孤狼の血

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孤狼の血の評価:

4.10/5点 レビュー 229件。 S ランク

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全284件 261〜280 14/15ページ
No.24
(5pt)

「わかっとります。本物の警察官の心得は、大上さんからみっちり仕込まれましたけ」

2015年に発売となり瞬く間にベストセラーとなり、「第69回日本推理作家協会賞」受賞、「本の雑誌が選ぶ2015年度ベスト10」第2位、「このミステリーがすごい!」(2016年度版)第3位。更に「第154回直木賞」にノミネートされるなど話題を独占したベストセラー小説『孤狼の血』!

 本書を知ったのは、映画の製作発表会見のニュースでした。『』〈2013〉で映画賞を総なめにし、『』〈2016〉など今日本で最も注目される白石和彌監督の待望の最新作が来年公開予定(主演:役所広司、松坂桃李)の本作だ。
 白石監督といえば、上記の実録犯罪モノを手掛けて脚光を浴びた新進気鋭の映画監督で近年、同様のジャンルでいえば、『』『』『』『』といった韓国(コリアン)ノワール(もしくはアウトロー作品)が、毎年のように傑作が生み出され、その画面にみなぎる力強さに圧倒され、日本でもこの手の分野(ジャンル)で傑作を撮る人が現れないだろうかと思っていた時に白石監督の作品を見て、日本にも期待ができる監督がいる事を知って楽しみにしていた。
 日本ではコンプライアンスの問題でなかなか映画でも昔のように犯罪モノやアウトローものが作りづらくなったご時勢にこのジャンルに積極的に取り組み、名を挙げた白石監督が今年の韓国のアウトローの傑作として名高い映画『』のキム・ソンス監督との対談し、近年の韓国ノワールに対抗できるのは白石監督しかいないと思っていた時に本作の映画を撮っている事を知り、興味を持ちました。

 今回の作品はなんと広島を舞台にしたヤクザの抗争モノでしかも平成の『』という触れ込みで否が応でも期待が高まり、本書を手にした次第です。
 まず、本作を執筆した作者が女性である事にビックリΣ(゚Д゚)し、しかも『』に影響を受けて書かれたというから驚きだ(余談だが、『』に登場するナースの皆川さんのような人だ)。

 組織暴力犯罪が横行する暴対法成立以前(昭和63年)の広島・呉原市(注:呉市がモデル)を舞台に暴力団系列の金融会社社員失踪事件をきっかけに捜査する警察と暴力団組織間の激しい抗争を描いていた物語である。

 呉原東署に赴任した新人刑事・日岡秀一(25歳、演:松坂桃李)。配属された捜査二課の先輩で古株のベテラン刑事・大上章吾(44歳、演:役所広司)とコンビを組み、先の事件の捜査に当たる事となった日岡だったが…。
 まず、大上の経歴が県警本部で凄腕のマル暴として有名な人物で暴力団絡みの事件を多数解決し、警察庁長官賞をはじめとする警察表彰を何度も受け、百回にも及ぶ受賞暦は、広島県警では現役のトップだがその反面、訓戒処分も現役ワーストの刑事で何かと暴力団との癒着があると黒い噂の絶えない刑事だ。
 このあたりが、『』〈1975、監督:深作欣二〉で主演の菅原文太が演じた久能徳松を連想させたり、個人的には上記の経歴を聞いて、映画『』〈1973〉で主演の渡哲也が演じた鳴神涼を思わせた(今度の映画では、役所広司さんが演じるそうだが、『』〈1996〉に近いキャラになるだろう。余談だが、今回の系列の映画でいえば同じく渡哲也主演『』〈1976、監督:深作欣二〉も必見!)。
 大上自体、黒い噂の絶えないアウトロー刑事であっても自身の中で刑事としての正しい価値観(モラル)を持ち合わせており、上記の両面を兼ね備えたような刑事像で決して『』に登場する小日向文世扮する片岡のような悪徳刑事ではない事がわかります。

 大上の直属の上司であり、暴力団関連の捜査にあたる捜査二課課長・斎宮(いつき)正成、昔から由緒のある老舗の博徒である尾谷組で服役中の組長の留守を預かり、大上が懇意にしている若頭・一之瀬守孝(30半ば、演:江口洋介)、県下最大の暴力団・仁正会に属し、傘下の加古村組を使って尾谷組と敵対する五十子(いらこ)会会長・五十子正平(演:石橋蓮司)、同じく仁正会の幹事長で大上とは学生時代からの旧知の仲で義兄弟同然の間柄である瀧井組組長・瀧井銀次、大上の行きつけの店で何やら過去に関係のある含みを持つ「小料理や 志乃」の女将・晶子(45)、…… など(注:真木よう子さんの役がクラブ「リコ」のママ・高木里佳子となっているが映画のオリジナルキャラで本作の「小料理や 志乃」の女将・晶子の役割でないかと思われる)。

