勝手にふるえてろ

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評判

勝手にふるえてろの評価:

3.45/5点 レビュー 102件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.45pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全100件 61〜80 4/5ページ
No.40
(5pt)

面白い!

今までの綿矢さんの作品は全部(たぶん←)読んでいますが、なんといっても冒頭部分がすっごく惹きこまれます。この作品の冒頭も何回も読み返しました。独特の感性をもってらっしゃる方だと、思います。全体の内容は、中学の頃好きだった彼(イチ)と自分を好いてくれている彼(二)、どっちを取るかというような内容です。主人公の、ちょっと頑固で でも純粋な考えは共感できる部分もあり、あ〜分かるわ と思いながら読みました。女性の方なら、同じように共感しながら読めるんじゃないかなと思います。音姫の所は、とくに笑

綿矢さんにしか書けない、小説であると思います。読んでみてください。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.39
(5pt)

面白い!

今までの綿矢さんの作品は全部(たぶん←)読んでいますが、なんといっても冒頭部分がすっごく惹きこまれます。この作品の冒頭も何回も読み返しました。独特の感性をもってらっしゃる方だと、思います。全体の内容は、中学の頃好きだった彼(イチ)と自分を好いてくれている彼(二)、どっちを取るかというような内容です。主人公の、ちょっと頑固で でも純粋な考えは共感できる部分もあり、あ〜分かるわ と思いながら読みました。女性の方なら、同じように共感しながら読めるんじゃないかなと思います。音姫の所は、とくに笑

綿矢さんにしか書けない、小説であると思います。読んでみてください。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.38
(4pt)

イノセント?

この主人公のものの見方、初恋への子供っぽいが恐ろしいまでの執着。そこにはひどく魅力を感じた。イノセントさゆえの潔癖が全体に流れていて、ヨシカという人物がはっきりと見える。 そしていずれ習慣化してしまう結婚って一体何だろうとそのシステム自体への疑問まで浮かぶリアリティ。 確かにすごい。 だが、あえて反論するならば、ヨシカ自身の了見の狭さや魅力のなさに関して、女一人称特有の甘さが出ているところだと思った。 他者からヨシカに注がれていた目線は結局のところ、美人の同僚の、羨望をはらんだものや「二」のよくわからない恋情。誰もヨシカをいやな女、と突き放して考えない。 私はヨシカの「すごくかわいくはないけど変わった目を持つ私は特別」感が嫌だった。二もクルミも普通なように、あなたとイチも特別じゃないよ、と思ってしまった。 ヨシカの魅力とされる変わった所はポジティブだと受け取られるが、折角だから、誰かに冷たい目で見て欲しかった。羨望ではなくて。自分こそ勝手にふるえてればいいのに、誰かとふるえたがるヨシカ。すごい作品だ。でもなんか腹立つ、と思った。それがこの小説の魅力なのだろう。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.37
(4pt)

イノセント?

この主人公のものの見方、初恋への子供っぽいが恐ろしいまでの執着。そこにはひどく魅力を感じた。イノセントさゆえの潔癖が全体に流れていて、ヨシカという人物がはっきりと見える。 そしていずれ習慣化してしまう結婚って一体何だろうとそのシステム自体への疑問まで浮かぶリアリティ。 確かにすごい。 だが、あえて反論するならば、ヨシカ自身の了見の狭さや魅力のなさに関して、女一人称特有の甘さが出ているところだと思った。 他者からヨシカに注がれていた目線は結局のところ、美人の同僚の、羨望をはらんだものや「二」のよくわからない恋情。誰もヨシカをいやな女、と突き放して考えない。 私はヨシカの「すごくかわいくはないけど変わった目を持つ私は特別」感が嫌だった。二もクルミも普通なように、あなたとイチも特別じゃないよ、と思ってしまった。 ヨシカの魅力とされる変わった所はポジティブだと受け取られるが、折角だから、誰かに冷たい目で見て欲しかった。羨望ではなくて。自分こそ勝手にふるえてればいいのに、誰かとふるえたがるヨシカ。すごい作品だ。でもなんか腹立つ、と思った。それがこの小説の魅力なのだろう。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.36
(4pt)

