虚人たち

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

虚人たちの評価:

3.94/5点 レビュー 17件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.94pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全36件 1〜20 1/2ページ
No.36
(5pt)

まあまあです。

期待通りのものでした。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.35
(5pt)

まあまあです。

期待通りのものでした。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.34
(5pt)

まあまあです。

期待通りのものでした。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.33
(5pt)

4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かへ

"今のところまだ何でもない彼は何もしていない。何もしていないことをしているという言いまわしを除いて何もしていない"虚構の存在である事を自覚する主人公により、1ページ1分としてリアルタイムで時間が進んでゆく本書は表現手法が何層にもわたって実験されていて驚かされる。

個人的には、従来の起承転結的な物語に慣れている読者ほど、理解不可能ではないか?と心配にすらなったが【あくまで虚構である】と著者視点を意識して眺めると、突然割り込んでくるようなギャグ風のキャラ、そして物語としては後味の悪い結末も受け止められるのではないか。とも思った。

幻想的、実験的な小説を読みたい誰か、あるいは4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かにオススメ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.32
(5pt)

4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かへ

"今のところまだ何でもない彼は何もしていない。何もしていないことをしているという言いまわしを除いて何もしていない"虚構の存在である事を自覚する主人公により、1ページ1分としてリアルタイムで時間が進んでゆく本書は表現手法が何層にもわたって実験されていて驚かされる。

個人的には、従来の起承転結的な物語に慣れている読者ほど、理解不可能ではないか?と心配にすらなったが【あくまで虚構である】と著者視点を意識して眺めると、突然割り込んでくるようなギャグ風のキャラ、そして物語としては後味の悪い結末も受け止められるのではないか。とも思った。

幻想的、実験的な小説を読みたい誰か、あるいは4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かにオススメ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.31
(5pt)

4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かへ

"今のところまだ何でもない彼は何もしていない。何もしていないことをしているという言いまわしを除いて何もしていない"虚構の存在である事を自覚する主人公により、1ページ1分としてリアルタイムで時間が進んでゆく本書は表現手法が何層にもわたって実験されていて驚かされる。

個人的には、従来の起承転結的な物語に慣れている読者ほど、理解不可能ではないか?と心配にすらなったが【あくまで虚構である】と著者視点を意識して眺めると、突然割り込んでくるようなギャグ風のキャラ、そして物語としては後味の悪い結末も受け止められるのではないか。とも思った。

幻想的、実験的な小説を読みたい誰か、あるいは4時間30位の時間つぶしの一冊を探す誰かにオススメ。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.30
(4pt)

『着想の技術』も読むべし

筒井康隆は天才だから何を書いても娯楽小説のようになる。しかしこの作品だけは例外である。ギャグはほとんどない。スリルはあるがそれは作者が自身の文学的な意図から作品を脱線させはせぬかと読者を不安にさせるからで、探偵小説のようなスリルではない。娯楽性がないところは筒井本人も認めるようにこの作品の失敗である。目的のわからない小説が好きでないという人には読み通すのが辛いかもしれない。筒井には『着想の技術』という著作があり、この中で『虚人たち』を書くにあたっての意図を説明している。ぜひ併読あれ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.29
(4pt)

『着想の技術』も読むべし

筒井康隆は天才だから何を書いても娯楽小説のようになる。しかしこの作品だけは例外である。ギャグはほとんどない。スリルはあるがそれは作者が自身の文学的な意図から作品を脱線させはせぬかと読者を不安にさせるからで、探偵小説のようなスリルではない。娯楽性がないところは筒井本人も認めるようにこの作品の失敗である。目的のわからない小説が好きでないという人には読み通すのが辛いかもしれない。筒井には『着想の技術』という著作があり、この中で『虚人たち』を書くにあたっての意図を説明している。ぜひ併読あれ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.28
(4pt)

『着想の技術』も読むべし

筒井康隆は天才だから何を書いても娯楽小説のようになる。しかしこの作品だけは例外である。ギャグはほとんどない。スリルはあるがそれは作者が自身の文学的な意図から作品を脱線させはせぬかと読者を不安にさせるからで、探偵小説のようなスリルではない。娯楽性がないところは筒井本人も認めるようにこの作品の失敗である。目的のわからない小説が好きでないという人には読み通すのが辛いかもしれない。筒井には『着想の技術』という著作があり、この中で『虚人たち』を書くにあたっての意図を説明している。ぜひ併読あれ。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.27
(5pt)

設定をよ~く理解すれば面白さ10000倍増!