 物語に登場する仁正会は『』に登場する北大路欣也(松村保役)が率いる天政会(実在のモデルは共政会)がモデルであり、作中でも「吐いた唾ァ飲まんといけんよう」〈329頁〉など『仁義なき』オマージュもありニヤリ( ̄ー ̄)とさせられる。

 文体自体は、ハードボイルドの雄である大沢在昌氏の方が読みやすい(読ませ上手)ように思います。それと大上の存在理由が『』とかぶっている印象を受けました。
 ただ物語自体は、読んでいて引き込まれるし、毎回各章の冒頭に日誌と行動記録が書かれているのは読者に向けてわかりやすく展開を伝えるのが目的かと思っていたが、実はコレがラストに大きな意味を持っていたり、ラストの意外性も韓国(コリアン)ノワールを見ているようで面白かった。
  
 本作の映像化には大いに期待したいと思います。著者の他の作品も機会があればぜひ読んでみたいと思います。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
404103213X
No.23
(4pt)

ラスト以外は最高でした!

「昭和」の広島の雰囲気が満載の、典型的と言ってしまえばそうなのですが、世界観に引き込まれて一気にラスト!
ドキドキしながら展開を期待していたのですが・・・
ラスト以外は本当に面白かったです!なので星4つにしました。
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No.22
(5pt)

女性でも楽しめる濃密なストーリー

男性的な内容かと思いながら読み始めましたが、最初の1ページからぐいぐい内容にひかれてきづけば最終ページに。面白かったです。
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No.21
(5pt)

平成の「県警対組織暴力」

映画化という事で読んでみました。一連の深作欣二が手掛けたヤクザ映画への愛が詰まった作品です。未見の方は特に「県警対組織暴力」を観てから再度この本を読むと味わい深くなると思います。
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No.20
(5pt)

おもいろいです!

帯どおり、とても面白くプラス読みやすかったです!続けて2回読んでしまいました。
が、地元の人間としては、方言の語尾の言いまわしが気になったかな…
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No.19
(4pt)

圧倒的なガミさんの存在感とその信条。反発しながらも惹かれていく秀一。

大上という刑事。極道とわたりあう。
広島というのは、独特のヤクザの抗争があり、
広島弁は、またヤクザに あっている。
広島生まれであるが故に、ヤクザも刑事も同級生や顔見知りが多い。

そんななかで、幾多の修羅場をくぐってきた 大上。
ガミさんと誰にでも呼びかけられる。敵も多く、味方も多い。
やくざの抗争の中で、どちらかに思い入れがあり、
その事で、抗争が更に広がっていく。
昭和63年という時代。ポケベル、でっかい携帯電話、公衆電話。
時代が 大きく変化している事を 理解できる。
『昭和の刑事』の気性をのこしたまま、大上は突っ走る。

大上の部下に配属された広島大学出身の日岡は、
大上のなくなったムスコと同じ名前だった。
大上の脱線捜査をみながら、これは大変と思う。
が 次第に 大上の信条に 惹かれていく。
この物語は 圧倒的な 大上と言う 刑事の存在感にある。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
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No.18
(4pt)

オヤジが読むに足る骨太のエンターテイメント

暴力団同士の抗争や警察と暴力団との関わりをベースにした小説は好みではありません。方言が多用される会話文も苦手です。この作品はまさにこれらの要素に溢れています。しかし、面白く読み終えました。
何より所轄署の暴力団係に所属する大上班長のキャラクターが光ります。大上や、その部下として配属された主人公の日岡をはじめとする登場人物は、ステレオタイプという感もありますが、いずられも分かりやすい造形です。
各章の冒頭に置かれている「日誌」がなぜところどころ削除されているのか、という疑問を持ちながら、やや劇画的な展開に引っ張られて読み進むと、終わり近くで劇的な展開が待ち受けています。
その後のオチのつけ方には賛否両論あるようですが、当レビュー子は良いと思います。
難を言えば、他のレビュアーが書かれているように、女性の作者であるということもあり、もう少し普通の女性(例えば主人公の彼女)を登場させて、その心理や行動を絡めた方が良かったのではないかと感じられることが挙げられます。ただ、この作者のことですから、いろいろ考えた上でのことなのでしょう。
あるイベントで作者を拝見し、お話を拝聴したことがあります。とてもこういう作品を書かれるような方には思えませんでした。驚きの一語です。
中高年のオヤジが読むに足る、男臭い骨太のエンターテイメントとして、高く評価できる作品です。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
404103213X
No.17
(5pt)

色んな感情が。。

本当におもしろかった。
興奮あり、切ないさもあり、悔しさもあり。
結末も僕的にはすごくよし。
とても本のなかに入り込める作品でした。
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No.16
(5pt)

