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白夜行



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【この小説が収録されている参考書籍】
白夜行
白夜行 (集英社文庫)

白夜行の評価: 4.19/5点 レビュー 718件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全566件 261~280 14/29ページ
No.306:
(5pt)

一番好き

「秘密」「手紙」と並んで、東野先生の作品の中では、最も好きな一冊です(そういう人は多いと思いますが……)。
 共感すら許さないような深い闇を持った主人公たちが、何年経っても心に残っています。
白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
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No.305:
(4pt)

白夜行

作品の展開が分かりずらい。現代と過去が入り乱れており全容を理解するのに多少時間がかかる。そこが良いところかもしれない。読後急速に作品内容が記憶から薄れてしまいそうな小説だ。幻夜ほど感動がない。一般文学304作品目の感想。2010/12/05

白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
4087474399
No.304:
(5pt)

追いかけてくる過去。雪穂と亮司の「白夜行」に震えました。

東野作品の中でも、圧倒的な力で読者を引き込み、試し、疲れさせる・・・こんな作品は
初めてで、魂が震える思いで必死に読み続けました。間違いなく、私の中では最高傑作です。

物語の舞台が、昭和70年代。雪穂や亮司は、私とほぼ同い年です。
貧しいながらも、人々の活気に溢れ、何となく煤けた町や駆け回って遊んだ頃を思い出し
ました。遊び道具はあまりなくても、周りの大人たちの温かさがあったように思います。

しかし、主人公たちの生活は、あまりにも荒んでいる。「愛情」などという言葉の欠片も
感じられない。周りの大人たちも何処かがおかしい。この不気味さは?と読み進めると
形容しがたい恐ろしさが、否応無しに襲ってくるのです。

作者が、肝心な部分は読者の想像に任せて、決して主人公の気持ちを言葉では表さないと
いう手法は、正に圧巻でした。

雪穂は、端から見れば、成功の階段をどんどん上がって行きます。
しかし、どこまで行っても「過去」がついてくる。それは、彼女の常軌を逸した警戒心
から感じ取ることができました。

雪穂も亮司も非情で冷酷です。でも、それだけでしょうか。
彼女と彼を、長い期間結びつけていたのは、亮司の贖罪か、歪んだ愛か、雪穂が亮司を
ただ利用しただけなのか・・・そこは、どうしても解かりません。何回読んでも解からない
でしょう。

雪穂の手作りのポーチの刺繍も、後にオープンした店の名前も「R&Y」。
何故か涙が止まりませんでした。とてつもなく重い小説を読んでしまいました。
しばらくは、心から離れないと思います。

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No.303:
(5pt)

ドラマから

ドラマが面白かったのでいつか原作をと思っていたのだが
何せ、かなり分厚いので買う気が起らなかった。
今回映画で話題になったので、映画観る前に、改めて原作をと思い購入。
一気に読めた。
ドラマより淡々とすすむが、むしろいろいろな想像が働き、
原作の面白さを改めて痛感させていただいた。
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No.302:
(4pt)

一気に読んでしまった。

動機は納得できるものだったし
人物の存在感があってよかったと思う。
ただ、少しツッコミを入れるとすれば
ライバルの製薬会社を出し抜くために
大学病院の薬剤師を通して
大学病院のパソコンにアクセスしても
(大学の研究室ならまだしも)
有益な情報は得られないと思う。
あと、臨床医と製薬会社が協力して
薬を開発するというイメージにも違和感が
あった。むしろ医者から臨床結果をもらう
というのが一般的のような気がする。
又、探偵が高級ブティックでタバコを吸ってる
場面があるが、臭いがつくからNGなのでは。

よかったけど、他の作品も読んでみたいと
思わせるほどではなかった。
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No.301:
(5pt)

傑作

東野圭吾さんの小説で個人的に一番好きな作品です。
ただ、内容は全体的に暗く、何とも言えない余韻があります。
小学生の時に自分の父親がしていたことで、そして自分がしたことでずっと後悔しながら、うまく利用されていく亮司と巧みに亮司を操る雪穂。
そして、2人を止めようとする刑事 笹垣。
長編ですが、あっという間に読めてしまう作品です。

ちなみにドラマ版(山田さん、綾瀬さん主演)の方がソフトになっていて、結末も小説とは違っています。こちらの方が少し救われた気になりますね。
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No.300:
(5pt)

読者の想像力が主役の作品

普通、小説を読むということは、書いてある内容を鑑賞することであり、読者は受身であり作家は書く文章だけで勝負しなければならない。そうした常識を覆し、書かれていないことこそ最も重要であり、読者は想像力を総動員してそこで何が起こったかを推量するという、いわば読者の想像力が主役の小説である。革命的な手法ではないだろうか。

