コインロッカー・ベイビーズ

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

コインロッカー・ベイビーズの評価:

4.13/5点 レビュー 178件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.13pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全235件 21〜40 2/12ページ
No.215
(5pt)

蛇足ですが

「鎖をひきちぎれ」から始まる他のレビューがこの小説を完璧に表現し尽くしていると感じるのでこのレビューは単に蛇足です。

「生まれた直後に実の母親によって殺されかける」
この強烈な体験によって心の奥底で破壊と殺戮の衝動を持つようになったキクと、愛情と承認の衝動的欲求を持つようになったハシの話です。

人生そのもの、世界そのもの、自己そのものを非常に歪な形で捉えてしまい、それが外へ向かうキク、それが内へ向かうハシ。違うようで本質は同じだと思います。

この2つの衝動は複雑性PTSDの人なら体感としてよくわかるのではないか、と感じています。自分自身、心のなかにキクが、ハシが居る、そう感じる場面が多々あります。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.214
(5pt)

Coin Locker Babie

Ive got the Kindle Version of Coin Locker Babies and have read the first few pages whilst waiting in my car. It looks a promising story and one that Ive been looking forward to getting into. I’m expecting it to be a Bit of a Tearjerker so Ive got my tissues handy. I really like books written by and based in Asia at the moment. They offer a very different perspective on life, culture etc which I like very much.
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.213
(5pt)

衝撃でした

高校生の時に読んで衝撃を受けた。
今まで読んだことのない種類の小説だった。
映像や感覚、温度が伝わってきた。

この小説で描かれるような閉塞感と破壊衝動を、高校生の頃、私は確かに持っていたんだと思う。

狭く、暗く、暑くて閉じられた場所で聴いた心臓の音。ここから出たくてたまらない。
コインロッカーから出られても、どこまでいっても閉じられたところにいるような閉塞感。

綿密な計画を立て、まるで子供が積み木を壊すように世界を壊すキク。
正直、気持ちよかった。

そうして初めて、開放されたのだと思う。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.212
(5pt)

衝撃でした

高校生の時に読んで衝撃を受けた。
今まで読んだことのない種類の小説だった。
映像や感覚、温度が伝わってきた。

この小説で描かれるような閉塞感と破壊衝動を、高校生の頃、私は確かに持っていたんだと思う。

狭く、暗く、暑くて閉じられた場所で聴いた心臓の音。ここから出たくてたまらない。
コインロッカーから出られても、どこまでいっても閉じられたところにいるような閉塞感。

綿密な計画を立て、まるで子供が積み木を壊すように世界を壊すキク。
正直、気持ちよかった。

そうして初めて、開放されたのだと思う。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.211
(5pt)

Buen libro

Llegó a tiempo y sin desperfectos. Apenas lo leo pero desde los primero.parrafos te impacta
コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (JAPAN’S MODERN WRITERS)より
4770023081
No.210
(5pt)

昔の日本文学はおもしろいですね。

はじめて読んだ村上龍さんの小説です。おもしろくて一気に読みました。

舞台は1989年の日本。17年前に別々のコインロッカーに捨てられていた2人の男児キクとハシは里親に引き取られ、九州の廃炭鉱の島で兄弟として育てられる。
2人が17歳になったある日、ハシは本当の母親を探すと言って東京に家出し、キクと養母は彼を探しに行く。

東京に出現した立ち入り禁止のスラムで弟キクと再会したハシは、彼がロック歌手としてデビューすることを知らされる。
一方でキクは東京で変わり者のモデルの美少女アネモネと出会っていた。

コインロッカーの中のように狭く無秩序で息苦しい東京で、ハシはミュージシャンとしての成功と共に本当の自分を見失い、キクとアネモネはこの偽りの自由に充ちた世界(ディストピア)の崩壊を望む。

その時キクの頭の中に蘇ったのは、かつて炭鉱の廃墟の町で出会ったバイク乗りの青年ガゼルが教えてくれた「ダチュラ」という謎の言葉だった・・・。

というのが物語のあらすじです。主人公のキク、ハシ、アネモネは、自由なはずの現代日本で閉じ込められているような不自由の感覚に身悶えし、その脱出路を求めて足掻きます。
当時、単行本が上下巻合わせて200万部売れたそうですが、主人公ら苛立つ若者の自由への渇望は普遍的な欲求というか、40年も前の作品のはずなのに古さをあまり感じませんでした。

(というかむしろ、読みやすく疾走感のある文章と、主人公の少年が個性的な美少女と出会うというストーリー展開は、まるで今時のライトノベルと純文学のマッシュアップのよう)

