残像に口紅を

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評判

残像に口紅をの評価:

3.92/5点 レビュー 99件。 C ランク

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平均点3.92pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全193件 161〜180 9/10ページ
No.33
(5pt)

圧倒的な文章体験。秀逸なタイトル。

素晴らしかった!素晴らしさのあまり何度も読んでいる最中興奮して彼や友人に感想を伝えてばかりいた。久しぶりにこんな躍動的でワクワクして、言葉遊びを楽しめる文章に触れたなあ。そもそもタイトル自体が美しいじゃないか。「残像に口紅を」、だよ。
言葉がひとつずつ消滅していく。主人公の佐治のとる行動全てが書き手筒井康隆自身の行動でもあり、その挑戦をする姿勢が格好良い。だって普通の作家、こんなことしないもん。物語を描き続けていくことが作家だと思うもん。でも彼は試してみる。実践する。そして読み手の私はドキドキはらはらする。どの言葉が無くなったのか?今の世界は一体何が失われているのか?そして、消失したものを意識することによって、より悲しみと空白は増してしまうのか。
残像に口紅を、というタイトル。失われた影に化粧をする、美しくあれと捧げる紅。全てが消失してしまう最後、さてこの世界には何が残るのか。なにも残らない、という事実が残る?私の心の中に、何が残る?からっぽでがらんどうな文章?思考をぐるぐると巡らせても解らない、圧倒的な文章体験。秀逸なタイトル。
最後は言葉が少なくなってきたところで言い回しが複雑になっていたから、ちょっと疲れる部分もあった。だけれどもまた、時間を置いて再読しよう。楽しかった、ある意味文章のジェットコースター、波に乗っていた気分である。私はこういう人が「作家」だなあと強く思う。筒井康隆の本をもっと読みたい。
現実世界の皮をほろほろとはがされていくようで、実際の目に見える世界が歪むようで。SFなんて言葉で集約できない世界。言葉だけで綴る世界。なのに言葉を無くしていく世界。たまらない、すばらしい、すばらしすぎる。
偶然と幸福を噛み締めて、この本に出会えてよかった。年を重ねても、こんなにも躍動する出会いを経験させてもらえるなんて。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.32
(4pt)

状態がよかったです

折り目などもなかったので非常に満足です。
ありがとうございました。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.31
(4pt)

状態がよかったです

折り目などもなかったので非常に満足です。
ありがとうございました。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.30
(5pt)

圧倒的な実力で捩じ伏せられました

私はわりと近年の作品ばかりを読む向きで、筒井作品も数冊しか読んだ事がありませんでした。が、これを読んで格の違いを思い知らされてしまいました。
世界から音が1つずつなくなっていくという趣向の小説で、消えた音を使って叙述される物も同時に小説世界から消えていきます。メタフィクションのため、このアイディアでできそうな事を端から網羅している感があります。
言葉が消える事による作中世界での混乱をユーモラスに描き(第一次元)、次に消える文字の物がこれでもかと出てきて読者に予測させるちょっとしたゲーム性や、叙述の不可能性を逆手に取った文章の面白みを描き(メタ次元)、文学として制約の上で表現の豊かさを探ったり(メタメタ次元)。
特にこの、ただ単に単語や言い回しを言い換えるだけではなくて「いかに表現するか」「あたらしい文体が生まれるのではないか」と格闘する姿勢に、底なしのバイタリティを感じます。あくまで攻めの姿勢なんですよね。

また、物語としての余韻も鮮やかです。
セカイ系という言葉はもう古いのかもしれませんが、主人公の個人的な都合で世界が崩壊というのは、そういうことですよね。破滅が約束された世界での物語というのはどうしても胸が苦しくなります。
オチの付け方も目が覚めるようなものでした。私はもっと開かれたラストをぼんやりと予想していたのですが、なるほど、こう示されると、これがあるべき結末だなと思います。奥付を眺めながら呆然としてしまいました。

