■スポンサードリンク


みな殺しの歌



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
みな殺しの歌 (ノン・ノベル)
みな殺しの歌 (徳間文庫)

みな殺しの歌の評価: 3.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.00pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

大藪春彦は永遠に

あの大藪氏が亡くなってから早くも11年を迎えた。しかし、彼の作品は全く色あせていない。むしろ新鮮。いまでこそ、大藪氏の傑作群を現代の新読者の方々に届けるべきである。昔こそ角川文庫からかなりの量が刊行されていた。だが、長い間大藪作品は書店から姿を消していた。しかし、光文社は「伊達邦彦全集」なるファンにとってとてもうれしいことをしてくれ、徳間文庫も続々新装版が刊行されている。これはとてもよい取り組みだ。続編「凶銃ワルサーP38」が刊行されるのが待ち遠しい。

で、本書のこと。
いつか、大藪作品のことを評して「銃と車をとったらなにも残らない」というものがあったそうである。なんだとっ!!!!!解説にて新保さんも言っているけれど仮にそれが正しいとしても、この面白さは一体何なんだ?「ガンとカー」だけでこれほどスリリングな小説を書いた、ということである。コイツはなにもわかっちゃいない。だいたい、大藪春彦という孤高の作家がいなければ、今の日本はハードボイルドがほとんどを翻訳ものに占められているだろう。
読んだあとに知ったことだが、この作品は1960年発表。デビューから2年ほどしかたっていない。なんと。大藪氏はデビュー2年の新人作家にしてこんなにエンターテインメント色溢れる傑作をものにしたのである。主人公の一人ひとりに復讐を遂げるまで(本書ではまだ完遂はしていないが)のプロセスをかっこよく描いたと思えば、銃をまるで「人間」のように愛着をもって書く。「銃&復讐鬼と化した人間」のコンビがとてもいい。銃撃戦や逃亡、殺人と、大藪アクションを確立したものとして高く評価したい。
みな殺しの歌 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:みな殺しの歌 (徳間文庫)より
4195872375

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!