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赤い指
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赤い指の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全210件 161~180 9/11ページ
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| ある家族の繋がりを表現した作品。 序盤は人間の悪いところばかりを表現した感じで気が重くなる様な展開ですが・・・・ 実はこの作品、シリーズものでして、『加賀恭一郎シリーズ』です。 中盤以降はその凄腕刑事の加賀が残酷で卑劣な犯罪を犯す一家の真相を全て見抜いた上で仕掛ける、ある一つの問いかけ。必読ですね。 一気に読み切ってしまいました。そして相変わらず東野圭吾の作品はラストの1行で泣かされるんですよね。なんか切なくもあり、寂しくもなる内容でした。 | ||||
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| 「赤い指」、このタイトルの意味が分かるとき・・あなたは思いもよらないラストを目にするだろう | ||||
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| 加賀シリーズが好きで、ようやく読破しました。手紙か電話でしか登場したことのない、加賀父が冒頭で出てきます。加賀と父の、複雑な家族愛。目に見える行動だけが愛情ではない。加賀さんの、父を想う気持ちが痛いほどに分かります。前原(だったっけ?)一家の長男には、非常にイライラさせられました。現実に確かにああいう馬鹿息子は存在する。しかもその数は、人口の半分以上を占めてるのではないか?と思わす程。この長男や母親の気持ちは分からないし、知りたくもない。被害者の女の子が、ただただ可哀想でした。母親がずっとぼけたふりをしていたのは、無理があると言えばありますが、その気持ちは何となく分かる気がします。自首してくれて良かった。涙を流してくれて良かった。崩壊した、悲しい家族のお話でした。 | ||||
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| いつか映画かドラマになるのではないでしょうか。 読んでいて映像が頭に浮かんでくるような作品でしたから。 とにかくとても面白かったです。実質二日で読めました。 この読みやすさなのに、読み終わった後に残る余韻や感情が深いのが東野作品の好きなところなんですが、その中でもこの作品はズドンときました。 ストーリーは中学生が起こした幼女殺人事件を巡って展開される家族や刑事の話、というありがちな内容ですが、このありきたりな筋に枝がいっぱいついているところが、この小説の素晴さです。 家庭を顧みない父親、子供ばかりを見続ける母親、呆けた祖母、引きこもりがちな息子、複雑な父息子の関係、痛い過去、介護の問題、夫婦、親、家族。 中学生が起こした幼女殺人事件という最近はニュースで聞いてもそんなに驚かなくなってきたありがちな事件、その背景にこれだけ多くのものをつけたこの作品が描いたものは、今の社会そのもののような気がしました。 現代社会の抱える老人介護や少年犯罪や家庭崩壊などの闇の部分は、それぞれが単独で存在しているような感覚でいましたが、実際はそれが一括なんだなと思いました。だからこそ複雑で難しい。 最後に東野圭吾さんが示した解決の糸口がとても心に残りました。 自分が親の介護という役目を負う時、決して忘れないようにしようと思い、ある言葉をメモに取りました。 | ||||
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| 本書は、直木賞受賞後の最初の作品であり、第60作品目という記念碑的位置づけにあるそうだ。『赤い指』という謎めいたタイトルは読者にその意味すら想像させない。赤い表紙に白い手が描かれている装丁は、なんだが本書のタイトルとは逆で面白い。インパクトのある装丁だ。「書き下ろし」の長編小説だが、短時間で読了した。しかし本書の内容が読者に突きつけるテーマは重厚であり濃密である。一言でいえば、「家族」の意味やあり方を真っ向から扱った力作である。 東野作品はそれなりに読んでいるし、彼の作風も私なりに理解し始めているところであるが、これまで読んできた作品のなかでも、本書はとくに「心を揺さぶる」衝撃的なものであった。詳しい内容を記載するわけにはいかないが、趣向は『レイクサイド』(文春文庫)に似通っている印象があった。とはいえ本書は、ファンにはお馴染みの加賀恭一郎が登場し、しかも彼自身の家族の内実が(一端ではあるが)明らかにされるということで、読み応えが違う。