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悲鳴



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【この小説が収録されている参考書籍】
悲鳴
悲鳴 (ハルキ文庫)

悲鳴の評価: 4.13/5点 レビュー 8件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(4pt)

重厚で切ない物語

タイトルの「悲鳴」の意味が、本書の後半でわかります。「俺」シリーズ以上のやるせなさ・・・。とても魅力的な人物が登場しますが、その彼にも悲劇が、、、重厚で切ないストーリーに圧倒されます。
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No.7:
(4pt)

良かった

面白い。相変わらず、ゆったりとした入りだが、計算された構成で楽しめた。
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No.6:
(3pt)

畝原シリーズとしては及第点。しかし…

単純と思われた浮気調査からやがて…といういつものパターンはいいのだけれど、本作はややまとまりに欠いた感が強いです。
複雑な伏線が絡まりあわず独立して存在し続け、混沌とした空気の中で物語は終わっていきますが、それ故にタイトルでもある「悲鳴」の意味の衝撃というか悲壮感がボケてしまったように思いました。

もちろん畝原とその家族の織りなす物語はいつもの通り温かいし、個人的に大好きな横山の姿を見る(読む?)度に「仕事ってこれぐらいの思いでしなくちゃなぁ」と思ったりする訳で、非常に読み応えはあります。またこの作者の特徴である「息遣いが感じられるような会話」も健在で、畝原と明美の会話からも「あ〜!そうそう!ある程度近い関係になると男女の会話ってこんな感じでズレるよなぁ」などとニヤリとさせてくれます。そういった東作品ならではの楽しみ方はもちろんしっかりあるのですが、それでもやはり散漫とした印象は残ります。他の畝原シリーズを既読の方は問題なく楽しめると思いますので、初めて畝原シリーズを読もうとされる方は他の作品から読まれる事をお薦めします。
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No.5:
(4pt)

題名の意味の切なさが、印象的

2001年発表、2004年文庫化の本作品は、著者が<ススキノ探偵【俺】シリーズ>と並行して書き進めている、<畝原浩一シリーズ>の長編第3作目。

本シリーズの登場人物は、作品の発表に伴い、少しずつ年齢も重ねていくようで、本作品の畝原探偵は「再来年の四月には五十」(P.39)、ということから48歳で、前作より一つ歳を取っている。
男手ひとつで育てている娘の冴香も、小学生から中学生に成長しています。

物語の発端は、「簡単な浮気調査」。
浮気の現場を写真に収めれば完了という、探偵の初歩のような仕事であった。
ところが、仕事を進めていくと、「奇妙な依頼」であったことに気づく…。
やがて、自宅に届く、脅迫めいたファックス、さらには、死体の一部が北海道内の名士宅にばら撒かれていくという事件が発生し…。

と、何でもない事件が大きな事件へ発展という、ハードボイルドにありがちな展開ではありますが、700ページ弱という分量がありながら、魅力的な登場人物とテンポの良い物語展開により、飽きさせるところはありません。

本作品の登場人物の中で、特筆すべきは、<アブちゃんバスター 高橋陽介>(P.250)でしょう。
その肩書きが何を意味するかは、ここで述べることはできませんが、想像上の人物であることは明らかなのに、「世の中には一人くらいこんな人物が存在するかも」という、妙なリアリティがあります。
また、彼の口癖が、やがて畝原探偵にもうつってしまうところなどは、いかに魅力的な人物かをよく物語っています。

ちなみに私は、長編第4作「熾火」を先に読んでいるため、シリーズの常連さんの中のある人物にどんな運命が待ち受けているか知りつつ、本作品を読みましたが、それ故、その人物と畝原探偵とのシーンは、切ないものが感じられました。

切ない――と言えば、題名の「悲鳴」の意味も、物語の終わり近くで明かされますが、切なさを十分に感じさせ、本作品の読みどころの一つと考えています。
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No.4:
(5pt)

よく練られた作品

ススキノ探偵シリーズ読破の後に畝原探偵シリーズを読んでいます。

畝原シリーズの今まで読んだ中で一番の作品だと思います。
ストーリーがよく練られていて長編作品なのに破綻がありません。
魅力的な登場人物もいます、個人的におすすめの一品です。

しかしこのシリーズを読んでると本当に警察や官僚の癒着・利権闘争が話のベースになっていて
読者は「そうなんだろうな」と思ってしまいます。
これをフィクションと取るかどうかは読者に委ねられている訳ですが個人的にはかなり真実に迫っているんだろうと思います。

自分の年齢が50歳近くなり畝原探偵と近いせいもあり、
自分の行動にいちいちチェックを入れるなんてところに、「あるある」と共感したりもしました。

これからも良い作品を出されることを祈念します。
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No.3:
(4pt)

