密閉山脈

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評判

密閉山脈の評価:

4.40/5点 レビュー 10件。 C ランク

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平均点4.40pt

Amazonレビュー一覧

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全73件 61〜73 4/4ページ
No.13
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection)より
4791307305
No.12
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (カッパ・ノベルス)より
433402548X
No.11
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (角川文庫)より
4041365155
No.10
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3)より
4061360132
No.9
(3pt)

森村のミステリー

届いた実物はやや古かったが問題はなく内容はそれなりに楽しめた。
密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫)より
4334769829
No.8
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫)より
4334769829
No.7
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (中公文庫)より
4122042453
No.6
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (青樹社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (青樹社文庫)より
4791311663
No.5
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (広済堂文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (広済堂文庫)より
4331604616
No.4
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection)より
4791307305
No.3
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (カッパ・ノベルス)より
433402548X
No.2
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (角川文庫)より
4041365155
No.1
(4pt)

山が密室?

森村誠一は登山が趣味らしく、登山をテーマにした作品をしばしば書いています。本作は長編としては登山を取り入れた第一弾ということになります。題名から推察される通り、山の上を“密室”に見立てるというユニークな密室ものです。推理小説の一ジャンルである密室ものは、別に文字通り部屋を殺人現場にする必要はなく、要するに犯人が被害者に接近できるはずのない場所(またはそこから逃げられるはずのない場所)を殺人現場に設定すれば良いのです。このことを見事に証明してみせたのがディクスン・カーの『三つの棺』ですが、森村もおそらくその作品を念頭に置いていたのでしょう。(雪を利用して“密室”を構成しているという共通点あり)
推理小説的な興味は“どうやって山を密室にするのだろう”という一点に尽きます。その種明かしは“な~んだ”というようなものなのですが、代わりに本作は人間模様の描き方が魅力的だと思います。現代人というものに対して本作の森村はとことんまでペシミスティックで、現代人の利己主義を残酷に描き出した作品に仕上がっています。
密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3)より
4061360132