(短編集)

戻り川心中

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評判

戻り川心中の評価:

4.57/5点 レビュー 60件。 A ランク

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平均点4.57pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全170件 101〜120 6/9ページ
No.70
(5pt)

「夏の最後の雨が、狭い軒から流れ落ち、路地に喧騒い音をたてる午後でした」

花にまつわる五つの、ミステリー短編です。
と平たく説明するのは、私に表現力がないから。
本当に月並みですが、文章がとても美しいミステリー小説でした。

読後の余韻を味わおうと、巻末の解説を何気なく読み進めると、
本書を的確に言い当てた部分に出くわし、
私は気持ち良く本を閉じることができました。

解説にはネタバレとなる部分もあるため、
立ち読みできる方へも、今回は先に読むことをオススメできません。
そこで僭越ながら、一部を抜粋させていただきます。

『(中略)そのために著者が選んだのが、彼の作風を特徴づける、
余りにも流麗な文章である。
犯人たちが繰り出す極度に人工的なからくりを、
僅かな不自然さも感じさせることなく描ききるには、
その犯罪計画と拮抗するほど人工性を極めた美文が必要とされたのだ』

上記は、本書の巻末にあった、
作家でありミステリ評論家の千街昌之さんの解説です。
解説は、連城さんの美しい文章によっていた私の目を、
心地よく覚ましてくれました。

読書をしていると、作家オリジナルの比喩や、とても凝った文章に出会います。
そうしたときの多くは、文章そのものが鼻につくことが多い印象です。
しかし、連城さんの文章は、なんど読み返しても、美しいと感じる自分がいました。
さらに個人的な感想を言えば、とても読みやすい文章です。

1983年刊を底本としている本書は、
30年以上前の作品、ということになりますが、本書を読むと、
「日本人が感じる日本語の文章の美しさは普遍なんだ」
そんな感慨さえあります。

ミステリ小説の核となるトリック部分についても、月並みですが、
大変洗練されている印象です。
タイトルにもなっていて、本作の最後に収録される「戻り川心中」は、
まさに本書の代表作品といえます。

万人にすすめたいところですが、
本書はすこしだけ、読者を選ぶような気もします。
理由は、美文が楽しめるか、にあると思うからです。

エンターテイメント性を強く求める読者にとって、
本書の最大の特長が、どれだけの効力を発揮するか。
その点が未知数です。
そういう視点に立つと、平均的か、すごくいいかの、
極端な感想を持つ読者に二分するようにも思います。

個人的には★を7つくらい、つけたい気分ですが、
僭越ながら、読者を選ぶような気がする、という理由で1つ減らし、
★6つ。

なんども読みたい、そう思う作品です。
戻り川心中 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (光文社文庫)より
4334740006
No.69
(5pt)

「夏の最後の雨が、狭い軒から流れ落ち、路地に喧騒い音をたてる午後でした」

花にまつわる五つの、ミステリー短編です。
と平たく説明するのは、私に表現力がないから。
本当に月並みですが、文章がとても美しいミステリー小説でした。

読後の余韻を味わおうと、巻末の解説を何気なく読み進めると、
本書を的確に言い当てた部分に出くわし、
私は気持ち良く本を閉じることができました。

解説にはネタバレとなる部分もあるため、
立ち読みできる方へも、今回は先に読むことをオススメできません。
そこで僭越ながら、一部を抜粋させていただきます。

『(中略)そのために著者が選んだのが、彼の作風を特徴づける、
余りにも流麗な文章である。
犯人たちが繰り出す極度に人工的なからくりを、
僅かな不自然さも感じさせることなく描ききるには、
その犯罪計画と拮抗するほど人工性を極めた美文が必要とされたのだ』

上記は、本書の巻末にあった、
作家でありミステリ評論家の千街昌之さんの解説です。
解説は、連城さんの美しい文章によっていた私の目を、
心地よく覚ましてくれました。

読書をしていると、作家オリジナルの比喩や、とても凝った文章に出会います。
そうしたときの多くは、文章そのものが鼻につくことが多い印象です。
しかし、連城さんの文章は、なんど読み返しても、美しいと感じる自分がいました。
さらに個人的な感想を言えば、とても読みやすい文章です。

