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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全427件 381~400 20/22ページ
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簡単に人が殺されてしまう小説という虚構の世界で、ここまで重たい一人の死(あるいは殺人)を読んだことがない。 殺人者の弟であったばかりに負わされる運命。これは読んでいて、たしかに痛々しくなる。 しかし物語はその悲惨を描写するだけにとどまらない。 人の死とはなにか。罪を償うとはどういうことか。 読後しばらく考えさせられた・・・。 | ||||
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読み始めてすぐに引き込まれました。弟のため盗みに入り、結果、殺人者となってしまう兄。たった一人、差別に苦しむ弟。何故、ここまで、と、弟がかわいそうでならなかったが、もしこれが実際に起きた事件だったら?隣にこの弟が住んでたら?あたしはいったいどうしたろうかと考えました。うちには小さいな女の子もいる。殺人者の弟などと親しく出来ただろうか・・・・希望と、それに続く絶望。主人公を襲う波に、あたし自身もくるくると舞い、苦しかった。しかし、ラスト。涙があふれてとまらなかったが、苦しい、つらい涙ではなかった。とても重たいテーマなのに、読み終わって感じたのはこの本の表紙のような青い空だった。さわやかで透き通っていて、どこか切ない、美しいけれど人をよせつけない厳しさもある・・・・そんな感じ。東野さんの小説は好きでよく読みますが、私の中では最高傑作です。 | ||||
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「犯罪」と「社会」の関わりは、僕たちが想像しているよりもずっと複雑なもの。「犯罪」を犯した後、犯罪者は刑務所に入ることでどこまで償いができるのか、そして彼らは誰に対して償いをせねばならないのか。本作「手紙」はそういうことを考えさせる作品だった。東野圭吾といえば様々に張り巡らされた複線、どんでん返しのミステリーが印象的。しかしこの「手紙」はそのようなミステリーとは全く違う。そういった意味では先もある程度は予想でき、「面白い」とは言い切れないかもしれない。しかし是非多くの人に読んで欲しいと思う1冊だ。現代社会はあまりに多くのも犯罪が行われすぎている。まるでそれが当たり前かのように。犯罪は今後もなくならないだろう、いやむしろ増える一方であるのは間違いない。しかし、凶悪犯罪をおこすことで自分達が思う以上の人たちが苦しみ、悲しむことを考えて欲しいように思う。本作も最後はこの兄弟にとってあまりにも悲しい最後となってしまった。 | ||||
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毎日新聞に連載されていたらしいが、知っていたら、毎日新聞に代えたのに、と思ってしまうほどの作品だった。親を失い、二人で暮らす剛志と直貴の兄弟。学力優秀な弟の学費を稼ぐため、剛志は唯一の取り柄である肉体労働で必死に働いていたが、腰を痛めて職を失う。引越し手伝いの仕事をしていた頃に知った、とある裕福そうな家へ空き巣に入るが、家人である老婦人を殺害してしまう。剛志はそのまま十五年の刑に服し、残された直貴は、犯罪者の弟という厳しい現実と立ち向かうことになった。次々と前途を阻む兄の存在だが、自分のために犯罪を犯したのだ、という想いが、兄を憎むことを許さない。そんな兄弟の間に交わされた手紙。兄が被害者の遺族に宛てて書き続けた手紙。弟が兄に送った決別の手紙、と様々な手紙が物語の進行を担っている。この物語は、下手な言葉で感想を綴るより、まずは読んでいただくのが一番。是非読むべし。 | ||||
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強盗、殺人、刑務所、重いテーマばかりなのに最後はジンときました。お兄ちゃんのやりきれない気持ちが辛かったです | ||||
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重いテーマでした。犯罪者への刑罰が軽い、被害者が報われない、とずっと思ってました。しかし、この本の主人公のように、自分ではなく家族が犯した罪によって一生不当な差別を強いられる事はあまり考えていませんでした。この本は、犯罪被害者より加害者の家族、強盗殺人犯の弟に焦点をあわせています。係累には罪は及ばない事はわかっていながら、身内に犯罪者がいればかかわりを持ちたくない、と思う気持ちは自分にもあります。表面上は親切にしながらも、そんな自分の偽善的な気持ちにも気付かされた作品でした。主人公も過去から逃げたそうとするたび、過去にとらわれ、その中でもがき解決を見つけようとします。読んだ後も、色々考えさせられる作品でした。 | ||||