読者冥利に尽きる作品

冒頭に、狼の彫刻がなされたジッポーが出てきて、「北方謙三の初期の作品じゃあるまいし、今時こんな臭い小道具を使うか」としらけて読むのをやめました。
 他に読む本がなくなったのであらためて読書再開すると、いつのまにやらページを繰る手が止まらなくなっていました。
 う~む、これはおもしろい。
 昭和末期の時代設定にしたのも必然性ありです。平成に入ると3年後には暴対法が成立し、本書のような半ば公然の癒着捜査はリアリティーを喪失していきます。時の流れをプロローグとエピローグに持ってくるためにもこの設定がベストでしょう。
 岡山弁が実にいいし、久しぶりにフィクションに没頭できました。読めてよかったです。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
404103213X
No.15
(5pt)

プロローグとエピローグの妙。これはやられた。

柚月裕子の名も、「孤狼の血」というタイトルも微かに記憶にあると思ったら、受賞こそしなかったが、直木賞の候補作だったし、「このミステリーがすごい!」の上位に選ばれていたのだ。実力が有ると見たが、如何ほどのものか、じっくりと読んでみたい。

表紙絵は右上に火の点いたジッポーのライターが描かれ、浮き彫りの狼の絵柄があった。プロローグでこのライターの持主が登場するのだが、これが重要なファクターを持つ。

冒頭、広島呉原東署暴力団係班長、大上章吾が紹介される。広島、暴力団ときたら、「仁義なき戦い」であるが、菅原文太の役は広能昌三。字は違うが、本編の主人公も同じ「しょうちゃん」である。

また、全編広島弁のオンパレードであるが、場所が大阪だったら、黒川博行「疫病神」である。このように、既視感のある映画や小説を想起させるので、それを凌駕するには、相当な実力を発揮しないと失敗する。従ってプロットの斬新さと、登場人物が、どう魅力的に描かれるかが要諦となる。

大上章吾の人物造形が素晴らしい。後半あたりでジッポーのライターがさり気なく出てくる。そしてどう締めるかであるが、エピローグを読んで、プロローグを漫然と読んでいた事に気付き、「孤狼の血」というタイトルが絶妙であることを知らされる。これはやられた。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
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No.14
(5pt)

おもしろい

実に面白い内容でした。
主人公とのバランスがよかった。
読んで損はしないと思います。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
404103213X
No.13
(5pt)

臨場感抜群。ハードボイルド苦手な方も大丈夫です。

最初は暴力団関係者の人間関係、力関係がちょっと複雑でわかりづらかったが、読み進めていくうちに、ざっとわからなければその辺のところはあまり関係ないのかもしれないと、思いました。

半分以降は途中でやめられないほどの面白さになり、時間を忘れて一気に読んでしまいました。
ちょうど読んでいるときに、日本推理作家協会賞を受賞したということで、なるほど、ですね。

私は、広島弁には詳しくありませんがこの広島弁が、物語を非常に面白くしています。

地元の方には気になると思いますが、多少ディフォルメしているくらいのほうが逆に小説的には、リアリティがあるかも。
東北出身の柚月さんがこれほど広島弁を使いこなしたことに拍手。

物語の展開や、結末は少しベタですが、メリハリがあって小説はそのほうがおもしろい。あくまでもフィクションですから。
思わず涙が出てきたりする場面もあり、映画やドラマにしたら受けそうな気もします。
村川透監督にお願いしますか。
山形在住の柚木さんと山形出身の村川透監督、「蘇る金狼」と「孤狼の血」…無理やりですか。(笑)

私はいつもBGMにジャズをかけながら読む習慣があるものですから、こちらもベタですが、たまたまマイルス・デイヴィスをかけていたのですがなんとこちらもハマりずぎというか、マイルスのスリリングなペットが臨場感を演出して映画のシーンを思わせる醍醐味がありました。

とにかく、理屈抜きの面白さ。
女性が書いたのも意外性。
そして、柚月さん、美人。(あっ、これは、よけいですね。)
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404103213X
No.12
(5pt)

大上のキャラクターがいい

暴力団担当の悪徳警官大上の物語。
ストーリーは非常にわかりやすくひねりは少ない。
こういうジャンルにありがちなセックス&バイオレンスはほとんどなし。
暴力団の世界を美化しすぎなきらいもあった。
ただフィクションと割り切れば大上のキャラクターは魅力的だったし、
読み終わったときの気持ちよさはなかなかのもの。
目くじら立てずに楽しんで読めばよし。
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No.11
(5pt)

圧巻の熱きハードボイルド。

第154回直木三十五賞候補作品。
女性作家とは思えない筆の運びに圧巻。
黒川博行のごとくシブくてワイルドなハードボイルドが広がっていきます。
佐々木譲の「警官の条件」を彷彿させるいぶし銀の警察小説。
そして、仕組まれた珠玉のミステリーが待ち構えています。
各章に”日誌”と称する章のあらすじの書き込みが読後にも尾を引いていきます。
バリバリの広島弁が飛び交う昭和63年。
裏社会で繰り広げられる仁義なき男の闘いを熱く描いています。
それはまさしく狼のごとく、ベールに包まれつつ、正義に挑んでいきます。
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No.10
(5pt)

シビレました!

