(短編集)

風に舞いあがるビニールシート

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評判

風に舞いあがるビニールシートの評価:

4.11/5点 レビュー 122件。 C ランク

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平均点4.11pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全244件 81〜100 5/13ページ
No.164
(4pt)

拘りある人のストーリー

葛藤しながらも、たぶん普通以上に何かに拘っている人のストーリー。普段、まあいいかと終わらせている自分に気付かされます。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.163
(4pt)

タイトルからは全く想像できないストーリーでした

6編の短編の中、印象に残ったのは「器を探して」と表題の「風に舞いあがるビニールシート」です。「器を探して」は気まぐれな女性上司に振り回され、恋人と仕事との間で悩む優しい女性の話・・・かと思っていましたが、いやいやどうして。最後の数頁ですっかり見方が変わりました。「風に舞いあがるビニールシート」はタイトルから想像する日常的なストーリーとは全くかけ離れた、国連で難民の救済に奔走する男性とそんな男性を愛してしまった女性の話ですが・・・・私は通勤電車の中で読んでいたにも拘わらず、不覚にも涙を溢してしまいました。お勧めです!
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.162
(5pt)

一生懸命に生きる人へ、エールを

働く女性の問題から、果ては国連の難民問題まで、多種多様な6つのテーマを扱った短編集。「いつかパラソルの下で」でも感じましたが、この方は文章を組み立てる力、とくに会話のセンス、ユーモアのセンスは抜群ですね。

個人的には「鐘の音」という作品が一番気に入りました。仏像の美しさに魅了された修復師が、自分とその仏像だけの世界に閉じこもっていく姿が妖しげ描かれていて、読み応え十分なお話です。とくに、その仏像への一途な愛情が、実に残酷な形で終焉を迎えるのが面白いです。自分にしか救えないはずだった存在を、自ら壊し、そして決定的に汚してしまう。その喪失感が何とも言えません。おまけの大オチも、さらにひとひねりといった感じで楽しませてくれます。

全体として、何かに一生懸命になっている人に、耳元でそっとエールを送るような、ほんのり暖かい話が満載なので、落ち込んだりしたときに読んでみるのもいいのではないでしょうか。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.161
(4pt)

人生曲がり角を乗り越えていく

「お金より大切な何かのために懸命に生きる人々・・」と、この6短編の主人公たちのことを文春文庫は紹介する。そんな綺麗な言葉だけでは彼らのことを表現できてない気がして、自分の頭の中で言葉を捜し始めた。 6人の主人公たちは一生懸命に生きていて、実は人生の大事な曲がり角に差し掛かっている。そして気まぐれなボスか男かを選ぶよう迫られる弥生も、代筆依頼してでもレポートを仕上げて卒業しようとしている裕介も皆、懸命に乗り切ろうとするあまり実は自分を見失いかけている。しかし彼らの側には誰かがついていて、その誰かとの会話を通じて自分の人生のポイントを再び見出していく。まぁ観音と対話するしかなかった潔はちょっとかわいそうだったけど、テンポの良い会話を通じて彼らの心の霧がすうっと晴れていく様は、読んでいて清々しくまた心が暖まる。 これだけの文章力を持つ森さんだが、本職は児童文学で小説家としては寡作だ。会話描写と行動描写で物語を構成するしかない児童文学でこそ、このテンポの良さは養われたのだろうか。次作を読んでみたい作家だ。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.160
(5pt)

力をくれる女性たちの生き方

まずは表題作。現地採用という殻に閉じこもっていた主人公が、ついに危険な現場に赴くことを決意するまでの心の動きを描いています。国際機関に勤務しながらも、なお性役割を引きずって生きている日本人女性を、異なる文化背景を持つ外国人の元つれあいがどう見ていたかなど、なかなか興味深い記述も多く、直木賞受賞にふさわしい仕上がりとなっているように思います。

 「器を探して」というタイトルは、真に自分に見合うような男性を探してという意味も込められているのでしょうか。まあ「俺と仕事のどっちを取るんだ?」という男性には、間髪入れず「仕事!」と答えて、さっさと別れるのがよろしいかと思いますが、結末は…
 「犬の散歩」では、ふとしたきっかけから、安易な専業主婦の日常に訣別し、ハードな毎日に身を投じてゆく女性を描きます。「守護神」では、ひたむきに生きる女性が、ともすれば落ちこぼれそうな主人公の男性に元気を与えています。

 いずれの作品も、落ち込んでる人にはぜひすすめたい物語ばかりです。ここに登場するような女性たちがこの国の主流であればいいなと思いますが、まあ現実は残念な状況です。

 残る2作品は、打って変わってほぼ男性ばかりが登場します。
 「鐘の音」はミステリ仕立てのお仕事小説。上記4作品を生み出した作家が、一方でこんな作品も書けるということに、大きなポテンシャルを感じました。
 「ジェネレーションX」もなかなか後味のよい友情物語で、6編全てが帯にある「お金よりも大切な何かのために懸命に生きる」というコンセプトで一貫していることを確認しました。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.159
(5pt)