30年前、20代後半で挑んだときは最初の1ページで離脱し、
おかげでそれ以後筒井作品とはすっかり縁遠くなってしまっていた。

それが、ちょっとしたきっかけがあってこのたび再挑戦。

なにせ読点はないし描写は執拗だしでヒッジョーに難解。
冒頭の金網製品製造業の親父が出てくる場面で
早々に白旗を上げそうになったが、懸命にがまん?して読み進めるうち、
作者の意図というか、本作の設定がおぼろげながら掴めてきた。

■主人公は突然本作の主役に抜擢され、何がなんだかわからない状況に放り込まれた。
■しかもこの主人公は自分が小説という虚構内に存在することを自覚している。
■物語の展開と現実の時間との同一化は作家の手を離れて主人公に委ねられている。
■主人公は主人公たる自分がいかに物語を展開させていくかのみに腐心している。
■虚構ならではの省略をよしとせず、主人公はとにかく考え、描写し、そのすべてを文章化する。

とはいえ1度目はついついストーリーを追うことに終始して読了。
そこで解説を熟読し、上記の設定を踏まえて再度読み始めると、1度目とは段違い平行棒の面白さ。
とても楽しく読み終えた今、主人公役を見事に演じきってくれた「彼」を、お疲れさまと労いたい。

一般の小説とはあまりに異なる分だけ、かなり濃厚な中毒性を含有する作品世界。
3度目の埋没が今から楽しみだ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.26
(5pt)

設定をよ~く理解すれば面白さ10000倍増!

30年前、20代後半で挑んだときは最初の1ページで離脱し、
おかげでそれ以後筒井作品とはすっかり縁遠くなってしまっていた。

それが、ちょっとしたきっかけがあってこのたび再挑戦。

なにせ読点はないし描写は執拗だしでヒッジョーに難解。
冒頭の金網製品製造業の親父が出てくる場面で
早々に白旗を上げそうになったが、懸命にがまん?して読み進めるうち、
作者の意図というか、本作の設定がおぼろげながら掴めてきた。

■主人公は突然本作の主役に抜擢され、何がなんだかわからない状況に放り込まれた。
■しかもこの主人公は自分が小説という虚構内に存在することを自覚している。
■物語の展開と現実の時間との同一化は作家の手を離れて主人公に委ねられている。
■主人公は主人公たる自分がいかに物語を展開させていくかのみに腐心している。
■虚構ならではの省略をよしとせず、主人公はとにかく考え、描写し、そのすべてを文章化する。

とはいえ1度目はついついストーリーを追うことに終始して読了。
そこで解説を熟読し、上記の設定を踏まえて再度読み始めると、1度目とは段違い平行棒の面白さ。
とても楽しく読み終えた今、主人公役を見事に演じきってくれた「彼」を、お疲れさまと労いたい。

一般の小説とはあまりに異なる分だけ、かなり濃厚な中毒性を含有する作品世界。
3度目の埋没が今から楽しみだ。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.25
(5pt)

設定をよ~く理解すれば面白さ10000倍増!

30年前、20代後半で挑んだときは最初の1ページで離脱し、
おかげでそれ以後筒井作品とはすっかり縁遠くなってしまっていた。

それが、ちょっとしたきっかけがあってこのたび再挑戦。

なにせ読点はないし描写は執拗だしでヒッジョーに難解。
冒頭の金網製品製造業の親父が出てくる場面で
早々に白旗を上げそうになったが、懸命にがまん?して読み進めるうち、
作者の意図というか、本作の設定がおぼろげながら掴めてきた。