あと挿絵も面白いです(よく見ると切り取られてない部分も字の形になってる)。収録を判断したのが誰か知りませんがグッジョブ。

SFや実験小説は特にそうだけど、いかにマスターピースと呼ばれる作品でも、時間が経つ程ありきたりになっていくものです。でも、この名作に「過去の」という言葉が冠されるまでには、まだまだ21世紀の文壇は盛り上がる必要があると感じました。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.29
(5pt)

圧倒的な実力で捩じ伏せられました

私はわりと近年の作品ばかりを読む向きで、筒井作品も数冊しか読んだ事がありませんでした。が、これを読んで格の違いを思い知らされてしまいました。
世界から音が1つずつなくなっていくという趣向の小説で、消えた音を使って叙述される物も同時に小説世界から消えていきます。メタフィクションのため、このアイディアでできそうな事を端から網羅している感があります。
言葉が消える事による作中世界での混乱をユーモラスに描き(第一次元)、次に消える文字の物がこれでもかと出てきて読者に予測させるちょっとしたゲーム性や、叙述の不可能性を逆手に取った文章の面白みを描き(メタ次元)、文学として制約の上で表現の豊かさを探ったり(メタメタ次元)。
特にこの、ただ単に単語や言い回しを言い換えるだけではなくて「いかに表現するか」「あたらしい文体が生まれるのではないか」と格闘する姿勢に、底なしのバイタリティを感じます。あくまで攻めの姿勢なんですよね。

また、物語としての余韻も鮮やかです。
セカイ系という言葉はもう古いのかもしれませんが、主人公の個人的な都合で世界が崩壊というのは、そういうことですよね。破滅が約束された世界での物語というのはどうしても胸が苦しくなります。
オチの付け方も目が覚めるようなものでした。私はもっと開かれたラストをぼんやりと予想していたのですが、なるほど、こう示されると、これがあるべき結末だなと思います。奥付を眺めながら呆然としてしまいました。

あと挿絵も面白いです(よく見ると切り取られてない部分も字の形になってる)。収録を判断したのが誰か知りませんがグッジョブ。

SFや実験小説は特にそうだけど、いかにマスターピースと呼ばれる作品でも、時間が経つ程ありきたりになっていくものです。でも、この名作に「過去の」という言葉が冠されるまでには、まだまだ21世紀の文壇は盛り上がる必要があると感じました。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.28
(4pt)

残された文字の選択

「あ」がまず消えて、最後に「ん」が消える。そんな文字が消えていくスリリングな体験を味わうことができる唯一無二の作品。作者は執筆にあたり、消す文字の選択順についてどのように考えたのだろうか?残したい文字から選択したのか、消したい文字(消すと面白い文字)から選択したのか?筒井康隆の事だから、きっと後者だろうな。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.27
(4pt)

残された文字の選択

「あ」がまず消えて、最後に「ん」が消える。そんな文字が消えていくスリリングな体験を味わうことができる唯一無二の作品。作者は執筆にあたり、消す文字の選択順についてどのように考えたのだろうか?残したい文字から選択したのか、消したい文字(消すと面白い文字)から選択したのか?筒井康隆の事だから、きっと後者だろうな。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.26
(5pt)

作中で遊ぶ著者と読者

実験の趣向よりも著者自身がこの試みの意味に疑問を感じているように読める点が面白いところです。例えば主人公・勝夫(=筒井康隆)が「読者はどのような展開を望んでいるのか」と考えたり、この試みが終わったとき俺は作家として飛躍できる、と自分を鼓舞している点などでそう感じられます。また登場人物が何度も目の前で消失したり、ボキャブラリーが貧困な人々が登場しオタつく姿を何度も描く点などは大衆(=友人の津田=読者)迎合的です。

その中でも勝夫の自伝の部分は秀逸です。例えば「エリート意識」の「え」が消失しているので「おのれの高貴さを衒い、学を衒い、生まれや家格を自慢し」を言い換えている点は著者のエリート意識への嫌悪をかえって強調することに成功しています。また自伝の途中で「は」を消失させ「男親、女親」を「男、女」とそっけなく言い換えた点は著者の両親への感情を良くあらわしています。

