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魔王

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評判

魔王の評価:

3.60/5点 レビュー 208件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.60pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全316件 301〜316 16/16ページ
No.16
(5pt)

こうしている間にも、時代は明確な方向をもって動いているかもしれない

「新しい文学世界」かどうかは、首を傾げるところですが。。。ともあれ、私は読んでみたかったタイプの小説です。
この作品では、すべてのアイテムが最大限に効果的に使われています。
一致団結が正義にも狂気にもなり得るのなら、一致団結自体は善か悪か?
時代を変える力とは何か? 時代を変えるのは、本当は一体誰なのか?
特別なものを持つ人間だけが時代を変えるのか?
この作品で提起された問題はどれも難しくて、答えは出ないかもしれません。ある時代には正解だった答えも、今の時代には当てはまらないかもしれない。それでも、時代が刻々と動いていることを忘れてはいけない。だから、考え続けなければならない。目を背けて逃げてはいけない。
『魔王』の方では作者が思い思いにぶつけて描いたせいか、エピソードの繋げ方が多少いびつな感じがしました。でも逆に、現実だってそんなにスムースなものでもないのかも、と何となく納得しました。そう思わせるくらい、各エピソードの描き方は緻密で、迫力がありました。
それとは反対に、『呼吸』はワリと静かな語り口ですが、その静謐さの中に、突然身を震わせるような予感が呼び起こされたりします。
確実に進化している、と思わせる作品です。
『チルドレン』や『砂漠』はこの作品と好対照をなす、それでいてリンクしている作品だと思います(本人の意図かどうかは別として)。
『魔王』を読んだ方は、これらも読むといいかもしれません。
物事を正確に見極めるには、あらゆる角度から俯瞰しなければならない。けれど行動を起こす時に、俯瞰的なだけではいられないのかもしれません。
自身の考えは盛り込まれていますが、それよりも様々な側面を提起して、様々な物の見方を提案するのが、伊坂氏の最大の魅力だと思います。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.15
(5pt)

半村良

いやあ、凄い盛り上がりでした・・・
思わず引き込まれ・・・でも最後はうっちゃりかなあ・・・
半村良なら最後まで書いたかな?
時代の閉塞感の中で圧勝した小泉自民ももう次はないでしょうから
ありえる未来像ではありますが
こんな政治家は出てくれないだろうなあ・・・
政界の構図を見ると絶望して犬養ファンになっちゃいます
だれかちゃんと世の中を見て、
池田大D作支配の政府を告発してくれよ?
現実のほうが小説を追い抜いてはるかに悪いぞお!!!
と、あまぞんで書いても、s学会に消されるんだろうなあ・・・
現実の世の中が宗教支配になっている事実を誰かちゃんと書いてくれ
伊坂、がんばれ!・・・・でも、s学会には勝てないよなあ・・・
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.14
(4pt)

政治を題材に

私は、作者の「陽気な〜」や「重力ピエロ」などの作品が好きですが、
今回は、今までの要所要所の場面が最後で結びつく構成や軽い感じのものとは違い、
政治問題や憲法改正、ファシズムといったちょっと重苦しい題材に
なっている純文学でした。
それらを背景に「魔王」では兄が戦い、「呼吸」では弟が戦いを決意するまでが描かれていて、
これは、これで面白いのだけれどちょっと私には
堅苦しかったです。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.13
(4pt)

伊坂テイストに翻弄される

本書は、講談社の『エソラ』という文芸&コミック誌の04年12月第一号に掲載された「魔王」と05年7月第二号に掲載されたその続編「呼吸」を一緒に単行本化したものである。
伊坂幸太郎のファンとしては見逃すことができずに、発売日に購入して読んだ。
不思議な「腹話術」の力を身につけた男が大衆を扇動する政治家と対決する「魔王」。
その弟夫婦が主人公で、弟は兄がとり憑いたかのように「賭け事」が強くなる。その夫婦の物語「呼吸」。別々の作品ながら対をなしている。
著者の言葉として「自分の読んだことのない小説が読みたい。そんな気持ちで書きました。」とあるが、単なるエンターテイメントの要素の強い超能力SF小説ではない。彼特有の、社会をクールに捉える眼差しはもちろん健在、仕掛けももちろん盛り沢山。現代社会の問題点に鋭く切り込むために、あえて登場人物たちに特殊な能力を持たせたのだろう。
そういえばデビュー作『オーデュボンの祈り』では「人の言葉を話す案山子」が登場するというシチュエーションだった。
いつもの伊坂ワールドのテイストを残しながらも、いままでの諸作とは一線を画した、どちらかというと純文学に近いタッチだった。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.12
(5pt)

魔王は伊坂幸太郎

現代社会の問題点を漠然と感じていても、口に出さず生きている。
そんな私達に雨雲が迫るように『魔王』が迫り来る。
そんな印象を受ける小説。
他の人のレビューにも度々出てくるファシズムはもちろん、憲法改正問題など
法学部出身を改めて納得する内容になった。
この小説から問題提議するのではなく、私達が気付かない所で
世界は変貌してるかのような恐怖を掻き立てる。
言葉をここまで操作してしまう伊坂幸太郎こそ魔王だ。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.11
(5pt)

やっぱ伊坂は良い!