1983年刊を底本としている本書は、
30年以上前の作品、ということになりますが、本書を読むと、
「日本人が感じる日本語の文章の美しさは普遍なんだ」
そんな感慨さえあります。

ミステリ小説の核となるトリック部分についても、月並みですが、
大変洗練されている印象です。
タイトルにもなっていて、本作の最後に収録される「戻り川心中」は、
まさに本書の代表作品といえます。

万人にすすめたいところですが、
本書はすこしだけ、読者を選ぶような気もします。
理由は、美文が楽しめるか、にあると思うからです。

エンターテイメント性を強く求める読者にとって、
本書の最大の特長が、どれだけの効力を発揮するか。
その点が未知数です。
そういう視点に立つと、平均的か、すごくいいかの、
極端な感想を持つ読者に二分するようにも思います。

個人的には★を7つくらい、つけたい気分ですが、
僭越ながら、読者を選ぶような気がする、という理由で1つ減らし、
★6つ。

なんども読みたい、そう思う作品です。
戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)より
4894564106
No.68
(5pt)

「夏の最後の雨が、狭い軒から流れ落ち、路地に喧騒い音をたてる午後でした」

花にまつわる五つの、ミステリー短編です。
と平たく説明するのは、私に表現力がないから。
本当に月並みですが、文章がとても美しいミステリー小説でした。

読後の余韻を味わおうと、巻末の解説を何気なく読み進めると、
本書を的確に言い当てた部分に出くわし、
私は気持ち良く本を閉じることができました。

解説にはネタバレとなる部分もあるため、
立ち読みできる方へも、今回は先に読むことをオススメできません。
そこで僭越ながら、一部を抜粋させていただきます。

『(中略)そのために著者が選んだのが、彼の作風を特徴づける、
余りにも流麗な文章である。
犯人たちが繰り出す極度に人工的なからくりを、
僅かな不自然さも感じさせることなく描ききるには、
その犯罪計画と拮抗するほど人工性を極めた美文が必要とされたのだ』

上記は、本書の巻末にあった、
作家でありミステリ評論家の千街昌之さんの解説です。
解説は、連城さんの美しい文章によっていた私の目を、
心地よく覚ましてくれました。

読書をしていると、作家オリジナルの比喩や、とても凝った文章に出会います。
そうしたときの多くは、文章そのものが鼻につくことが多い印象です。
しかし、連城さんの文章は、なんど読み返しても、美しいと感じる自分がいました。
さらに個人的な感想を言えば、とても読みやすい文章です。

1983年刊を底本としている本書は、
30年以上前の作品、ということになりますが、本書を読むと、
「日本人が感じる日本語の文章の美しさは普遍なんだ」
そんな感慨さえあります。

ミステリ小説の核となるトリック部分についても、月並みですが、
大変洗練されている印象です。
タイトルにもなっていて、本作の最後に収録される「戻り川心中」は、
まさに本書の代表作品といえます。

万人にすすめたいところですが、
本書はすこしだけ、読者を選ぶような気もします。
理由は、美文が楽しめるか、にあると思うからです。

エンターテイメント性を強く求める読者にとって、
本書の最大の特長が、どれだけの効力を発揮するか。
その点が未知数です。
そういう視点に立つと、平均的か、すごくいいかの、
極端な感想を持つ読者に二分するようにも思います。

個人的には★を7つくらい、つけたい気分ですが、
僭越ながら、読者を選ぶような気がする、という理由で1つ減らし、
★6つ。

なんども読みたい、そう思う作品です。
戻り川心中 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (講談社文庫)より
4061830635
No.67
(5pt)

