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4.25/5点 レビュー 391件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全967件 41〜60 3/49ページ
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
主人公自身は不倫していた母親を許す事はできるだろうが、それを知らない、父と兄には一生秘密にしなければいけない。
父は息子の父への憐憫の情を知らず、
兄は弟の葛藤、母への生理的嫌悪感からの団欒拒否の理由を知らぬままになる。
理由を話すべきとは知りながら、再び家族がバラバラになるかも知れない秘密を公には出来ない。
それは大きな罪悪感になろう。
何より母親が裏切ったのは子供達ではなく父親である。その父親に対しての贖罪がない。一時の誤ちとして胸に秘めたまま婚姻生活を続けようとする。
過去に夫の不倫相手の女性から数度別れてくれと言われたと言う。夫の裏切りは大きな失望感だったろう。
しかし彼女は夫の不貞を知った上で婚姻生活の継続を選んだ。責める事もしなかった。
大人の女が自分で選択した人生だ。
それを今になって「だから私も同じ事を」は通用しない。
そう思うのなら自分の口で他の2人にも告げて判断を乞うべきだろう。
それなのに父親の数度の不倫を主人公に告げる。主人公はお互い様なのかと母だけをなじれなくなる。しかし嫌悪感は消えるわけでもなく心の整理はつかない。
父母ともに不倫をした家庭の子供はどんな苦しみを負うだろう。
自分を産んだ両親がお互いを裏切っていた事実は重い。
母親は気持ちを吐露してスッキリかも知れないが受け止める中学生の主人公はたまったもんじゃないだろう。
主人公の家庭に明るい未来があるとは思えない。主人公は同じ父母から生まれた兄には明かせぬ秘密を抱えながら、あの食卓で顔を合わせて食事するのだ。4人で囲む食卓の中たった1人孤立を感じるだろう。
母親のハンバーグに吐き気を催したのは母親のハンバーグをこねるその手で不倫相手を愛撫するシーンを想像したからだろう。
同じように父親と愛人がドライブする姿も想像するだろう。
そして初恋相手の後輩ひろか。
彼女は中学2年。まだまだ子供の考えで欲しいものを手に入れるために身を任せる。彼女は高いブランドも以外に欲しいものはない。自分自身に関心を抱いていないのかも知れない。
彼女は性犯罪に巻き込まれている。
相手の中年男性は未成年買春の犯罪者である。
街中で中学生に声をかけ愛人関係を持ちかける性的異常者であり、罪悪感をひとかけらも持っていない。
将来ひろかが成長して大人になり、援助交際を終わらせれば、次の幼い犠牲者が出る事は必定である。
統計で小児性愛を持つ人間は治療を施さない限り老いても変わらない事がわかっている。あのジャニーズ喜多川の例を見れば明らかであり、看過すると多数の犠牲者を生む。
主人公はいつかその事に気が付き、ひろかを止める、または中年男性を警察に告発しなかった事を大きく悔いる日が来る。
小説のラストに限れば明るいが、数年後、10数年後を想像すると「カラフル」と言う華やかな色合いの世界ではないだろう。
多色ではあるが、主人公にとってワクワクするような人生は待っていないように思える。
この小説では主人公の心理的成長が主題だとは理解している。
主人公の大きな罪に気が付き、大切なものを失う事の誤ちを繰り返さないと誓う事が大切だと教えてくれる。
しかし主人公に大きな失望感に与え、してはならぬ選択に招いた者達はもっと大きな罪を犯している。
その者たちが罪を償う事はない。
そして償わない事で主人公の未来に大きな影を落とす。
これからの長いホームスティは主人公の葛藤の日々だろう。
以上のようにいろいろ考えさせられるのでこの作品は名作だと思う。
ただスッキリした感動を求める読者には不向きだろう。