■スポンサードリンク
赤い指
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
赤い指の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全208件 101~120 6/11ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドラマ化されると聞いて、改めてレビューを書く。 どんな人にでも必ず「親」がいる。 「親」の偉大さ、愛しさ、大切さ。 「親」のうっとおしさ、うるささ。 「親」というお荷物。 そして、「子」への普遍的な愛情。 「子」から「親」になり、逆に 「親」を養い、看取るという人間の摂理。 「教育」という義務の難解さ。 この作品は、上記テーマを真っ向から描く。 人間、個人の事情と生かされてる実情の合間で 思い悩む。 自己と家族を保身するために生まれる歪み。 間違った選択をしてしまうこともある。 加賀はこの、一筋縄ではいかない命題・真実を、 見事に解きほぐし、読者に訴えかけてくる・・。 ミステリーを欲する読者は、遠慮なくスルー。 しかし、読んでよかったと思うことは保証。 どの時代にも当てはまる、重く切ない「親子」 の信頼関係、お互いを思う心の襞を深くえぐられる こと必至。 最後に至っての、加賀親子のくだりは、 読者全員が自分の「親」を想い、 心が優しくなる・・・。 「親」をお荷物と感じてしまった自分を 恥じ、逆に感謝する・・。 そして号泣するでしょう。 改めて、東野氏の着眼とその描き方に 敬服した。 家族という一番身近な存在が、至高の トレジャーであると気づかせてくれる、 「秘密」「手紙」「トキオ」と並ぶ 優秀作。 「親」になってなくとも、「親」が もう他界してても、とにかく読むべき作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても考えさせられる良い作品でした。しかし、先の展開がある程度よめてしまったので★−1 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
加賀刑事シリーズは「嘘をもうひとつだけ」しか読んでいない。こちらは短編集であり、犯人との会話の中でうまく引き出されるトリックの鍵、というのが見せ場。無駄のない推理小説であることに好感を覚えた。 それに対し、本作品では、推理小説としての仕掛けの巧みさもさることながら、現実に多く起きている身近な社会問題について深く考えさせられ、それでいて情で泣かされた。 親の愛情とはここまでも人の心に突き刺さるもので、反面、本当の愛情を与えられないことがいかに罪深いことか、子を持つ身として非常に心を揺さぶられた。 「容疑者Xの献身」では、各賞の受賞後に『推理小説の形式ではない』と批判され、この作品が推理小説か否かの論争があったと聞く。 推理小説業界では、トリックの仕掛けなど技巧的な緻密さが評価されるのだろうが、カテゴリーは形式上のものであり、大事なことは読む側に何を残せるかということではないかと思う。 読んで良かった、出会えて良かったと思えることが読者冥利につきるのではないか。そういう意味で、本作品はヒューマンドラマをじっくり味わいつつ、推理小説的な仕掛けも楽しめる、とてもお得な作品だと言える。 題名と装丁はおどろおどろしいが、読んだ後には意外なくらいキラキラした光が差し込む。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家族のあり方について、鋭く迫った作品。 加賀恭一郎の家族についても同時並行で綴られており、 このような話になるとは思ってもいなかった。 加賀シリーズは、新参者、悪意と続いて3作目だが、 これまた全く違った作品。驚きだ。 加賀恭一郎という素材を通して、幾重にも違った深みを 見せる東野圭吾は本当に力のある作家だと思う。 親の恩を大切にできない人間こそ、最も恥ずべき存在。 親の恩さえ忘れなければ、道を踏み外さないでいける。 恩を感じられなくなる、その親子の連鎖が不幸を生む。不幸を深めてゆく。 社会の闇が深くなる因の1つは、 "恩を忘れる(or感じられない)"人間としての狭量さにあると思う。 『自分と向き合えない親は、自分と向き合えない子を育てる』 狭量な親は、狭量な子供を育て、それが連鎖する。 人と人の肌感のあるふれあいが少なくなればなるほど、人間は小さくなる。 家庭、社会、学校、3つの教育の場が小さなものになっていく。 この不幸の連鎖をとめるため、意識ある人が、 恩を知る1人1人になっていくしかない。 『母は、子が思う以上に、子の思いを大事にする』 最後、母の愛が、息子を、"人として"踏みとどまらせた。 この母の心を思うとき、涙が止まらなかった。 母の愛に包まれて子供時代を送った人は、 大事な防波堤を心に作ってもらっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説の舞台も時間も極限られた設定の中で、これだけ濃密に、そしてコンパクトに うまく纏め上げられた無駄のない展開は、感心するばかりである。 物語は当然、面白いのであるが、著者の文章能力の高さ、すばらしさを感じずには いられない。 終盤、あっと驚く事実がいくつも明かされていくあたりも、息をつく暇もない程 一気に読んでしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は推理や犯人の動機に重点を置いている本格的な推理小説ではありませんが、それでも東野圭吾らしいラストの展開、犯人の心情がうまく伝わってきて本格的な推理小説より楽しめました。 この本を読んで家族の在り方、教育問題、少年犯罪について何か訴えかけるものを感じました。 題名を読むと一見怖いイメージのある小説ですが、実際に読んでみるとそんなことは全然ないです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