「夏の最後の雨が、狭い軒から流れ落ち、路地に喧騒い音をたてる午後でした」

花にまつわる五つの、ミステリー短編です。
と平たく説明するのは、私に表現力がないから。
本当に月並みですが、文章がとても美しいミステリー小説でした。

読後の余韻を味わおうと、巻末の解説を何気なく読み進めると、
本書を的確に言い当てた部分に出くわし、
私は気持ち良く本を閉じることができました。

解説にはネタバレとなる部分もあるため、
立ち読みできる方へも、今回は先に読むことをオススメできません。
そこで僭越ながら、一部を抜粋させていただきます。

『(中略)そのために著者が選んだのが、彼の作風を特徴づける、
余りにも流麗な文章である。
犯人たちが繰り出す極度に人工的なからくりを、
僅かな不自然さも感じさせることなく描ききるには、
その犯罪計画と拮抗するほど人工性を極めた美文が必要とされたのだ』

上記は、本書の巻末にあった、
作家でありミステリ評論家の千街昌之さんの解説です。
解説は、連城さんの美しい文章によっていた私の目を、
心地よく覚ましてくれました。

読書をしていると、作家オリジナルの比喩や、とても凝った文章に出会います。
そうしたときの多くは、文章そのものが鼻につくことが多い印象です。
しかし、連城さんの文章は、なんど読み返しても、美しいと感じる自分がいました。
さらに個人的な感想を言えば、とても読みやすい文章です。

1983年刊を底本としている本書は、
30年以上前の作品、ということになりますが、本書を読むと、
「日本人が感じる日本語の文章の美しさは普遍なんだ」
そんな感慨さえあります。

ミステリ小説の核となるトリック部分についても、月並みですが、
大変洗練されている印象です。
タイトルにもなっていて、本作の最後に収録される「戻り川心中」は、
まさに本書の代表作品といえます。

万人にすすめたいところですが、
本書はすこしだけ、読者を選ぶような気もします。
理由は、美文が楽しめるか、にあると思うからです。

エンターテイメント性を強く求める読者にとって、
本書の最大の特長が、どれだけの効力を発揮するか。
その点が未知数です。
そういう視点に立つと、平均的か、すごくいいかの、
極端な感想を持つ読者に二分するようにも思います。

個人的には★を7つくらい、つけたい気分ですが、
僭越ながら、読者を選ぶような気がする、という理由で1つ減らし、
★6つ。

なんども読みたい、そう思う作品です。
戻り川心中 Amazon書評・レビュー: 戻り川心中より
4061307061
No.66
(5pt)

連城三紀彦

連城三紀彦氏が亡くなられてからと言うもの、書店で彼の作品を見つける事がとても難かしくなりました。Amazonで購入すると送料もかからない事を思い出して探し、注文してから本当にすぐに届き、びっくりしました。今迄あちこちの書店で探し回っていたことが徒労に思えました。
戻り川心中 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (光文社文庫)より
4334740006
No.65
(5pt)

連城三紀彦

連城三紀彦氏が亡くなられてからと言うもの、書店で彼の作品を見つける事がとても難かしくなりました。Amazonで購入すると送料もかからない事を思い出して探し、注文してから本当にすぐに届き、びっくりしました。今迄あちこちの書店で探し回っていたことが徒労に思えました。
戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)より
4894564106
No.64
(5pt)

連城三紀彦

連城三紀彦氏が亡くなられてからと言うもの、書店で彼の作品を見つける事がとても難かしくなりました。Amazonで購入すると送料もかからない事を思い出して探し、注文してから本当にすぐに届き、びっくりしました。今迄あちこちの書店で探し回っていたことが徒労に思えました。
戻り川心中 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (講談社文庫)より
4061830635
No.63
(5pt)

連城三紀彦

連城三紀彦氏が亡くなられてからと言うもの、書店で彼の作品を見つける事がとても難かしくなりました。Amazonで購入すると送料もかからない事を思い出して探し、注文してから本当にすぐに届き、びっくりしました。今迄あちこちの書店で探し回っていたことが徒労に思えました。
戻り川心中 Amazon書評・レビュー: 戻り川心中より
4061307061
No.62
(5pt)

傑作推理小説

光文社文庫版にはこういう見出しがついています。まさにその通りですね。
美しい文章と深い物語、そして見事なロジック〜ビックリ真相! 今さらながら買って良かったと思えるホームラン級の短編集です。
戻り川心中 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (光文社文庫)より
4334740006
No.61
(5pt)

