■スポンサードリンク
隠し剣秋風抄
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
隠し剣秋風抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.54pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画『武士の一分』の原作は、この本に収められている『盲目剣谺返し』だ。 そして当然のことながら、映画と原作はちょっと違う。 何が違うのかというと、原作の三村新之丞はキムタクほどかっこよくないのだ。当たり前だけど。 その代わり、生活感があってたくましく、それまでの人生を背負った「男」であり、「武士」なのだ。 美男子となっているのだが、そんな雰囲気ではないのだ。 新之丞は妻の加世を愛している。愛しているので、「男がいる」との噂に絶えられない。 武士の一分の大義の下に、憎い間男を成敗するのだ。 多分そうに違いない。 藤沢周平の小説で描かれる、真の武士、真の男というものは、そのような自身のプライドよりもっと大切なものをもっているのだから。 新之丞にとっては、加世の存在なのだ。 離縁するのも、万一に備えて、加世に難儀が及ばせないため。 憎い間男である島村は組頭という権力者なのだから。 その証拠に、見事、島村を討ち果たし、加世が戻ってきてくれたときに、喜んでいるのだから。 プライドよりもっと大切なもの、それを見つけてこその人生なのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
藩のため、愛する者のため、そしておのれのプライドのため、人を切るには それなりの理由があった。日常の様子からは想像もできぬほどの剣の腕。 この作品に登場するのはそういう武士ばかりだ。だが、どんな理由があるに せよ、人を切り殺すことに変わりはない。その悲哀さも含め、人の心の揺れ 動くさまを作者はじっくりと描いている。いつの世も、生きることには悩み がある。すっきりしたラストばかりではないけれど、心に余韻を残す作品 だった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!