ミステリーとして読むと、あれ?という終わりだとは思いますが、自分としては未消化な感じはしませんでした。この作家の本は、とても軽やかに書いてあるけど、考えてみれば内容は重いものであり、さりげなく残酷だったりします。『魔王』はその“黒さ”があまりぼかされないで描かれていると思います。「魔王」では詩が2つ引用されています。私はそれらに<がつんと来る>ような<正式な青二才>の年齢に当てはまるとは思うのですが、別にそうでもなく、奮い立たされる気はしませんでした。思うに、主人公がその詩に衝撃を受け、また戦いに向かうのは、主人公がその年齢、つまり<世界、とか、未来>を捨てかけてはいるがまだ<ギリセー>だからです。「呼吸」で弟が戦いを決意するのも兄と同じくらいの年齢になったときだと思います。確かに今までの伊坂作品とは違いますが、面白いと思います。おすすめします。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.10
(4pt)

あの人

出てましたね。調査員の…。グラスホッパーっていう名前(カクテル)も。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.9
(4pt)

読めば読むほどひきこまれる!

読めば読むほどひきこまれ、だんだん恐ろしさを感じてしまいました。日本がファシズムに走っていく姿はとても怖く、まるで現実のようで、本当に小説の中の話なのか疑ってしまうほどです。こんなにリアルに現代の社会の「魔王」を描ける伊坂幸太郎に感服です・・・。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.8
(3pt)

、「ファシズム」という言葉がしつこいくらいに出てくる

「重力ピエロ」「ラッシュライフ」など過去の作品には今までにない斬新さは感じたものの、この作品に関し、斬新さを感じることはできなかった。過去の作品においても一貫して作者の物事の考え方が反映されており、共感や感銘を受ける部分もあったが、この作品に関しては、「ファシズム」という言葉がしつこいくらいに出てくることからもわかるように、政治的なメッセージ性が強すぎて、違和感を覚えずにはいられなかった。このあたり、賛否が分かれるところかと思う。このためだろうか、雑誌「エソラ」に連載された際は、政治家・犬飼の発言はもっと長く、強いものであったが、今回の出版に当たり削除されている(ついでにスイカがどうのこうのというダジャレも削除されている)。おそらく編集者の意向が強く働いたのであろうが、(だじゃれはどうでもよいが)信念を持って書いたのであれば、犬飼の人物像は、そのまま削除せずに出版して頂きたかった。2005年に出版された伊坂氏の新作としては、「死神の精度」のほうが万人受けする作品であると思うし、伊坂氏らしい秀作だと思う。未読の方がいたらむしろこちらをお薦めしたい。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.7
(5pt)

考えろ、考えろ、マクガイバー。

 面白い。最初は、話の内容から、S・キングの「デッド・ゾーン」の様な展開になるのかと思っていたのだが、見事に、思惑は外れた。ドラマツルギーの「結」の部分が抜け落ちたかとも思えるラストは、肩透かしを食らった気持ちになり、唐突感を否めないが、暫くすると、ボディ・ブローの如く、じっくりと効いてくる。本人は否定しているものの、伊坂幸太郎の新作「魔王」は、この時代、何が、最も危うくて、憂慮するべきものなのか、そして、それに打ち克つには、何が最も有効なのかを、“誰もが心当たりがある”フィクショナルな世界の中で、提示している。今、正に、怖いのは、無自覚な礼賛と迎合、ムードだ。だからこそ、この小説は、10代、20代の若い世代にこそ読んで欲しいと、「だめな大人」のひとりとして、切に願う。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.6
(2pt)

作者の真意が見えない

まるで腹話術のように、他人に自分の思っていることをしゃべらせる能力を持った兄がいた。その兄を慕う弟がいた。兄は、急速に支持率をあげる政治家犬養に危機感を抱き、彼に近づき自分の能力を使おうとするが・・・。 世の中の流れ、それがいつのまにか変わっていても、人は気づかないことがある。そして、その流れに流されまいとしても、いつのまにか流されていることもある。それがある特定の人間の仕業だとしたら?シューベルトの歌曲「魔王」のように、だれもその存在に気づかず、気づいたとしても歌曲の中の子供のような運命をたどるとしたら、これほど怖ろしいことはないだろう。兄の行動に弟はどう反応するのだろう?期待と不安が入り混じった気持ちで読み進めたが、とても難解な作品で作者の真意が見えなかった。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.5
(5pt)