さらさらと読める

さらさらと読めるというのが第一の感想です。

文字が大きめだし、行間が広い!というのももちろんあるのですが、
私個人としては主人公にそこまで感情移入できなかったし、
推理とかなーんにも考えなくて良い感じだったからです。

まぁ私は図書館で借りてきて読んだんですが、
もし定価でこの本を買っていたら、☆4つつけたか分かりません。

・・・読み応えがなぁ・・・

まぁ、話はおもしろいです。
さすが若い人が書いてあるだけあって、斬新でパワフルな文章です。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.35
(4pt)

さらさらと読める

さらさらと読めるというのが第一の感想です。

文字が大きめだし、行間が広い!というのももちろんあるのですが、
私個人としては主人公にそこまで感情移入できなかったし、
推理とかなーんにも考えなくて良い感じだったからです。

まぁ私は図書館で借りてきて読んだんですが、
もし定価でこの本を買っていたら、☆4つつけたか分かりません。

・・・読み応えがなぁ・・・

まぁ、話はおもしろいです。
さすが若い人が書いてあるだけあって、斬新でパワフルな文章です。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.34
(4pt)

独特な恋愛小説。

友人との力関係や、男女の駆け引きなど、自分の感じ方、気持ちの持ち方ひとつで人との関係は大きく変わる。
その微妙さがうまく書かれてるなぁと思いました。

綿矢さんの男性に対する視点や観察力、独特の語り口などやっぱりわたしは好きだな。
「蹴りたい背中」が好きな人にはおすすめだと思います。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.33
(4pt)

独特な恋愛小説。

友人との力関係や、男女の駆け引きなど、自分の感じ方、気持ちの持ち方ひとつで人との関係は大きく変わる。
その微妙さがうまく書かれてるなぁと思いました。

綿矢さんの男性に対する視点や観察力、独特の語り口などやっぱりわたしは好きだな。
「蹴りたい背中」が好きな人にはおすすめだと思います。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.32
(5pt)

奥が深い

表面上のコメディタッチのストーリーと背後にある物悲しさが重なり合っている。
また、数多くの隠喩が埋め込まれていて、見た目以上に複雑な作品である。

この小説を理解する上で最も重要な要素は、主人公が抱える「心理的な問題」である。しかし、それは明示的には書かれていない。
彼女は、通常はごく普通のOLで、時には行動的ですらあるが、「好き」という事に関しては非常に純粋で、あまりにも傷つきやすいため、
回避的な様相を帯びてしまう。つまり、好きな相手に対しては、拒絶されることを極度に恐れるあまり、相手の本心を確かめることもないまま、
初めから自分は好かれていないと思うのである。
自分が好かれていて、尚且つすべてを受け入れてくれるという確信が持てない限り、恋愛は成就することはない。
彼女に残されているのは、好きでない人の愛を受け入れるという選択肢だけである。

表題の「勝手にふるえてろ」は、イチではなく、本当は主人公が自分自身に言った言葉であろう。
寄る辺のない彼女の「ふるえ」こそ、この作品の主題である。
そしてそれは、読者に、胸の痛む思いと共に、いとおしい感情も引き起こすかもしれない。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.31
(5pt)

奥が深い

表面上のコメディタッチのストーリーと背後にある物悲しさが重なり合っている。
また、数多くの隠喩が埋め込まれていて、見た目以上に複雑な作品である。

この小説を理解する上で最も重要な要素は、主人公が抱える「心理的な問題」である。しかし、それは明示的には書かれていない。
彼女は、通常はごく普通のOLで、時には行動的ですらあるが、「好き」という事に関しては非常に純粋で、あまりにも傷つきやすいため、
回避的な様相を帯びてしまう。つまり、好きな相手に対しては、拒絶されることを極度に恐れるあまり、相手の本心を確かめることもないまま、
初めから自分は好かれていないと思うのである。
自分が好かれていて、尚且つすべてを受け入れてくれるという確信が持てない限り、恋愛は成就することはない。
彼女に残されているのは、好きでない人の愛を受け入れるという選択肢だけである。

