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スイート・リトル・ベイビー
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スイート・リトル・ベイビーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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1999年、牧野修・著。 人間の心を操る、未知の怪生物を描いたSFホラーです。 とはいうものの、本書でインパクトを残すのは、やはり中盤にある監禁シーンでしょう。 ヒロインが受ける、おぞましい性的暴力。 牧野修のソリッドな文体で描かれるだけに、不快感が尋常ではありません。 20年ほど前、初めて読んだ時は、途中で本を閉じたくなりました。 さらに本をバリバリ破って、火をつけ、焚書にしてやろうかと思ったものです。 でもこういうのは、慣れの問題。 耐性がつけば、そりゃ愉快ではないけれど、まぁ許容できます。 そもそも恐怖とは不快であり、そういう刺激を味わうために読んでいるのだし。 本書が刺激的であるのは、間違いありません。 でもこれ、ホラー(超自然的恐怖)としてはどうなの? と。 本作のホラー的なメインは、天使と呼ばれる怪生物。 しかしこいつら、成体になっても、ホームレスとして生きるのが関の山らしいです。 そんなの、ちっとも怖くねーし。 あの変態をぶっ殺すラストは爽快ですが、如何せん物足りない。 もっと何か、天使が人間にとって、直接的に怖い存在であって欲しかった。 そして例のシーンを凌駕する、怖い結末が欲しかった。 どうにも尻すぼみの感があり、やはり本書、佳作止まりが順当だったのでしょう。 | ||||
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興味を誘う冒頭から中盤。中盤以降は、ありふれていて飽きてしまう。 | ||||
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神の善意は常にサイコに裏打ちされています。 悪魔は、堕天使の成れの果て。 羽の生えた異形の幼子はファンタジーの中で、 血走った眼で、血塗られた牙をむいている。 次は、貴方に訪れる。 | ||||
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当世問題になっている児童虐待をテーマにしているものの、どうもそれに芯が無い。 また、ホラーにしては恐怖もさして無く(「黒い家」のように罪の意識を感じない恐ろしさがほしかった)、 オチとなり、根源となるあるものの存在も突飛であり、掘り下げもない。 残念ながら、そういった評価とさせていただく。特に書くこともない。 | ||||
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とにかくインパクトのあるシーンの描写力と、分かりやすい心理描写は最高。 ありふれた心情設定なのに、全く飽きさせない。実のところ、パターンが一定 で、しかも何度も繰り返してくどい。しかし、イラっとし掛けるギリギリの頃 合いで場面を変えてくるので、読む側として、押しつけられつつも許容範囲な ので、許せてしまう。 ただ、この人は、描写力だけだ。 構成もひねりが無い。単純にメリハリを並べただけ。 文章でいえば、インパクトのあるシーンは力が入っている。しかし、それ以外 のシーンは、たった1行だけの別人の視点が入っている箇所があったり、 Aを想像させている最中に、Bの話題が混ざって分かり辛くなっていたり、手 を抜きまくっている。 ただ、驚く事に、この著者の一般による評価は、平均的に高い。 実際、自分自身、この本に、3以下はつける気がしない。 つまり、文章力や構成力は、描写力に及ばないと言う事なのだろうか。 手が抜ける箇所は、しっかり手を抜いている。ある意味プロなんだろうなぁ。 とは言え、やっぱり佳作は妥当だと思われる。 極上のエンターテイメントであるが、一歩も進んでいない。牧野修に読みなれた 者なら、ああ、やっぱり牧野修だ、と安心するだろうが、つまり、それは、既存 という事なんじゃないだろうか。 | ||||
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読み始めてすぐに引き込まれ、ぐいぐい読み進んだ。 七割読み終えたとき、どうしてこれが佳作なのか不思議だった。 しかし、すべてを読み終えてはっきりとわかった。 天使という新種の生物設定に明かな無理があった。 ラストはまるで漫画だ。これでは佳作受賞にとどまったのもうなずける。 しかし、この小説が訴える児童虐待の本質には鋭いものがある。ぜひ、赤ちゃんを持った女性に読んで欲しいと思った。 | ||||
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「人はなぜ、幼い子供を虐待しなくてはならないのか」というフレーズにひかれたもののそれへの答えは...。社会の中に見るホラーを期待しているとかなり裏切られてしまいます。 描写が無意味に細かいところが好きではありませんが好き好きかもしれません。 設定は面白いと思いますが肝心な幼児の怖さがイマイチ。 | ||||
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児童虐待がテーマで,主人公は児童虐待の改善に取り組んでいます. そんな主人公は自身も虐待しそうになったと言うくらい過去を持っており,何故人は虐待しなければならないのかを疑問に思っています. その問に対する一つの仮説が物語の中で示されます. 人は,種を守るために,虐待をしなければならない. 虐待がテーマのこの小説ですが,恐怖の対象として登場するものは,非常に愛らしいものです. その恐怖は,人を一息に恐怖のどん底に突き落とすものではなく,むしろ,快楽のうちに,喜びの中で,人を蝕むものです. しかし,その恐怖が愛らしいがゆえに,人はそれに対して反抗できないのです. 肉体的な恐怖とは一味違う恐怖を味わうことができる作品です. テーマが重いですが,それだけに現実味を帯びた恐怖を楽しめるでしょう. ただグロイだけとか,暴力だけの作品にうんざりしている人におすすめです. | ||||
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児童虐待をテーマにしたリアルなホラー。話の運びも悪くないし、身に迫っていくような怖さがある。 ただ登場人物がちょっと多いし、オチが弱かったのが弱点かなぁと。 | ||||
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小さな子どもを持つすべての親にとって(私も一応親です)無関心ではいられないのが、児童虐待の問題。なぜ虐待が起こるのか、その原因に対する、ある不気味な仮説がこの小説の中核にあります。ホラー小説だからといって読み捨てにできない重いテーマが扱われ、ある面で、非常に考えさせられました。 次々と起こる怪事件、リアルな人物造型にひきつけられ、一気に読んでしまいました。 | ||||
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第6回日本ホラー小説大賞長編賞佳作。 「虐待」をテーマとするため暗く陰惨ですが、それにもかかわらず作者の主張が明確な傑作です。99年度小説のベスト10に入ることは間違いないでしょう。このような傑作がなぜ日本ホラー小説大賞を逃すかなぁ。理由は、こんな傑作を読みこなせないトロい選者がいる、ということに尽きるでしょう。(ちなみに、同期の大賞受賞作は、あの胎児ドロドロの『ぼっけいきょうてい』でした。) | ||||
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