傑作推理小説

光文社文庫版にはこういう見出しがついています。まさにその通りですね。
美しい文章と深い物語、そして見事なロジック〜ビックリ真相! 今さらながら買って良かったと思えるホームラン級の短編集です。
戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)より
4894564106
No.60
(5pt)

傑作推理小説

光文社文庫版にはこういう見出しがついています。まさにその通りですね。
美しい文章と深い物語、そして見事なロジック〜ビックリ真相! 今さらながら買って良かったと思えるホームラン級の短編集です。
戻り川心中 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (講談社文庫)より
4061830635
No.59
(5pt)

傑作推理小説

光文社文庫版にはこういう見出しがついています。まさにその通りですね。
美しい文章と深い物語、そして見事なロジック〜ビックリ真相! 今さらながら買って良かったと思えるホームラン級の短編集です。
戻り川心中 Amazon書評・レビュー: 戻り川心中より
4061307061
No.58
(5pt)

短編集

TVで「戻り川心中」を見たのはいつだったろう。
ケンサクしてみると1982年7月3日の放映だった。
主演は田村正和。とても印象に残っている。そのときはまだ読んでなくて
主人公は心中未遂事件を起こしながらもだあれも愛せなくてまず歌がある。
順番が逆の発想にあっと驚かされた。ナルホドとその才あるたくらみに
小説家ってすごいなぁとおもった。
今回「藤の香」が読みたくてこれもケンサクしたらこちらに収まっていた。
小説としてあらためて読むとその緻密な構成に優れいるなぁと直木賞受賞に
至らなかったのはその時々の流れなのかしらん。
読みたかった「藤の香」はちょうど今裏庭では藤が咲いてそれはフツーの
藤の色。白い藤はまだ見たことない。
1948年生まれの作者がどうしてこんなに大正時代の雰囲気を描けるのか
「~その色街に一晩中、灯されておりました白い色冷めた橙が、この歳になりまして
しきりに優しく思い出されるのですが、思い出すとその橙には、不思議に生命(いのち)が
ないんでございます。~」冒頭から惹きつけられグイグイ読まさせてしまいました。
ミステリーといっても男女の機微等ほんとによく描けていて犯罪といってもこの世には
しようがない罪というのもあるんだよねって余韻が残ります。
生きていくということのせつなさを女心のフクザツさを如何して連中三紀彦はわかるのでしょうか。
女以上に女を哀しくそうして艶めかしく描けるのはあきらかに女性の作家とは違うよう。
ここでもハッと驚く発想のあやがあってそれは最後まで読まないとわからない。
「桐の棺」でもそう。フツー棺桶は死体を入れるもの。それが違う。
「白蓮の寺」の入れ替え。どうしても殺さなくてはならない必然性が「桔梗の宿」にもあり
ミステリーが単なるミステリーで終わらないその余韻がそれぞれの花の香りと共に読んでいる途中
あるいは読み終わった後こう漂ってくるような錯覚に襲われました。
短編集ではありますが自分にはずっしりとおもたい作品集でもありました。
戻り川心中 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (光文社文庫)より
4334740006
No.57
(5pt)

