引です。途中からいきなりマッカサーはないでしょう、フィリピンの宮殿?現代の主人公2人の家族??? でもいいんです。過去と現在、各々の最後である洞窟と花見の場面だけで十分過ぎる価値があります。本当にこういう抜き打ちのような一冊は大好きです。 | ||||
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女学生達の「清さ」には身がつまされる思いです。 エピソードは別にして、 同種の清さを自身の幸せに 反映させられなかった若者達は 当時無数にいるはずです。 それが同じ日本人として無念でしかありません。 そして人間マッカーサー。 どういう人柄だったのか事実を知らないけれど、 素晴らしく人情味溢れるキャラクターに描かれていました。 彼に対する歴史学的評価はさておき、 「あの地位まで行く人には、人間的な魅力が必要だよな」 と納得してしまうリアルさでした。 | ||||
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タイトルに惹かれてなんとなく買って読みましたが、とてもおもしろか ったです。 この話はフィクションでも、実際、戦争があって、国のために生きて、 国のために死んでいった人は大勢いたのは事実で、読んだ後もいろいろ と考えさせられました。 後半は本当に感動です。いろいろな人の想いが、すごく切なくて、最後 まで涙が止まらなかったです。 | ||||
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初めて浅田作品を読んだのですが、泣いてしまいました。声をあげて。読書なれしてない私には最初のほうは読みにくい印象を受けましたが読み進むうちに書き分けられている各登場人物の視点から見る世界に引き込まれ、時代、空間を一気に超えてすべての物語が集約されていくような感じでした。読書量はそんなにない私ですが、今まで読んだものの中で確かな手ごたえを感じる作品でした。読み終えたあとの恍惚とした充実感は忘れられません。今のこの平和な日本がまさに私達に残された遺産であると気づかされました。そしてあらためて今の時代に生かされていることに感謝の気持ちでいっぱいです。 | ||||
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巻末で著者ご本人が書かれているように「方針転換」後処女作なので文章構成や話の流れにやや生硬なところがあり、特に後半はちょっとタレてしまうところもあるのですが、それとて「蒼穹」を読んだあとだからこそ感じるインプレッション。ミステリとして間違いなく一級品であります。 | ||||
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浅田次郎が描いた終戦時の日本の姿が、まるで現時代のように間近に感じられます。著者の背景描写、人物設定は、すべてが個人の想像力にもっとも浮かべやすい技法を用いて構成されており、小説を苦手とする人にも、文学の門を広く公開してくれている気がします。 浅田次郎らしく、もちろん「泣き」も入ります。 | ||||
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この作品を読む前に、この作者の他のユーモア小説を読んでいたので、タッチの違いに非常に戸惑った。読了した今、作者の真価はこの小説にあると思える。鮮やかな展開、重厚な情景、作者自身が愛したに違いない登場人物たち。お勧めする一冊です。 | ||||
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なんという想像力、なんという筆力。必ずしも実話ではないのだが、もしかしたらあったのかもしれない話。 大平洋戦争では兵隊として死んでいった人たちの他に多 くの非戦闘員の死がありそれぞれにドラマがあったはずだ。浅田次郎氏はエッセイの中でも沖縄のことなどを例にあの戦争で世界を相手に戦った日本の精神力を訴えておられる。もちろん日本の軍隊がアジアで行ったことを忘れてはならない。ただそれと同時に「お国のために」と死んでいった無名の人たちも絶対に忘れてはならないし、彼等の無念を未来に活かさないといけない。今という時代を生きる者の義務といえよう。 この「日輪の遺産」で繰り広げられる、ある将官と女子高生たちの物語を読んでいるとモノクロームの情景が頭に浮かんできて自分が昭和20年のまっただ中にいるような気持ちになる。浅田次郎氏の背景描写力にはただただ感動。最後のシーンではとにかく太平洋戦争で死んでいった非戦闘員のそれぞれのドラマを思い、涙がどばっとでる。本当にどばっと出るのだ。 こういう小説を学校で教えれば子供達がただ「戦争は悪い」ではなくもっと戦争について深く考える機会を与えることができるだろうに。それにしても浅田次郎氏の歴史モノはなんでこんなに入り込めるのだろう。まず親が読んで子供にも読ませたい小説だ、これは。 | ||||
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