終物語

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評判

終物語の評価:

3.84/5点 レビュー 55件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全112件 101〜112 6/6ページ
No.12
(4pt)

ざらざらした読後感

ミステリ小説的な叙述トリックがふんだんに使われている。
小説という舞台を上手く使って心地よい裏切りを味わわせてくれるのが心地よい。
しかしこれを上手くアニメ化することは出来るのだろうか。
なんとなく「西尾維新からシャフトへの挑戦」的なものを感じたのは自分だけだろうか。

本編において登場人物とその人間をつらつらと書き並べたところを読むのが苦痛だったのと、とあるキャラの結末をもう少し救いのあるものにして欲しかった(いくらなんでもアララギくんが物事を忘れ過ぎだろうというツッコミも含めて)
という点でマイナス☆1。
終物語(上) Amazon書評・レビュー: 終物語(上)より
B00FP6P5DQ
No.11
(5pt)

扇ちゃんとは一体何物なのか

最近の西尾維新のトレンドは日常ミステリーなのでしょうか。暦物語で少々違和感を感じていたのですが今作は何時もの不思議な世界と微妙絡んでいて面白かったです。
特におうぎフォーミュラが面白い!お勧めです。不覚にも扇ちゃんが可愛いと思ってしまった。
しかしその後のそだちリドル、ロストまで読み進めると完全に敵として、何かよくないものとして書かれています。彼女なりの正義があると想像していたのですが。
彼女が出ると本当に話がねじ曲がる。そんな彼女にようやくちょっとした反撃の狼煙をあげるといった感じです。(羽川が)
終物語(上) Amazon書評・レビュー: 終物語(上)より
B00FP6P5DQ
No.10
(5pt)

気持ち悪い。

物語シリーズ15冊目の終物語。
無駄な会話を挟むことに定評のある本シリーズですが、今回は一切ありません。
読後に受けた印象としては、同作者の少女不十分が最も近いです。
とにかく、いつものキャラに萌えるような描写は省かれ、ひたすら話が進行します。
また、物語シリーズでは怪異が登場するのがお決まりですが、忍すら今回は出てきません(アレを怪異というなら出てきてますが…)。

物語は今までにも言及されてきた、熱血漢だったという中学生の暦から、友達は作らないというスタンスの暦になる転換点となる過去のお話です。
暦の過去を見つめる話としては、よくできてると思います。
正直、今回の暦は頭悪いというか、記憶喪失にでもなってるだろと思いますが、あえて見過ごします。

ただ、見過ごせない存在がひとつ、忍野扇です。
この気持ち悪さを狙って演出しているのなら素晴らしいと思います。
暦の思考や、話の展開、果ては全頁の内容まで狂います。
とにかく読んでいて不快。扇が出るところがピンポイントで不快です。
彼女が出てくると、話がネジ曲がるのがよくわかります。
そのせいで、まるで酔ったように気持ち悪くなります。

ものすごい気持ち悪さや、話のヘビーさを合わせても、流石の西尾維新、ページを進ませる力があります。
今までの物語シリーズを期待すると戸惑うかもしれませんが、面白いと思います(気持ち悪い連呼してますが)。
次も楽しみにしています。

あまりキャラ萌はありませんが、扇が気持ち悪すぎて少し出てくる翼やひたぎ、メインゲストの老倉育が酔い止めかお茶か清涼飲料水かってくらい癒してくれます。
育の部分が癒しって結構なもんだと思いますが。
終物語(上) Amazon書評・レビュー: 終物語(上)より
B00FP6P5DQ
No.9
(4pt)

何とも言いがたい彼女の存在

『別冊少年マガジン』2013年10月号に先行掲載の第一話に加えて,書き下ろしを二篇収録.
学園ミステリの体を装いつつ,主人公の過去を辿り,残酷に抉り出していく連作中篇集です.