加賀と彼の父親との関係は、『美味しんぼ』における海原雄山と山岡志郎のそれを想起させるところがあるが、二人にしか分からない「見えない意思疎通」とでもいうべきものが存在したに違いない。彼らには余計な「言葉」は不要だったのだろう。余韻を残す見事なエンディングはそれを如実に物語っている。 中学生の少年が幼い少女を殺害するという陰鬱な事件(しかも殺害動機それ自体が意味不明)の真相を解明してゆく加賀刑事が直面したものは何であったか。自らの「家庭」と重ね合わせたのか、それとも今は亡き「母親の面影」を胸のうちで密かに偲んでいたのであろうか。いずれにせよ本書からは、刑事としての加賀恭一郎というよりは、不器用だが熱い血の通った人間的魅力を十分に秘めた人間としての加賀恭一郎の生き様がビシビシと伝わってくる。これからの加賀の動向に注視する読者は私だけではあるまい。 | ||||
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| 少々強引な展開の仕方だが、主人公が置かれている家庭の立場も判ることもあり面白く読めた。親の痴呆症や子供いじめ問題、家庭内暴力など 現実味のある背景の設定であり、仕事にかまけて家庭を蔑ろにしてしまった漬けなのか。微妙な親子関係となった敏腕刑事が犯人の自供を迫るあたりは若干の違和感もあるが、やはり最後に一捻りあり、うまく纏まっている感じがした。 | ||||
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| 正直東野さんの作品を今まで何冊か読んだんですが結末がこの後が気になるのにっ!!!というのが私の中でほとんどだったのですがこの作品は結末も納得できました。まさかの展開でしたが家族の切なさと尊さを感じられました。やっぱり東野さんの本は読みやすいですね。 | ||||
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| むしろ物語においてメインとなるのは殺人ではなくその後、だろう。 作者は天下一シリーズで「トリックは誰も興味が無い。社会問題をテーマにしたい。」という様な事を書いていたが、この作品は幾つもの社会問題を混在させた傑作だと言える。 加賀恭一郎シリーズは一ひねりされているものばかりだが、「赤い指」にはそれが何度も起こり、お決まりの展開に収まっていないのが良い。 高齢化社会において身内(そして自分)の介護は誰しも大きな問題となっていつか直面するが、その現実を認識させられただけでも読んだ価値はあると思った。 また親子関係の大切さも身にしみた。東野小説は30冊くらい読んだけど、泣きそうになったのはこれが初めてだ。 ページ数が少ないためコストパフォーマンスは微妙だが、加賀恭一郎シリーズでは「悪意」と並んでやっぱり傑作だと思う。 | ||||
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| 両親にスポイルされて育った中学三年生の少年が少女を殺す。両親、なかんずく母親は息子可愛さに犯罪を糊塗し、父親は死体を公園のトイレに捨てる。そして、更には息子を守るため、痴呆症の進んだ実の母親にその犯罪の罪を負わさせようとする二人。それを所轄の刑事加賀が暴いていくというストーリーだが、核家族化が進んで久しい日本の家族像の問題点や闇の部分があぶりだされるような作品だ。この痴呆症の母親が実は、という筋書きが途中で見えてくるというのはやや残念ではあるが、年取っていく両親へのあり方をある意味しみじみと考えさせられる作品であることは間違いなかろう。 | ||||
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| お読みください! 私は「秘密」が東野圭吾さんの著書の中でもさらに好きな方なので 一日で読破してしまいました! | ||||
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| 本書は、現代の家庭問題、認知症、引きこもり、嫁姑問題、いじめ問題などを扱った社会派ミステリーといえるでしょう。 ある日庭に少女が死体として倒れていたという。これは、息子の仕業と見た父(昭夫)と母(八重子)は、何とかして隠ぺい工作をしようとする。それに立ち向かう刑事である加賀恭一郎が真相を暴く。ヒントは、赤い指なんだろうか。 家族のつながりというものの大事さがこの家族にはわからなかったのであろう。祖母(政恵)をこの家族は疎ましく思っている。場合によっては、認知症の政恵のせいにしようともしていた。結局加賀恭一郎がこの親子を説得する姿は心打たれるなあという感じがした。また、この家族は、最終兵器を使わないと、政恵の気持ちというものも結局わからなかったんだな。 こういうときは、男親は家庭の問題にどっぷり使っているわけではないので、女親の言いなりになって結構何もできないなあという感じがする。気持ちはわかるが、私ならば息子のためを思って自首させるなあという思いですね。 どういう風に死をむかえるかは、どう生きてきたかによってきまる。この言葉が印象的だ。加賀恭一郎が父(隆正)との接し方については、冷たいように見えても、実は、看護婦と将棋しているようでも親子の通い合いがなされているところが温かくてよかった。 | ||||