身につまされながら、読んだ。 普通に生活をしていて、平凡ではあるけれど、色々不満もあるけれど それなりに幸せだったのに、たった1日で全てがひっくり返る。 身内に「犯罪者」が出てしまったことで これからくる生活の、まぎれもない破壊。 被害者への申し訳なさは当然のことながら、きっと 自己保身への比重が 重く圧し掛かってくることは、否めない。 出した結果が、間違っているとわかっていても 確実に間違っていると頭では十分にわかってはいても 行動に移してしまう人間の脆さ。 年を取った親の介護や、思春期の子供への接し方。 家庭という密室では、他人にはわからない問題をみなそれぞれに抱えている。 ストーリーや、トリックとか推理とかのうんぬんはともかく 他人事ではないのだと思い知らされながら、読み終えた。 もし、自分だったら…と色々な思考が頭をよぎる分 読みやすい文章とは裏腹に、中々読み進めない。 個人的には、印象深い作品の一つになった。 きっと、読む年代によって印象もかなり変わる作品なのかもしれない。 加賀恭一郎という主人公の出ている本が、他にもあるようなので 是非、読んでみたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家族の物語。 序盤は嫌悪感を抱きながらも、 気持ちを理解しようとした。 仕方ない、と。 終盤に待っているのは悲しみ。 目の前にあるのに、 正面から向き合っていないことがある。 表層だけをとりつくろうのは、 逃げているだけなんだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今まで読んだ小説の中で一番面白かった。 最近の東野圭吾らしい終わり方と深さがあった。 単なる面白みのある内容ではない。単なる推理小説ではない。 高齢化社会のひずみと未成熟の少年犯罪のリアルさ。 親との関わり合い、人の奥深い気持ちに最後は感動する。 息子の犯罪を、ぼけた母親に罪をなすりつけてしまう夫婦。 加賀は単に事件を解決するだけではなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
赤井指の秘密がわかった時何度も読み返しました。せつない親心。やさしい娘がいてくれたことは救いだったと思います。介護問題、とくにお嫁さんは結局は他人。難しい問題だなと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高齢化社会における題材を使って人間の奥底に眠る本性を さらけ出す社会派サスペンスに仕上がっている。 この作品のラストはあまりにも悲しい。 せめて加賀恭一郎が主演でよかったと改めて思った。 トリック自体はわかりやすい。 この作品はトリックを読んでいくというよりは 一般家庭に起こりうる様々な些細なことを 自分の身に置き換えながら読んでいくことをお勧めする。 東野圭吾は文章が美しく そしていつも悲しい作品ばかりであるが 人間の心の中の一番ソフトなところをついてくるところが憎い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少子高齢化、介護問題を扱った社会派ミステリー。 事件を追っていくごとに、明らかになっていく闇、家族愛。 いたって良作。 介護問題もそうだが、それよりも少年が印象的だった。 いわゆるゆとり。これも少子化の影響なのか。 いろいろ考えされられます。 最後の謎ときには賛否両論あるようです。 個人的には、社会的メッセージをのせた「ミステリー小説」として読むのがいいと思います。 この終わり方は「さまよう刃」に近いでしょうか。 総じて良作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドラマとのつながりでレビューしてしまうと、東野ファンの方には怒られてしまうかもしれません。 加賀恭一郎シリーズの中でも、放映中のドラマ『新参者』につながるエピソードがいろいろ登場する作品だと思います。 東野作品の中で、このシリーズは読んだことがなく、TVドラマをきっかけに、この作品までを通読しました。 現在、書店では、過去の作品を順番に紹介している(タイトルに◯◯シリーズとなってないので、こういうオビはわかりやすくていいですね)ので、同じようにされていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 ドラマの原作の直前作にあたるこの『赤い指』では、加賀刑事と父親にまつわる過去が、それ以前の作品に比べて深く触れられています。 実は個人的には、『新参者』は未読です。この先、ドラマで、加賀自身の過去がどの程度関わってくるのか、わかりません。 よって、ドラマの展開を一切知りたくない、という方はドラマ終了後に読まれることをお勧めします。 一方、阿部ちゃん演じる加賀刑事の抱える”家族の事情”(ドラマでは、泉谷しげるがちょくちょく刺激してますね)を知りたい、という方にとっては、それ以前の作品を読まずとも、この作品を読めばかなり理解できると思います。 ちなみに、加賀恭一郎シリーズ、少なくとも『卒業』から『赤い指』までは、順を追って読まずとも十分楽しめると思いました。 ミステリーらしい面白さをじっくり堪能したいときは『悪意』、『赤い指』、『眠りの森』、それに少し青春のほろ苦さもほしいときは『卒業』、短編ミステリーなら『嘘をもうひとつだけ』、腰を据えて作者に”挑戦”する本格推理を、という場合は『どちらかが彼女を殺した』、『私が彼を殺した』という感じで、それぞれ味わいの異なる独特のシリーズ(といえるでしょうか)になっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分が登場人物ならどんな選択をしただろう。 