このように小説の裏にいる著者を意識して読めば本書の中弛み感も楽しく読めるのではないでしょうか。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.25
(5pt)

作中で遊ぶ著者と読者

実験の趣向よりも著者自身がこの試みの意味に疑問を感じているように読める点が面白いところです。例えば主人公・勝夫(=筒井康隆)が「読者はどのような展開を望んでいるのか」と考えたり、この試みが終わったとき俺は作家として飛躍できる、と自分を鼓舞している点などでそう感じられます。また登場人物が何度も目の前で消失したり、ボキャブラリーが貧困な人々が登場しオタつく姿を何度も描く点などは大衆(=友人の津田=読者)迎合的です。

その中でも勝夫の自伝の部分は秀逸です。例えば「エリート意識」の「え」が消失しているので「おのれの高貴さを衒い、学を衒い、生まれや家格を自慢し」を言い換えている点は著者のエリート意識への嫌悪をかえって強調することに成功しています。また自伝の途中で「は」を消失させ「男親、女親」を「男、女」とそっけなく言い換えた点は著者の両親への感情を良くあらわしています。

このように小説の裏にいる著者を意識して読めば本書の中弛み感も楽しく読めるのではないでしょうか。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.24
(5pt)

消えゆくは 音と世界と いろは歌

「いろはにほへと ちりぬるを〜」

誰もが知っているいろは歌だが、最初にこの歌を詠んだ作者については諸説が挙
げられている。それは別の話なので省く。

古人は全ての仮名を使って(ん_についての言及は避けよう)いろは歌を詠んだ
が、筒井康隆はその逆に挑んだ。

全ての音が、徐々に消えていく。
そしてその音を持つもの達も、存在しなくなる。

初めは緩やかに。読者にはその異変に気づかせる事も無く。
何かが変なのだが、得てして変化の渦中に居る者にとっては、それが緩やかなも
の程気付きにくいものである。

では、異変を感じ取った時には?
残された世界は?

日本語圏でしか堪能できないのが非常に残念だが、日本語を読み書き話す人には
是非読んで欲しいとさえ思う。個人的には、日本文学史上に残る傑作だと思う。

この作品は文章での表現について納得できない制限を感じた筒井氏だからこそ創
り得た作品だと思う。
いろは歌同様、以降の作家が同様の技法を試みても、二番煎じと取られかねない。

この本はエンターテインメントとして勿論楽しめるが、読後に語彙論について考
えた人も少なくないだろう。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.23
(5pt)

消えゆくは 音と世界と いろは歌

「いろはにほへと ちりぬるを〜」

誰もが知っているいろは歌だが、最初にこの歌を詠んだ作者については諸説が挙
げられている。それは別の話なので省く。

古人は全ての仮名を使って(ん_についての言及は避けよう)いろは歌を詠んだ
が、筒井康隆はその逆に挑んだ。

全ての音が、徐々に消えていく。
そしてその音を持つもの達も、存在しなくなる。

初めは緩やかに。読者にはその異変に気づかせる事も無く。
何かが変なのだが、得てして変化の渦中に居る者にとっては、それが緩やかなも
の程気付きにくいものである。

では、異変を感じ取った時には?
残された世界は?

日本語圏でしか堪能できないのが非常に残念だが、日本語を読み書き話す人には
是非読んで欲しいとさえ思う。個人的には、日本文学史上に残る傑作だと思う。

この作品は文章での表現について納得できない制限を感じた筒井氏だからこそ創
り得た作品だと思う。
いろは歌同様、以降の作家が同様の技法を試みても、二番煎じと取られかねない。

この本はエンターテインメントとして勿論楽しめるが、読後に語彙論について考
えた人も少なくないだろう。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.22
(4pt)

小説(現実)の虚構性、筒井の異常なまでの言語感覚、反骨精神が楽しめる秀作

筒井の「現実=虚構」と言う持論と卓抜した言語感覚を活かした奇想天外な実験小説。「言葉狩り」への反骨精神もあるのか、作家である主人公がこの世から文字が段々と消えていく様を"小説"とした描いたもの。文字が消えると、その文字を使用した名前を持つ人間、物質も消える。