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| 父親が息子の殺した女の子の死体を 公園に捨てに行くくだりがとても緊迫していて、 まるで自分が捨てに行っているかのような錯覚を覚えた。 死体を段ボール箱に入れ、自転車で運ぶ。 公園のトイレの床に座らせた時に、少女の体が倒れて横になった。 その時、彼は思わぬ事に気付く。 どんなに頭で考えて計画しても、 いざその時になると思いもよらない事が起こるものだ。 彼の驚愕と困惑も、まるで自分の事のように読んでしまった。 この本に出てくる人々は、皆とても愚かで、そして哀れである。 最後に甘ったれの馬鹿息子が逮捕された事だけが、 この物語の救いではあるが。 | ||||
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| さすが加賀恭一郎。 この東野小説にて唯一の常連刑事と言ってもいい人物は、今回も完璧に出来上がっているんだ。鋭い洞察力と推理力は相変わらずだが、今回はまた彼の内面的なもの、つまり人間性について細かく描かれている。しかも、これまでの作品に言及されていない親子関係も「赤い指」に描写されていて、加賀ファンにとってはメリットがあるのではないだろうか。 この小説を読んでいるうちに、いっぱい異なる気持ちが湧いてくる。例えば 怒り−あの馬鹿息子を描写する場面はすべて腹立つ。これは勿論あの愚痴な母が作ったものです。自業自得だ。家庭問題や姑嫁問題に直面しない父にも重い責任がある。そして、日本社会全体の問題でもある。感動−言うまでもなく、前原政恵が夫、息子、家庭に注ぐ愛情を思うと、涙を流すほかならない。僕はこういう描写に弱いかな!?小説の後半に殆ど一言も喋っていない前原政恵は実に存在感が圧倒的に大い。でも、彼女の頭は良すぎるのではないでしょうか。そして忍耐力も強すぎると思う。 東野はトリックの魔術者だ。読んでいるうちに、「一体真相はなんでしょうか」という問いはいつも自分の中にある。そして、東野の何十作を読んだ経験によって自分なりの答えを導いた。例えば真犯人は実に八重子だとかなどの面白くない発想。結局、東野が与えてくれた答えはいかにも想像外だ。脱帽するしかない。彼の小説は単なるミステリーではない。ジャンルを超えていて、いろんな議題、特に人間性についての描写は作品に入れたい企ては明白である。 しかし、東野の小説は全く欠点がないとは言えない。僕は特に気になるのは言葉選びの問題だ。簡単に言うと、言葉が少ない。こういう場面を描写するには必ずこういう言葉が出てくるだろうと容易に予想できる。だが、このような欠点こそ、外国人である僕にとっては読みやすいのではないだろうか。 | ||||
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| 技術系出身の作者が書く科学的なトリックには定評がある。 確かによく考えられているのだが、欲張りな読者にとっては、 次第に新鮮な感動に乏しくなってしまう ... 直木賞を取った 『容疑者Xの献身』 は、 このような科学的なトリックに頼らない 「ひねり」 と、 心の描写、想いの届かぬ一抹の寂しさ ...などがあって、 印象に残る一冊だった。 本作は直木賞受賞後の第一作。 本作も、人間、謎解き、どんでん返しが上手く描けている。 早々に、殺人事件の犯人は明かされてしまう。 真実を隠し通せずに、次第に事件が解明されるであろう おおよその展開も予想できるので、 あとは最後にどのような upset があるかに期待がかかる。 なるほどの拍手喝采なエンディングには脱帽。 伏線も見事に張られていた。 東野圭吾氏には、是非、この路線で頑張ってもらいたい。 それにしても、このバカ息子とダメ親には腹がたった。(笑) | ||||
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| 老人問題や、親子の関係とか。 かなり鋭い所をついています。 私はこれを読んで、子供を持つ親としてのあり方とか、娘としての母に対するあり方とか、いろいろ考えてしまいましたね。 シリーズ物ではないけれど、この物語には知っている人は知っている?加賀刑事が出てくるんですよ。 さすが加賀刑事!見事な結末でしたよ。 やっぱり、私は東野圭吾さんは好きだなぁ・・・。 | ||||