表題の「勝手にふるえてろ」は、イチではなく、本当は主人公が自分自身に言った言葉であろう。
寄る辺のない彼女の「ふるえ」こそ、この作品の主題である。
そしてそれは、読者に、胸の痛む思いと共に、いとおしい感情も引き起こすかもしれない。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.30
(4pt)

恋愛の仕方を知っている人には不向き

綿矢りさ作品を読むのは初めてだったので、期待や先入観なしに読んだのだが、なかなかに面白かった。
無駄のない物語構成や最後まで読ませる文章力は、プロの作家としては当然といえば当然、まあ普通のOLの恋愛小説かな、と思っていたら、違った。

これは恋愛というより恋愛以前の小説なのだろうと思う。
ずっと片思いしているというイチにしても、関わったのは数度だけ、むしろそこから自分の脳内で補填した2次元のキャラクターに対する「萌え」とでも呼べそうな「好き」という気持ちを抱いているだけ。
アプローチしてくるニとの関係も、不満があっても相手に告げるでもなく、自分の心の中だけで完結している。
相手との相互関係ではなく、常に自分視点からの気持ちしかない。だからこそ相手を固有名詞ではなく、自分の中の順序でしかないイチ、ニという呼称で呼んでいるのだろう。

好きな相手にまっすぐ視線を送れない。教室でも人が来てくれるのを待っている。女子力をアピールしてみたいものの空回りしている。裏切られても直接意見できない。
この主人公のコミュニケーション能力のなさこそが、人と深くつながること、その最たるものである恋愛の欠如に結びついているのだろう。
私はこの主人公にとても共感できたのだが、他の女性はどうなのだろうか。
そんな主人公が少しずつ相手に自分の気持ちを告げることで場面は展開していき、最後に自分を曝け出して感情を吐露するくだりは、胸が熱くなった。
結局、自分をぶつけ、相手を知り、お互いを理解しあうことでしか深くつながることはできない。
自分の心の中で想うだけだったりメールや電話を使うのではなく、直接向かい合うことでしか届かない。
そうした先に、人を「愛する」ということを見つけることができるのだと思う。

恋愛や結婚やセックスをしたいとは思っている。
でも本当に想い合う相手としかしたくない。
だけど人を「好き」になることはできても「愛する」ことがわからない。
そんな草食系女子には、おすすめしたい小説。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.29
(4pt)

恋愛の仕方を知っている人には不向き

綿矢りさ作品を読むのは初めてだったので、期待や先入観なしに読んだのだが、なかなかに面白かった。
無駄のない物語構成や最後まで読ませる文章力は、プロの作家としては当然といえば当然、まあ普通のOLの恋愛小説かな、と思っていたら、違った。

これは恋愛というより恋愛以前の小説なのだろうと思う。
ずっと片思いしているというイチにしても、関わったのは数度だけ、むしろそこから自分の脳内で補填した2次元のキャラクターに対する「萌え」とでも呼べそうな「好き」という気持ちを抱いているだけ。
アプローチしてくるニとの関係も、不満があっても相手に告げるでもなく、自分の心の中だけで完結している。
相手との相互関係ではなく、常に自分視点からの気持ちしかない。だからこそ相手を固有名詞ではなく、自分の中の順序でしかないイチ、ニという呼称で呼んでいるのだろう。

