エディプスの恋人

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評判

エディプスの恋人の評価:

4.16/5点 レビュー 50件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全116件 21〜40 2/6ページ
No.96
(5pt)

善悪を超える宇宙意志

平井和正氏の描く宇宙意識体は全き善のエネルギーでしたが、筒井氏の描く宇宙意志は善悪を超えていると思います。「モナドの領域」でも同様のことを感じました。筒井氏らしい現代的な設定だと思います。その設定があったからこそ、この本が存在できるので、見事な設定だと思います。
ただ、KINDLEだと、宇宙意志の言葉(思念?)が赤文字ではなく黒い太文字で表示されますので、工夫はわかりますがもっと洗練された異化効果の表現はなかったのかなと少しだけ残念です。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.95
(5pt)

善悪を超える宇宙意志

平井和正氏の描く宇宙意識体は全き善のエネルギーでしたが、筒井氏の描く宇宙意志は善悪を超えていると思います。「モナドの領域」でも同様のことを感じました。筒井氏らしい現代的な設定だと思います。その設定があったからこそ、この本が存在できるので、見事な設定だと思います。
ただ、KINDLEだと、宇宙意志の言葉(思念?)が赤文字ではなく黒い太文字で表示されますので、工夫はわかりますがもっと洗練された異化効果の表現はなかったのかなと少しだけ残念です。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.94
(5pt)

親が欲しがっていたので購入

古さはあれど問題はありませんでした。表紙もあって親も満足です。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.93
(5pt)

親が欲しがっていたので購入

古さはあれど問題はありませんでした。表紙もあって親も満足です。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.92
(5pt)

親が欲しがっていたので購入

古さはあれど問題はありませんでした。表紙もあって親も満足です。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.91
(4pt)

エンタメ度を抑えた直球勝負の哲学的思弁SF

七瀬シリーズは筒井作品では異色の存在で、お笑い要素が一切なく、全編に緊張感が溢れている。得意のドタバタコメディでも書けそうなモチーフだけど、三作目で遂に壮大な構想が明らかになった。全宇宙を支配する「意志」を描こうと言う哲学的思弁SFを直球勝負で描き切ったのは評価に値する。
 ただし、エンタメ性を犠牲にしているのは否めないと思う。今巻早々に先が読め、予想通りの展開で終わるので、少しひねりが欲しいと言ったら贅沢だろうか。タイトル含めて直球勝負で、豪速球ではあるんだけど。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.90
(4pt)

エンタメ度を抑えた直球勝負の哲学的思弁SF

七瀬シリーズは筒井作品では異色の存在で、お笑い要素が一切なく、全編に緊張感が溢れている。得意のドタバタコメディでも書けそうなモチーフだけど、三作目で遂に壮大な構想が明らかになった。全宇宙を支配する「意志」を描こうと言う哲学的思弁SFを直球勝負で描き切ったのは評価に値する。
 ただし、エンタメ性を犠牲にしているのは否めないと思う。今巻早々に先が読め、予想通りの展開で終わるので、少しひねりが欲しいと言ったら贅沢だろうか。タイトル含めて直球勝負で、豪速球ではあるんだけど。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.89
(4pt)

エンタメ度を抑えた直球勝負の哲学的思弁SF

七瀬シリーズは筒井作品では異色の存在で、お笑い要素が一切なく、全編に緊張感が溢れている。得意のドタバタコメディでも書けそうなモチーフだけど、三作目で遂に壮大な構想が明らかになった。全宇宙を支配する「意志」を描こうと言う哲学的思弁SFを直球勝負で描き切ったのは評価に値する。
 ただし、エンタメ性を犠牲にしているのは否めないと思う。今巻早々に先が読め、予想通りの展開で終わるので、少しひねりが欲しいと言ったら贅沢だろうか。タイトル含めて直球勝負で、豪速球ではあるんだけど。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.88
(5pt)

『七瀬ふたたび』から時間を空けて(できれば数年 笑)読んだほうがいいと思います(多少のネタバレ)

