ライオン・ブルー
評判
ライオン・ブルーの評価:
3.63/5点 レビュー 8件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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ライオン・ブルーの評価:
3.63/5点 レビュー 8件。 C ランク
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現時点での最新作「スワン」については既に投稿済みですが、整然としたロジックによってアノニマスとしての「悪意」を醸し出す筆致は秀逸だと感じましたが、スリラーとしてはパラパラとした印象でした。
この舞台は関西の(架空の)田舎町。「獅子追」の交番に異動した耀司が主人公です。耀司の同期の巡査、長原が姿を消し、県警本部が捜査に乗り出しますが見つからず、失踪したまま。何故、長原はいなくなったのか?そして、(アクチュアルですが)ゴミ屋敷が放火され、遺体が見つかり、長原の失踪前の行動に疑問を抱く耀司が「獅子追」の町に潜む闇の中、真相を探るべく狂熱的に埋没していくことになります。
スリラーですから、詳細を記すことはできません。過疎化が進み、生き残ろうとする町の蠢き、手帳も拳銃も持って消えた現職警官、田舎町に根強く残る「既得権益」(笑)、ヤクザたちとそれぞれが<闇>を抱える警官たち。
ミスディレクションも効果的に置かれ、しっかりと<反転>があり、「スワン」同様、違和感のないロジックは整然としています。
また、物語全体からほとばしるのは、人が人を守ろうとする覚悟、居場所を求めて彷徨う警官たちの苦悩、何より血潮を流れる「故郷」への思い。たとえその町が嫌いでも居ついてしまうと、そう簡単には抜け出すことができないその「閉塞感」を描いて絶品だと思いました。
文庫版をKindleで読みましたが、もう一つの「獅子追」を描いた短編「蛇の作法」も収録されています。この物語もまた、「ライオン・ブルー」をしっかりと補完しています。
少し飛躍しますが、田舎町「獅子追」を“ポイズンヴィル”として考えるならば、この小説は呉勝浩版「血の収穫」なのかもしれません。コンチネンタル・オプはいったい誰?