偶然の音楽

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偶然の音楽の評価:

4.27/5点 レビュー 37件。 C ランク

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平均点4.27pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全74件 61〜74 4/4ページ
No.14
(3pt)

人は何故破滅するのか

周囲を見回し自身の現状を知ることを拒否するために、自らの視野を狭くすることで当然予測すべき危機を「予測できなかった」ものとするために、重要なのことは目前の事柄一点だけだと自身をだまし続け、ひたすら破滅へと向かって走り続ける主人公の姿は、前作の『ムーンパレス』にも少し見られました。しかし、『偶然の音楽』では、冒頭で結末が明らかにされており、問題も「いかに破滅するか」という一点に集中しているので、より閉塞感が強いと思います。億万長者のフラワーとストーン、その使用人のマークスと彼の義理の息子フロイド、主人公のジム・ナッシュは彼らの内にある狂気と暴力を感じ取りましたが、それこそが彼自身の内にある狂気と暴力が見せた幻影ではなかったのか。彼が最後まで気遣った賭博師のポッツィでさえ、事実を捻じ曲げ、破滅の道を行くことを不可抗力だったと結論づけたいナッシュが、自らに捧げる生贄ではなかったのか。そんな風に思います。何を思ったときに人は破滅を望むのか。また、ひとたび破滅願望に取り付かれた人間は、どう行動するのか。考えさせられる作品でした。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.13
(3pt)

人は何故破滅するのか

周囲を見回し自身の現状を知ることを拒否するために、自らの視野を狭くすることで当然予測すべき危機を「予測できなかった」ものとするために、重要なのことは目前の事柄一点だけだと自身をだまし続け、ひたすら破滅へと向かって走り続ける主人公の姿は、前作の『ムーンパレス』にも少し見られました。しかし、『偶然の音楽』では、冒頭で結末が明らかにされており、問題も「いかに破滅するか」という一点に集中しているので、より閉塞感が強いと思います。億万長者のフラワーとストーン、その使用人のマークスと彼の義理の息子フロイド、主人公のジム・ナッシュは彼らの内にある狂気と暴力を感じ取りましたが、それこそが彼自身の内にある狂気と暴力が見せた幻影ではなかったのか。彼が最後まで気遣った賭博師のポッツィでさえ、事実を捻じ曲げ、破滅の道を行くことを不可抗力だったと結論づけたいナッシュが、自らに捧げる生贄ではなかったのか。そんな風に思います。何を思ったときに人は破滅を望むのか。また、ひとたび破滅願望に取り付かれた人間は、どう行動するのか。考えさせられる作品でした。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.12
(4pt)

予想できないエンディング

はじめて、ポール オースターの作品を読んだのですが、面白いです。途中にポーカーをする場面が登場するのだけど、これが手に汗握る(?)ほど良く書けています。ニューヨーク三部作といわれている作品も読んでみたくなりました。ただ、突然のエンディングで謎は深まるばかり。気になって夜も眠れなくなりそう・・・。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.11
(4pt)

予想できないエンディング

はじめて、ポール オースターの作品を読んだのですが、面白いです。途中にポーカーをする場面が登場するのだけど、これが手に汗握る(?)ほど良く書けています。ニューヨーク三部作といわれている作品も読んでみたくなりました。ただ、突然のエンディングで謎は深まるばかり。気になって夜も眠れなくなりそう・・・。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.10
(3pt)

破滅礼賛

「偶然の音楽」は,この後の一連のもっと質感のある作品群の先駆けにあたる。その意味で輪郭の明確な小品を作ろうとしたものだったのだろう。「望みのないものしか興味のもてない」主人公が疾走の挙句,自分が走っているのか世界が向かっているのかわからなくなった不動の車内で,ハンドルさばきを誤ることで起きるラストの衝突。道を外れて衝突したことで初めて動いていたことがわかる皮肉なラスト。このようなクリアなセリフでクリアな破滅に向かえる人生が生きられたら、どんなにか素晴らしいことだろう。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.9
(3pt)

破滅礼賛

「偶然の音楽」は,この後の一連のもっと質感のある作品群の先駆けにあたる。その意味で輪郭の明確な小品を作ろうとしたものだったのだろう。「望みのないものしか興味のもてない」主人公が疾走の挙句,自分が走っているのか世界が向かっているのかわからなくなった不動の車内で,ハンドルさばきを誤ることで起きるラストの衝突。道を外れて衝突したことで初めて動いていたことがわかる皮肉なラスト。このようなクリアなセリフでクリアな破滅に向かえる人生が生きられたら、どんなにか素晴らしいことだろう。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.8
(5pt)

なにはともあれ、ただただ面白い!