■主人公は突然本作の主役に抜擢され、何がなんだかわからない状況に放り込まれた。
■しかもこの主人公は自分が小説という虚構内に存在することを自覚している。
■物語の展開と現実の時間との同一化は作家の手を離れて主人公に委ねられている。
■主人公は主人公たる自分がいかに物語を展開させていくかのみに腐心している。
■虚構ならではの省略をよしとせず、主人公はとにかく考え、描写し、そのすべてを文章化する。

とはいえ1度目はついついストーリーを追うことに終始して読了。
そこで解説を熟読し、上記の設定を踏まえて再度読み始めると、1度目とは段違い平行棒の面白さ。
とても楽しく読み終えた今、主人公役を見事に演じきってくれた「彼」を、お疲れさまと労いたい。

一般の小説とはあまりに異なる分だけ、かなり濃厚な中毒性を含有する作品世界。
3度目の埋没が今から楽しみだ。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.24
(5pt)

小説における相対性理論

小説家、役者など多様な側面を持つ筒井康隆は、ある種スピリチュアル・マスターであり科学者でもあるのではないかと思う。氏は「虚航船団」の頃、あるエッセイで「作家に分らないことは、世界における自分の作品の客観的な意味である」旨の心情を吐露しておられたが、私の私見ではそれは、大仰に聞こえるかも知れないが、「人類の意識の進化」に関わる使命が、その作家也作品にあるのだと思う。天動説が地動説に席を譲らなければならない葛藤が人間ドラマとして成り立っているのが本作であり、その「イデア」自体が、これを読んだ当時の若く自我の強かった私、つまり「天動説的人間」にとっての「衝撃」であった。「自分」は「人類」つまり「世界」であるから、このことが「作品の世界的な意味」、つまり作品の「客観的な機能」であろう。それが「第一」であり、小説としての実験性、技巧は、それに付随する何かである。少なくとも自分にとっては。常に新しい考え、多次元的な意識を読者に開くのが「意識の先駆者」としての「作家」の使命、「作品」の機能であるという理論である。これが私にとって最も強く機能したのが本作、そして「虚航船団」であった。「虚航船団」においては、「文房具と鼬の邂逅」(「遭遇」ではなく、あえて「邂逅」)が、ただ「手術台の上のミシンと蝙蝠傘」という「異種遭遇がもたらす新規性」という今では陳腐な古いシュールレアリズムの効果をはるかに超えて、何かデジャヴのような、DNAに潜在的に組み込まれた記憶を呼び起こす覚醒効果で機能した。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.23
(5pt)

小説における相対性理論

小説家、役者など多様な側面を持つ筒井康隆は、ある種スピリチュアル・マスターであり科学者でもあるのではないかと思う。氏は「虚航船団」の頃、あるエッセイで「作家に分らないことは、世界における自分の作品の客観的な意味である」旨の心情を吐露しておられたが、私の私見ではそれは、大仰に聞こえるかも知れないが、「人類の意識の進化」に関わる使命が、その作家也作品にあるのだと思う。天動説が地動説に席を譲らなければならない葛藤が人間ドラマとして成り立っているのが本作であり、その「イデア」自体が、これを読んだ当時の若く自我の強かった私、つまり「天動説的人間」にとっての「衝撃」であった。「自分」は「人類」つまり「世界」であるから、このことが「作品の世界的な意味」、つまり作品の「客観的な機能」であろう。それが「第一」であり、小説としての実験性、技巧は、それに付随する何かである。少なくとも自分にとっては。常に新しい考え、多次元的な意識を読者に開くのが「意識の先駆者」としての「作家」の使命、「作品」の機能であるという理論である。これが私にとって最も強く機能したのが本作、そして「虚航船団」であった。「虚航船団」においては、「文房具と鼬の邂逅」(「遭遇」ではなく、あえて「邂逅」)が、ただ「手術台の上のミシンと蝙蝠傘」という「異種遭遇がもたらす新規性」という今では陳腐な古いシュールレアリズムの効果をはるかに超えて、何かデジャヴのような、DNAに潜在的に組み込まれた記憶を呼び起こす覚醒効果で機能した。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.22
(5pt)