短編集

TVで「戻り川心中」を見たのはいつだったろう。
ケンサクしてみると1982年7月3日の放映だった。
主演は田村正和。とても印象に残っている。そのときはまだ読んでなくて
主人公は心中未遂事件を起こしながらもだあれも愛せなくてまず歌がある。
順番が逆の発想にあっと驚かされた。ナルホドとその才あるたくらみに
小説家ってすごいなぁとおもった。
今回「藤の香」が読みたくてこれもケンサクしたらこちらに収まっていた。
小説としてあらためて読むとその緻密な構成に優れいるなぁと直木賞受賞に
至らなかったのはその時々の流れなのかしらん。
読みたかった「藤の香」はちょうど今裏庭では藤が咲いてそれはフツーの
藤の色。白い藤はまだ見たことない。
1948年生まれの作者がどうしてこんなに大正時代の雰囲気を描けるのか
「~その色街に一晩中、灯されておりました白い色冷めた橙が、この歳になりまして
しきりに優しく思い出されるのですが、思い出すとその橙には、不思議に生命(いのち)が
ないんでございます。~」冒頭から惹きつけられグイグイ読まさせてしまいました。
ミステリーといっても男女の機微等ほんとによく描けていて犯罪といってもこの世には
しようがない罪というのもあるんだよねって余韻が残ります。
生きていくということのせつなさを女心のフクザツさを如何して連中三紀彦はわかるのでしょうか。
女以上に女を哀しくそうして艶めかしく描けるのはあきらかに女性の作家とは違うよう。
ここでもハッと驚く発想のあやがあってそれは最後まで読まないとわからない。
「桐の棺」でもそう。フツー棺桶は死体を入れるもの。それが違う。
「白蓮の寺」の入れ替え。どうしても殺さなくてはならない必然性が「桔梗の宿」にもあり
ミステリーが単なるミステリーで終わらないその余韻がそれぞれの花の香りと共に読んでいる途中
あるいは読み終わった後こう漂ってくるような錯覚に襲われました。
短編集ではありますが自分にはずっしりとおもたい作品集でもありました。
戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)より
4894564106
No.56
(5pt)

短編集

TVで「戻り川心中」を見たのはいつだったろう。
ケンサクしてみると1982年7月3日の放映だった。
主演は田村正和。とても印象に残っている。そのときはまだ読んでなくて
主人公は心中未遂事件を起こしながらもだあれも愛せなくてまず歌がある。
順番が逆の発想にあっと驚かされた。ナルホドとその才あるたくらみに
小説家ってすごいなぁとおもった。
今回「藤の香」が読みたくてこれもケンサクしたらこちらに収まっていた。
小説としてあらためて読むとその緻密な構成に優れいるなぁと直木賞受賞に
至らなかったのはその時々の流れなのかしらん。
読みたかった「藤の香」はちょうど今裏庭では藤が咲いてそれはフツーの
藤の色。白い藤はまだ見たことない。
1948年生まれの作者がどうしてこんなに大正時代の雰囲気を描けるのか
「~その色街に一晩中、灯されておりました白い色冷めた橙が、この歳になりまして
しきりに優しく思い出されるのですが、思い出すとその橙には、不思議に生命(いのち)が
ないんでございます。~」冒頭から惹きつけられグイグイ読まさせてしまいました。
ミステリーといっても男女の機微等ほんとによく描けていて犯罪といってもこの世には
しようがない罪というのもあるんだよねって余韻が残ります。
生きていくということのせつなさを女心のフクザツさを如何して連中三紀彦はわかるのでしょうか。
女以上に女を哀しくそうして艶めかしく描けるのはあきらかに女性の作家とは違うよう。
ここでもハッと驚く発想のあやがあってそれは最後まで読まないとわからない。
「桐の棺」でもそう。フツー棺桶は死体を入れるもの。それが違う。
「白蓮の寺」の入れ替え。どうしても殺さなくてはならない必然性が「桔梗の宿」にもあり
ミステリーが単なるミステリーで終わらないその余韻がそれぞれの花の香りと共に読んでいる途中
あるいは読み終わった後こう漂ってくるような錯覚に襲われました。
短編集ではありますが自分にはずっしりとおもたい作品集でもありました。
戻り川心中 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (講談社文庫)より
4061830635
No.55
(5pt)
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短編集

