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優しき共犯者
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優しき共犯者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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小説の中で、二つの鉄鋼製品製造工場の対比が描かれている。 ほとんど自動化された平均的な製品を生産する人の少ない工場と、職人が訓練を重ね、品質向上を行っている熟練工の多い工場。 現代社会は、効率化を求めて前者を指向するが、熟練職人の技能は、高い品質の製品を産む。 この小説は、前者と対照的な、どこか懐かしい日本の原風景を基礎に成り立っている。 法の解釈と運用もまた、それに対応しないと、正当性を失う。 善意から行われた犯罪は、形式だけなぞって深く問われない。 ITやインターネットに慣れ親しんだ現代人には、こうした世界に違和感を持ったり、懐かしくても二度と戻れない故郷喪失者のような感覚を持つかもしれない。 最後の場面は、再びこの懐かしい原風景に戻ろうとするところで終わっている。 関西圏だけのローカル政党が全国的な大政党を受け付けない理由を垣間見たような気がした。 | ||||
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弓岡製鎖工業で女社長を務め、懸命にがんばる翔子。そんな翔子が連帯保証人債務を押し付けられ、会社が倒産の危機に追い込まれていく中で、債権者の長山が殺害される事件が発生する。 本書のキーワードは「情の鎖」だと思う。夢前川の関係者が皆、翔子を助けようとしているため、有力な証言が得られない。いかに、情の壁を打ち破っていくのか。 序盤から中盤はおもしろかったのだが、引っ張ったわりにはたいした展開がなかった。16年前の事件についても、特にこれといった事実が明らかになるわけではなかったし、終盤にかけては鳴川と準規のやりとりがくどかった。 殺人事件が発生していたり、工場の土地が借金で奪われてしまうという状況にも関わらず、物語全体に緊張感が感じられず、終始緩い感じだったのも残念だった。 | ||||
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