「白夜の中を歩くような人生」を生きる男と、彼を「太陽のかわり」として「陽のささない人生をやっと生きてきた」女の、出会いから別れまでの約20年間の魂のふれあいをを綴る作品だが、二人が実際に会っている場面は一度もなく、彼ら二人による完全犯罪の被害者たちの経験のみを語り、その背景にある二人の瀕死の魂の結びつきを読者に想像させる。そのうちに、読者にも次第に主人公の影にもう一人の主人公が寄り添っているのが見えるようになり、胸を締め付けられるような思いがしてくる。彼らを負う刑事が「君は本当に『一人』なのか」と思わずつぶやくように。
また、少なくとも4人の殺害、強姦、窃盗等の凶悪犯罪を描きながら、ミステリーでなく清冽な純愛小説の読後感を与える点も特異だが、それは、幼い頃、二人が大人の酷い仕打ちを受け「魂を奪われ」て以来、「自分たちの魂を守る」ためにしてきたことだと納得できるからである。
さらに、1970年代から90年代の、オイルショック等の事件やヒット曲等の社会風俗が丹念に描写されている点や、電気工学科出身の作者らしくコンピュータ・ソフトの偽造、ネットワークへの不正侵入など、IT技術の進歩に伴う彼らの犯罪の進化も緻密に描いている点も、特筆に価する。鋏、切絵細工、小物入れ、キーホルダーの鈴といった小物使いのテクニックも出色。
自分もこの作品に参加したのだという快い疲労感とともに、聖夜のラストシーン、ジングルベルの音がいつまでも読者の胸に響く。果たして二人の魂は救済されたのであろうか。

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No.299:
(5pt)

後味の悪い余韻を残す

少年と少女の、ある事件をきっかけにした、19年に渡る「白夜行」を描いた長編小説。しかし、各章の主役は少年と少女ではなく、あくまで周辺の人物。かなりページ数のある小説にも関わらず主役である二人の内面的な描写は一度も無い。それどころか、作品中二人が対面するのは最後の一瞬の間だけだ。会話にいたっては一言すらない。しかし、二人と関わりあい、時に凄惨な事件に巻き込まれる各章の語り手達が二人の軌跡をたどっていく。かなり厚い文庫本だったが、登場人物一人ひとりがとても魅力的ですぐに読み終わった。ジャンルとしてはミステリー小説と言えるかもしれないが、謎解きと言えるようなものはあまりない。殆どの読者は物語の中盤辺りで事件の犯人や二人の関係に気づくことなるだろう。面白いのが、作中まったく主人公二人の心理的描写が無いところだ。二人の本音が分からない。桐原亮司は本当に悪人なのか、何故あんなにも一人の女性に尽くすことが出来るのか。恋愛感情だけでは到底納得することは出来ない。物語を読み終わった後でもどうも釈然としないところでもある。結局、読者はその疑問想像で補うしか無い。そして一番の謎は唐沢雪穂だ。彼女という人物の本質がまったく分からない。作中、彼女が本音を発していると思われるのはたったの一言しかない。それがこの小説の題名の由来にもなっている。様々疑問を残しつつ、物語は突然終末を迎える。一応、事件としては解決しているが、主役である本人達の言葉が無い以上、全てが曖昧なままだ。読んだ後、何とも言えない余韻を残す。こういう作品を名作と呼ぶのかもしれないな、と感じた。
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No.298:
(4pt)

謎が残るのもよいかと

二人の主人公の行動が淡々と描かれていて心理描写がありませんが、そこがこの本の魅力かと思います。また、二人がどのように仕組んだか、果たして二人の仕業なのか、わからない部分もいくつか残りますが、それが後でまた読者でいろいろ想像をふくらませるきっかけになって、読後もしばらく余韻に浸れます。ドラマでは、かなり人間的な面を描いているようですが、なんだか自分の中の白夜行が壊れてしまいそうで、見る気がしません。
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No.297:
(5pt)

よくぞ書きあげた!!

既に300以上もレビューの書かれている本作ですが、それをまとめると1.よくぞここまで長い物語を、精緻な構成力をもって書きあげた。2.主人公二人の心情をが一切描かれない。  目的も、真意も、そもそも本当に犯人かどうかも描かれない。  周囲の人物を通じて語るに徹する描写力が素晴らしい!3.それでいて、最後まで読者をひきつけるスリリングな展開。単純に面白い!ってことになります。一方で4.自分の目的達成のために他人を傷つけすぎで不快。5.ここまで完璧にこなしてきたのに、サングラスとサンタの件はあまりに軽率すぎる。ここで破たんしたような気がする。という声もあります。確かにその通り。結局のところ犯人はつかまりたかった、白夜から白昼のもとに出たかったんじゃないかな、とも思います。まあ、それも想像の範疇ですね。何はともあれ、とても面白い小説です。文句なしに★5つ。
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No.296:
(5pt)

