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時限感染 殺戮のマトリョーシカ
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時限感染 殺戮のマトリョーシカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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作者の作品としては「がん消滅の罠」を読んで期待外れ(大風呂敷を広げた割にはセコイ解決)だったが、本作の新聞書評が高評価(圧倒的なスケール、緊迫感)だったので手に採って見たが、残念ながら前作同様の駄作だった。 作者は医者なので長々とした医学的説明が鬱陶しい。要は細菌の中に遺伝子組み換えウイルスを埋め込める(なのでマトリョーシカ)事だけが分かれば充分。また、地道な警察小説の体裁にしている点も失敗(特に女性刑事が酷い)。せっかく、バイオテロ予告を伴ったウイルス研究者の頭部消失バラバラ殺人で始まっているのに、スリルもサスペンスも全く感じない。加えて、テロ用のウイルス大量散布には軍レベルの大規模組織が必要と言う。他国の軍隊が日本をターゲットとしてテロを企てるという国際サスペンスに発展するのだろうか ? それとも、空気感染する新種のウイルスを開発したとか ? そして中盤、スーツケース型の散布装置を使った二人組が登場してしまうので、「Who Done It?」の興味がなくなる。ウイルスは(マトリョーシカなので)潜伏後ネズミ算式に拡散するらしい。犯人達は幼稚で自分達も死ぬ覚悟なので始末に負えず、これで物語が盛り上がる筈がない。そして、本作の一番の瑕疵は肝心なミステリ的トリックを悪名高いバリンジャー「消された時間」から借用している点である。作家として恥かしくないのだろうか ? 冒頭の頭部消失バラバラ殺人に関する説得力のある説明が皆無なのも極めて奇異。 医者として最新のバイオ・テクノロジーを用いた化学兵器の怖ろしさを訴えたいという意気込みは分かるものの、(ミステリ)作家としての力量が低過ぎて大人の読書に耐えない。次作の発表前には多くの研鑽が必要であろう。 | ||||
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