そんなことを思いながら読みました。 解決した先にもうひとつの解決がある。 東野圭吾の十八番でしょうか。面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今の日本の家族の姿を思い起こすような描写にたびたび腹が立ち、苦しくなりました。 途中あまり辛くて泣きそうになりながら、最後の展開には少々びっくりして 2度読み返しました。 加賀恭一郎みたいなまともな刑事がいて良かったと。さすが、加賀恭一郎。 今までの作品の中で一番かっこいいと思いました。 少子化、高齢化問題に一石を投じた作品。考えさせられました。 親の愛情は海より深く空より高い。これを肝に銘じたいです。 春美がいてくれて救われました。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家族の崩壊、断絶、老人介護。今は家族みんなが元気で、仕事も順調、子どももすくすく成長しているような我が家では、なんだか他人事のような気がしてしまうが、いや、決して他人事なんかではない。どこの家庭にも起こりうる、いまや「当たり前」のできごと。何か特別なことがあったわけではなく、日々のちょっとしたひずみの積み重ね・・・それがいつしか、大きな歯車の狂いとなって、家庭を崩壊させてしまう。どこで狂い始めたのか、当事者にはわからないことが恐ろしい。 事件は小学生の女の子が殺されるところから始まるが、これもまた、子を持つ親としては読んでいて苦しかった。被害者の両親の心情は、彼らの描写そのものよりも、経験浅い松宮刑事の描写から、より伝わってくる。どうしてこんなことが起きるのか?その事件の不条理さにだれもが怒りを感じるだろう。こういう事件は犯人を逮捕しても、虚無感が拭えないに違いない。たいていは”悪戯目的”などという許しがたい理由だからだ。こういった事件そのものも、どうしたら減るんだろうか、そんなことまで考えてしまった。 今回は、事件そのものの推理よりも、加賀刑事の人の心の奥深くまで見通す洞察力、そして、深い哀れみの情。この人の人間性の奥深さを味わえる作品になっていますね。鋭い推理も好きだけれど、違う側面から加賀刑事の魅力を引き出している本作のようなものも大好きです。「刑事の仕事は、真相を解明すればいいというものではない。いつ、どのようにして解明するか、ということも大切なんだ。」この台詞に、加賀刑事の人柄がよく現れていると思います。 東野作品の好きなところは、どんなにつらい話でも、最後は救いがあるところ。どんな罪を犯しても、まだ立ち直る余地があると思わせてくれるところ。現実はそんな甘いものではないのかもしれません。だけど、小説の中くらい、人間捨てたもんじゃない、と思いたいじゃないですか。 ラストは、加賀刑事がほんとに事件を解決できるのか、このまま不完全燃焼なんてことにならないか、といらぬ心配をしてハラハラしましたが、よかった、気持ちが通じて。母の、父の、息子の。家族それぞれの思いが交錯して、家族の絆の深さ、大切さを考えさせられた1冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久し振りに東野圭吾よみました。 ずいぶん長いこと読んでいるから、 題材も少し変わってきたなぁと思いました。 きっちり読ませてくれるし 相変わらずの「実は・・・」もあって読み甲斐ありますね〜 あっちゅうまに読んでしまいました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どこにでもある ありふれた家族に ふりかかるとても悲しいお話。 夫婦 長男一児 そして認知症の姑 家族とは何か 夫婦とは何か 親子関係とは何か 愛情とは何か 思いやりとは何か どこにでもある ありふれた家族を 通じて読者に問いを語りかけてくる。 ”我が家は関係ない” 胸を張って言えるあなたの家族は・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ろれつが回らなくなるほどラスト号泣してしまった。 この作品に関して、難しい言葉(トリックなど)は不要です。 家庭内暴力、介護問題が絡んできます。 子を思う親の気持ちは美しくもあり、反面、冷酷なほどに恐ろしいものであるということをひしひしと感じた。 とにかく良くできています。 実生活と共通点が多く生々しく感じる人多いかも・・・ そして世代問わず感情移入できそうです。 この作品に出合えて幸せです。 とても有意義な時間でした。 PS:冷静だと思っていた加賀さんを憤怒させるほど、最後まで悪く設定された登場人物のひとりですが・・ 映画化された場合、このキャストの俳優はイメージ的に大丈夫なんでしょうか!? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾氏の典型的な作風で、話の流れはスピーディで、謎解きとどんでん返しがあり、最後に読者は納得、そしてすっとするような読後感を覚える。しかし年老いた母の使い方が、もう一つである。年老いた母なら息子に罪をかぶせられたらそれから逃れるのではなく、息子のためにかぶるのではないか?浅田次郎氏の作品で「椿山課長の30日」の祖父、「盂蘭盆会」の年老いた父のような自己犠牲の精神が加われば浅田次郎氏の感動的なヒューマニズムが東野圭吾氏の作品に加わり、さらにすばらしい作品になったのではないかと思われる。東野圭吾氏の作品は話の構成は上手いが何となく軽い感じがする。多作すぎるのが災いしているのなら、残念である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!