ハーモニー

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ハーモニーの評価:

4.16/5点 レビュー 253件。 A ランク

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Amazonレビュー一覧

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全394件 381〜394 20/20ページ
No.14
(4pt)

ディスユートピアのかたち

生府という高度医療福祉社会の中で、人は己が何者であるかを公開されて、お互いの位置を確かめながら、温和に寿命を全うして暮らすことができる。その一方で、戦乱や劣悪な環境の中、明日をも知れぬ生き方を余儀なくされる者が残されている。
 現代社会の実相を、拡現、医療分子、等々SF的な小物で色づけて少し違う世界の物語を展開している。その(ディス)ユートピア社会の構想力は面白く読み進めていたものの、人物に生気を感じきれなかったため、違和感が残りました。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.13
(4pt)

ディスユートピアのかたち

生府という高度医療福祉社会の中で、人は己が何者であるかを公開されて、お互いの位置を確かめながら、温和に寿命を全うして暮らすことができる。その一方で、戦乱や劣悪な環境の中、明日をも知れぬ生き方を余儀なくされる者が残されている。
 現代社会の実相を、拡現、医療分子、等々SF的な小物で色づけて少し違う世界の物語を展開している。その(ディス)ユートピア社会の構想力は面白く読み進めていたものの、人物に生気を感じきれなかったため、違和感が残りました。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.12
(4pt)

2009年の日本SF大賞受賞作品

体内に埋め込まれた医療分子が個々人の健康状態を常にモニターし、病気をいち早く発見してくれる社会。酒やタバコといった健康被害に結びつく物質も既に排され、人々は健全で長命でいる世界を実現した。そうした社会システムに悪影響を及ぼす恐れがないかどうかを監視するWHOの生命監察機関に勤める霧慧トァンは、少女時代に幼なじみ二人と共に自殺未遂を起こした過去がある。
 あれから13年、ともに生き残った友人キアンが目の前で自殺を遂げる。あのとき一人逝ったミァハの影がちらつき始めたトァンは、医療経済の中心都市となったバグダッドへ向かうのだが…。

 誰もが健康で天寿を全うできる社会。その夢の世界が実現した21世紀半ばに、その社会に矢を放つ組織の存在が見え隠れするという物語です。
 読者の眼前に広がるのは誰もがハーモニーを保って生きるユートピアなのか、それとも自殺する自由と意志が抑圧されたディストピアなのか。頁を繰るにつけ、眼前の世界に対して自分の判断が大きく振幅するのが手に取れるのです。

 オルダス・ハックスリーの「すばらしい新世界 (講談社文庫 は 20-1)」でも、知的で“進化”した文明人と、“野蛮人”とが対極に置かれたディストピアの世界が展開していましたが、あの小説を読むと“野蛮人”に心寄せる自分が見えてきたものです。まさにあの、理屈では処理しきれない不思議な感覚がこの「ハーモニー」によって私の中に引き起こされたのでした。

 書き下ろしであるというこの作品の最終頁に「私の困難な時にあって支えてくれた両親、叔父母に。」という作者の謝辞が置かれています。
 新聞報道で知ったところによれば、作者は今年(2009年)3月に肺がんで亡くなるまで病室のベッドでこの作品を書いていたとのこと。享年34歳という若さの彼が、病気が消滅して天寿を全うできる社会を独特の否定的な視点で描いたということを思って、心震える思いがしました。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.11
(4pt)

2009年の日本SF大賞受賞作品

体内に埋め込まれた医療分子が個々人の健康状態を常にモニターし、病気をいち早く発見してくれる社会。酒やタバコといった健康被害に結びつく物質も既に排され、人々は健全で長命でいる世界を実現した。そうした社会システムに悪影響を及ぼす恐れがないかどうかを監視するWHOの生命監察機関に勤める霧慧トァンは、少女時代に幼なじみ二人と共に自殺未遂を起こした過去がある。
 あれから13年、ともに生き残った友人キアンが目の前で自殺を遂げる。あのとき一人逝ったミァハの影がちらつき始めたトァンは、医療経済の中心都市となったバグダッドへ向かうのだが…。