この趣向が分かった際、ドタバタに逃げるしかないと予想したが、どうしてどうして。消えた文字が少ない間は、同時に消えて行く家族への感傷小説(題名は娘への想いを綴ったもの)。文字数が1/3程度減った段階で、筒井には珍しい情交シーン。文字数が半分前後まで減った時点では、文壇批判と自伝。本当に使用可能な文字が減っているのかと疑うほどの自然な文体で驚かされる。自伝の途中で、残っている文字数が1/3程度になって、流石に同じ単語や同音異義語が多くなり、文章に不自然さが見られるが、これが歪んだ過去と共鳴し、読む者に不思議な印象を与える。それにしても、普段は自伝や情交シーンを描かない筒井がこうした実験小説の中でそれを試みる点にチャレンジ精神を感じる。ここまで来ると、もう最後はどうなるかと興味津々。残り10文字程度で、主人公が丘の上の建物に登って景色を俯瞰した感想を述べる辺りは圧巻。よくもここまで、単語が残っていたと感心する程。消して行く文字の順序はどうやって決めたのだろうか ?

小説(現実)の虚構性、筒井の異常なまでの言語感覚、反骨精神が楽しめる秀作。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.21
(4pt)

小説(現実)の虚構性、筒井の異常なまでの言語感覚、反骨精神が楽しめる秀作

筒井の「現実=虚構」と言う持論と卓抜した言語感覚を活かした奇想天外な実験小説。「言葉狩り」への反骨精神もあるのか、作家である主人公がこの世から文字が段々と消えていく様を"小説"とした描いたもの。文字が消えると、その文字を使用した名前を持つ人間、物質も消える。

この趣向が分かった際、ドタバタに逃げるしかないと予想したが、どうしてどうして。消えた文字が少ない間は、同時に消えて行く家族への感傷小説(題名は娘への想いを綴ったもの)。文字数が1/3程度減った段階で、筒井には珍しい情交シーン。文字数が半分前後まで減った時点では、文壇批判と自伝。本当に使用可能な文字が減っているのかと疑うほどの自然な文体で驚かされる。自伝の途中で、残っている文字数が1/3程度になって、流石に同じ単語や同音異義語が多くなり、文章に不自然さが見られるが、これが歪んだ過去と共鳴し、読む者に不思議な印象を与える。それにしても、普段は自伝や情交シーンを描かない筒井がこうした実験小説の中でそれを試みる点にチャレンジ精神を感じる。ここまで来ると、もう最後はどうなるかと興味津々。残り10文字程度で、主人公が丘の上の建物に登って景色を俯瞰した感想を述べる辺りは圧巻。よくもここまで、単語が残っていたと感心する程。消して行く文字の順序はどうやって決めたのだろうか ?

小説(現実)の虚構性、筒井の異常なまでの言語感覚、反骨精神が楽しめる秀作。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.20
(4pt)

文字が使えなくなっても、よく意味のある文書になっているものだ

使える文字が少なくなってゆく中での実験小説

なぜこのような実験小説を書いたか背景がわからずに
レビューを書いていたのですが、そんな事情で生まれた小説なのですね
しかし天才です。

まるで筒井自身のような小説家が私小説を書いているような
内容で、すこしづつ使える文字(音)が無くなってゆく中で
表現しようとしている小説である.目次も第一部〜第三部と
3つだけで目次の意味をなさないし、あとがきなどの解説も無い
本当に本文だけの小説である。しかも単行本であると、小説なのに
袋とじはあるわと、とても実験的である。

このような小説に一貫した内容をもたせるのは無理で、冒頭にも
最後の方はドタバタになると書いてあったが、意外と最後の方まで
意味の通った文章ですごいなと思った.また、最初に「あ」が消えているはず
なのに、まったくどこに消えているのかわからないぐらいすごい本でした。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.19
(4pt)