私立探偵・畝原が登場するシリーズ第4作

2002年度版 このミス 17位冤罪により新聞記者の職を失った私立探偵・畝原が登場するシリーズ第4作簡単な浮気調査と思われた仕事が思いがけない方向に展開する。「妻」とし依頼した人物が実はストーカーであり、クレーマーとしてその筋では有名な人物だったのである。この調査が、ばらばら殺人、そして利権が絡む巨悪へとたどり着くハードボイルドの長編である。1000枚と言う長さを感じることなく、作中に引き込まれる秀作である。一点だけ難を挙げるとすれば、会話文中の言葉遣い。これは、作者が悪いというわけではなく、単に私の感性とあわないだけだと思うが、ところどころ違和感を覚える言葉遣いがあり、私にとっては読書のテンポをそがれた感じになった。作中で高橋陽介という正体不明の男が調査協力者として現れるのだが、この男の「困ったもんだ」というセリフが、なんとも会話にかみ合わず、特に違和感を覚えた。この高橋が、この作中でもっとも個性(アク)が強く、印象的な登場人物ではあるのだが、ハードボイルド作品としてこの作品を考える際、果たして本当に必要な登場人物であるのか、疑問をもった。畝原と高橋が、次第にお互いを信頼していくさまを描きたかったのかもしれないが・・・。なお、畝原シリーズは「待っていた女」「渇き」「流れる砂」「悲鳴」「熾火」「待っていた女」と「渇き」は、幸運にも、一冊の文庫として読むことができる。
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No.2:
(4pt)

私立探偵・畝原シリーズ

冤罪により新聞記者の職を失った私立探偵・畝原が登場するシリーズ第4作
簡単な浮気調査と思われた仕事が思いがけない方向に展開する。「妻」とし依頼した人物が実はストーカーであり、クレーマーとしてその筋では有名な人物だったのである。この調査が、ばらばら殺人、そして利権が絡む巨悪へとたどり着くハードボイルドの長編である。1000枚と言う長さを感じることなく、作中に引き込まれる秀作である。
一点だけ難を挙げるとすれば、会話文中の言葉遣い。これは、作者が悪いというわけではなく、単に私の感性とあわないだけだと思うが、ところどころ違和感を覚える言葉遣いがあり、私にとっては読書のテンポをそがれた感じになった。作中で高橋陽介という正体不明の男が調査協力者として現れるのだが、この男の「困ったもんだ」というセリフが、なんとも会話にかみ合わず、特に違和感を覚えた。この高橋が、この作中でもっとも個性(アク)が強く、印象的な登場人物ではあるのだが、ハードボイルド作品としてこの作品を考える際、果たして本当に必要な登場人物であるのか、疑問をもった。畝原と高橋が、次第にお互いを信頼していくさまを描きたかったのかもしれないが・・・。
なお、畝原シリーズは「待っていた女」「渇き」「流れる砂」「悲鳴」「熾火」
「待っていた女」と「渇き」は、幸運にも、一冊の文庫として読むことができる。
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4758431019
No.1:
(5pt)

最新の畝原シリーズは期待に応えボリューム・迫力共に満点!

十数年前、冤罪逮捕により新聞記者としての職を追われ、妻に見放された畝原は、探偵として一人娘の冴香を養ってきた。ある日畝原の許へ舞い込んだ依頼は、よくある浮気調査のはずだった。鈴木暁美と名乗ったその女性は、夫・鈴木琢郎の浮気現場を撮影して欲しいという。だが、畝原が調査をしてみると依頼人から指定された現場に現れたのは夫の本当の妻だった。依頼人の女は、一体何者なのか? やがて彼女が鈴木琢郎に付きまとっているストーカーであることが判明してゆく。そして、何者かが畝原へ攻撃を始めた脅迫文を書き連ねたFAXが永遠と送られ続け、マスコミには畝原の過去を誹謗する文章が……。鈴木暁美を調べていた探偵が殺され、畝原の協力者たちが次々と別件逮捕されるなか、畝原は不可解な!事件の真相に辿り着けるのか?
 本書は著者の「畝原シリーズ」の最新作ですが、上下段400ページとボリューム・迫力共に満点。正に会心のハードボイルドといえるでしょう。札幌を舞台としたこのシリーズは主人公や登場人物の魅力は勿論のこと、街の描写や登場人物の窮地の心理状態なども細かく描かれ、本書も現代社会の闇を描いた良質のハードボイルドになっています。時間も忘れ、一気に読まされましたし、読後の満足感も存分にあり、大興奮した作品です。満足度も「文句なし」。お勧めの一冊です。
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