確かなともし火

確かなともし火が胸の奥に宿った。
読了後の感想をひと言にすれば、こうなる。

この連作短編集の主人公は、「大切な何か」のために、懸命に生きる市井の人々だ。
といっても、単純無垢なのっぺりとした話では、もちろんない。
生きるということの複雑さを、力強く、暖かな眼差しで、リズムよく描ききっている。

近年の連作短編の中では、紛れもない傑作だ。
読んでまったく損はありません。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.158
(5pt)

モヤモヤを吹っ切りたい人へ

本作は森絵都氏による直木賞受賞作。
6人の主人公達が織り成す、表題作他6編の短編集。

ショップオーナーに振り回されつつも器を探す弥生。
ボランティアのため水商売のバイトをする恵利子。
レポート一本に苦しむ社会人大学生の裕介。
誰よりも真摯に仏像と向き合う潔。
若者とのギャップに戸惑う健一。
難民キャンプへ夫を送り出す里佳。

本作の主人公達は皆、ストーリーを通じて新たな自分を発見する。
ただし、それは自分ひとりの世界で悟りを開くようなものではない。
周囲の様々な人達との交流により、何かを吹っ切れた、といった感じだろうか。
どれもが心地よく、壮快で、心に落ち着くものばかりである。
日常で何かモヤモヤしたものを抱えている人、心と頭を切り替えたい人に読んでほしい一作。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.157
(5pt)

やっぱりカラフルの作者だなぁ、と。

やはり一番の秀作は表題作「風に舞いあがるビニールシート」だと思う。

時代のうねりの狭間に落ちてしまった難民達。彼らは風に舞いあがる
ビニールシートのように、何の抵抗も出来ずただ世界に翻弄されるのみ。
あまりにぴったりな描写に、情景がありありと思い浮かんだのは
私だけではないと思う。

主題はカラフルと同じく、【他者との繋がりによる己の再生】といった
ところであろうか。里佳はもちろん、エドについても同じ事が言える。
カラフルと違うのは、希望や幸せがまるで甘いデコレーションケーキの
ようにたくさん散りばめられているのではなく、後口がほんのり苦く、
大人向けの小説としてしっかり構築されているところ。
30才を過ぎて読むと、胸に突き刺さる話ばかりで非常に魅力的な本だと
思う。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.156
(5pt)

表題作の「風に舞いあがるビニールシート」のクライマックス

表題作の「風に舞いあがるビニールシート」のクライマックス部分で
主人公の旦那が自らの死生観・人生観について語るシーンは必見です。
小説を読んだときの心理状態などにもよるでしょうが、
情景・心境などが素直に体に入り込んでくる感じがしました。
また、主人公に惚れた理由なども人間らしくてとても共感がもてます。

ほかの短編もはずれがなく読みやすかったです。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.155
(4pt)

短編集だと思ってなめていたら

カラフルを読んでから、森絵都さんのファンです。中2の息子もカラフルを繰り返し読んでます。
森さんの本は、読んだ後がとにかく爽やか。いい気分で眠りにつける。
長編好みの私は短編集果たして・・・と思いましたが
6篇すべて良かったですが、6篇目の表題作に久々に読書で、号泣してしまいました。
難民救済の現場で愛する人を失った里香が、その喪失感を乗り越え、前進する姿に。
こう書くと、なんだか安っぽく聞こえますが、
まずは一読あれ!森絵都さん読むとじわじわ元気出ます。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.154
(5pt)

粒揃いの短編集

全6話の短編集。
個人的にここまで満腹感を味わえた短編集は初めて!なので星5つに。

伏線回収がすきな私は、すぐに結末を迎えてしまう短編が、とてもあじけなく、大した発展のない閉じた世界…といったものに感じていたのですが、見方が変わりました。

森さんのこの作品は確かにファンタジー大作のような劇的な展開はないものの、どこにでもいそうな「誰か」の代り映えもしないけど、でもどこか愛しい、そんな日常をやさしくすくい取るような、そんな話ばかりで、読み終えたあと、優しく澄んだ気持ちになれる一冊でした。

それにしても、個人的には「器を探して」と「風に舞い上がる〜」の主人公のその後が気になります…

たくさんの方がレビューに書いておられますが、
「自分にとって貫きたいもの」とは、
「大事なもの」とは何なのかを考えさせてくれる作品です。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.153
(4pt)

風に舞いあがるビニールシート

どの短編も良かったが
最後の「風に舞いあがるビニールシート」が一番印象に残った。
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4163249206
No.152
(5pt)

風に舞いあがるビニールシート

森絵都さんの作品は、小学生のときにを、そして、高校生でを読んだ。「風に舞いあがるビニールシート」は、森絵都さんの作品の中で、最高傑作ではないでしょうか?
 やはり、後ろ2つ。すなわち、「ジェネレーションX」と「風に舞いあがるビニールシート」の2作品が最高。
 本当に綺麗で透き通ったように美しい作品だと思います。
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4163249206
No.151
(4pt)