色々な深い(?)意味やメタファーがちりばめられてはいるのでしょうが、私が言いたいのは、そんなこむつかしい事はおいといて、この本も他のオースター作品同様にただただ面白い!!文章もこなれていて非常に読みやすく、一度読み出すとその世界に引き込まれてしまう。それでいて、読み終わったときになんともいわれぬ味わいがある。こんな小説を書き続けてくれる作家を私は他には知りません。私はポール・オースターと翻訳者の柴田先生というコンビがいつまでも作品を世に供給し続ける事を願ってやみません。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.7
(5pt)

なにはともあれ、ただただ面白い!

色々な深い(?)意味やメタファーがちりばめられてはいるのでしょうが、私が言いたいのは、そんなこむつかしい事はおいといて、この本も他のオースター作品同様にただただ面白い!!文章もこなれていて非常に読みやすく、一度読み出すとその世界に引き込まれてしまう。それでいて、読み終わったときになんともいわれぬ味わいがある。こんな小説を書き続けてくれる作家を私は他には知りません。私はポール・オースターと翻訳者の柴田先生というコンビがいつまでも作品を世に供給し続ける事を願ってやみません。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.6
(5pt)

「偶然の音楽」の切なさ

幽閉とも、あるいは内面的世界の醸成ともとれる「壁づくり」。彼はなぜそこに留まるのでしょう。ありとあらゆるメタファーを読み解くおもしろさももちろんですが、単純に、魅力的なキャラクター(主人公ナッシュ、ポッツィ)やストーリーがページをめくる手を止めさせません。ダグラス クープランドの小説の主人公にどこか通じるような、もはや切なくひからびてしまった「行き場のなさ」。けれども焦燥感を抱くというよりは、むしろ穏やかに自分自身と向き合う、そしてそこから生まれる偶然の音楽…。いつの間にかナッシュに強烈なシンパシーを感じるようになっていました。現代アメリカ文学が好きな人、とりあえず必読です。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.5
(5pt)

「偶然の音楽」の切なさ

幽閉とも、あるいは内面的世界の醸成ともとれる「壁づくり」。彼はなぜそこに留まるのでしょう。ありとあらゆるメタファーを読み解くおもしろさももちろんですが、単純に、魅力的なキャラクター(主人公ナッシュ、ポッツィ)やストーリーがページをめくる手を止めさせません。ダグラス クープランドの小説の主人公にどこか通じるような、もはや切なくひからびてしまった「行き場のなさ」。けれども焦燥感を抱くというよりは、むしろ穏やかに自分自身と向き合う、そしてそこから生まれる偶然の音楽…。いつの間にかナッシュに強烈なシンパシーを感じるようになっていました。現代アメリカ文学が好きな人、とりあえず必読です。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.4
(5pt)

読まないと損ですよ

全体としてとても不条理な世界が展開されるのですが,なぜか自己投影できる世界。
安部公房の「砂の女」をちょっと思い出します。あちらは「砂」を穴から出し,こちらは「意志」じゃなかった「石」を積み上げるストーリーです。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.3
(5pt)

読まないと損ですよ

全体としてとても不条理な世界が展開されるのですが,なぜか自己投影できる世界。
安部公房の「砂の女」をちょっと思い出します。あちらは「砂」を穴から出し,こちらは「意志」じゃなかった「石」を積み上げるストーリーです。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064
No.2
(5pt)

きらめきと石

久しぶりに心ときめく小説との出会い。「スモーク」など映画では親しんでいたポールオースター作品だったけど、なぜもっと早くに読まなかったのかが不思議なくらい。たんたんとしていながら、一字一句が乾いた心を震わせるような…。主人公が音楽を聴きながらドライブをする場面。景色がもとからあったのか、音楽があったからこの景色が生まれてきたのかわからなくなる錯覚を感じる。どこかで感じたとのあるような。JGバラードなどとはまたひと味違った「石」の感覚もおもしろい。バラードの「石」が人間の時間を超えた鉱物なら、ここにでてくる石は、人間の時間を見てきたまさに壁。やさしくもない、でも完全につきはなしもしない。せつないような、でも心の痛み…。 すべての言葉に魂をもたせた翻訳もかなりのものなのだろうな。
偶然の音楽 Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽より
4105217046
No.1
(5pt)

きらめきと石

久しぶりに心ときめく小説との出会い。「スモーク」など映画では親しんでいたポールオースター作品だったけど、なぜもっと早くに読まなかったのかが不思議なくらい。たんたんとしていながら、一字一句が乾いた心を震わせるような…。主人公が音楽を聴きながらドライブをする場面。景色がもとからあったのか、音楽があったからこの景色が生まれてきたのかわからなくなる錯覚を感じる。どこかで感じたとのあるような。JGバラードなどとはまたひと味違った「石」の感覚もおもしろい。バラードの「石」が人間の時間を超えた鉱物なら、ここにでてくる石は、人間の時間を見てきたまさに壁。やさしくもない、でも完全につきはなしもしない。せつないような、でも心の痛み…。 すべての言葉に魂をもたせた翻訳もかなりのものなのだろうな。
偶然の音楽 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 偶然の音楽 (新潮文庫)より
4102451064