三部作のようで、三部作ではなく、三部作ではないようで、三部作です(笑)。

読めばわかります。

『七瀬ふたたび』が前作『家族八景』とはスケールが異なるように、
この『エディプスの恋人』は全2作とは世界観がまるっきり違います。

そこに違和感を覚えるかもしれません。

主人公の火田七瀬は確かに登場するのですが、
そこで『七瀬ふたたび』を引きずると
本作を楽しめないかもしれません。

でもこれはたしかに三部作なんです。

最後の最後、残り8頁目くらいでわかりますが…。
逆に言うとその部分は『七瀬ふたたび』を読んでいない人には
意味不明だと思います。

私はその文章(この作品が確実に『七瀬ふたたび』の続編だと知った箇所)を
読んだとき不覚にも泣いてしまいました。

古い作品なので、今読むと文章の表現に違和感はあります。

でも、インターネットもない時代に私たちを異界に連れて行ってくれる
筒井先生に出逢えたこと、感謝しています。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.87
(5pt)

『七瀬ふたたび』から時間を空けて(できれば数年 笑)読んだほうがいいと思います(多少のネタバレ)

三部作のようで、三部作ではなく、三部作ではないようで、三部作です(笑)。

読めばわかります。

『七瀬ふたたび』が前作『家族八景』とはスケールが異なるように、
この『エディプスの恋人』は全2作とは世界観がまるっきり違います。

そこに違和感を覚えるかもしれません。

主人公の火田七瀬は確かに登場するのですが、
そこで『七瀬ふたたび』を引きずると
本作を楽しめないかもしれません。

でもこれはたしかに三部作なんです。

最後の最後、残り8頁目くらいでわかりますが…。
逆に言うとその部分は『七瀬ふたたび』を読んでいない人には
意味不明だと思います。

私はその文章(この作品が確実に『七瀬ふたたび』の続編だと知った箇所)を
読んだとき不覚にも泣いてしまいました。

古い作品なので、今読むと文章の表現に違和感はあります。

でも、インターネットもない時代に私たちを異界に連れて行ってくれる
筒井先生に出逢えたこと、感謝しています。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.86
(5pt)

『七瀬ふたたび』から時間を空けて(できれば数年 笑)読んだほうがいいと思います(多少のネタバレ)

三部作のようで、三部作ではなく、三部作ではないようで、三部作です(笑)。

読めばわかります。

『七瀬ふたたび』が前作『家族八景』とはスケールが異なるように、
この『エディプスの恋人』は全2作とは世界観がまるっきり違います。

そこに違和感を覚えるかもしれません。

主人公の火田七瀬は確かに登場するのですが、
そこで『七瀬ふたたび』を引きずると
本作を楽しめないかもしれません。

でもこれはたしかに三部作なんです。

最後の最後、残り8頁目くらいでわかりますが…。
逆に言うとその部分は『七瀬ふたたび』を読んでいない人には
意味不明だと思います。

私はその文章(この作品が確実に『七瀬ふたたび』の続編だと知った箇所)を
読んだとき不覚にも泣いてしまいました。

古い作品なので、今読むと文章の表現に違和感はあります。

でも、インターネットもない時代に私たちを異界に連れて行ってくれる
筒井先生に出逢えたこと、感謝しています。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.85
(4pt)

七瀬シリーズ3部作の3部

家族八景、七瀬ふたたびに比べて、SF感の強い作品でした。
宇宙や神といった存在が主な内容となっていて、前作とのつながりはは?と思いながら読んでいましたが最後でなんとなくまとまっていました。
いくつか新しい視点で考えることができ楽しめる1冊でした。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.84
(4pt)

七瀬シリーズ3部作の3部

家族八景、七瀬ふたたびに比べて、SF感の強い作品でした。
宇宙や神といった存在が主な内容となっていて、前作とのつながりはは?と思いながら読んでいましたが最後でなんとなくまとまっていました。
いくつか新しい視点で考えることができ楽しめる1冊でした。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.83
(4pt)

七瀬シリーズ3部作の3部

家族八景、七瀬ふたたびに比べて、SF感の強い作品でした。
宇宙や神といった存在が主な内容となっていて、前作とのつながりはは?と思いながら読んでいましたが最後でなんとなくまとまっていました。
いくつか新しい視点で考えることができ楽しめる1冊でした。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.82
(4pt)

