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紅葉街駅前自殺センター
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紅葉街駅前自殺センターの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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小説としては、整っており、読ませる筆力を感じる。 しかしながら、半分を過ぎて、ネットで作者本人が昨年35歳で亡くなっていた、長年、鬱病を患っていた等の情報を得てから、作者への反発が沸いてくることを抑えられない。 物語として、例えば、カルト教団が自殺を止めにくるあたりは、面白みを感じたが、特殊な兄や両親の性格がリアリテイを感じなかった。 最後のおちも、ごたごたとしていて、主張がよくわからず、完成度が高いとは言えないと感じた。 作者当人は、本作が世に一定の評価を得たので、納得の自死なのだろうか。 しかし、ご当人は、息子の命が奪われたなどという、世間が理解を示すような死の理由があったのだろうか。 そんなことも感じてしまう小説である。 | ||||
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多少ネタバレもあるので気をつけて読んで下さい。正直、これまでのレビュー六件が 全部星5個というのが信じられない。おそらく、よくあるように、作者、出版社等の関係者 が大半なのだろうが……。それと、作者自身が今年の三月末に自殺によって(?)亡くな ったことから高い評価をしたくなるのかもしれない。まあ、特に悪い作品とは言わないが、 私自身はさほど良いと思えなかった。 全国に47の自殺センターが設けられたという、おそらく近未来小説。その発想自体は 安直だが、作者自身が長年鬱病を患っていたことから理解できる(実は私もかつては鬱 病患者だったので)。その病気のことで真剣に悩んでいる内に思い付いたのだろう。 物語の冒頭は、「ちょっと安直な設定だな」と思わせる。だが、読み進む内に、主人公の 希有な体験(幼少時に母親が浮気して逃げた。父は自分を愛してくれなかった。結婚後、 愛児を連続殺人鬼に殺された等々)など、深いものがあり、リアリティーを高めている。また、 とあるカルト集団のメンバーが主人公を暴行するなど、イライラしながらも主人公に感情移入 したくなる。結末近くになって、主人公だけでなく、元妻がやはり自殺センターの世話になって いたという設定は斬新であり、それなりのインパクトやカタルシスもある。だが……。 はっきり言って、少々「やりすぎ」であり「ご都合主義」と感じてしまう。家族やセンターの担当 官らに犯罪被害者が都合良くいたり、別のセンター担当官がカルト教団のメンバーだったり、 自殺幇助の担当官が実は連続切断魔だったりとか、これでもかこれでもかと詰め込んでいて、 (いくら「仮想の物語」とはいえ)、リアリティが薄れてしまう。 結末はどうなのかと期待していると、主人公は死ななかった、ということになるのだが、なぜ 彼にだけ毒が効かなかったのかとかの説明がまったくない。これではご都合主義と言われても 仕方がないだろう。 それなりに楽しめる人もいるだろうが、私はけっして人に勧めたいとは思わない。 | ||||
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