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かわいそうだね?

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評判

かわいそうだね?の評価:

4.12/5点 レビュー 68件。 B ランク

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平均点4.12pt

Amazonレビュー一覧

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全24件 21〜24 2/2ページ
No.4
(3pt)

2部作目『亜美ちゃんは美人』がお薦め

著者は、『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビューした綿矢りさ。
(2013.12.10 第1刷)

「許せないなら別れる」、高美との隆大が元彼女・アキヨを居候させると言う。
百貨店勤めの樹理恵は、勤務中も隆大とアキヨのことが気になって仕方がない。
もう一作は、女子同士の複雑な友情を描いた作品『亜美ちゃんは美人』。

本冊子の題名は前半の『かわいそうだね?』からきているけれど、個人的にはありきたりな、軽くハラハラする小説で、終わり方もちょっとチープだった。
「かわいそう」という憐憫の言葉は奥が深いけれど、なんとなく自分が想像していた「かわいそう」は、綿矢りさの「かわいそう」とはすれ違っていた。

それよりも、後半の『亜美ちゃんは美人』の方が個人的には好印象だった。
本人は自信家でも、過度に意識しているでもないけれど、見た目や性格で周りの人たちのカリスマリーダー的存在になっている「亜美ちゃん」(よくいそうだ)
パッとしないが、そんな亜美ちゃんからは絶大な信頼があることで、周りからも一目置かれる存在になっていた「さかきさん」(よくいそうだ)

彼女たちの高校〜30前後までの話なんだけれど、後半に明かされる(さかきさんが悟った)亜美ちゃんがさかきさんと信頼されていた理由、それを気づいたときにさかきさんが涙を流した訳が分かった時に、この小説の真髄が見えた。
そして、グアムでの亜美ちゃんの結婚式、さかきさんのスピーチは、短いながらも“真の友情”を悟ったさかきさんの心強い成長をホロっと感じることができた。

ちなみに、大学当初の新歓コンパで亜美ちゃんの引き立て役、勝手に“いじられキャラ”になってしまっていた彼女の状況や心境は、自分の友人でも同じ悩みを抱えていた子が過去にいて、その気持ちが当時よりも身にしみて理解できた。

───隆大はいまごろ、露天風呂うらやましいなと考えながら身体を洗っているのだろうか。なんとなく頭を洗っている気がする。男湯に備え付けのシャンプーをたっぷり使って、頭をがしがし洗う隆大の姿が目に浮かぶ。これはきっと、テレパシーだ。つながっている者同士のテレパシー。離れていてもお互いのことが、なんとなく分かるから。(p.114)

───痛飲、痛姦、痛狂躍。痛いほどじゃなきゃ気分は晴れない、だってコーラ帆でさえ炭酸が喉を刺激していたいじゃない、喉の奥の嗚咽のかたまりを溶かすために、焼けつく嫉妬から逃れるために、幸運を祈るおまじないを。私と同じ身長と体重でサテンのリボンを首に巻いたくまのぬいぐるみを、山奥のみやげ屋に売ってるおどけた顔をした泣きぼくろのあるひょうたんのお守りを、私にください。(p.131)

───普通、人は急激に頭に血がのぼったとき“キレた”や“ぶちキレた”などの言葉を使う。でも私はつながった。いままで故意につなげずにおいた線が、遂につながって電流が行き渡り、充電完了。(p.140)
かわいそうだね? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: かわいそうだね? (文春文庫)より
4167840022
No.3
(3pt)

もう少し感情移入できたら

表題作は、軽妙な語り口で読みやすく、シニカルな笑いもあっておもしろい。筆者独特の世界観で語られる部分も楽しい。
ただ、主人公の彼氏がどっちつかずのようになった経緯が非常に作りこまれているだけに、この関係を描くためによく考えたなーというような
外側からの目線が入ってしまって、世界に入り込めなかった。彼氏の人物描写ももう少しあってもよかった。
かわいそうだね? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: かわいそうだね? (文春文庫)より
4167840022
No.2
(2pt)

主人公の独り相撲

自分より明らかに安い女に男を取られるというテーマはおもしろい。
けれども、隆大君とアキヨさんの心の書かれ方があまりにもお粗末。途中から「主人公は気づいてないけど、隆大君はこう思っていて、アキヨさんはこのへんを狙っているな」という伏線があるとよかったと思う。彼の携帯電話を盗み見て初めて真相を知りますか? それに極限状態に置かれた人を比喩するのにアニメ「火垂るの墓」はあまりにもチープ。読者はその程度しか知らないよという編集者の入れ知恵なら仕方ないですけど。
結果として、人生経験の浅い女の子の独り相撲(負け)みたいな印象を受けます。現代の若い女性を揶揄しての作品ならおかしみもありますが、これが綿矢さん全力投球の作品だとするとちょっと悲しい。
かわいそうだね? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: かわいそうだね? (文春文庫)より
4167840022
No.1
(3pt)

大江健三郎賞受賞作

当たり前過ぎて気付かない(=黙殺している)ような女子心をベースにした綿矢節のリズムが心地よく、続きへの期待が膨らみます。中盤、やや冗長な物語の展開にイライラ感が募りましたが、ラストへの布石だったのだと納得。同時収録「亜美ちゃんは美人」の二人の関係性の着眼点も見事です。華やかでやや毒々しい装丁も作品にマッチしていますね。
かわいそうだね? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: かわいそうだね? (文春文庫)より
4167840022