圧倒的スケール

850ページを読み終えて、また1ページ目に戻って読みたくなるような作品はそうないだろう。一体筆者はどのようにしてこのストーリーを構想し、組み立てていったのか想像できないほどの創造性だ。そのストーリーは荒唐無稽でありながらも背筋が寒くなるようなリアルさを感じさせる。登場人物すべての心理を描写せず、その言動から読む者にイメージをさせるからであろう。間違いなく現代日本文学の最高峰の1冊である。
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No.295:
(4pt)

一気読み

かなり分厚さなのに、一気に読んでしまいました。ストーリーはよくできているし、傑作のひとつと思いました。手法もいい。楽しめました。それぞれの人物像だけは、掘り下げ足りないと思いました。登場人物が多いのですが、描き分けきれておらず、似た印象をもついくつかのパターンの人物像に分類される感がありました。そこだけが残念でなりません。
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No.294:
(5pt)

最高傑作

良い意味で後味の悪さが残る。二人の心情を描いて欲しい気持ちもあるが、もし、その部分を明かしてしまったら、ここまでのインパクトは生まれなかっただろう。間違いなく著者の最高傑作。
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No.293:
(5pt)

闇の中にも光が

唐沢(西本)雪穂と桐原亮司の二人の19年間の歩みの物語です。 彼らが小学生の時代に起きた質屋の主人殺害事件をスタートに、次々に不可解な事件が起きてゆきます。 物語は、そこを起点に二人の幼少時代に形成された「心の闇」が、えんえんと19年間に渡って書き継がれる訳です。 その表現方法が素晴らしいです。 刑事や探偵を初め多くの他人の口を通して語られます。 従って、それは全部が全部一致した見解と言う訳ではありません。 そのことが、人間の持っている多面性を良く語っています。 彼らが「闇の世界」に生きていたからと言って、そこに全く「光」が無かったと言うことにはなりません。 そこで「白夜行」です。 所謂「太陽」が煌々と照る世界ではありません。 でもまっ暗闇でもありません。 彼らの中に浸み込んでいる「闇の心」も、それが彼らのすべてではありません。 この小説の凄さはそこにあると思います。 「ノワール」と言うだけでなく、そこには「人間」がいるからです。 彼らの罪の連鎖は、巡り合う人々を皆不幸にしたかと言えば、そうではないでしょう。 そこに「人間らしさ」が生み出す「優しさ」も、一面として持っているからこそ、この小説がよりリアルなものとして、私たちに語りかけてくるのでしょう。
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No.292:
(5pt)

東野流の新手法による傑作

これはミステリーではないと思う。かといって、解説にもあるノワールでもないような気がする。たまたま出会った?2人の少女と少年が、いたたまれない状況に陥って社会から潜伏したまま生き抜いていく大河小説だ。関わる人間全てを陥れ、関わる全ての人に疑惑を抱かせ、邪魔する者は葬る。2人がやっていることは、人間的にも社会的にも許されることではなく、その手法も、効果的ではあるが幼稚なことばかり。しかし、別人として振る舞い、影から雪穂に尽くす?亮司の生き方は正にノワールといえるものの様で辛くなります。「風と共に去りぬ」のスカーレットがキーワードとして出てきますが、強くずるく生き抜く雪穂と、他に生き方を選べなくなってしまった亮司は一読しただけではわからないかも知れませんが、裏に存在するコントラストのような気がします。本人の心情が本人によって語られないという、掟破りな作品であり、2人がどこで繋がっているのかも語られないので、見方はいろいろでしょうが、私には亮司の悲しい人生を想像して辛くなりました。多作の東野氏のなかで、必ず読んで欲しいいくつかの作品のひとつです。
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No.291:
(4pt)

奇妙な読後

長い話であったが、主人公2人を描き切るために必要な文章ばかりであって、無駄に感じる部分は無かった。読み終えてからは、何と表現してよいか分かりませんが、言うなれば、奇妙で独特なモノクロの印象が心に残る作品です。『幻夜』にもつながる(?)作品なので、東野圭吾ファンは絶対に読まなければいけない作品ですね。
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No.290:
(5pt)

暗い白夜の下

私が書店で本書を手に取ったのは、山田孝之さんと綾瀬はるかさんが表紙の文庫本だったので、ドラマ化前かドラマ放送中の頃でした。
文庫本で850頁。
「まあ、のんびり読むか。」と読み始めたら、第二章あたりから頁を捲る手が止まらない・・・
読後には数分ほど放心状態に陥り、馳星周氏の解説をニ〜三度読み、馳氏と同様に再び1頁目から本を開きました。
亮司と雪穂。ストーリーは二人を取り巻く周囲の人間達の目線で展開し、読者は亮司と雪穂の心理や内面を周囲の人間達の言動で憶測しながら活字を目でを追うしかありません。
残酷な少年少女期の体験。二人だけで・・・誰にも頼らず二人だけで暗い白夜の下を歩き続ける。
読後の数日間は「今後の人生で、この小説より読み応えがある作品を探すのは大変だ。」と考えていましたが、それもまた読書好きには良い愉しみかなと思わせてくれた作品です。
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No.289:
(5pt)