私個人は悪徳省察小説は好きではない。 ヤクザが絡んでくる話も嫌いだ!  けれど、書評家の方々が絶賛していたので、気が進まずに読ませて頂きました。  昭和60年代という設定が良いですね!リアリティがあります。 現在はもっと巧妙だと思うから…。  読み進めていくうちにどんどんページが前に前に進んでいきました。 いつの間にか引き込まれていき!  そしてクライマックス、真相がわかり、思わず…不謹慎かもしれませんが、格好良いと思いました。  シビレました。  先入観を入れずに最後まで読み切ってよかったです。  著者の次回作も警察小説だと嬉しいです。
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404103213X
No.9
(5pt)

満足度100

とても女性作家とは思えない警察ヤクザ社会の描写だ。 この作家に注目
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No.8
(5pt)

断トツの面白さ!!

ここ数年で読んだ警察小説の中では断トツの面白さでした。 悪徳警察物といえば、逢坂剛の「禿鷹シリーズ」を思い出しましたが、本作の主人公である大上班長も本当悪い。 相棒の日岡とのコントラストも面白く、昭和ブルドーザーのような強引な手法で、警察対極道間のストーリー展開をぐいぐいと引っ張ってくれてます。 小料理や 志乃 のおかみ 晶子、極道の一之瀬、瀧井といった面々の個性も十分、登場人物が存分に動いて、語る展開がいいです。 とにかく緻密で、先が読めない展開、最後に思わぬ結末と、ミステリーのだいご味も十分なハードボイルド物でしょう。
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No.7
(5pt)

「おもしろい小説」としての「リアリティ」

小説における「リアリティ」とは、現実とどこまで相似しているかではなく、現実をどこまで凌駕しているかである。現実にありそうであり得ない、そのすれすれの領域を超えたところに、小説としての醍醐味が生まれる。読者としては、これはフィクションであるとわかっていながら、ついつい現実かと紛うばかりにのめり込んでしまう。「おもしろい小説」とはこういうのを指す。おみごと。まいりました。
(蛇足ながら)広島弁のせりふに「〜つかあさい」というのが頻出しますが、現在では(もちろんこの小説の舞台となった1988年当時でも)この方言は死語に近い。老人でも日常的に使う人はまずいません。それだけが気になりました。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
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No.6
(5pt)

柚月さんの小説最高です

柚月裕子さんの小説大好きです。 読んでいて展開の面白さ、一気に読みきれます。 期待を裏切らない本です。
孤狼の血 Amazon書評・レビュー: 孤狼の血より
404103213X
No.5
(4pt)

広島弁がキレるねえ

日曜夕方BS日テレ「久米書店」に著者が出ていて、「広島弁は広島球場に行って習えと言われてその通りしました」、とか聞いて興味持ち注文。時は昭和63年、大上章吉、広島県呉原東署のマル暴刑事はパナマ帽子かぶってショップ吸いまくる古典的なヤクザまがいの刑事。地元ヤクザの尾高組一ノ瀬守孝とか、同級生の瀧井銀次とかは仲間。そこに機動隊あがりの若手が配属されていく。名前は日岡秀一。タバコの火のつけ方から仕込まれる。日岡驚くのは引退ヤクザが一ノ瀬に500万円持ってきて受け取る受け取らないで、「ガミさん、預かっておいてくれ」で預かり、これで対立組織、加古川組のヤクザを歌わせて証拠を固めるのに使っちまう。女と思われる、割烹志野の晶子は、実は尾高組の幹部であった賽本のバシタであったことが徐々にわかっていく。尾高と加古川の対立。それにからんだ、ヤミ金経理マンのコロシ事件は島に埋めたおろくを掘り出す腐臭のリアルがすごい。広島弁は「こんなもわかっとろうが」とかええ感じ。大上は加古川に殺されるが、日岡にヤクザの上前はねた2000万円と、広島県警幹部のスキャンダル集ノートを残す。最後で日岡が県警監察部のスパイであることが判るが、彼は大上に従い、上司の監察官を脅して去る。最後は年表だけで、その後異動2回で日岡が大上の跡目を継ぐというお話。女の著者なのにすごいリアルなヤクザ物語。
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