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みな殺しの歌
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みな殺しの歌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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あの大藪氏が亡くなってから早くも11年を迎えた。しかし、彼の作品は全く色あせていない。むしろ新鮮。いまでこそ、大藪氏の傑作群を現代の新読者の方々に届けるべきである。昔こそ角川文庫からかなりの量が刊行されていた。だが、長い間大藪作品は書店から姿を消していた。しかし、光文社は「伊達邦彦全集」なるファンにとってとてもうれしいことをしてくれ、徳間文庫も続々新装版が刊行されている。これはとてもよい取り組みだ。続編「凶銃ワルサーP38」が刊行されるのが待ち遠しい。 で、本書のこと。 いつか、大藪作品のことを評して「銃と車をとったらなにも残らない」というものがあったそうである。なんだとっ!!!!!解説にて新保さんも言っているけれど仮にそれが正しいとしても、この面白さは一体何なんだ?「ガンとカー」だけでこれほどスリリングな小説を書いた、ということである。コイツはなにもわかっちゃいない。だいたい、大藪春彦という孤高の作家がいなければ、今の日本はハードボイルドがほとんどを翻訳ものに占められているだろう。 読んだあとに知ったことだが、この作品は1960年発表。デビューから2年ほどしかたっていない。なんと。大藪氏はデビュー2年の新人作家にしてこんなにエンターテインメント色溢れる傑作をものにしたのである。主人公の一人ひとりに復讐を遂げるまで(本書ではまだ完遂はしていないが)のプロセスをかっこよく描いたと思えば、銃をまるで「人間」のように愛着をもって書く。「銃&復讐鬼と化した人間」のコンビがとてもいい。銃撃戦や逃亡、殺人と、大藪アクションを確立したものとして高く評価したい。 | ||||
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