文字が使えなくなっても、よく意味のある文書になっているものだ

使える文字が少なくなってゆく中での実験小説

なぜこのような実験小説を書いたか背景がわからずに
レビューを書いていたのですが、そんな事情で生まれた小説なのですね
しかし天才です。

まるで筒井自身のような小説家が私小説を書いているような
内容で、すこしづつ使える文字(音)が無くなってゆく中で
表現しようとしている小説である.目次も第一部〜第三部と
3つだけで目次の意味をなさないし、あとがきなどの解説も無い
本当に本文だけの小説である。しかも単行本であると、小説なのに
袋とじはあるわと、とても実験的である。

このような小説に一貫した内容をもたせるのは無理で、冒頭にも
最後の方はドタバタになると書いてあったが、意外と最後の方まで
意味の通った文章ですごいなと思った.また、最初に「あ」が消えているはず
なのに、まったくどこに消えているのかわからないぐらいすごい本でした。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.18
(5pt)

悲しきエンターテイメント

言葉が消える。
すると、人が、ものが、残像を残して消えていく。

最初はわからない。
消えた文字探しをしたりして、おもしろがる。
それもだんだん強がりに過ぎなくなって、やけっぱちになったり呆然としたり。
そして言葉がなくなって不便さもきわまり、さて行き着くその先は。

言葉が不自由になるにつれて、文章としては滑稽で笑いを誘うのに、その心は悲しみに暮れている。
このギャップが、泣き笑いを誘う。
不自由な言葉の中では、エロティックなシーンでも、楽しいような脱力するような、奇妙な感覚を呼び起こす。

まさに悲しきエンターテイメント。
読めば読むほど、題名の秀逸さに驚かされる。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.17
(5pt)

悲しきエンターテイメント

言葉が消える。
すると、人が、ものが、残像を残して消えていく。

最初はわからない。
消えた文字探しをしたりして、おもしろがる。
それもだんだん強がりに過ぎなくなって、やけっぱちになったり呆然としたり。
そして言葉がなくなって不便さもきわまり、さて行き着くその先は。

言葉が不自由になるにつれて、文章としては滑稽で笑いを誘うのに、その心は悲しみに暮れている。
このギャップが、泣き笑いを誘う。
不自由な言葉の中では、エロティックなシーンでも、楽しいような脱力するような、奇妙な感覚を呼び起こす。

まさに悲しきエンターテイメント。
読めば読むほど、題名の秀逸さに驚かされる。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.16
(1pt)

各章に挿入される動物のハメ絵のほうが面白いかも

使える言葉と、その言葉の文字が名前に入った物質が次々と消えていく。

凄いことやってると思うが、読んでみるとめんどくさいだけ。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877
No.15
(1pt)

各章に挿入される動物のハメ絵のほうが面白いかも

使える言葉と、その言葉の文字が名前に入った物質が次々と消えていく。

凄いことやってると思うが、読んでみるとめんどくさいだけ。
残像に口紅を (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 残像に口紅を (中公文庫)より
4122022878
No.14
(4pt)

あれ、消えてる

まず『難しい文章!』と最初から思いました。でも一章の最後で登場人物が『気付いていたかい?もうすでに一文字消えてるんだ』って言葉で、やられた感がありました(笑)『五十音が段々消えてく』ってのは知ってたけど、まさか既に消えてたとは。一体どの文字が消えてたのかちょっと探したりして。こんな感じで最初はワクワクするんです。それが文字が消えるにつれ、いたはずの人が消え、主人公もその存在を忘れる。また消えたか。でも誰が消えたのか分からない。実際に小説から文字が消えてく空しさ、そして主人公が感じる虚しさが伝わって来て、なんとも言えない気分になります。こんなにも切ない『実験小説』が他にあるだろうか。そして最後の一文字になった時、あなたは何を感じる? …とまぁ、書いていて訳分からなくなりましたが(笑)途中文字が減るせいで、言い回しがしんどくなってきて、読むの辛くなります。でも最後まで読みたいと思ってしまう小説です。
残像に口紅を Amazon書評・レビュー: 残像に口紅をより
4120017877