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犯罪者の家族に焦点を当てた作品。心ならずも強盗殺人を起こしてしまった優しい兄、そして残された一人きりの家族の弟はどのように生きていくのだろうか。『現実』とはなんと厳しいものか。殺人犯の家族は常にこういう試練に逢わなくてはならないのだろうか。わたしは差別をすることはないだろうと、思ってみる。うーむ、分からない。ラストは少し涙ぐむ。 | ||||
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どんどんと話に入り込み一気に読みました。ラストは涙無くしては読めません。殺人の被害者・加害者・兄弟などの多くの視点を描いていて面白いと思いました。加害者の弟への周囲の反応は実際にもあるだろうなぁと感じられるし、加害者家族の体験している気持ちを表現していると思います。もしかすると、もっとひどい現実があるかもしれません。とにかく読んで欲しい!頭の中に情景をありありと描ける東野圭吾さんの文章に是非触れて欲しいと思います。 | ||||
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『もし、自分のまわりに主人公のような境遇の人がいたらどうするだろう? どうするべきなんだろう?』と、ずっと考えていました。がんばれって言うのはすごく簡単だけれど、実際に行動に移すのはすごく難しいんだと、改めて考えさせられました。 | ||||
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この本のテーマは、犯罪加害者の家族に対する、差別問題です。本人は全然悪くないのに、そんな差別は、悪いことだ。ひどい・・・・・・なーんて。この本を読み始めたときには、素直に思っていたのですが。「君が今受けている苦難もひっくるめて、君のお兄さんが犯した罪の刑なんだ」「我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。自分が罪を犯せば、家族をも苦しめる事になる-すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね」こんな文章にでくわすと、反論できない気もしてきます。感情論としてだけでなく、善悪という基本的なところからして、事はそんなに単純ではなく、差別をなくすのは難しいんですね。自分の中に、そういった差別意識があるのかないのか。それすらも、この本を読んだら、わからなくなってしまいました。だから、まずは読んでみてください、と言うしかないと思います。上記のような重いテーマのわりには、ストーリーは面白いし、読みやすいし、エンターテイメント性のある本で、読んで損はないと思いますから。少なくとも、私は、感動しました。泣けます。 | ||||
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ちょっと話の流れとしてひねりがなく思うとおりに進みすぎるのと話を作るに当たっての著者の想像力の限界からレトロな構成が気になりますがこの題材は王道でスマートな内容だからこそ心に響きました。家族には絆があるからこそ頼りになったり時にはそれが重くなったりする。目に見えない絆というものがこんなに怖いものに感じたのは初めてです。本当の不幸があるとしたらこのような自分の力ではどうしようもないことなのかなあと思った。兄弟はお互い死ぬまで悩み続けるのだけれど最後の弟の行動は兄にとって一生の思い出となり生きる力になるといい。 | ||||
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結局のところ差別はなくならない。 もし、自分の家族に犯罪をおかしたものがいたとしたら・・・。家族には罪はないし、それによって差別するのはおかしい。理屈ではわかっていても、現実の世界ではそうではない。 その様子が読んでいて伝わってくる。 殺人をして刑務所に入っている兄からの手紙。外の世界ではその兄のために就職や、仲間、恋愛などをことごとく潰される弟。もちろん兄は知るよしもない。 最初は兄を思い、自分の幸せをも追い求めていた弟が最後に下す決断とは。 涙なくしては読めない小説である。 | ||||
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自分は決して涙もろい方でもなく「泣きたい」「感動したい」と思ってこの本を手にとった訳ではなかったのですが、完全にやられてしまいました。最初の数ページでどんどんのめり込み、最終章では号泣しました。この本はずっと手元に置いて何度も読み返したいと思います。 | ||||