個人的に、キクとアネモネが結婚式のような格好(白のワンピースと白のスーツ)でバイクに2人乗りし、東京に向かうシーンは爽快感さえ覚えました。名シーンですね。

それと、ネットで調べたら、エウレカセブンというアニメのアネモネというキャラクターは、元ネタがこの「コインロッカーベイビーズ」のアネモネだそうです。

エンタメ性が高く読みやすいので、村上龍作品を読んだことのない人や、純文学はあまり読まないという人にもおすすめです。

あと関係ないことですが、ふと気づくと、「おもしろい」と思う日本文学の大半が自分の産まれる前の作品ばかりでした。中上健次さんや遠藤周作さんもそうですが、この時代(昭和)の文学は内容の深さと物語の勢いがあっていいですね。
新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)より
4062764164
No.209
(5pt)

昔の日本文学はおもしろいですね。

はじめて読んだ村上龍さんの小説です。おもしろくて一気に読みました。

舞台は1989年の日本。17年前に別々のコインロッカーに捨てられていた2人の男児キクとハシは里親に引き取られ、九州の廃炭鉱の島で兄弟として育てられる。
2人が17歳になったある日、ハシは本当の母親を探すと言って東京に家出し、キクと養母は彼を探しに行く。

東京に出現した立ち入り禁止のスラムで弟キクと再会したハシは、彼がロック歌手としてデビューすることを知らされる。
一方でキクは東京で変わり者のモデルの美少女アネモネと出会っていた。

コインロッカーの中のように狭く無秩序で息苦しい東京で、ハシはミュージシャンとしての成功と共に本当の自分を見失い、キクとアネモネはこの偽りの自由に充ちた世界(ディストピア)の崩壊を望む。

その時キクの頭の中に蘇ったのは、かつて炭鉱の廃墟の町で出会ったバイク乗りの青年ガゼルが教えてくれた「ダチュラ」という謎の言葉だった・・・。

というのが物語のあらすじです。主人公のキク、ハシ、アネモネは、自由なはずの現代日本で閉じ込められているような不自由の感覚に身悶えし、その脱出路を求めて足掻きます。
当時、単行本が上下巻合わせて200万部売れたそうですが、主人公ら苛立つ若者の自由への渇望は普遍的な欲求というか、40年も前の作品のはずなのに古さをあまり感じませんでした。

(というかむしろ、読みやすく疾走感のある文章と、主人公の少年が個性的な美少女と出会うというストーリー展開は、まるで今時のライトノベルと純文学のマッシュアップのよう)

個人的に、キクとアネモネが結婚式のような格好(白のワンピースと白のスーツ)でバイクに2人乗りし、東京に向かうシーンは爽快感さえ覚えました。名シーンですね。

それと、ネットで調べたら、エウレカセブンというアニメのアネモネというキャラクターは、元ネタがこの「コインロッカーベイビーズ」のアネモネだそうです。

エンタメ性が高く読みやすいので、村上龍作品を読んだことのない人や、純文学はあまり読まないという人にもおすすめです。

あと関係ないことですが、ふと気づくと、「おもしろい」と思う日本文学の大半が自分の産まれる前の作品ばかりでした。中上健次さんや遠藤周作さんもそうですが、この時代(昭和)の文学は内容の深さと物語の勢いがあっていいですね。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.208
(5pt)

ドロドロの疾走感

異様なまでの力強さとスピード感。
わき目もふらず駆け抜ける文字が一つ一つ重い。
なのに速い。
黄土色の濁った大河が荒れ狂って流れているようなそんな物語。

生後直ぐにコインロッカーに押し込められコインロッカーで必死に泣き叫んだ二人。
コインロッカーは彼らにとって2つ目のお腹の中であり産道だった。
強烈な文章の連続とそこで紡がれる異常な出来事を当たり前に受け入れながら育つ彼ら各々の中で育まれていく得体のしれない何か。
その何かはきっと私たちの中にもそれぞれあるものだろう。
私たちにとって何がコインロッカーで私たちの何がダチュラなのか、それを理性で追いながら読もうとしてもその理性が置いてけぼりを食らっていく。

頭をハイジャックされるような世界観。
完全に別の世界の話という感覚ではなく、なぜかこの異常な世界がしっかり私の住んでいる世界の地続きにあるという感覚を抱かせる。
だからこそ凄まじい不快感をリアルに感じるのだろう。
その不快感を自分の中に取り込んでしまうと新しい世界が広がっていく。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.207
(5pt)

村上龍、、、

読みながら、だんだんとハマっていく
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.206
(4pt)

