カエアンの聖衣

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評判

カエアンの聖衣の評価:

4.40/5点 レビュー 30件。 B ランク

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平均点4.40pt

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全42件 41〜42 3/3ページ
No.2
(4pt)

ファッションの意味するもの

言い古されたことですが,ファッションは自己表現の手段です.どう見せたいか,どう思われたいかという観点がなければ,人は裸で過ごしていれば十分でしょう(まぁ,寒いときはそうも言ってられませんが).服装は文化というより社会とそこに暮らす人々を反映します.  私自身は,自分の着るものに関しては脱ぎ着しやすいか,動き易いか,リラックスできるかといった,ごく機能的な観点しか認めていません(ヨーロッパ中世にはこういう仕立ての問題すら解決できていませんでした.身体に合ったシャツを持つことは本当に難しかったのです).色にいたっては全くのオンチ(?)です.しかしそういう主張でさえも,「自分自身の皮膚感覚こそもっとも大事である」という一種の人間中心主義の表現とも言えるでしょう.不況に流行る「キタナイ格好-ボロボロルック?-」さえも「見てくれだけ取りつくろうのがそんなに重要か?」というメッセージと考えることができます.  忘れてはならないのは女性の着るものにおける「ヒラヒラ」の魔力です.無駄だらけなのに何故かそれに惹かれるのは,それが単に私が男だからでしょうか ?
あやつり人形.  服装による自己主張がひとり歩きをはじめたらどうでしょうか?つまり,その服を着れば,服がある種の主張を始め,何となく言動を誘導され,着てしまった人間はそのとりこになって,言うなり(?)に生きていく….そんなことあるか!と言い切れるでしょうか?大なり小なりうなづける所はないでしょうか?
 服にあやつられる人間とその特別な服-カエアンの背広(スーツ)-をめぐるスペースオペラは,時にユーモラスに,時に哀しく話が進んでいきます.服を着た人間の感覚は「それを着たとたんエネルギーが身体じゅうに満ちあふれ,身長が倍にもなった気がし,背筋が伸びて気分爽快,何でもできるような気がする」のです.ここまではおろしたての身体にぴったりあった上等な服を着た感覚と同じですね?  しかしこれはSFですから,この後は腕っぷしや腰の強さが尋常ではなくなり,さらに電撃まで使えるようになります.折角口説いた女とベッドに入ろうと服を脱ぐと急に元気がなくなるし,電撃は身体のエネルギーを横取りされているので消耗し,げっそりやつれた主人公は喫茶店に入ってコーヒーシュガーをがぶ飲みといった具合.
カエアンの聖衣 (1983年) (ハヤカワ文庫―SF) Amazon書評・レビュー: カエアンの聖衣 (1983年) (ハヤカワ文庫―SF)より
B000J7FJ7S
No.1
(4pt)

ファッションの意味するもの

言い古されたことですが,ファッションは自己表現の手段です.どう見せたいか,どう思われたいかという観点がなければ,人は裸で過ごしていれば十分でしょう(まぁ,寒いときはそうも言ってられませんが).服装は文化というより社会とそこに暮らす人々を反映します.  私自身は,自分の着るものに関しては脱ぎ着しやすいか,動き易いか,リラックスできるかといった,ごく機能的な観点しか認めていません(ヨーロッパ中世にはこういう仕立ての問題すら解決できていませんでした.身体に合ったシャツを持つことは本当に難しかったのです).色にいたっては全くのオンチ(?)です.しかしそういう主張でさえも,「自分自身の皮膚感覚こそもっとも大事である」という一種の人間中心主義の表現とも言えるでしょう.不況に流行る「キタナイ格好-ボロボロルック?-」さえも「見てくれだけ取りつくろうのがそんなに重要か?」というメッセージと考えることができます.  忘れてはならないのは女性の着るものにおける「ヒラヒラ」の魔力です.無駄だらけなのに何故かそれに惹かれるのは,それが単に私が男だからでしょうか ?
あやつり人形.  服装による自己主張がひとり歩きをはじめたらどうでしょうか?つまり,その服を着れば,服がある種の主張を始め,何となく言動を誘導され,着てしまった人間はそのとりこになって,言うなり(?)に生きていく….そんなことあるか!と言い切れるでしょうか?大なり小なりうなづける所はないでしょうか?
 服にあやつられる人間とその特別な服-カエアンの背広(スーツ)-をめぐるスペースオペラは,時にユーモラスに,時に哀しく話が進んでいきます.服を着た人間の感覚は「それを着たとたんエネルギーが身体じゅうに満ちあふれ,身長が倍にもなった気がし,背筋が伸びて気分爽快,何でもできるような気がする」のです.ここまではおろしたての身体にぴったりあった上等な服を着た感覚と同じですね?  しかしこれはSFですから,この後は腕っぷしや腰の強さが尋常ではなくなり,さらに電撃まで使えるようになります.折角口説いた女とベッドに入ろうと服を脱ぐと急に元気がなくなるし,電撃は身体のエネルギーを横取りされているので消耗し,げっそりやつれた主人公は喫茶店に入ってコーヒーシュガーをがぶ飲みといった具合.
カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512) Amazon書評・レビュー: カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)より
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