やはり目を引くのは,カバー絵を飾る,ずっと曖昧だった黒目の少女の存在でしょう.
冒頭から新キャラが登場し,少年を巡る,残酷で重苦しい過去が延々と語られるものの,
それらのきっかけ,役回りにセリフ,時間の流れまで,どれもが彼女の思いのままのよう.
カワイさの奥にハッキリのぞく,不思議で不快,不遜,そして不気味さは何とも言いがたく,
あの完全無欠の委員長までもが見せる,強い警戒心と苛立ちが,それをさらに際立てています.

その反面,『ミステリ』の部分については,いくつかツッコミどころがあるのは否めず,
『憑物語』,『暦物語』あたりからの動きが少ない点も,シリーズとしては物足りません.
また,怪異も本作では登場せず,「そもそもなぜ学園ミステリ風?」という素朴な疑問も….

ですが,常に漂う落ち着かない空気,解決したかと思いきや,さらに続く二の矢,三の矢,
ダラダラした雑談もなく,ユーモアもほどほど,時折見られる印象的な章の閉じられ方など,
引きつけられるストーリと演出は近作では一番で,その雰囲気は『世界シリーズ』に近いかも?
このほか,すべての篇が閉じられた後,巻末に用意された一枚のイラストがとてもよかったです.

また,少年の過去に一区切りがつき,一見,爽やかな余韻さえ残る結末ではありましたが,
実際にはここからが彼の,つまり終わりの始まりかとも思え,反対にゾッとしてしまうほど.
彼女が堂々と(?)動き出したことを受け,本当か否かの残り二冊にグッと期待が膨らみます.

なお,『別冊少年マガジン』掲載時にあった,『読者への挑戦状』と『登場人物表』は,
そのときにコメントされていた通り,こちらには収録されていませんのでご注意ください.
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.8
(5pt)

ガハラさん可愛いよ・・・

※ネタバレ含みます。ご注意ください
※最終巻の内容を多少当ててるかもしれません。ご勘弁ください。

とりあえずおもしろかったです。
全巻、前々巻が今一つだっただけに。(特に前々巻)
あと読み易かったですね。無駄な会話というか、雑談と言うか、
ハーレムとの会話というかイチャつくシーンもあんまり無かったですから。

時系列としては囮物語の少し前の話になってます。
内容は暦の過去とそれに関わってくる育と、それに絡んでくる扇の話で、
推理小説ではないんでしょうけど、謎解きの様なスタイルに加えて、
暦が忘れていた過去を思い出しながら話が進行していくので、
いつも以上に早く次のページが読みたいと思わせる1冊でした。
(いつものは会話劇やいちゃいちゃしてるのを読み返しながら読むことが多かったので)

とりあえず中心となった育はこの1冊限りの登場のようですし、
扇の紹介と主人公暦の過去との決着というか、
作中の表現を借りるとすれば、
今までなあなあにして誤魔化してきたものが、思い出したかのように急激に動き出す感じ・・・・
まあ、実際この後、撫子問題や吸血鬼化問題が出てくるわけですが。
セカンドシーズンにて、いかにもラスボスちっくに突如物語に現れた扇は
このようにして物語を収束(終息)させる為に登場してきましたよ、
という扇登場回の1冊だったのではと思います。

また、最終巻に向けて暦がさらに大きな問題に対して
何かしらの決断を迫られるという事を予言しているように感じられました。

おそらくですが忍をとるか人間としての人生をとるかみたいな決断だと思います。
で、結論言っちゃうと、
花物語の内容から察するに、暦は忍ではなく人間を選んだんだと思います。
憑物語で鏡に写らなくなってたのに、花物語の時には車の免許とれてましたからね。

とまあ、大雑把ではありますがこんな感じの最終巻を予想してるんですけど、
いい意味で外れる事を、裏切ってくれる事を期待して
次巻を待ちたいと思います。

それにしてもガハラさん可愛いよ・・・
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.7
(4pt)