七瀬は今でも生きている

「文学部唯野教授」以来の筒井ファンでしたが、これまで何故かその代表作である「七瀬シリーズ」と「時を掛ける少女」を敬遠してました。両作品とも、初期の作品で、ちょっと古臭く感じられたことと、少女が主人公だったことが、その(取るに足らない)理由でした。
ところが最近「筒井康隆入門」(佐々木敦著)という筒井作品の解説本を読んで、筒井ファンたるもの、やっぱり世間的に評価の高い「七瀬シリーズ」を読んでみなくちゃなるまいと思い、「家族八景」、「七瀬ふたたび」、そして「エディプスの恋人」を続けて読みました。

その結果、はっきり言ってこれまで七瀬に近寄らなかった自分の不明を、恥じることになりました。
「家族八景」では、どこにでもあるような一般家庭を舞台に、お手伝いさんという比較的身近な存在として登場する七瀬がピッタリと嵌っていました。また、七瀬がお手伝いさんとして働くそれぞれの家庭の家族たちの心理描写も、実に的を射たもので、やはり筒井の代表作と呼ばれるだけのことはあると感心させられました。
続く「七瀬ふたたび」は、七瀬がお手伝いさんからホステスに職を替えているものの、テレパスとしての七瀬は健在で、非常に楽しませて貰いました。そしてこれを読んだ人はみんな、最後で七瀬は死んじゃったんだなあ、と思ったに違いありません。

ところが七瀬は、本作、「エディプスの恋人」で、何事もなかったように復活を果たしています。普通なら、前作で瀕死の重傷を負い、誰もが死んでしまったと思ったはずの七瀬が、どのようにして復活したのかについて触れてから、物語が進められるはずです。モリアーティー教授とともに、ライヘンバッハの滝に落ちて死んだはずのシャーロック・ホームズが生還した際にも、その顛末が示されてからその後の冒険譚が続いて行きました。ところが筒井康隆は、読者の予想というか、常識を覆して、七瀬生還の経緯に一切触れないままに、物語を展開させます。
また前作までと比べると、テレパスとして活躍する七瀬はせいぜい前半部までで、後半部は神なる「宇宙意志」が登場し、物語の中心は神の話に移って行ってしまいます。既に七瀬に感情移入しているものとしては、大いに不満を感じたのですが、それでも読むのを止められなかったのは、やはりどうやって七瀬が前作の最後の場面から生還したのかを知りたかったからです。
読み進めて行くうちに、ひょっとすると神が七瀬を復活させたんじゃないかな、と思うようになり、現にその通りの結果であることが分かり、物語は終わってしまうのですが、(にわかの)七瀬ファンとしては何とも切ない終わり方でした。

ただ、「七瀬ふたたび」の解説に、筒井が敢えて七瀬と決別したと言う趣旨のことが書かれていたことを思うと、まぁ納得せざるを得ないのかなとも思いました。七瀬と言うのは非常に魅力的なキャラクターなので、シリーズをもっと続けて貰いたいと感じるのはファン心理です。しかし筒井は、作品ごとに作風を変化させ、現に「七瀬シリーズ」にしても、「家族八景」と「エディプスの恋人」とでは、全く異なる作品だと言っても過言ではないものになっているので、泣いて七瀬を切ることが、その後に作品にもいい影響を与えたようにも思えます。ただ、個人的には「パプリカ」と言うのは七瀬の生まれ変わりであると感じますし、「筒井康隆入門」が指摘するように、「宇宙意志」という世界観は、近作「モナドの領域」に引き継がれているようにも感じます。そのようにして見ると、「七瀬シリーズ」と言うのは今でも続いていると言うことも出来るのではないか、と勝手に考えることにしたところです。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.81
(4pt)

七瀬は今でも生きている

「文学部唯野教授」以来の筒井ファンでしたが、これまで何故かその代表作である「七瀬シリーズ」と「時を掛ける少女」を敬遠してました。両作品とも、初期の作品で、ちょっと古臭く感じられたことと、少女が主人公だったことが、その(取るに足らない)理由でした。
ところが最近「筒井康隆入門」(佐々木敦著)という筒井作品の解説本を読んで、筒井ファンたるもの、やっぱり世間的に評価の高い「七瀬シリーズ」を読んでみなくちゃなるまいと思い、「家族八景」、「七瀬ふたたび」、そして「エディプスの恋人」を続けて読みました。