TVで「戻り川心中」を見たのはいつだったろう。
ケンサクしてみると1982年7月3日の放映だった。
主演は田村正和。とても印象に残っている。そのときはまだ読んでなくて
主人公は心中未遂事件を起こしながらもだあれも愛せなくてまず歌がある。
順番が逆の発想にあっと驚かされた。ナルホドとその才あるたくらみに
小説家ってすごいなぁとおもった。
今回「藤の香」が読みたくてこれもケンサクしたらこちらに収まっていた。
小説としてあらためて読むとその緻密な構成に優れいるなぁと直木賞受賞に
至らなかったのはその時々の流れなのかしらん。
読みたかった「藤の香」はちょうど今裏庭では藤が咲いてそれはフツーの
藤の色。白い藤はまだ見たことない。
1948年生まれの作者がどうしてこんなに大正時代の雰囲気を描けるのか
「~その色街に一晩中、灯されておりました白い色冷めた橙が、この歳になりまして
しきりに優しく思い出されるのですが、思い出すとその橙には、不思議に生命(いのち)が
ないんでございます。~」冒頭から惹きつけられグイグイ読まさせてしまいました。
ミステリーといっても男女の機微等ほんとによく描けていて犯罪といってもこの世には
しようがない罪というのもあるんだよねって余韻が残ります。
生きていくということのせつなさを女心のフクザツさを如何して連中三紀彦はわかるのでしょうか。
女以上に女を哀しくそうして艶めかしく描けるのはあきらかに女性の作家とは違うよう。
ここでもハッと驚く発想のあやがあってそれは最後まで読まないとわからない。
「桐の棺」でもそう。フツー棺桶は死体を入れるもの。それが違う。
「白蓮の寺」の入れ替え。どうしても殺さなくてはならない必然性が「桔梗の宿」にもあり
ミステリーが単なるミステリーで終わらないその余韻がそれぞれの花の香りと共に読んでいる途中
あるいは読み終わった後こう漂ってくるような錯覚に襲われました。
短編集ではありますが自分にはずっしりとおもたい作品集でもありました。
戻り川心中 Amazon書評・レビュー: 戻り川心中より
4061307061
No.54
(5pt)

叙情的な表現力と緻密なトリック

ミステリーより詩を読んでいるような、散文的で清流の流れのような文章。
トリックもさすがですが、作者の表現力に脱帽です。
日本語の美しさを再確認した気がします。
花をモチーフにした短編で、どれも緻密なトリックで最後まで展開が読めません。
そして人間の情愛の醜くさ、はかなさ、切なさを花で例えた文章力は見事です。
お気に入りは桔梗の宿。
大正時代、虐げられながらもひたむきに生きた少女のはかない人生を桔梗でなぞらえた切ない作品。
どれも余韻が残る素敵な作品です。
戻り川心中 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (光文社文庫)より
4334740006
No.53
(5pt)

叙情的な表現力と緻密なトリック

ミステリーより詩を読んでいるような、散文的で清流の流れのような文章。
トリックもさすがですが、作者の表現力に脱帽です。
日本語の美しさを再確認した気がします。
花をモチーフにした短編で、どれも緻密なトリックで最後まで展開が読めません。
そして人間の情愛の醜くさ、はかなさ、切なさを花で例えた文章力は見事です。
お気に入りは桔梗の宿。
大正時代、虐げられながらもひたむきに生きた少女のはかない人生を桔梗でなぞらえた切ない作品。
どれも余韻が残る素敵な作品です。
戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)より
4894564106
No.52
(5pt)

叙情的な表現力と緻密なトリック

ミステリーより詩を読んでいるような、散文的で清流の流れのような文章。
トリックもさすがですが、作者の表現力に脱帽です。
日本語の美しさを再確認した気がします。
花をモチーフにした短編で、どれも緻密なトリックで最後まで展開が読めません。
そして人間の情愛の醜くさ、はかなさ、切なさを花で例えた文章力は見事です。
お気に入りは桔梗の宿。
大正時代、虐げられながらもひたむきに生きた少女のはかない人生を桔梗でなぞらえた切ない作品。
どれも余韻が残る素敵な作品です。
戻り川心中 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 戻り川心中 (講談社文庫)より
4061830635
No.51
(5pt)

叙情的な表現力と緻密なトリック

ミステリーより詩を読んでいるような、散文的で清流の流れのような文章。
トリックもさすがですが、作者の表現力に脱帽です。
日本語の美しさを再確認した気がします。
花をモチーフにした短編で、どれも緻密なトリックで最後まで展開が読めません。
そして人間の情愛の醜くさ、はかなさ、切なさを花で例えた文章力は見事です。
お気に入りは桔梗の宿。
大正時代、虐げられながらもひたむきに生きた少女のはかない人生を桔梗でなぞらえた切ない作品。
どれも余韻が残る素敵な作品です。
戻り川心中 Amazon書評・レビュー: 戻り川心中より
4061307061