好きな相手にまっすぐ視線を送れない。教室でも人が来てくれるのを待っている。女子力をアピールしてみたいものの空回りしている。裏切られても直接意見できない。
この主人公のコミュニケーション能力のなさこそが、人と深くつながること、その最たるものである恋愛の欠如に結びついているのだろう。
私はこの主人公にとても共感できたのだが、他の女性はどうなのだろうか。
そんな主人公が少しずつ相手に自分の気持ちを告げることで場面は展開していき、最後に自分を曝け出して感情を吐露するくだりは、胸が熱くなった。
結局、自分をぶつけ、相手を知り、お互いを理解しあうことでしか深くつながることはできない。
自分の心の中で想うだけだったりメールや電話を使うのではなく、直接向かい合うことでしか届かない。
そうした先に、人を「愛する」ということを見つけることができるのだと思う。

恋愛や結婚やセックスをしたいとは思っている。
でも本当に想い合う相手としかしたくない。
だけど人を「好き」になることはできても「愛する」ことがわからない。
そんな草食系女子には、おすすめしたい小説。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.28
(5pt)

素晴らしい!!

主人公の気持ちに深く共感しました。

私も中学のころ好きな人がいて、何か一言話せただけでもすっごく嬉しかった。

相手はとっくに忘れているだろうということをいつまでも覚えていたり。

そんな気持ちを思い出しました。

深くて細かい心理描写が素晴らしいです。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.27
(5pt)

素晴らしい!!

主人公の気持ちに深く共感しました。

私も中学のころ好きな人がいて、何か一言話せただけでもすっごく嬉しかった。

相手はとっくに忘れているだろうということをいつまでも覚えていたり。

そんな気持ちを思い出しました。

深くて細かい心理描写が素晴らしいです。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.26
(5pt)

とどきますか、とどきません

綿矢さんの作品には到底、とどかない感想を書こう。

元おたくの26歳OLの三角関係を描いた小説。
三角関係と言っても一人は実在しない人。主人公が憧れてやまない青春の日の同級生、イチ。
イチは確かに、主人子の同級生として存在したし、同窓会でも逢っている。

でも、彼女が想っているのは実在の彼ではなく、彼女の頭の中で理想化された彼なのだ。
頭の中で理想化した彼に嫌われないために、主人公は学生時代、ほとんど彼に話しかけない。
クラス全員にかまわれるのにうんざりしている彼に話しかけることによって嫌われると思い込んでいるからだ。

主人公は元アニメおたく。

アニメキャラクターという実在しないものを愛する彼女が、実在しない憧れの同級生を頭に創り出し、いつも頭の中で空想にふけり、にやにやとしながら過ごしていた。

それだけで、たった一人の東京は淋しくなかった。

自分のことを想ってくれる、もう一人の実在する同僚のことなんて、どうでもよかった。
名前もイチに合わせて、それより劣るからニと心の中で呼んでいた。

主人公は経理課で唯一、友達だったと思っていた人に裏切られて、会社にもう行きたくないと思う。
妊娠したとウソをついて。
ひどく幼い行為。中学生くらいが仮病で休むのと似ている。

主人公は26歳にもなって、未だに母親以外の実在する人間を好きになれない。
その主人公が、全てを失って、憧れの人もそうじゃない人も友達も全て失って気付くのは自分の幼さと周りにいた人たちの大切さ。

あの人はここが嫌い、だから絶対に合わない。
ではなく、あの人はここが嫌い、でも、あそこは好きかもしれない。好きになれるかもしれないと考えられるようになる。
否定から肯定することに思考をシフトする。排他ではなく寛容することへ。

要は本当の意味で大人なるということ。

これは、『エヴァンゲリオン』で庵野秀明がやろうとしていた事だし、未だに大人になれないおたくの多い日本では突き刺さる人も多いと思う。

いつまでも仮想の恋人を求めていても、仮想の恋人は現実には振り向いてくれない。
現実と向き合うことは、妥協ではなく成長だ。

愛しているなら全てを受け入れてくれ、と泣き叫ぶ主人公に、現実の彼・ニは優しく諭す。

「でもいくら好きだからって、そのまま受け入れるなんて無理だ。相手に全部受け入れてほしいなんて、乱暴だ。うまくやっていくには、二人とも相手に合わせて少しずつ……変わっていかないと」

これができないから、結婚できないし、結婚しても、すぐ離婚する……っていうのが、現代の若者。
それを正当化して親や社会やネットに甘えてしまうのも。

これが、この主人公だけの「甘え」とか「幼さ」で、「現実的」じゃないなんて思っているなら、それは、あなたのほうが遥かに「現実」を知らないのでは?

