マックス・カラドスの事件簿
評判
マックス・カラドスの事件簿の評価:
3.00/5点 レビュー 2件。 - ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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マックス・カラドスの事件簿の評価:
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カラドスは、莫大な遺産を従兄弟から贈られ悠々自適の生活を送っている男性。23歳の時に、森の中を乗馬中、小枝が目にぶつかったのが原因で失明しましたが、努力で視覚以外の感覚を研ぎ澄まします。そして35歳の時に、興信所の仕事を始めた旧友との再会をきっかけに、「趣味的に」謎解きに係わっていきます。
視覚的情報を得られない探偵がどのような手段で謎を解明するだろうという点がとても魅惑的な設定なのですが、私が約30年間、視覚に障害のある方と交流させていただいた経験から言わせていただければ、カラドスが指先で手紙や新聞のインクの後の凹凸をたどって字を読んだり、杖も使わず初めての土地を独りで歩いたりするのは、現実には有り得ません。従って、そこに拘ると、カラドスの探偵談はまったく面白くなくなってしまうのでその点は無視して読みました。
一読しての感想ですが、本作は「荒唐無稽なお話としか言いようがないけれど、面白かった」。雰囲気の違う様々な事件・・・殺人事件ばかりでなく、銀貨の真偽、消えたネックレスや銀器の行方、アパートの幽霊談、第一次世界大戦前夜のスパイ物、記憶喪失の謎・・・と謎の趣向がバラエティですし、カラドスは能力的には特異人物ですが、性格は慎ましく嫌味がなくて好感が持てました。登場人物としては、むしろカラドス以外の人物達の印象が強く、愛すべき夫婦あり、困った恋人達あり、一癖二癖あるエキセントリックな人物(現実にはありえないだろうという人物も含め)ありと楽しめます。そして結末も、ホッとするのもあり、ああそういうことかと(少し)納得するのもあり、その謎解きはないでしょ!と天を仰ぎたくなるのもあり(笑)。
本格ミステリとしてではなく、「ミステリ仕立ての荒唐無稽なお話」と割り切って読むと意外と楽しめるのではないでしょうか。
(追記)
視覚的ハンデを負ったリアルな主人公の探偵物としては、英国史に残る全盲の治安判事ジョン・フィールディング(1722~1780)を主人公にしたブルース・アレグザンダーの『グッドホープ邸の殺人』『グラブ街の殺人』がお勧めです。