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初湯千両 天切り松 闇がたり3
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初湯千両 天切り松 闇がたり3の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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浅田文学極めり、昔の盗人には美学があり読んでいて楽しくなります。今の時代にはあり得ないのでしょうが! | ||||
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目細一家の生い立ちが紐解かれ始めはじめました。 少しずつ過去が明らかになることで、 これまで想像していた一家の人物像にさらに厚みが加わりました。 こういう短編集的なものは、クオリティを維持するのは大変と思いますが、 さすがといえる作者の力量です。 | ||||
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貧しい暮らしをしている母と子の力になろうとする寅弥を描いた「初湯千両」、 鮮やかな詐欺の手口を披露する常兄ィを描いた「共犯者」、おこんと竹久夢二の ふれあいを描いた「宵待ち草」、一人の女のために楠木正成の太刀を一時的に 拝借しようとする栄治の話「大楠公の太刀」、道化師の父親を持つ仁太と少年の 日の松蔵の物語「道化の恋文」、松蔵が、持つはずのない二つ盃を持つことに なったいきさつを描いた「銀次蔭盃」、どの話も読み応えがあった。一番印象に 残ったのは「道化の恋文」だった。貧しさや自分の境遇から抜け出すのが困難な 時代、はたして少年の夢は叶うのか?安吉一家に登場する男たちのかっこよさ だけを描かず、その当時の切なさも見事に描いている。松蔵は、次はどんな話を 聞かせてくれるのか?とても楽しみだ。 | ||||
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一巻では安吉一家の何がそこまで義賊なのか分からなかった。 しきりに出てくるキーワード「粋」「情」。けれども人様の物を盗む事には変わりはない、何が義賊なのか、と思っていました。 ところがここまで読んできてある事にようやく気付きました。 安吉親分は警察でさえ一目置くかつて盗人二千人を束ねていた大親分。スリの腕は確か。いつも奇麗なスーツを着ていて紳士。それは安吉一家の5人全員がそう。 しかし、盗人としての腕は確かなはずの全員が余分なお金をほとんど持っていないのです。住んでいる所は長屋。華やかな暮らしぶりとは程遠い。 こんな場面があります。 いつものように「仕事」をして、いつものように貧しい人にそのお金をやってしまった一家の兄貴分虎兄が湯屋代しか今持ってないんだ、と言う場面です。 虎兄は大金持ちの家に強盗に入った後、その盗んだ千両と共に自分の有り金も全て貧しい親子の家に置いてきて、自分のためのお金はほとんど手元に残してはいなかったのです。 食べる分だけを手元に残し、決して自分のための盗みはしない。 盗むものは私欲を肥やすための賄賂のお金だったり、有り余ったお金だったりします。 今回、一巻での安吉親分とその親分銀次親分とのその後の話があります。 なるほど、あの安吉親分をここまで育て上げた人物である事が二人の邂逅の場面に現れています。 銀次親分と安吉親分の絆。 そして安吉親分と松の絆。 人を信頼し信じる者同士の絆はどんな悪にも崩せない程に強い。血より水よりも濃い絆というものはこういうものを言うのか、と感じずにいられませんでした。 | ||||
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この天切り松の本が出ていると、毎回買って読んでしまう。この巻もまたまた一気に読ませてくれた。そして、明治時代にタイムスリップしたような不思議な感覚を覚えさせてくれた。それだけ集中して一気に読めるから味わえる感覚なのであろう。 娯楽小説として、すごく良くできている。あわせて、美しい生き様というものもいつも考えさせてくれる。 | ||||
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ご存知、「天切り松」と呼ばれた老義賊が、留置場内で、親分である「目細の安吉」一家のエピソードを闇語る、4巻からなるシリーズの第3巻です。今回も、これまで同様、歴史上の偉人である森鴎外、竹久夢二らも効果的に登場させながら、一家の義賊たちの、粋で格好いい生き方を、松の闇語りに乗せて紹介してくれます。 また、これまでと毛色の変ったエピソードとしては、常次郎について、得意芸である変装を生かした事件を披露してくれるのですが、思わず、う〜むと喝采をあげたくなる鮮やかさです。 シリーズのパターン的には、勧善懲悪的な側面があり、疲れ気味の通勤時に読むと、元気の出てくるシリーズでもあります。 | ||||
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浅田次郎の作品を40作以上読んでいる大ファンです。 本シリーズも好きですね。 毎回「浅田ワールド」という虚実ないまぜの世界へといざなってくれます。 粋な世界を描かせたら天下一品ですね。 また、天切り松のテンポの言い語り口調が、文体にリズムを生んでいますので味わいが感じられます。タンカの切り方もいなせですし、明治・大正時代の江戸っ子っていうのは、こうだったんだ、と思わせるようなセリフ廻しに毎回感心してしまいます。 今作でも、竹久夢二、伊藤博文、永井荷風という実在人物を登場させ、いきなり不思議な世界へ連れていってくれるわけで、読者としては話の展開に毎回驚かされ続けます。もっともそこが魅力で好きな箇所なんですが・・・・。 第2話の「共犯者」の鮮やかさは、拍手喝采ものです。してやったり、と言う感じですかね。 そして第6話「銀次蔭盃」の安吉親分と仕立屋銀次の接見シーンの会話は、本当に泣けてきます。ケレン味たっぷりな話もまた浅田次郎の真骨頂ですね。 文庫化により、中村勘三郎の解説も所収されており、得した気分でした。 | ||||
