ナオミとカナコ
評判
ナオミとカナコの評価:
4.35/5点 レビュー 195件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全209件 201〜209 11/11ページ
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ナオミとカナコの評価:
4.35/5点 レビュー 195件。 A ランク
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奥田英朗さんの作品を初めて読みましたが、傑作です。「他の作品も読んでみたいな」という気持ちにさせられました。もしかしたら、今年読んだ最高の作品かもしれません。
面白いのは、その構成。「ナオミの章」と「カナコの章」という大きなくくりで、物語は山のように折り返す構成になっています。ナオミの視点とカナコの視点とはっきりしているので、どの人物中心に読んでいけばいいか、すんなりと入っていけます。作者の工夫ですかね。
他のレビューも参考にしていただくと、「二人の共犯者」に読者も陥ります。後半読むのが怖くなってしまいました。共犯者としての守備意識というか追い込まれ感が半端ないです。私は、こうした他者への共感を享受できるのが、物語の(虚構の)強みであると思いますが、その意味でこの作品はぜひ万人に触れていただきたいと思います。
作品の初期設定が斬新です。サスペンス系の話ですと、序盤から重厚な(警察や男社会)雰囲気を醸しだしてくる作品が多いですが、ナオミが美術館巡り好きの、百貨店勤務とあり、序盤から潤沢かつ豊かな色合いに満ちた作品で読者を受け入れていきます。パテック・フィリップやカルティエの時計がいい塩梅で物語を彩っています。この作品の強みではないでしょうか。
中国社会や中国式の考え方を如実に書き出して、染まっていく主人公たちもおもしろいです。多分、ナオミにはそうした才能があったのでしょうが・・・。そんな自分の才能に出会ってしまうことで、導かれていってしまう。そんな人間の習性というか、癖みたいなものをに「恐怖」を感じました。ナオミと朱美社長のトラブル部分は二回読んでしまいました。ここが、この物語の一つのキーポイントですよね。
重厚さがあまりかんじられないいので、2回読むのもおすすめだと思います。ナオミの視点で書かれている序盤でカナコの心情を想像しながら読むこともできるでしょう。そうした意味で、値段以上の価値が本作品にはあるのではないでしょうか。