人は悲しみから立ちあがろうとする時、何が必要なのだろう‥

短編集であるが表題作は最も読み応えがある。

人は悲しみから立ちあがろうとする時何が必要なのだろう?
今も紛争に逃げ惑う難民がいるアフガンで
最愛の人、エドを亡くした順子。
彼女がどう生気を取り戻していくのかを
模索しながら読み進めた。

「泣くよりもはるかにやるべきことがある」
というエドの言葉が胸を打つ。

国連難民高等弁務官として紛争地域の最前線で
支援を続ける者ならではの魂の言葉‥

「悲しみなんてそう簡単に受け入れるべきじゃない」とも。
本当に‥私もそう思う。

茫然自失になってから「光」を見出すまでの過程を
丁寧に綴っている。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.150
(5pt)

森絵都は何を言いたいのか?

「何を言いたいのか?」を考えると非常に面白い短編集。
ストーリーの面白さを求めて読むと、やや不満足の作品ともなり得る。
ストーリーに、斬新さや意外性はあまりない。
多くの本は非日常性をテーマとするが、この本は比較的に日常性が強い。
しかし、だからこそ読者は各ストーリーの主人公に自分を投影し、この本の主張を身近に感じられる。
このストーリーの主人公達は、それぞれ自分の中に「大切なモノ」を持っている。
それが私たちに幸せ、勇気、自尊心などを与えてくれる。
帯にある「あたたかくて強くて、生きる力を与えてくれる」とはまさにこの本を端的に示している。
「私にとって大切なものはなんなんだろう?」と、ふと考えさせられる短編集。

ただ、例外的に「風に舞いあがるビニールシート」のテーマは重い。
日本人は日本の常識に支配されているがゆえに、この本に出てくるエドの言いたいことを掴むのは難しい。
この作品は、恋愛ストーリーとも捉えられるが、「難解で重苦しい現実は見て見ぬふりをされる」との一節のある通り、
平和ボケの日本人に一石を投じる面もある。この作品は、世界の現実を見なくして理解出来ない作品である。

本の好き嫌いは人それぞれだが、
この本は、読んで損はない作品としておすすめしたい。

作品を読むときは、心をからっぽにして、
ストーリーの主人公達になりきって読むことをお勧めする。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.149
(1pt)

いつもの勢いがない・賞の課題?・読みにくい

他の作品にあるような勢いがなく、無理をしている感じがして、残念でした。
大人の関係を書き慣れていないのか、男女の展開が唐突だったりするし...賞を取るために背伸びをしたのかな、という印象です。
また、電話での会話が細切れだったり、挙げる例えが20近くもあったりと、くどくて読みにくい部分も多々ありました。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.148
(5pt)

“信念を貫く”ということは

この短編集の主人公たちは、信念を持って生きている人たちです。
どの人の生き方も共感・納得できるものばかりです。
それだけ、どの話も完成度が高いということです。

特に印象に残った話は、「風に舞いあがるビニールシート」です。

難民を支援する国連機関に勤めている二人は、“夫婦’に対する考え方の違いから距離が生じてしまいます。
お互いの生き方を認め、尊敬し合っているのにも関らず、別れを選んでしまいます。

“信念を貫く”ことは犠牲を伴い、わがままにもなりかねません。
誰もが生きることに悩み、苦しんでいるということが感じられます。

彼らを“わがまま”と感じるか、“信念を貫く人”と感じるかは、読む人次第なのかもしれません。

努力しているのにも関らず結果につながらないときに読むと、心が落ち着く本だと思います。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.147
(3pt)

ちから強く生きること

今を懸命に生きる6人の物語集。表題作は本当に泣けます。夫のフィールドに掛ける思いを元妻が引き継ぐ感動作に仕上がっています。あとお気に入りは、ジェネレーションX。10年後の熱い思いを叶えるため粋な計らいをする野田さんに少し感動しました。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.146
(2pt)

綺麗すぎて

お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた短編集。
どの短編もあたたかくて、心地よい読後感ですが、どうも道徳の教科書を読んでいる感が否めません。心温まる素敵な作品、と素直に感動できない自分がひねくれているのか?この作品に心動かされるかどうかでひねくれ度がチェックできるかも。
どろどろのミステリーに疲れたときの、心のリフレッシュに良いかもしれません。短編の中でいちばん好きなのは「ジェネレーションX」でした。中年のおじさんの青春物語。男の友達同士の、いつまでたっても青春みたいな感じが眩しいです。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206
No.145
(5pt)

短編集として完璧

初めて森絵都さんの作品を読みました。
文章があっさりしていて、それでいて暖かく
もちろん内容も力強く、軽妙でありながら優しく
人間らしく…。短編として完璧だと思いました。

私はこの本を読んで、自分はいろいろなことに
目を瞑って生きている、って思いました。
悩みがあってもなくても、人生が楽しい人にも
つまらない人にも読んでほしいと思う一冊です。
風に舞いあがるビニールシート Amazon書評・レビュー: 風に舞いあがるビニールシートより
4163249206