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ご存知天切り松のシリーズもの。 今回も読者の期待を裏切ることなく、良い仕上がり。特に今回は松蔵の話の中に、良く知っている人物(森鴎外や永井荷風)が登場することで面白さは倍増。読み進むうちに完読するのが勿体無いと思える作品である。 | ||||
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ご存知というべきか、最初から読んでいる方にはお馴染み天切り松の闇語り。 今回も、唸るような粋でいなせな江戸言葉を操っての語りが6編。 実はこのシリーズ1点だけ気になるところがあります。 それは、警察署長などが、松蔵の語りが始まると集まってきて感嘆しながら聞きほれるというパターンなのですが、自画自賛のような気がして読みながらここの部分は何故こういう演出にしたのだろう、と思いながら読んでます。 ただ、そうはいっても語りの本編は、そんな些細な事を忘れさせるほどの面白さ。 特に今回は後半に行くにしたがって胸に迫る語りでした。 竹久夢二、森鴎外、永井荷風が登場するのもワクワクしますし、網走刑務所に行く件では、恐れられたあの網走番外地の壮絶な状況が再現され息を呑む思いでした。 この物語自体が一つの芸になっているような気がしています。 著者のファンの方にはお勧めです。 | ||||
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ご存知大正ロマンシリーズ。 今回も任侠の粋や男気が江戸弁でたっぷり味わえます。現代の日本が置いてきたものがそこには見出せます。 個人的には大楠公の刀の話がお気に入り。誰一人お金や功名のことを考えずに行動した結果の奇跡に涙。 | ||||
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相変わらず粋な安吉一家の人々が、ほろりとさせたり、快哉といわせたりする物語です。 このシリーズの第1巻の最初を読んだときには、留置場で話をするというシチュエーションには違和感を覚えたのですが、江戸っ子の語り口でなければ面白くはないでしょう。 しかも今回は現役の歌舞伎役者が解説してくれ、著者が歌舞伎を意識してこのシリーズを書いているということも明かしてくれた。語り口が心地よい理由も分かった気がする。 第4巻が単行本で出ているが、早く文庫になって欲しい。 | ||||
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天切り松の説教は良い。叱られて育った天切り松の言葉だから重みがある。それがまた江戸っ子の威勢の良さで語られるのだから辛抱たまらんほどシビれる。 最近どうも心が窮屈、誰かに叱ってもらいたいと感懐されている方、このごろなんだかキレやすくていかんと自省している方々、是非御一読。 さて解説はドラマで主演をなさった中村勘三郎さん。はまり役ぶりが懐かしく思い出されてドラマも併せて再視聴。ドラマ版も泣けて渋くてオススメです。……私的に寅兄ィと天切り松、見事にドラマのイメージで定着。 | ||||
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平凡な感想だけど『かっこいい』 なぜあんなにも「粋」さがにじみ出て、それがまたかっこいいのだろう。 くすっと笑ってしまったそばから、泣かされてしまう。 そんな漢(おとこ)と姐(おんな)の世界にどっぷりつかって、いっきに読みきってしまった・・・。 あぁ、もう一度読もう。 | ||||
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小編六編、手抜きなし。寅に常、おこんに栄治と登場し、松がらみで常連が総出場。最後は警視総監殿を正座させて目細のくだりを語るとは豪華きわまりない。 この小説を楽しむには、新派のちまちましたリアリティーを求めちゃあいけない。歌舞伎かミュージカルのような、派手な仕掛けで見得を切る豪儀な芝居と思って読んだらいい。人気役者は勢ぞろい、仕掛けも衣装も大向こうを唸らせる出来だ。 その見た目の派手さに酔いしれてると、人情の機微や粋と意地とがじわりとにじむ。どうせお金を払うなら、これっくらいは楽しませてほしいもんだの、お歴々。ささっご祝儀はずんでおくんなせいっ。 (あっ。うつった。) | ||||
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とにかく格好良過ぎます。男気が!仁義とは何か?が骨にしみるまでわかります。三作目は本でも、映画でも期待はずれが多いのですが、 闇の花道、残侠に引き続き、ビシッと締めてくれています。超お勧めです! | ||||
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「天切り松」も3巻目ですが、最後に一家の大親分にあたる仕立て屋銀次が初めてきちんと台詞を喋る登場人物として描かれます。銀次と安吉の闇語りでの会話に思わず鼻の奥がつーんと・・・・・。 1巻で目細一家に預けられてからの松の成長が、ここにきてぐっと目立ってきて、松のキャラもずいぶんしっかりしてきます。(もちろん大正当時の語りの中での松ですよ)そのあたりが1、2巻と比べて3巻の特徴といえるかもしれません。 それにしても、優れた悪党ってぇのは魔法使いみたいですなぁ。ある意味卑怯なさげなんでしょうけどあまりにも鮮やかに決めてくれるのでかえってスカッとします。 | ||||
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浅田次郎の作品の中でもこのシリーズは私の一番のお気に入りです。もったいなくて少しずつ読もうと思っていましたが、やっぱり一気に読破してしまいました。安吉親分はじめ、5人の子分達の粋で人情に厚い姿が生き生きと描かれていました。第一巻の銀次大親分と安吉親分のいきさつをこの第三巻でしっかりおさめて終いにするあたりやっぱり憎いですね。またまた泣かされてしまいました。 | ||||
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