密閉山脈
評判
密閉山脈の評価:
4.40/5点 レビュー 10件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
北アルプス後立山連峰K岳北峰のバリエーションルートを単独登山中に死亡した影山。当初は事故死と考えられたが、山岳救助隊員の熊耳は遺品のヘルメットに不可解な矛盾点を見つけ、影山のザイルパートナーであった真柄を容疑者として疑う。影山と真柄は、湯浅貴久子という女性を巡って、さや当てをしていたことが判明。しかし、事件当時、K岳北峰は人の出入りが確認されておらず、密閉されており、また、真柄にはアリバイがあった。真柄のアリバイに関して、影山と貴久子の間で交わされていた、山頂と山麓の山荘との間での懐中電灯によるメッセージ交換の時刻が問題となる。「メッセージ交換の時刻」と「真柄が山荘に現れた時刻」とを考えると、真柄には犯行は不可能であった。熊耳が仕組んだ罠によって、犯人は真柄であることが間違いないと思われるが、アリバイが崩せず、真柄が別の女性と婚約したことから、動機の面でも真柄の可能性は少ないと判断されるようになるが……。
事件の舞台を後立山連峰K岳としているが、位置や双耳峰であることから、登山好きな人であれば、鹿島槍ヶ岳のことをすぐに思い浮かべると思う。ただし、添付されている頂上図を見ると、標高が違うし、尾根や小屋などの名称が違うので、架空の山なのだろう。
懐中電灯のメッセージ交換によって作られたアリバイとそのトリック、ヘルメットの異常から他殺を疑う過程、貴久子を取り巻く男性との恋愛、影山と真柄の過去の登山にまつわる出来事、山岳救助隊員熊耳の執念の捜査や容疑者に仕掛けた罠、K₂登山の顛末等々、良く練られたストーリーであり、山岳小説とミステリー小説とが巧く融合した秀作。アリバイトリックの方法に関しては、私はこの方法を可能性の一つとして考えていたので、意外性はなかった。
貴久子を巡る男性はすべて最後に不幸な目に遭っている。男性との交際に関して、ガードが低すぎるし、さげまんな女性。