再読三読に耐えうる傑作

 久々に読み返して、やはり傑作だと思った。と同時に、今まで一度も見たことのないTVドラマ版を今後も死ぬまで見まいという決意を新たにした。この作品は主人公たちの内面に一切触れず、彼らを取り巻く周囲の人物たちの目を通しての描写に徹しているからこそ、この名状しがたい読後感が残るのだ。聞けばTVドラマ版は主人公たちの心の交流をしっかり描写し、しかも初回からすでにネタバレ満載だそうではないか。主演の俳優たちも、自分の思い描いていたイメージからはほど遠い。
 他の方たちのレビューの中に、「読後に不快感が残った」としてこの作品を低く評価する意見が垣間見られるのを不思議に思う。ある種の弱者に対する迫害が犯罪の動機として取り上げられていることが、その不快感の理由であるらしい。 しかし、そもそも殺人という究極の悪行を題材にしている時点で、推理小説あるいはミステリーというものは十分に罪深いものであるはずだ。その罪深い読み物を、わざわざいくばくかの金銭を支払って入手して読んでおきながら、物語の中に描かれる、究極の悪行以外の悪行の方によりいっそうの不快感を覚えるという感覚が、自分には理解できない。
 それはともかく、再読三読に耐えうる推理小説というのはそうそうあるものではない。その意味でも、やはりこの作品は傑作なのだと思う。
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No.288:
(5pt)

読書に没頭できる作品代表。

夜寝る前に本を読むことが多い。
眠くなるまで読もうっと。
分厚い本だなぁ。疲れそう。
・・・・・気が付いたら、明け方だった。
という表現で、この作品の完成度を理解してもらいたい。
この厚さゆえ、文庫なのに扱いにくいネガティブ要素を
完全に払拭する面白さ。
いや、「面白さ」なんて言葉じゃ作品に失礼だ。
「無二の」「至高の極み」「強烈な余韻がスパークしたまま」・・・。
主人公二人の会話・心情・行動すべてが隠されたまま、最後まで
疾走する10年以上に亘る大河ミステリー。
解釈は読者に委ねられるのだが、そこに本ならではの
多種多様なイメージング世界が無限大に広がる。
直木賞批評で、「主人公の心情を描かないのは小説にあらず」
のような御大の発言があったが、そういうなら「ここまでの作品を
書いてみろ」と言いたい読者は多いはず。
大げさにいえば、読者ごとにその解釈をさせることこそ、
この作品が金字塔のように光り輝いている所以なのである。
ドラマ化にあたって、内容の陰惨さから、どこまで映像化できるか
がポイントだったが、あっさり動機部分を前半で暴露したので、
この部分だけは辟易したが、まず金八つぁんの終盤の演技は素晴らしかった。
あの、鼻水たらしながらの歩道橋でのシーン。
そして、東野映像化作品では、主人公にぴったりの山田孝之。
ただのうら悲しさに留まらない、「手紙」でのハマりよう
も適役です。
天然イメージのはるかちゃんは、もう少し他の人選もあっただろうが、
西田尚美も、この人らしいうまい味を出していた。
総じて、作品そのものの出来はとにかく出色であった。
東野氏の数ある引出しの中でも、TOP3に入るのは間違いなく、
「幻夜」に続く、続編を、期待せずにはいられない。
「幻夜」についての位置づけは、「幻夜」レビューにて。
白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
4087474399
No.287:
(5pt)

太陽のない世界

序盤は、どういう風にストーリーが展開していくのか
興味津々に世界を堪能していった。
流れがなんとなくつかめてくると、
徐々に息苦しい気持ちになっていった。
先が気になりながらも読んでいくのが苦しくなっていく。
亮司と雪穂が色々な人の人生と重なり合ってそして化学反応を起こして
何かしかの結果を残し伴い成長していく。
終盤を感じさせられる頃からは、淋しい哀しい気持ちに襲われながら
ページをめくっていた。
読み終わった後、やるせない気持ちになった。
余韻・・・しばらく体中になんとも言い難いものを心に残して、
ため息をついてしまった。
時代背景が、自分の育ってきたころとかぶっている部分もあって、
そんなこともあったなと思ったりしてリアルな感覚があった分、
登場人物のそれぞれが生身に感じてそれぞれの立場を想像できてしまって
なんだかやるせないのかもしれない。
実際にあり得るような、太陽のない世界を、
生きるような、生きさせるような、そんなきっかけを作るようなことは
私自身できる限り回避したいと思う。
(2010.10.2読)
白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
4087474399

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