その結果、はっきり言ってこれまで七瀬に近寄らなかった自分の不明を、恥じることになりました。
「家族八景」では、どこにでもあるような一般家庭を舞台に、お手伝いさんという比較的身近な存在として登場する七瀬がピッタリと嵌っていました。また、七瀬がお手伝いさんとして働くそれぞれの家庭の家族たちの心理描写も、実に的を射たもので、やはり筒井の代表作と呼ばれるだけのことはあると感心させられました。
続く「七瀬ふたたび」は、七瀬がお手伝いさんからホステスに職を替えているものの、テレパスとしての七瀬は健在で、非常に楽しませて貰いました。そしてこれを読んだ人はみんな、最後で七瀬は死んじゃったんだなあ、と思ったに違いありません。

ところが七瀬は、本作、「エディプスの恋人」で、何事もなかったように復活を果たしています。普通なら、前作で瀕死の重傷を負い、誰もが死んでしまったと思ったはずの七瀬が、どのようにして復活したのかについて触れてから、物語が進められるはずです。モリアーティー教授とともに、ライヘンバッハの滝に落ちて死んだはずのシャーロック・ホームズが生還した際にも、その顛末が示されてからその後の冒険譚が続いて行きました。ところが筒井康隆は、読者の予想というか、常識を覆して、七瀬生還の経緯に一切触れないままに、物語を展開させます。
また前作までと比べると、テレパスとして活躍する七瀬はせいぜい前半部までで、後半部は神なる「宇宙意志」が登場し、物語の中心は神の話に移って行ってしまいます。既に七瀬に感情移入しているものとしては、大いに不満を感じたのですが、それでも読むのを止められなかったのは、やはりどうやって七瀬が前作の最後の場面から生還したのかを知りたかったからです。
読み進めて行くうちに、ひょっとすると神が七瀬を復活させたんじゃないかな、と思うようになり、現にその通りの結果であることが分かり、物語は終わってしまうのですが、(にわかの)七瀬ファンとしては何とも切ない終わり方でした。

ただ、「七瀬ふたたび」の解説に、筒井が敢えて七瀬と決別したと言う趣旨のことが書かれていたことを思うと、まぁ納得せざるを得ないのかなとも思いました。七瀬と言うのは非常に魅力的なキャラクターなので、シリーズをもっと続けて貰いたいと感じるのはファン心理です。しかし筒井は、作品ごとに作風を変化させ、現に「七瀬シリーズ」にしても、「家族八景」と「エディプスの恋人」とでは、全く異なる作品だと言っても過言ではないものになっているので、泣いて七瀬を切ることが、その後に作品にもいい影響を与えたようにも思えます。ただ、個人的には「パプリカ」と言うのは七瀬の生まれ変わりであると感じますし、「筒井康隆入門」が指摘するように、「宇宙意志」という世界観は、近作「モナドの領域」に引き継がれているようにも感じます。そのようにして見ると、「七瀬シリーズ」と言うのは今でも続いていると言うことも出来るのではないか、と勝手に考えることにしたところです。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.80
(4pt)

七瀬は今でも生きている

「文学部唯野教授」以来の筒井ファンでしたが、これまで何故かその代表作である「七瀬シリーズ」と「時を掛ける少女」を敬遠してました。両作品とも、初期の作品で、ちょっと古臭く感じられたことと、少女が主人公だったことが、その(取るに足らない)理由でした。
ところが最近「筒井康隆入門」(佐々木敦著)という筒井作品の解説本を読んで、筒井ファンたるもの、やっぱり世間的に評価の高い「七瀬シリーズ」を読んでみなくちゃなるまいと思い、「家族八景」、「七瀬ふたたび」、そして「エディプスの恋人」を続けて読みました。