ざらざらした読後感

ミステリ小説的な叙述トリックがふんだんに使われている。
小説という舞台を上手く使って心地よい裏切りを味わわせてくれるのが心地よい。
しかしこれを上手くアニメ化することは出来るのだろうか。
なんとなく「西尾維新からシャフトへの挑戦」的なものを感じたのは自分だけだろうか。

本編において登場人物とその人間をつらつらと書き並べたところを読むのが苦痛だったのと、とあるキャラの結末をもう少し救いのあるものにして欲しかった(いくらなんでもアララギくんが物事を忘れ過ぎだろうというツッコミも含めて)
という点でマイナス☆1。
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.6
(5pt)

扇ちゃんとは一体何物なのか

最近の西尾維新のトレンドは日常ミステリーなのでしょうか。暦物語で少々違和感を感じていたのですが今作は何時もの不思議な世界と微妙絡んでいて面白かったです。
特におうぎフォーミュラが面白い!お勧めです。不覚にも扇ちゃんが可愛いと思ってしまった。
しかしその後のそだちリドル、ロストまで読み進めると完全に敵として、何かよくないものとして書かれています。彼女なりの正義があると想像していたのですが。
彼女が出ると本当に話がねじ曲がる。そんな彼女にようやくちょっとした反撃の狼煙をあげるといった感じです。(羽川が)
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.5
(5pt)

気持ち悪い。

物語シリーズ15冊目の終物語。
無駄な会話を挟むことに定評のある本シリーズですが、今回は一切ありません。
読後に受けた印象としては、同作者の少女不十分が最も近いです。
とにかく、いつものキャラに萌えるような描写は省かれ、ひたすら話が進行します。
また、物語シリーズでは怪異が登場するのがお決まりですが、忍すら今回は出てきません(アレを怪異というなら出てきてますが…)。

物語は今までにも言及されてきた、熱血漢だったという中学生の暦から、友達は作らないというスタンスの暦になる転換点となる過去のお話です。
暦の過去を見つめる話としては、よくできてると思います。
正直、今回の暦は頭悪いというか、記憶喪失にでもなってるだろと思いますが、あえて見過ごします。

ただ、見過ごせない存在がひとつ、忍野扇です。
この気持ち悪さを狙って演出しているのなら素晴らしいと思います。
暦の思考や、話の展開、果ては全頁の内容まで狂います。
とにかく読んでいて不快。扇が出るところがピンポイントで不快です。
彼女が出てくると、話がネジ曲がるのがよくわかります。
そのせいで、まるで酔ったように気持ち悪くなります。

ものすごい気持ち悪さや、話のヘビーさを合わせても、流石の西尾維新、ページを進ませる力があります。
今までの物語シリーズを期待すると戸惑うかもしれませんが、面白いと思います(気持ち悪い連呼してますが)。
次も楽しみにしています。

あまりキャラ萌はありませんが、扇が気持ち悪すぎて少し出てくる翼やひたぎ、メインゲストの老倉育が酔い止めかお茶か清涼飲料水かってくらい癒してくれます。
育の部分が癒しって結構なもんだと思いますが。
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.4
(4pt)

早めに下巻を!

うーん。
暦物語の最後の展開が熱かったので、時系列的に続きを期待したんですけど、結局また待たされることになりました。

今作は羽川翼が世界の旅の下見で旅立つ前、10月ころのお話です。

扇との出会いから始まるおうぎフォーミュラ。

今作登場、老倉育を軸に、扇の存在に対する違和感と、扇の存在に疑問を呈する羽川翼の様子、の二つが主に描かれるそだちリドルとそだちロスト。

以上3話に渡って、大きな枠として阿良々木暦の過去が暴かれます。

何故彼は友達を作らないようになったのか?
必見です。

表紙なだけあって、以前とは違い扇の登場頻度が多く、キャラクター性を見せつけてきます。
ですが彼女(彼?)の謎は深まるばかりです。

言葉遊び少なめ。会話も真面目一辺倒で楽しくない。ストーリー性は薄い。と作品単体としてはあまり評価の高いものではありません。
が、シリーズを通して終幕に向かってゆくのに必要なお話であり、おそらく終章の序章としてあくまでプロローグ的な意味合いのある巻だからこそ、あまり起伏のない話になっているのではないかと思われます。

