密閉山脈

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密閉山脈の評価:

4.40/5点 レビュー 10件。 C ランク

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平均点4.40pt

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全73件 41〜60 3/4ページ
No.33
(4pt)

密閉された山脈が一つの密室

タイトル通り、密閉された山脈を一つの密室に見立てた、スケールの大きい殺人事件を扱った物語。
北アルプス後立山連峰K岳北峰のバリエーションルートを単独登山中に死亡した影山。当初は事故死と考えられたが、山岳救助隊員の熊耳は遺品のヘルメットに不可解な矛盾点を見つけ、影山のザイルパートナーであった真柄を容疑者として疑う。影山と真柄は、湯浅貴久子という女性を巡って、さや当てをしていたことが判明。しかし、事件当時、K岳北峰は人の出入りが確認されておらず、密閉されており、また、真柄にはアリバイがあった。真柄のアリバイに関して、影山と貴久子の間で交わされていた、山頂と山麓の山荘との間での懐中電灯によるメッセージ交換の時刻が問題となる。「メッセージ交換の時刻」と「真柄が山荘に現れた時刻」とを考えると、真柄には犯行は不可能であった。熊耳が仕組んだ罠によって、犯人は真柄であることが間違いないと思われるが、アリバイが崩せず、真柄が別の女性と婚約したことから、動機の面でも真柄の可能性は少ないと判断されるようになるが……。
事件の舞台を後立山連峰K岳としているが、位置や双耳峰であることから、登山好きな人であれば、鹿島槍ヶ岳のことをすぐに思い浮かべると思う。ただし、添付されている頂上図を見ると、標高が違うし、尾根や小屋などの名称が違うので、架空の山なのだろう。
懐中電灯のメッセージ交換によって作られたアリバイとそのトリック、ヘルメットの異常から他殺を疑う過程、貴久子を取り巻く男性との恋愛、影山と真柄の過去の登山にまつわる出来事、山岳救助隊員熊耳の執念の捜査や容疑者に仕掛けた罠、K₂登山の顛末等々、良く練られたストーリーであり、山岳小説とミステリー小説とが巧く融合した秀作。アリバイトリックの方法に関しては、私はこの方法を可能性の一つとして考えていたので、意外性はなかった。
貴久子を巡る男性はすべて最後に不幸な目に遭っている。男性との交際に関して、ガードが低すぎるし、さげまんな女性。
密閉山脈 (広済堂文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (広済堂文庫)より
4331604616
No.32
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (中公文庫)より
4122042453
No.31
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (青樹社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (青樹社文庫)より
4791311663
No.30
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (広済堂文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (広済堂文庫)より
4331604616
No.29
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection)より
4791307305
No.28
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (カッパ・ノベルス)より
433402548X
No.27
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (角川文庫)より
4041365155
No.26
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3)より
4061360132
No.25
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特殊な動機と野望が事件の根底に有ったのです。傑作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きを女性の気持ちで書いている。親友でもありザイルパートナーの二人だったが、山を征服すると言う名誉の為に過去に行った、ある事が事件の根底にある。登山家ならではの心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。
命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。
警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆきます。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!森村氏は現在も御健在でなによりです。私は森村氏の社会活動を支持します。
密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫)より
4334769829
No.24
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈: 森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション (光文社文庫)より
4334769829
No.23
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (中公文庫)より
4122042453
No.22
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (青樹社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (青樹社文庫)より
4791311663
No.21
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (広済堂文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (広済堂文庫)より
4331604616
No.20
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (BIG BOOKS―MORIMURA SEIICHI Selection)より
4791307305
No.19
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (カッパ・ノベルス)より
433402548X
No.18
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (角川文庫)より
4041365155
No.17
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (講談社文庫 も 1-3)より
4061360132
No.16
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

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本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (中公文庫)より
4122042453
No.15
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (青樹社文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (青樹社文庫)より
4791311663
No.14
(5pt)

ラストの独白は衝撃的でした。アルピニストならではの特異な動機と事件が根底にある事が巧妙です。良作です!

森村氏お得意の山岳物です。山屋には悪人はいない、とよく言われますが、多くの山岳小説には必ず悪人は登場するものです。森村氏の登山家への理解が十分に伺えます。タイトルからしてコテコテの推理物かと思って読み始めてみましたが、意に反して本書は山に情熱を燃やす若き青年クライマー達の深層心理を描き、美しい女性を巡る三角の駆け引きまでも書いています。。親友でもありザイルパートナーの二人でしたが、山を征服すると言う名誉の為に行った、ある特異な事件が根底にあったのです。登山家ならでは持たないだろう心理と動機が隠されていて、ラストは、その過去を独白するという格好になっており、奇想天外で度肝を抜かれてしまいました。

昭和46年2月に刊行された本書は、著名な山岳会に名を連ねる真柄と影山の二人が、山中で遭難していた湯浅貴久子を助けるところから始まります。ところが美貌の女性に二人とも好意を持ち、争う事になってしまう。これは同様に二人の山男が一人の女性を巡り争う森村氏の代表作「腐食の構造」の冒頭とも似ている。また彼らにデートさせる場所も都内の高層高級ホテルに設定している処は森村氏の十八番である。

命の恩人、二人のアルピニストの思いを知った貴久子は残酷な決断を迫られる。その告白シーンは秀逸で負けを言い渡された青年の気持ちを想像すると、こちらまで辛くなってしまう。白黒つけさせてしまう処が森村氏の趣意なのだろうが、ここに動機となる一片が隠されている。

三人は祝福の意を込めて記念の山行を決定するが、影山が落石に打たれ遭難死してしまう。事件性は無いと思われた遺体は山中で荼毘に付される事になるのだが、櫓に組んだ木の中で遺体が焼ける様を如実に描写しており、気の弱い人には少しグロテスクかもしれない。

警察官でその時山岳救助に向かった熊耳敬助が後になって遺品のヘルメットの壊れ方に奇異を感じる。ここで初めて事件として始まるのです。熊耳は純朴で名刑事、名探偵では無いが、初め事件性は無いと判断し遺体を焼却してしまった事を後悔し、一人身銭で捜査を進める処が思いやられる。又、警察官でありながら救助を主とした任務に当たる熊耳の山灼けした顔や登山家と変わらぬ風貌が十分伺え好感を持って読めました。

ここからの話は山頂と言う誰も近寄れない、云わば、密室といえる状態のトリック崩しと犯人のアリバイ解明への推理小説の本題へと向かってゆく。ここから後は、本書を読む事をお勧めします。

本書は勿論推理小説ですが、事件の起こった過去の背景や、アルピニストで無ければ持たないだろう特殊な動機を忖度し、一人の女性を巡る争いを加える事によって、更に動機を複雑な物にしています。山岳物好きな人必読です、内容の濃い良作でした!
密閉山脈 (広済堂文庫) Amazon書評・レビュー: 密閉山脈 (広済堂文庫)より
4331604616