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水曜日ラビはずぶ濡れだった
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水曜日ラビはずぶ濡れだったの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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1964年に始まったラビ・スモール・シリーズの第5弾。ラビ(ユダヤ教の律法学者)がタルムードで使う論法を応用して解決するという設定は変わらない。地方のユダヤ人コミュニティーの複雑にからみ合う人間関係が事件の背景や伏線になっているのも変わらない。 高利貸しのケスラー老人が嵐の晩に変死を遂げる。老人の息子の言い分では、医師に処方された薬を飲んでから容態が急変したという。その薬は医師が薬局に頼んだものを、薬局の別の客、警官を通して患者まで届けられている。これは過失なのか、巧妙な殺人なのか。 トリックというほどのものはなく、利害関係をたどると犯人の目星はつく。その利害の論理をたどることが、当時の世相を物語ることにもなる。キリスト教や仏教のような信仰方法を取り入れようとする教区の新会長、カルト教団のように尊師(レバ)の指導をあおぐ薬屋の息子が登場し、彼らや他の人に対し、保守派のラビが説くユダヤ教の信仰は、合理的で常識的でリアリティがある。事件の謎解きとは無関係のこうした護教論が、このシリーズの魅力なのだ。推理小説としては失敗かもしれないが。 | ||||
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1964年に始まったラビ・スモール・シリーズの第5弾。ラビ(ユダヤ教の律法学者)がタルムードで使う論法を応用して解決するという設定は変わらない。地方のユダヤ人コミュニティーの複雑にからみ合う人間関係が事件の背景や伏線になっているのも変わらない。 高利貸しのケスラー老人が嵐の晩に変死を遂げる。老人の息子の言い分では、医師に処方された薬を飲んでから容態が急変したという。その薬は医師が薬局に頼んだものを、薬局の別の客、警官を通して患者まで届けられている。これは過失なのか、巧妙な殺人なのか。 トリックというほどのものはなく、利害関係をたどると犯人の目星はつく。その利害の論理をたどることが、当時の世相を物語ることにもなる。キリスト教や仏教のような信仰方法を取り入れようとする教区の新会長、ハヴラー運動に属する尊師(レバ)の指導をあおぐ薬屋の息子が登場し、彼らや他の人に対し、保守派のラビが説くユダヤ教の信仰は、合理的で常識的でリアリティがある。事件の謎解きとは無関係のこうした護教論が、このシリーズの魅力なのだ。推理小説としては失敗かもしれないが。 | ||||
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