小説における相対性理論

小説家、役者など多様な側面を持つ筒井康隆は、ある種スピリチュアル・マスターであり科学者でもあるのではないかと思う。氏は「虚航船団」の頃、あるエッセイで「作家に分らないことは、世界における自分の作品の客観的な意味である」旨の心情を吐露しておられたが、私の私見ではそれは、大仰に聞こえるかも知れないが、「人類の意識の進化」に関わる使命が、その作家也作品にあるのだと思う。天動説が地動説に席を譲らなければならない葛藤が人間ドラマとして成り立っているのが本作であり、その「イデア」自体が、これを読んだ当時の若く自我の強かった私、つまり「天動説的人間」にとっての「衝撃」であった。「自分」は「人類」つまり「世界」であるから、このことが「作品の世界的な意味」、つまり作品の「客観的な機能」であろう。それが「第一」であり、小説としての実験性、技巧は、それに付随する何かである。少なくとも自分にとっては。常に新しい考え、多次元的な意識を読者に開くのが「意識の先駆者」としての「作家」の使命、「作品」の機能であるという理論である。これが私にとって最も強く機能したのが本作、そして「虚航船団」であった。「虚航船団」においては、「文房具と鼬の邂逅」(「遭遇」ではなく、あえて「邂逅」)が、ただ「手術台の上のミシンと蝙蝠傘」という「異種遭遇がもたらす新規性」という今では陳腐な古いシュールレアリズムの効果をはるかに超えて、何かデジャヴのような、DNAに潜在的に組み込まれた記憶を呼び起こす覚醒効果で機能した。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.21
(4pt)

解説は最悪

私は今まで何作か筒井康隆の小説を読んできましたが、虚人たちはトップクラスに意味が分かりませんでした。
なので解説に期待したのですが、本当にこの解説にはふざけるなと言いたくなりました。
この人は本当に、最初から最後までちゃんと読んだのか?と疑問さえ感じます。解説らしい事をしている部分は小説の冒頭部分くらいなのです。
しかも、「ここでは詳述しないが」って、あなたはそのことを書くのが仕事じゃないの?本当は何も分かっていない癖に、分かっている風を装いたいが為に書いてるんじゃないの?と怒りを感じます。
そして最後に、この人が重要とされると思う部分を言っておいて、その部分を解説せずに自分の書いた本の宣伝までする始末。
解説で本文を引用するのはよくあることですが、行を埋めたいのではないかと邪推してしまうし、笑い出してしまうなどと書かれても、嘘にしか聞こえません。
もっと他に、解説に相応しい人がいたのでは?他の人に変わって欲しいです。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.20
(4pt)

解説は最悪

私は今まで何作か筒井康隆の小説を読んできましたが、虚人たちはトップクラスに意味が分かりませんでした。
なので解説に期待したのですが、本当にこの解説にはふざけるなと言いたくなりました。
この人は本当に、最初から最後までちゃんと読んだのか?と疑問さえ感じます。解説らしい事をしている部分は小説の冒頭部分くらいなのです。
しかも、「ここでは詳述しないが」って、あなたはそのことを書くのが仕事じゃないの?本当は何も分かっていない癖に、分かっている風を装いたいが為に書いてるんじゃないの?と怒りを感じます。
そして最後に、この人が重要とされると思う部分を言っておいて、その部分を解説せずに自分の書いた本の宣伝までする始末。
解説で本文を引用するのはよくあることですが、行を埋めたいのではないかと邪推してしまうし、笑い出してしまうなどと書かれても、嘘にしか聞こえません。
もっと他に、解説に相応しい人がいたのでは?他の人に変わって欲しいです。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108
No.19
(4pt)