 誰もが健康で天寿を全うできる社会。その夢の世界が実現した21世紀半ばに、その社会に矢を放つ組織の存在が見え隠れするという物語です。
 読者の眼前に広がるのは誰もがハーモニーを保って生きるユートピアなのか、それとも自殺する自由と意志が抑圧されたディストピアなのか。頁を繰るにつけ、眼前の世界に対して自分の判断が大きく振幅するのが手に取れるのです。

 オルダス・ハックスリーの「すばらしい新世界 (講談社文庫 は 20-1)」でも、知的で“進化”した文明人と、“野蛮人”とが対極に置かれたディストピアの世界が展開していましたが、あの小説を読むと“野蛮人”に心寄せる自分が見えてきたものです。まさにあの、理屈では処理しきれない不思議な感覚がこの「ハーモニー」によって私の中に引き起こされたのでした。

 書き下ろしであるというこの作品の最終頁に「私の困難な時にあって支えてくれた両親、叔父母に。」という作者の謝辞が置かれています。
 新聞報道で知ったところによれば、作者は今年(2009年)3月に肺がんで亡くなるまで病室のベッドでこの作品を書いていたとのこと。享年34歳という若さの彼が、病気が消滅して天寿を全うできる社会を独特の否定的な視点で描いたということを思って、心震える思いがしました。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.10
(5pt)

2008年度ベストSF!

文句なしの2008年度SFベスト1。
前作『虐殺器官』もすごかったけど、徹底した生府による健康管理社会(生命管理社会って言った方がいいかもしれない)の下、安全で幸福な人間社会を襲うテロを描いたこの作品は、斬新な形式も含めて、現代社会における人間性を深く洞察していて、ほかに並ぶもののないぐらいの小説だ。
良くある単純な管理社会批判の小説ではない。
暴力描写は前作に比べれば大人しくなったが、その作品の異端性、タブーを恐れない記述は、SF作品と呼ぶにはもったいないような小説だ。いや、むしろSFでしか書けない作品なのかもしれない。
ありうべき近未来がこのように暗いものなのか、人間が生きている意味とは何なのか、単純な善悪を超えた人間のあり方。
深くものを考えさせられた1冊だった。
日本の作家でもこれぐらいの作品を書けるんだってことを英訳して海外に知らせて欲しい。
いやぁ、すごい小説だった。ただ、エンディングは別な書き方もできたかもしれない。あの後の世界がどうなったかが知りたい。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
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No.9
(5pt)

2008年度ベストSF!

文句なしの2008年度SFベスト1。
前作『虐殺器官』もすごかったけど、徹底した生府による健康管理社会(生命管理社会って言った方がいいかもしれない)の下、安全で幸福な人間社会を襲うテロを描いたこの作品は、斬新な形式も含めて、現代社会における人間性を深く洞察していて、ほかに並ぶもののないぐらいの小説だ。
良くある単純な管理社会批判の小説ではない。
暴力描写は前作に比べれば大人しくなったが、その作品の異端性、タブーを恐れない記述は、SF作品と呼ぶにはもったいないような小説だ。いや、むしろSFでしか書けない作品なのかもしれない。
ありうべき近未来がこのように暗いものなのか、人間が生きている意味とは何なのか、単純な善悪を超えた人間のあり方。
深くものを考えさせられた1冊だった。
日本の作家でもこれぐらいの作品を書けるんだってことを英訳して海外に知らせて欲しい。
いやぁ、すごい小説だった。ただ、エンディングは別な書き方もできたかもしれない。あの後の世界がどうなったかが知りたい。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.8
(5pt)