変化した伊坂ワールド

 今作は今までの伊坂作品とは微妙に雰囲気が違いました。伊坂作品の僕のイメージは「無機質でクール」という感じだったのですが、今作はクールにはクールだけど、無機質ではないといったところです。  「重力ピエロ」を想起させるような二人の兄弟が主人公になっているのですが、この二人の関係が物語に血を与えているようで読んでいて心地よかったです。 「ファシズム」や「憲法改正」というものが主題ではないにしても、物語に大きな効果を発揮しています。  「愛の敵は、憎しみではなく無関心だ」 このマザー・テレサの名言がそれを引き立てています。 僕も「本当に怖いのは想像することをやめてしまった人間だ」という主張を持っているのでこの小説は、そういった視点で見ればすごく理解することが出来ました。 結局、無関心が「魔王」なんじゃないかと思いました。ゆえに誰でも「魔王」になる可能性はあるわけで、大事なのはそこに気が付くこと、自分で考えることなんだと思いました。 ついでに「グラスホッパー」を出してくるところが伊坂らしくて、心憎いですね。「ドゥーチェ」のマスターもどことなく鯨のような雰囲気を持っていましたし。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.4
(4pt)

正直?軟弱?

ふーん。初老の男を一応感心させるできばえだが。作者と同年代の人々は、素直に楽しんで読むだろう。しかしずっと年上の人間はつい考えてしまう。「なぜ超能力なんだ?」それが気になって再読する。ついでにシューベルトのCDなど出してきて聞いてみたりする。魔王・・・作者はメタフォリカルな読解を求めているのかどうか。いや、あまり細部にこだわるべきじゃないな。大事なのはきっと、この小説が「欲望をてらわずにそのまま提示してみせる」という点で、あくまで正直であることだ。会社で部長や課長をしている皆様。若い部下で、時折奇妙な潔癖さや正義感をふとした拍子に見せる社員がいたら、たとえばこの小説の兄弟のような感受性を持っているのかもしれませんよ。そう考えると合点がいくことが多いでしょう?
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.3
(5pt)

静かなる伊坂ワールド

 読後の感想はいままでの伊坂作品とはちょっと違う終わり方に感じました。伊坂さんらしい落ちはあるのですが今までのような意表をつくというよりも、そうなんだと淡々と納得させられるような、こそばゆくあっさりとしたラストは読後しばらくしてから、ぐっとくるようなある意味とても重厚な終わり方でした。 社会問題がテーマではありませんと、伊坂さんは書いておられますが、今までの作品でも社会風刺が絶妙に見え隠れしていた伊坂ワールドとはちょっと違い、今回は全面的に現代日本の社会問題(おもに憲法)を伊坂流にさらっと描いている気がしました。ただし肝となるのは兄弟の物語。前半は兄の視点。後半は弟の恋人の視点というところが結構面白い。タイトルの魔王とは果たして・・、とこれは自分で読んで答えを見つけてくださいね。 読み方によってはとても深く考えさせられる問題作だし、いつものあっさり風味と見せかけてナイフのような切れ味を持つ、彼独特の小説世界としても楽しめる一冊です。 台詞の巧みさ、伏線の絶妙さからしてみれば、少々物足りないところもあるのですが、これは明らかにいままでの伊坂作品とは一味違う、著者である伊坂さんの目指した、たしかに今まで読んだことのないような物語でした。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.2
(5pt)

ちょっとした超能力とじんとくる感動

「魔王」「呼吸」の中編2編が収められていますが、内容は連続しています。「魔王」の主人公は「自分が思っていることを相手に言わせる能力」という微妙な能力を持っています。とにかくいろいろと考える主人公の座右の銘(?)は「考えろ考えろマクガイバー」・・・なんか懐かしい名前を久しぶりに聞きました。「冒険野郎マクガイバー」は昔中学生の頃にテレビで見ていたアメリカのドラマだったのでとっても懐かしいですね。中学校の技術家庭の先生の車の屋根につかまり学校の敷地内でマクガイバーごっこをしたことを思い出します。現在の政治状況を踏まえながら展開される物語はちょっぴり共感するものでした。「呼吸」で描かれる兄弟の間の信頼感はちょっとしんみりしてしまいました。自分も自分の兄弟とはずっといい関係を持っていければ良いな、信じてもらえる兄でいたいなと思いました。でたらめでもいいから、自分の考えを信じて、対決していけばそうすりゃ、世界が変わるいい台詞も多いです。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463
No.1
(5pt)

「魔王」の存在にたった一人気付く少年を待つものは・・・

彼の作品はどれをとっても外れが無いので安心して購入、一気に読みました。伊坂氏特有の、社会をクールに捉える眼差しは勿論健在、仕掛けも勿論盛り沢山。後半は、始めはあまりに唐突な事実の発覚に驚きましたが、その事実があるからこそ前半部の会話の真の意味が見えてくる部分もあり・・・書きたいことは多いのですが、ネタバレにならないギリギリで書くとこんな風に抽象的にしかレビューできないのがつらいですね。この作品は社会問題がテーマでは無いのですが、現代日本の抱える問題点を考えるきっかけにも成り得る良質の作品でした。値段もハードカバーにしては割りに安いですし、読み終わったときも他の伊坂作品同様、少なくともいやな気分にはならないし、割とサッパリすると思うので、どなたにでもおすすめ出来ます。
魔王 Amazon書評・レビュー: 魔王より
4062131463