その結果、はっきり言ってこれまで七瀬に近寄らなかった自分の不明を、恥じることになりました。
「家族八景」では、どこにでもあるような一般家庭を舞台に、お手伝いさんという比較的身近な存在として登場する七瀬がピッタリと嵌っていました。また、七瀬がお手伝いさんとして働くそれぞれの家庭の家族たちの心理描写も、実に的を射たもので、やはり筒井の代表作と呼ばれるだけのことはあると感心させられました。
続く「七瀬ふたたび」は、七瀬がお手伝いさんからホステスに職を替えているものの、テレパスとしての七瀬は健在で、非常に楽しませて貰いました。そしてこれを読んだ人はみんな、最後で七瀬は死んじゃったんだなあ、と思ったに違いありません。

ところが七瀬は、本作、「エディプスの恋人」で、何事もなかったように復活を果たしています。普通なら、前作で瀕死の重傷を負い、誰もが死んでしまったと思ったはずの七瀬が、どのようにして復活したのかについて触れてから、物語が進められるはずです。モリアーティー教授とともに、ライヘンバッハの滝に落ちて死んだはずのシャーロック・ホームズが生還した際にも、その顛末が示されてからその後の冒険譚が続いて行きました。ところが筒井康隆は、読者の予想というか、常識を覆して、七瀬生還の経緯に一切触れないままに、物語を展開させます。
また前作までと比べると、テレパスとして活躍する七瀬はせいぜい前半部までで、後半部は神なる「宇宙意志」が登場し、物語の中心は神の話に移って行ってしまいます。既に七瀬に感情移入しているものとしては、大いに不満を感じたのですが、それでも読むのを止められなかったのは、やはりどうやって七瀬が前作の最後の場面から生還したのかを知りたかったからです。
読み進めて行くうちに、ひょっとすると神が七瀬を復活させたんじゃないかな、と思うようになり、現にその通りの結果であることが分かり、物語は終わってしまうのですが、(にわかの)七瀬ファンとしては何とも切ない終わり方でした。

ただ、「七瀬ふたたび」の解説に、筒井が敢えて七瀬と決別したと言う趣旨のことが書かれていたことを思うと、まぁ納得せざるを得ないのかなとも思いました。七瀬と言うのは非常に魅力的なキャラクターなので、シリーズをもっと続けて貰いたいと感じるのはファン心理です。しかし筒井は、作品ごとに作風を変化させ、現に「七瀬シリーズ」にしても、「家族八景」と「エディプスの恋人」とでは、全く異なる作品だと言っても過言ではないものになっているので、泣いて七瀬を切ることが、その後に作品にもいい影響を与えたようにも思えます。ただ、個人的には「パプリカ」と言うのは七瀬の生まれ変わりであると感じますし、「筒井康隆入門」が指摘するように、「宇宙意志」という世界観は、近作「モナドの領域」に引き継がれているようにも感じます。そのようにして見ると、「七瀬シリーズ」と言うのは今でも続いていると言うことも出来るのではないか、と勝手に考えることにしたところです。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064
No.79
(4pt)

壮大なスケール

七瀬シリーズ最後の作品。
七瀬シリーズは3作とも若干テイストが異なっている。今作はSF感が前面に押し出されており、「宇宙意志」なるものが存在する。
意外な形で前作と繋がって行くので読者は驚くと思う。
宇宙意志により決められた七瀬の役割はとても不憫に感じる。
七瀬ファンとしては歯痒いラストであった。
エディプスの恋人 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (新潮文庫)より
4101171130
No.78
(4pt)

壮大なスケール

七瀬シリーズ最後の作品。
七瀬シリーズは3作とも若干テイストが異なっている。今作はSF感が前面に押し出されており、「宇宙意志」なるものが存在する。
意外な形で前作と繋がって行くので読者は驚くと思う。
宇宙意志により決められた七瀬の役割はとても不憫に感じる。
七瀬ファンとしては歯痒いラストであった。
エディプスの恋人 (1977年) Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人 (1977年)より
B000J8UP5I
No.77
(4pt)

壮大なスケール

七瀬シリーズ最後の作品。
七瀬シリーズは3作とも若干テイストが異なっている。今作はSF感が前面に押し出されており、「宇宙意志」なるものが存在する。
意外な形で前作と繋がって行くので読者は驚くと思う。
宇宙意志により決められた七瀬の役割はとても不憫に感じる。
七瀬ファンとしては歯痒いラストであった。
エディプスの恋人 Amazon書評・レビュー: エディプスの恋人より
4103145064