筆力に感心

虐殺器官、ハーモニーの二冊だけでの読者ですが、世界観の構築といい、ストーリーの展開といい、会話文の妙といい、実力のある作家でした。
次も次も楽しみにしていましたが残念です。

良い本ですのでご一読をお勧めします。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.7
(5pt)

筆力に感心

虐殺器官、ハーモニーの二冊だけでの読者ですが、世界観の構築といい、ストーリーの展開といい、会話文の妙といい、実力のある作家でした。
次も次も楽しみにしていましたが残念です。

良い本ですのでご一読をお勧めします。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.6
(4pt)

ディストピアの限界

環境管理型権力或いはフーコー的生権力が前面に押し出された高福祉近未来の絶望感を描いた作品。古典的ユートピア(≒ディストピア)がビッグブラザー的規律訓練を描いていたのに対して、世相を反映してか高福祉型社会の究極の息苦しさというものをひとつのテーマにしている。

その点に関して問うならば、生まれるべくして生まれた作品ともいえるが「何を今更」という感もなくはない。

ただし相変わらずのSFガジェットの描写の面白さや著者本人が闘病中という背景情報を頭の片隅に置いておくと楽しめる。

ただし、途中からプロットがまんま「パトレイバー2」になるのはいかがなものかと思った。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.5
(4pt)

ディストピアの限界

環境管理型権力或いはフーコー的生権力が前面に押し出された高福祉近未来の絶望感を描いた作品。古典的ユートピア(≒ディストピア)がビッグブラザー的規律訓練を描いていたのに対して、世相を反映してか高福祉型社会の究極の息苦しさというものをひとつのテーマにしている。

その点に関して問うならば、生まれるべくして生まれた作品ともいえるが「何を今更」という感もなくはない。

ただし相変わらずのSFガジェットの描写の面白さや著者本人が闘病中という背景情報を頭の片隅に置いておくと楽しめる。

ただし、途中からプロットがまんま「パトレイバー2」になるのはいかがなものかと思った。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.4
(4pt)

「虐殺器官」の続編

著者の前作「虐殺器官」の続編(少なくとも世界観的に矛盾しない)。
ストーリー展開は,新世紀エヴァンゲリオンやアップルシードを思い起こさせる。
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.3
(4pt)

「虐殺器官」の続編

著者の前作「虐殺器官」の続編(少なくとも世界観的に矛盾しない)。
ストーリー展開は,新世紀エヴァンゲリオンやアップルシードを思い起こさせる。
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X
No.2
(4pt)

圧倒的なラストに驚愕!!!!!

デビュー作『虐殺器官』で

かの「PLAYBOYミステリー大賞」を受賞した

奇才・伊藤計劃さんの最新刊『ハーモニー』。

脳に埋め込まれたチップによって

完全な「平穏、安全、平和」が実現した世界を舞台に

それに抗う者と守る者

かつて、ともに死のうとした二人の女性の運命が交錯し

世界に真の「ハーモニー(調和)」をもたらす―

前作をはるかに凌駕する独創的な舞台設定と

スピーディーなストーリー展開

特にラスト数ページはまさに圧巻!!!!

物語上級者にこそ手に取っていただきたい作品です☆☆
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)より
415208992X
No.1
(4pt)

圧倒的なラストに驚愕!!!!!

デビュー作『虐殺器官』で

かの「PLAYBOYミステリー大賞」を受賞した

奇才・伊藤計劃さんの最新刊『ハーモニー』。

脳に埋め込まれたチップによって

完全な「平穏、安全、平和」が実現した世界を舞台に

それに抗う者と守る者

かつて、ともに死のうとした二人の女性の運命が交錯し

世界に真の「ハーモニー(調和)」をもたらす―

前作をはるかに凌駕する独創的な舞台設定と

スピーディーなストーリー展開

特にラスト数ページはまさに圧巻!!!!

物語上級者にこそ手に取っていただきたい作品です☆☆
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)より
415031019X