美しい日本語で綴られ、現代社会の若者を情緒感たっぷりに描いた見事な作品。

次回作も楽しみにしています。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.25
(5pt)

とどきますか、とどきません

綿矢さんの作品には到底、とどかない感想を書こう。

元おたくの26歳OLの三角関係を描いた小説。
三角関係と言っても一人は実在しない人。主人公が憧れてやまない青春の日の同級生、イチ。
イチは確かに、主人子の同級生として存在したし、同窓会でも逢っている。

でも、彼女が想っているのは実在の彼ではなく、彼女の頭の中で理想化された彼なのだ。
頭の中で理想化した彼に嫌われないために、主人公は学生時代、ほとんど彼に話しかけない。
クラス全員にかまわれるのにうんざりしている彼に話しかけることによって嫌われると思い込んでいるからだ。

主人公は元アニメおたく。

アニメキャラクターという実在しないものを愛する彼女が、実在しない憧れの同級生を頭に創り出し、いつも頭の中で空想にふけり、にやにやとしながら過ごしていた。

それだけで、たった一人の東京は淋しくなかった。

自分のことを想ってくれる、もう一人の実在する同僚のことなんて、どうでもよかった。
名前もイチに合わせて、それより劣るからニと心の中で呼んでいた。

主人公は経理課で唯一、友達だったと思っていた人に裏切られて、会社にもう行きたくないと思う。
妊娠したとウソをついて。
ひどく幼い行為。中学生くらいが仮病で休むのと似ている。

主人公は26歳にもなって、未だに母親以外の実在する人間を好きになれない。
その主人公が、全てを失って、憧れの人もそうじゃない人も友達も全て失って気付くのは自分の幼さと周りにいた人たちの大切さ。

あの人はここが嫌い、だから絶対に合わない。
ではなく、あの人はここが嫌い、でも、あそこは好きかもしれない。好きになれるかもしれないと考えられるようになる。
否定から肯定することに思考をシフトする。排他ではなく寛容することへ。

要は本当の意味で大人なるということ。

これは、『エヴァンゲリオン』で庵野秀明がやろうとしていた事だし、未だに大人になれないおたくの多い日本では突き刺さる人も多いと思う。

いつまでも仮想の恋人を求めていても、仮想の恋人は現実には振り向いてくれない。
現実と向き合うことは、妥協ではなく成長だ。

愛しているなら全てを受け入れてくれ、と泣き叫ぶ主人公に、現実の彼・ニは優しく諭す。

「でもいくら好きだからって、そのまま受け入れるなんて無理だ。相手に全部受け入れてほしいなんて、乱暴だ。うまくやっていくには、二人とも相手に合わせて少しずつ……変わっていかないと」

これができないから、結婚できないし、結婚しても、すぐ離婚する……っていうのが、現代の若者。
それを正当化して親や社会やネットに甘えてしまうのも。

これが、この主人公だけの「甘え」とか「幼さ」で、「現実的」じゃないなんて思っているなら、それは、あなたのほうが遥かに「現実」を知らないのでは?

美しい日本語で綴られ、現代社会の若者を情緒感たっぷりに描いた見事な作品。

次回作も楽しみにしています。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.24
(5pt)