瑞々しい危険さ

『コインロッカー・ベイビーズ』は1980年に刊行された小説で、大学紛争以後の若者文化を開拓した作品です。『コインロッカー・ベイビーズ』の後半ではキクたち不良少年(と言うか、犯罪少年)が刑務所から脱走し、深海に眠る「ダチュラ」という毒物を探しに行きます。たまに指摘されることですが、『コインロッカー・ベイビーズ』の作風は『AKIRA』にけっこう似ています。1988年のアニメ映画『AKIRA』でも不良少年が活躍し、東京オリンピック会場に眠る「アキラ」が重要な鍵を握っていました。80年代は、何だか不良が元気だと感じます。

また、80年代に多大なインパクトを与えた歌手・尾崎豊は、デビューアルバムのレコーディング前日に『コインロッカー・ベイビーズ』を一気読みしました。そして、尾崎は「太陽の破片」という歌を歌っていますが、「太陽の破片」という言葉は『コインロッカー・ベイビーズ』に載っている言葉です。新装版のp.250を読んでみると、「太陽の破片」という言葉が出てきます。尾崎豊は、明らかに『コインロッカー・ベイビーズ』の影響を受けています。

『コインロッカー・ベイビーズ』を読み、尾崎の歌を聴き、『AKIRA』を観ていると、80年代の不良や暴走族のエネルギーに圧倒されます。今の日本は80年代ほど不良が元気ではないと思いますし、「不良が暴走し、閉塞した世界を破壊する」という『コインロッカー・ベイビーズ』の想像力は、だいぶ「古い」と感じました。でも、この小説が持つ危険なエネルギーは、今読んでも瑞々しいと思います。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.205
(5pt)

名作をkindleで読めるのが嬉しい

待ってました!Kindle化。
昔は忙しくて読む精神的な余裕がありませんでしたが、自粛期間の良き友です!
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.204
(4pt)

ヘドロと梅毒のカクテルみたいな本

この本の文には類を見ない魅力というか、性質があります。しかしそれは決して傑出しているというわけでなくもっと独特で、読んでいると顔が腐り落ちていくような感覚になります。僕にとって特別な本の一つです。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.203
(5pt)

80年代の日本の空気感を感じたい誰かへ

"銀色の塊りが視界を被う。巨大なさなぎが孵化するだろう。夏の柔らかな箱で眠る赤ん坊達が紡ぎ続けたガラスと鉄とコンクリートのさなぎが一斉に孵化するだろう。"実際に起きた事件から着想を得て、ジョン・レノンが射殺された1980年に発刊された本書は、バブル時代の退廃的な空気を端々で感じさせつつ、そのスピーディで映像的な文章がやはり素晴らしい。

個人的には、著者の作品の中では最高傑作と感じていて、その取り憑かれたかの様な文章の流れの迫力はあらためて再読しても驚かれされ、やはり引き込まれました。(アネモネが"ゼルダ"というのも、ようやく気づきました)

80年代の日本の空気感を感じたい誰か、尾崎豊ファン、あるいは村上龍の最初の一冊にオススメ。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.202
(4pt)

内容は素晴らしいです

説明をよく読まず買ったのですが解説は別の人が良かったです。内容は圧巻です。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.201
(5pt)

自分が最も欲しいものは何か分かっていない奴は、欲しいものを手に入れることが絶対にできない

村上龍の本をどれか一冊選べと言われたら、やはり本書を選ぶだろう。
 もう何度読み返したか分からない本書、それでも読むたびに本書に込められた密度の高い熱の塊に興奮させられる。
 そんな凝縮された猛烈な熱を持ちつつも、本書における村上龍のネーミング力は非常にクールだ。
 巨大な鰐を飼う「アネモネ」、廃坑の廃墟に住む「ガゼル」、ハシのスタイリスト「ニヴァ」、そして東京を真っ白にする薬「ダチュラ」。 実家で飼っている犬は本書の影響を受けて「ミルク」と名づけた。
 また、村上龍の優しさ(特に、キクとハシを養親として引き取る和代の描かれ方)も感じられる。

 コインロッカーに捨てられた二人の赤児、本書の主人公キクとハシは肉体と病気の関係だ。
 肉体は解決不可能な危機に見舞われたとき病気の中に退避する。
 運動神経抜群で棒高跳びの選手となるキクは言う。
「自分が最も欲しいものは何か分かっていない奴は、欲しいものを手に入れることが絶対にできない」
 そんなキクに廃坑に住むバイク乗りのガゼルは言う。
「破壊の衝動がものを作らせる。壊すのは選ばれた奴だ、お前なんかそうだぞ、キク、権利がある。」
 一方身体が弱くホモセクシャルのハシは、その天才的な歌声を見出され歌手となる。そんなハシは
「一万匹に一匹の割合で人間の顔をした蠅がいるのだそうだ。口を開けて寝ているとその人間蠅は人間の声帯の匂いにつられて口の中に入ってしまうことがある。声帯の肉は人間の体の中で最も甘い味がするらしい。人間蠅を食べてしまうと人間は発狂する。頭の中で蠅がブンブン飛び回るからだ。その人間は蠅の言いなりになってしまう」と聞き、自ら愛するものを殺すしか自身を開放するすべがないと思い込む。 