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| この作品は”推理”小説ではなく「親と子」の人間ドラマである。 ・・ま、若干設定はありきたりであるが。 親が認知症になって、子供は引きこもり、 男は家庭に目を向けず、女は舅を疎んじ、子供を甘やかす。 こんないかにも現代的な状況で事件が起こる。 政恵と昭夫・春美、昭夫・八重子と直巳、そして加賀刑事親子。 「子が親を想う気持ち」「親が子を想う気持ち」 が伝わってきて、自分がもし昭夫の立場だったら どう対応するだろう・・と考えてしまった。 ミステリー色が弱い、という批判もあるが、個人的にはこんな作品も好き。 作者には今後も現代が抱える問題点を作品に反映していってほしい。 ☆4つ | ||||
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| 待望の著者新作。 年老いた親の介護を誰が看るのか,反抗期の息子とどう向き合うのか,いずれの問題にも正面から向き合う事を逃れてきた主人公の家庭内でついに起こってしまった惨劇。親バカといってしまえばそれまでだが,もし自分の身に起きたとき,はたして正しい行動が取れるだろうか? 「卒業-雪月花殺人ゲーム」以来お馴染みの加賀恭一郎警部がおいの松宮脩平刑事と共に犯行を暴いていく・・・。この二人も入院中の伯父の見舞いを巡って口に出せないモヤモヤをかかえている。 親と子の関係,そして人はどのように死んでいくのか,読後感がズシリと重たい。そして,我が子にまっとうな責任を負わせる為,あえて小細工を仕掛けざるをえなかった年老いた母の心中を察するに,その痛々しさがやりきれない。 ミステリーの範疇に収まらない,大変な力作。 | ||||
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| 直木賞受賞後の第一作目。 個人的には前作より巧いと感じた。 自宅とその近辺という極狭い舞台に 加害者、被害者の家族と事件を暴く刑事だけの登場人物、その限られた範囲内で 最初から衝撃的に展開し、最後までハラハラ感を持たせながら一気に進むからだ。 嫁姑の確執、現実から逃げるだけの夫、息子に執着するエゴな妻、いじめにあう息子。 今後ますます追い詰められるであろう高齢社会における介護の問題。 少年犯罪とその奥に潜む親も含めた人間の荒み。 どちらもいつ自分に降りかかるか知れない極身近な問題だけに、 実にリアルな設定である。 主に加害者側からの視点で事件は展開して行く。 昭夫が死体を遺棄する場面などは、実にリアルな描写で臨場感が伝わってくる。 中半には後々の展開が読めてしまうが、 結末はまさに2時間ドラマサスペンスの様相を呈している。 重いテーマながら東野作品は解りやすく、シンプルで、一気に読破できる面白さがあり、 やはり誰からも愛されるのだと感じた。 | ||||
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| 自分の保身しか考えない父親、我儘で過保護な母親、そして救いようのないバカ息子と、登場人物にひたすらイライラさせられました。結末もあまり救いがなく、終始重い空気ですけど、だらこそ余計に加賀刑事の存在が際立ってます。どんでん返しの部分はさすがにちょっと無理があるかも…自分は加賀刑事が大好きで、最後の2ページで号泣したので★4つですけど、東野作品としては平均以下な気はします。 | ||||
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| この物語には、親子の絆、親の子に対する思い、子の親に対する愛憎がいくつも描かれている。 年老いた親、思春期にさしかかろうとしている子供を持つ一人の人間として、避けて通れないテ−マに溢れている。 この、小説に起こる事件は他人事と日々ながしている、どこかの誰かの事件なのだろうか? 自分は、親として夫としていつも正解たる答えを、家族に子に提示しているのだろうか? この事件は、自分の家族には決して起こらないことなのだろうか? 物語で、鬼畜道に落ちようとしているのをすく救うのが愛情だったと言うことに、救いを感じた。 誰にも攻められない、究極の選択。 誰を守るのか?誰を犠牲にするのか? しかし、何にも変えがたい、父の愛、母の愛を心に再度刻みつけ、それをわが子に注ぐ。 なんでもない、そのことを再度教えてもらった作品です。 | ||||
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