恋愛小説が苦手な人に。

恋愛小説は滅多に読まない私ですが、この小説は最初から最後まで面白く読めました。主人公はちょっと変。でも最近の漫画や小説のキャラクターのようにものすごく変、ていうわけではなくて探せばそのへんにいそうな「ちょっと」変さ加減が絶妙。確かに身勝手な所もありますが、女の子ってだれでも多かれ少なかれずるいところやわがままなところを持っているものですし。たまに男性の作家さんの作品では聖女みたいな女の人が出てきて、なんだかな〜と思ってしまいます。恋愛もので主人公を応援したくなったのは久々です。
 ヨシカの心の王子様であるイチも魅力的ですが、ニも人間臭くてよかったです。前半では酷い描かれ方をしていますが、それは語り手であるヨシカがイチを神聖視するあまり、他の男性をことさら厳しい目で見てしまっていたせいでしょう。第三者の視点で見てみると、ニはそこまでダメには見えません。筋肉自慢?なんかかわいいもんです。
 このお話で一番あ〜わかるなあと感じたのが、主人公の気持ちの変化。中盤ではイチに、後半ではニに。本当に小さな出来事、他の人からしたら「なんでそんなことで?」というような事で人の気持ちはすうっと冷めたりするものです。逆もまたしかり。それまで全然なんとも思っていなかった人が、ふとした瞬間に特別に見えたり。ラストの、はじめて名前が明かされる場面がとても好きです。彼らの今後の話が読みたい……!なかなかいいコンビになる気がします。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.23
(5pt)

恋愛小説が苦手な人に。

恋愛小説は滅多に読まない私ですが、この小説は最初から最後まで面白く読めました。主人公はちょっと変。でも最近の漫画や小説のキャラクターのようにものすごく変、ていうわけではなくて探せばそのへんにいそうな「ちょっと」変さ加減が絶妙。確かに身勝手な所もありますが、女の子ってだれでも多かれ少なかれずるいところやわがままなところを持っているものですし。たまに男性の作家さんの作品では聖女みたいな女の人が出てきて、なんだかな〜と思ってしまいます。恋愛もので主人公を応援したくなったのは久々です。
 ヨシカの心の王子様であるイチも魅力的ですが、ニも人間臭くてよかったです。前半では酷い描かれ方をしていますが、それは語り手であるヨシカがイチを神聖視するあまり、他の男性をことさら厳しい目で見てしまっていたせいでしょう。第三者の視点で見てみると、ニはそこまでダメには見えません。筋肉自慢?なんかかわいいもんです。
 このお話で一番あ〜わかるなあと感じたのが、主人公の気持ちの変化。中盤ではイチに、後半ではニに。本当に小さな出来事、他の人からしたら「なんでそんなことで?」というような事で人の気持ちはすうっと冷めたりするものです。逆もまたしかり。それまで全然なんとも思っていなかった人が、ふとした瞬間に特別に見えたり。ラストの、はじめて名前が明かされる場面がとても好きです。彼らの今後の話が読みたい……!なかなかいいコンビになる気がします。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014
No.22
(5pt)

名前では買わなかった。

私は、最後に作者が綿矢りさだと知った。

蹴りたい背中も読んだけど、蹴りたい背中はかなり意味が分からなかった。

なんで賞をやったのだと言いたい程。しかしそのおかげかで、また作品を世に出すことも出来たのだと思う。

今回、正直、ラストは泣いた。これは勿論、女性が読んだ方が共感できると思う。

また、深く細かく考えないこと。注目すべきなのは、会社がどーのだのではなく、 『心理描写』。素晴らしい。本当に共感できた。
本のあらすじにも書いてあるのだし、共感できそうだなぁという人が買うべき。
勝手にふるえてろ Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろより
4163296409
No.21
(5pt)

名前では買わなかった。

私は、最後に作者が綿矢りさだと知った。

蹴りたい背中も読んだけど、蹴りたい背中はかなり意味が分からなかった。

なんで賞をやったのだと言いたい程。しかしそのおかげかで、また作品を世に出すことも出来たのだと思う。

今回、正直、ラストは泣いた。これは勿論、女性が読んだ方が共感できると思う。

また、深く細かく考えないこと。注目すべきなのは、会社がどーのだのではなく、 『心理描写』。素晴らしい。本当に共感できた。
本のあらすじにも書いてあるのだし、共感できそうだなぁという人が買うべき。
勝手にふるえてろ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 勝手にふるえてろ (文春文庫)より
4167840014