解説は最悪

私は今まで何作か筒井康隆の小説を読んできましたが、虚人たちはトップクラスに意味が分かりませんでした。
なので解説に期待したのですが、本当にこの解説にはふざけるなと言いたくなりました。
この人は本当に、最初から最後までちゃんと読んだのか?と疑問さえ感じます。解説らしい事をしている部分は小説の冒頭部分くらいなのです。
しかも、「ここでは詳述しないが」って、あなたはそのことを書くのが仕事じゃないの?本当は何も分かっていない癖に、分かっている風を装いたいが為に書いてるんじゃないの?と怒りを感じます。
そして最後に、この人が重要とされると思う部分を言っておいて、その部分を解説せずに自分の書いた本の宣伝までする始末。
解説で本文を引用するのはよくあることですが、行を埋めたいのではないかと邪推してしまうし、笑い出してしまうなどと書かれても、嘘にしか聞こえません。
もっと他に、解説に相応しい人がいたのでは?他の人に変わって欲しいです。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122030595
No.18
(4pt)

作者に反抗する主人公という」面白さ

純文学路線における筒井文学の真骨頂のひとつ。
メタ・フィクションというわかりにくい文学をエンターテイメントにまで高めていることに驚愕する。
小説の主人公が「小説の主人公」であるという自我に目覚めたとしたら、
小説の主人公は物語をどのように導いていくのか、というのがテーマだと思われる。
娘と妻が突然に誘拐される、しかしそれが「物語」的で何か納得がゆかない。
主人公はページが進むにつれて、自分がフィクションの住人であるということに目覚め、
「作者の都合」に対して反逆を試みて行く、というのが大筋だ。
主人公の意識と文章がリンクしていることを読者に明示させるために、
主人公が気を失うと白紙ページがつづくという、テキスト上のレトリックを駆使して、
極端に振り切ったメタ・フィクションを演出している。
小説の主人公が「物語」に反逆する、
すなわち読者の快感に奉仕しない、そういうタイプの小説なので、
隔靴掻痒、気持ちの悪さがつづくことを楽しまなければいけない。
小説が読者にとって心地のよいものだ、
という前提を覆すのがメタ・フィクションのひとつのテーマならば、
まさに『虚人たち』はその目的に成功していると思われる。

なお、『虚人たち』に先立つメタ・フィクション作品に『脱走と追跡のサンバ』があり、
そこでは筒井康隆の分身である主人公が、
複次元世界で幾つもの可能性の筒井康隆に追いつ追われつする、
というメタ・フィクションが展開されている。
本作品はその『脱走と追跡のサンバ』の作品構成が踏襲されている。
続編ではないかという解説もあるようなので、
未読の方は『脱走と追跡のサンバ』も一読の要あり。
虚人たち Amazon書評・レビュー: 虚人たちより
412001004X
No.17
(4pt)

作者に反抗する主人公という」面白さ

純文学路線における筒井文学の真骨頂のひとつ。
メタ・フィクションというわかりにくい文学をエンターテイメントにまで高めていることに驚愕する。
小説の主人公が「小説の主人公」であるという自我に目覚めたとしたら、
小説の主人公は物語をどのように導いていくのか、というのがテーマだと思われる。
娘と妻が突然に誘拐される、しかしそれが「物語」的で何か納得がゆかない。
主人公はページが進むにつれて、自分がフィクションの住人であるということに目覚め、
「作者の都合」に対して反逆を試みて行く、というのが大筋だ。
主人公の意識と文章がリンクしていることを読者に明示させるために、
主人公が気を失うと白紙ページがつづくという、テキスト上のレトリックを駆使して、
極端に振り切ったメタ・フィクションを演出している。
小説の主人公が「物語」に反逆する、
すなわち読者の快感に奉仕しない、そういうタイプの小説なので、
隔靴掻痒、気持ちの悪さがつづくことを楽しまなければいけない。
小説が読者にとって心地のよいものだ、
という前提を覆すのがメタ・フィクションのひとつのテーマならば、
まさに『虚人たち』はその目的に成功していると思われる。

なお、『虚人たち』に先立つメタ・フィクション作品に『脱走と追跡のサンバ』があり、
そこでは筒井康隆の分身である主人公が、
複次元世界で幾つもの可能性の筒井康隆に追いつ追われつする、
というメタ・フィクションが展開されている。
本作品はその『脱走と追跡のサンバ』の作品構成が踏襲されている。
続編ではないかという解説もあるようなので、
未読の方は『脱走と追跡のサンバ』も一読の要あり。
虚人たち (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 虚人たち (中公文庫)より
4122011108