砕け散るところを見せてあげる
評判
砕け散るところを見せてあげるの評価:
3.66/5点 レビュー 65件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 61〜65 4/4ページ
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砕け散るところを見せてあげるの評価:
3.66/5点 レビュー 65件。 C ランク
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まず、単純に面白いか面白くないかでいうと面白かったです。リーダビリティの高い文章は相変わらずだし、蔵元玻璃のキャラクターもよかったです。というか、可愛かったです。尾崎姉妹もいいキャラしてました。萌えは間違いなくありました。
ところで、この作品は、砂糖菓子の影響を強く受けているようなところがあります。話の構成も内容も共通点が多いです。
ですが、大きく違っている箇所もあります。砂糖菓子は最後まで救いがないですが、この作品には救いがあります。というより、救いそのものがテーマと言ってもいいと思います。
構成も、砂糖菓子の構成からもう一段掘り下げていて、そこがこの作品の一番の肝となっています。
最初は、相手に興味のないまま接し、しだいにかけがえのない存在になる点。名前の付け方。「敵」の正体とその内容。ここらへんとかは似ています。
ちなみに、全体的には、不満がありました。いい話です。いい話ですが、納得いかない箇所もありました。それと同時に、納得いかないところがあるものの、ちゃんと楽しめました。ある程度感動もできました。
個人的には評価が難しいです。
――以下ネタバレ――
基本的に、二種類の「俺」が出てきており、それぞれ別の視点となっています。序盤は清澄の息子の視点であり、中盤に作中劇のように清澄の視点が描かれます。清澄の話に微妙に古臭さを感じたのはそのためかと後で理解しました。助けを呼ぶときに携帯電話を使わなかったのは携帯が流通していない時代だからであり、玻璃を助けた理由に父親が出てこないのもヒーローである「父」とは別物であるからと納得できました。ヒーローの三か条を清澄が言い出したとき、父親の受け売りかなと思わされたのはいいミスリードだったと思います。
ただ、この構成を理解するのに実は苦労しました。というのも書き方が紛らわしい。ミスリードに気づいておくべき箇所で読み間違えやすい表現が出てきました。視点が切り替わっている場所も、書き方が納得できません。
また、清澄と玻璃が親密になる過程を描き切れていないのでは? とも思いました。ちょっと性急に感じます。やたらと強い言葉で「玻璃への思い」を吐き出す(地の文も会話文も)ところが、何か所もあることが気になりました。玻璃への思いを、直截的に書きすぎなんだと思います。直截的な表現が少ない方が玻璃への思いは伝わったと思います。
あと、清澄の息子については、受験勉強のシーンより未来のことは書かないでほしかったです。玻璃が息子の変身ポーズで爆笑するシーンは、結構気に入っています。しかし、将来のことが描かれてしまうと締めとして微妙に弱く感じます。
――ネタバレ終了――
色々文句書いてますが、基本的には面白かったです。構成と話の筋がいいので、読後感は結構いいです。問題は表現面だと思います。サントラのほうもそうでしたが、描き切れていない感じがあります。繰り返しの表現等が多いので、ページ数の割にはすらすら読めてしまいます。そのせいで、体感時間も短いです。作者が思っているより伝わっていないと思います。400とか500ページになってもいいので、もっと思う存分書いてもらいたかったです。また、紛らわしい表現もしっかりと直してほしかったです。