前作の最後、そして今作、
扇ちゃんの最後のほうの発言からもやはり、あの子は重要な鍵を握っているようです。この後どうなってゆくのか、推理してみるのもいいかもしれませんね。


あとがきに、
上巻と下巻の間に中巻が挟まらないよう頑張りたいと思いますと書かれておりました。うーん…。
終物語(上) Amazon書評・レビュー: 終物語(上)より
B00FP6P5DQ
No.3
(5pt)

そだちかわいいよそだち

主人公が自己の正当性について必要のない不安を抱き、天使と悪魔の誘惑を経て、自己正当化に成功する、というストーリー。
 物語完結に向けて、忍野扇の実力をお披露目し、「怪異」と「現実」のうち「現実」から見た物語世界を提示しています。

 * * *

 終物語はおうぎフォーミュラ、そだちリドル、そだちロストの3話で構成されていて、各頁36行で2cmの厚みをもつこの本は興味深く、面白い。刺さる描写が細部にちりばめられています。

 全3話によって忍野扇のスペックが開示されます。忍野扇は知らないものを知り、主人公を魅了し誘導できる怪人ですが、「お願い」「約束」などの契約を介さなければ、万全の力を発揮できないようです。主人公に対して、巧みに約束の言質を求める姿は、まるで契約をせまる悪魔のようです。
 忍野扇は、羽川に「正直、守り切れるかどうか自信ないな」といわせるほどの力をもっています。
 主人公を誘導し約束させようとする忍野扇。主人公に言質をとらせまいと奮闘する羽川。口舌による両雄のバトルは必見です。

 * * *

 推理部分について。ページをめくった直後、ヒント8まで読めば誰でも答えにたどりつく。あとから読みなおせば、ヒント2と3の間、ページをめくる直前で答えが確定している。そのようなページ配置へのこだわりに読者への配慮を感じます。

 * * *

 “そだち”について。まるで、たった今まで存在しなかったのではないかと思えるほど唐突な「幼なじみ」「過去の出来事」「いままで忘れていた記憶」。
 西尾維新が今巻で作った新しい設定という普通の読み方よりも、登場キャラクターの承諾を得て万能の力を手に入れた忍野扇が、あたかも「世界五分前仮説」の如く、幼なじみの裏事情や過去の出来事を創造した、と考える方が面白いかもしれません。
 忍野扇は、物語世界の設定について外部から書き加えするメタ的な力をもっているけれど、物語世界の各キャラクターに対しては相対的な力しかもたないし、その力は制約された条件下で読者に確証を与えない形でしか行使できない、というように感じました。

 * * *

 シリーズ最初の化物語とは、援助者の決め台詞や結末が対をなすほど対称的です。作者は初めと終わりに対称性を与えたのでしょうか?

 * * *

 羽川の介入がなければ、老倉は怪異となったのかもしれません。そして、主人公が食われていたかもしれません。囮物語の千石とは対称的な経緯を辿りました。

 * * *

 でも、そんなことよりもなによりも、そだちかわいい。バカすぎてわらえないほどかわいい。
終物語(上) Amazon書評・レビュー: 終物語(上)より
B00FP6P5DQ
No.2
(4pt)

早めに下巻を!