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最近ハマっている東野圭吾さんの小説のうち、これはベストです。人から借りて読んだのですが文庫化が待てずに買ってしまいました。この本を読んで、犯罪者の家族が差別されて苦しむのは当然、と言い放つ登場人物に共感してしまいました。悲しく辛いストーリーですが、差別はいけない、という世間にまかり通っている建前が見事に覆されるのが、とても痛快です。 | ||||
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文句なし星5つ。面白い。というより、素晴らしい。彼の小説の素晴らしさを、再確認できる本。主人公の人柄、切なさ、葛藤や苦労、生き生きと、というのもおかしいけれと書き込まれている。少しずつ読んでいこうと思いましたが、一気に読んでしまいました。彼は悩んで苦しんでいましたが、素晴らしい人にあえました。1人ではなく、何人も。そして表向きなことではなく、現実やその動きなど、読んでいる側も反省させられたり、納得したり。きちんと執筆者の意見があって、少しこれはやりすぎ? と思う部分もあったのですが、それをあえて引き出したのは執筆者の意図だと思う。この小説を、高校生などに感想文かかせてみたら面白いのではないか。理解できるかどうかはわかりませんが。 | ||||
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この作品は一晩いっき読みしたので星五つと甘い甘い評価をするが、実をいうとちょっとやりすぎじゃないかと思う。犯罪を犯した犯人の家族がつらい思いをするというのはある程度理解できるが、この兄というのは幼女連続誘拐だとかカルトなどの大きな犯罪を犯した犯人ではない。そうであればその家族への影響はこの本に書いてある程度かそれ以上だろう。それほどに起きてくる出来事がいちいちわざとらしく「兄」の悪影響でぶっつぶされる。弟の人生に兄に関連しない結末をもった出来事は何も起こらないのか?おつきあいしていた女性の家族にしても描かれ方が極端で、そのいやらしさの表現はレトロと言ってもいい。そもそも今時この兄のような戦前の弟思い的な動機を持つだろうか。なにか確信犯的な気もする。弟の妻となった女性が示唆するように彼女の過去:サラ金で夜逃げした暗い過去と同程度に受け取ったらどうだろうと言っているようでもある。実際に犯人の家族でもなし、そういう人を知っているわけでもないが、就職に関して家族のバックグラウンドをここまで調べる企業には当たったことがない。わざとらしすぎないだろうか。 | ||||
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これを読んで犯罪に対する考え方が変わりました。「差別はなくてはならないものだ」という言葉にはただひたすら考えさせられました。東野さんは「白夜行」など傑作が数多くありますが、自分的にはこれがNo1と思ってるほど。ラストは涙が止まりませんでした。家族や友人に勧めまくってます。 | ||||
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生まれてこの方ここまで泣けた小説は他にありません。それくらい切なくて苦しくて愛しい物語でした。犯罪を犯した者と、その弟というレッテル。兄弟の絆、というよりは兄弟という血の呪縛が生々しく、痛い。確かな描写に導かれて主人公に感情移入した時、涙腺が弛むどころの騒ぎではないです。読みながら号泣して声をあげたのは人生で初めての体験でした。とにかく色んな角度から考えさせられる作品。自信を持って万人に読んで頂きたい傑作です!! | ||||
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普段ニュースで流れる殺人事件。その加害者の家族のことを考えたことはなかった。こんなに、苦しい思いを抱えていること。加害者が負ったのは、被害者への償いだけでなく、家族の苦しみでもあるということ。弟の気持ちの葛藤など、入りこんで読めます。 | ||||
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殺人という罪に対して考えさせられる本加害者である家族が社会から抹殺される現実被害者の心に消えない喪失感事件を償う気持ちはあっても、自己が存在するが故の苦しみ事件は時間が解決するが、その時間の果てしない長さ人に限られる人生の長さから、償う時間が果てしなく長く感じてしまう人間には弱いところがあり、人生で道を誤ることはあるその分岐点は、過ぎた後からしか分からない加害者の弟である直貴が心の中で兄に語りかける 兄貴、俺たちはどうして生まれてきたんだろうなー。 兄貴、俺たちでも幸せになる日がくるんだろか。この呟きがただの戯言でないのは読んだら身に染みる大衆小説であるが故の、重いテーマでありながら一気に読めます | ||||
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