「東京がキクに呼び掛けている。壊してくれ、すべてを破壊してくれ。町を廃墟に戻せ」
 村上龍は、本書の後「愛と幻想のファシズム」「昭和歌謡大全集」「五分後の世界」「半島を出よ」といった本書に通ずるニュアンスを持った傑作群を発表しますが、それでもやはり作者の気合の入り方というか熱量の高さと疾走感、文学性と物語性の両立といった意味で、本書に勝るものはないと思う。
 村上龍の最高傑作というにとどまらず日本文学の最高傑作といっても過言ではない。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.200
(5pt)

今まで読んだ中で1番熱量を持った小説

青春と暴力、破壊衝動、とテーマはわりと好みだしストーリーも微妙に非現実的で面白い
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.199
(5pt)

エネルギーの塊のような作品

キクとハシは別々のコインロッカーに閉じ込められ、対照的な発見のされ方をしますが、それがそのままキクとハシの対照性を表しているようです。二人の子供の頃の遊び場は軍艦島を思わせる退廃的な島ですが、それが二人の心に刻まれた原風景となっているようです。

二人が持つ破壊のエネルギーは、記憶はないものの生後間もなくコインロッカーに閉じ込められ捨てられたことによる圧倒的な恐怖と救いがたいほどの欠落感からくる衝動的なものです。精神科医に自閉症と診断された二人はその治療として「音」によって制御できないエネルギーを一時的に閉じ込められますが、年齢が進むにつれ徐々にそのエネルギーが姿を表し、何によって封じ込められていたかを思い出すようになります。しかしそれは二人のエネルギーを閉じ込めていたものであると同時に破壊を促す信号でもあり、意味としては二重の意味があります。
キク、ハシ、アネモネの3人は孤独を抱えて社会を憎んでますが、キクは強靭な肉体性が、ハシは病的なまでに複雑な精神性が前面に出ていて、アネモネにとってキクは自分の夢を具現化してくれる男です。キクとハシはお互いが鏡のような存在なのですが、そのそれぞれの特性が自縄自縛として作用し、自身を極限まで追い詰めていく過程には著者のテンションの高さがうかがえます。
コインロッカーという特殊な場所は、現在自分達を閉じ込めている社会的で常識的な概念そのものと置き換え可能だと思います。この作品における最終的なに東京の風景は、あの二人の原風景と重なることになるのだろうと想像します。
登場する他の人物もそれぞれ社会における何かを象徴していて無駄がなく、小説全体の印象は非常にタイトです。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.198
(5pt)

傑作!

鎖をひきちぎれ。村上龍は一見謎めいた身振りでごく単純な真理を叫んでいる。美に架けられた鎖がお前を縛るのだと。その鎖を引きちぎり、荒々しい命を取り戻せと。生命を腐らせる『愛』はただの嘘、幻想。この徹底した偶像破壊が作品に力を入れみなぎらせている。

細部が特に良い。一つ一つの断片がまた素晴らしい。(「気は優しくて人殺し」など笑)

村上龍はエッセイでこの作品と心臓が刻むビートについての深い関わりを述べている。あたまが混乱して死を受け入れたり望むようになったとしても、心臓は諦めずにビートを刻み全身に血を送り込んでくるのだと。だから村上に言わせると、より信頼すべきは頭の判断ではなくて心臓の諦めの悪さなのだ。

ゆえにこの作品では心臓の音が重要なモチーフとなっている。読みながら徐々に、読者は自分固有の心臓の音に気づくようになっていくかもしれない。

生命は心臓をドラムにビートを刻み続けてきた。これは果たして永遠の営みなのか?それとも悠久の時の中の一瞬の光芒でしかないのか?問われているのは、意志だ、心だ。あなたとわたしの意志なのだ(プラスある種の助けや偶然、なんてね)。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.197
(5pt)

すげー面白い!

とにかく面白い!
自分にエネルギーを与えてくれる!!
俺は絶対生きるぞ!!ってなる!
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W
No.196
(5pt)

少し難しいかもしれない

中学二年生の時に文学に興味を持って、初めて読んだ作品がこれです。
とにかく分厚くて読む気はしなかったのですが、いざ読み始めると引き込まれます。
この時この人は何を思ったのだろうか?と考えながら読むことが出来ました。
当時(中学二年生)の私には少し難しいテーマだった気もしますが、私は後にも先にもこの作品が一番好きなのだと思います。
コインロッカー・ベイビーズ (1980年) Amazon書評・レビュー: コインロッカー・ベイビーズ (1980年)より
B000J83S5W