うーん。
暦物語の最後の展開が熱かったので、時系列的に続きを期待したんですけど、結局また待たされることになりました。

今作は羽川翼が世界の旅の下見で旅立つ前、10月ころのお話です。

扇との出会いから始まるおうぎフォーミュラ。

今作登場、老倉育を軸に、扇の存在に対する違和感と、扇の存在に疑問を呈する羽川翼の様子、の二つが主に描かれるそだちリドルとそだちロスト。

以上3話に渡って、大きな枠として阿良々木暦の過去が暴かれます。

何故彼は友達を作らないようになったのか?
必見です。

表紙なだけあって、以前とは違い扇の登場頻度が多く、キャラクター性を見せつけてきます。
ですが彼女(彼?)の謎は深まるばかりです。

言葉遊び少なめ。会話も真面目一辺倒で楽しくない。ストーリー性は薄い。と作品単体としてはあまり評価の高いものではありません。
が、シリーズを通して終幕に向かってゆくのに必要なお話であり、おそらく終章の序章としてあくまでプロローグ的な意味合いのある巻だからこそ、あまり起伏のない話になっているのではないかと思われます。

前作の最後、そして今作、
扇ちゃんの最後のほうの発言からもやはり、あの子は重要な鍵を握っているようです。この後どうなってゆくのか、推理してみるのもいいかもしれませんね。


あとがきに、
上巻と下巻の間に中巻が挟まらないよう頑張りたいと思いますと書かれておりました。うーん…。
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575
No.1
(5pt)

そだちかわいいよそだち

主人公が自己の正当性について必要のない不安を抱き、天使と悪魔の誘惑を経て、自己正当化に成功する、というストーリー。
 物語完結に向けて、忍野扇の実力をお披露目し、「怪異」と「現実」のうち「現実」から見た物語世界を提示しています。

 * * *

 終物語はおうぎフォーミュラ、そだちリドル、そだちロストの3話で構成されていて、各頁36行で2cmの厚みをもつこの本は興味深く、面白い。刺さる描写が細部にちりばめられています。

 全3話によって忍野扇のスペックが開示されます。忍野扇は知らないものを知り、主人公を魅了し誘導できる怪人ですが、「お願い」「約束」などの契約を介さなければ、万全の力を発揮できないようです。主人公に対して、巧みに約束の言質を求める姿は、まるで契約をせまる悪魔のようです。
 忍野扇は、羽川に「正直、守り切れるかどうか自信ないな」といわせるほどの力をもっています。
 主人公を誘導し約束させようとする忍野扇。主人公に言質をとらせまいと奮闘する羽川。口舌による両雄のバトルは必見です。

 * * *

 推理部分について。ページをめくった直後、ヒント8まで読めば誰でも答えにたどりつく。あとから読みなおせば、ヒント2と3の間、ページをめくる直前で答えが確定している。そのようなページ配置へのこだわりに読者への配慮を感じます。

 * * *

 “そだち”について。まるで、たった今まで存在しなかったのではないかと思えるほど唐突な「幼なじみ」「過去の出来事」「いままで忘れていた記憶」。
 西尾維新が今巻で作った新しい設定という普通の読み方よりも、登場キャラクターの承諾を得て万能の力を手に入れた忍野扇が、あたかも「世界五分前仮説」の如く、幼なじみの裏事情や過去の出来事を創造した、と考える方が面白いかもしれません。
 忍野扇は、物語世界の設定について外部から書き加えするメタ的な力をもっているけれど、物語世界の各キャラクターに対しては相対的な力しかもたないし、その力は制約された条件下で読者に確証を与えない形でしか行使できない、というように感じました。

 * * *

 シリーズ最初の化物語とは、援助者の決め台詞や結末が対をなすほど対称的です。作者は初めと終わりに対称性を与えたのでしょうか?

 * * *

 羽川の介入がなければ、老倉は怪異となったのかもしれません。そして、主人公が食われていたかもしれません。囮物語の千石とは対称的な経緯を辿りました。

 * * *

 でも、そんなことよりもなによりも、そだちかわいい。バカすぎてわらえないほどかわいい。
終物語 (上) (講談社BOX) Amazon書評・レビュー: 終物語 (上) (講談社BOX)より
4062838575