グレイヴディッガー

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評判

グレイヴディッガーの評価:

3.86/5点 レビュー 104件。 A ランク

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平均点3.86pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全176件 61〜80 4/9ページ
No.116
(5pt)

公安警察と警備警察

その違いを知っただけでも多いに読む価値がありました。良し悪しの詳細はともかくとして。ただ、歴史上、権力の掌握は悪の温床になる事が多いですよね。

女医さんの台詞で「本当の悪人は善との葛藤がないから普通の顔してるわ」的な事を言います。言い当てているんじゃないでしょうか(^-^)

皆さんがおっしゃっている様に一晩で読むには内容が濃ゆ過ぎます。確かにスピード感はありますが、ゆっくり読んで楽しめる作品です。

作者は知ったか振りがうまいのか、本当に精通してるのかわかりませんが、素晴らしい作品です( ̄^ ̄)ゞ
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.115
(5pt)

公安警察と警備警察

その違いを知っただけでも多いに読む価値がありました。良し悪しの詳細はともかくとして。ただ、歴史上、権力の掌握は悪の温床になる事が多いですよね。

女医さんの台詞で「本当の悪人は善との葛藤がないから普通の顔してるわ」的な事を言います。言い当てているんじゃないでしょうか(^-^)

皆さんがおっしゃっている様に一晩で読むには内容が濃ゆ過ぎます。確かにスピード感はありますが、ゆっくり読んで楽しめる作品です。

作者は知ったか振りがうまいのか、本当に精通してるのかわかりませんが、素晴らしい作品です( ̄^ ̄)ゞ
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.114
(5pt)

公安警察と警備警察

その違いを知っただけでも多いに読む価値がありました。良し悪しの詳細はともかくとして。ただ、歴史上、権力の掌握は悪の温床になる事が多いですよね。

女医さんの台詞で「本当の悪人は善との葛藤がないから普通の顔してるわ」的な事を言います。言い当てているんじゃないでしょうか(^-^)

皆さんがおっしゃっている様に一晩で読むには内容が濃ゆ過ぎます。確かにスピード感はありますが、ゆっくり読んで楽しめる作品です。

作者は知ったか振りがうまいのか、本当に精通してるのかわかりませんが、素晴らしい作品です( ̄^ ̄)ゞ
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.113
(4pt)

読後感は爽やかでした。途中は…

途中、オカルトものかと思った。
また、殺人場面の残酷さに嫌気がした。

しかし、最終的には主人公たちに共感し、爽やかささえ感じた。

良質のエンターテイメントだと思います。
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.112
(4pt)

読後感は爽やかでした。途中は…

途中、オカルトものかと思った。
また、殺人場面の残酷さに嫌気がした。

しかし、最終的には主人公たちに共感し、爽やかささえ感じた。

良質のエンターテイメントだと思います。
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.111
(4pt)

読後感は爽やかでした。途中は…

途中、オカルトものかと思った。
また、殺人場面の残酷さに嫌気がした。

しかし、最終的には主人公たちに共感し、爽やかささえ感じた。

良質のエンターテイメントだと思います。
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.110
(4pt)

ハリウッド辺りで映像化してほしい!

中途半端なビジョン等ない正真正銘のノンストップ・エンタメ・スリラー!

この手の本ばかりなら、いくら遅読な私でも年間三百冊はかたい。
グレイヴディッガー(墓掘人)がその正体から見て強過ぎる。
せっかく魅力的な伝説を創造したにも関わらず、物語との関連性が希薄等の瑕はある。

但、この本の魅力は愛すべき小悪党八神が東京中を逃げて、逃げて、逃げまくる疾走感であろう。

お金をたっぷりかけてハリウッド辺りで映像化してほしい。
主人公は『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス、墓掘人はダース・ベイダーのスーツアクター。
年齢が合わないか?
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.109
(4pt)

ハリウッド辺りで映像化してほしい!

中途半端なビジョン等ない正真正銘のノンストップ・エンタメ・スリラー!

この手の本ばかりなら、いくら遅読な私でも年間三百冊はかたい。
グレイヴディッガー(墓掘人)がその正体から見て強過ぎる。
せっかく魅力的な伝説を創造したにも関わらず、物語との関連性が希薄等の瑕はある。

但、この本の魅力は愛すべき小悪党八神が東京中を逃げて、逃げて、逃げまくる疾走感であろう。

お金をたっぷりかけてハリウッド辺りで映像化してほしい。
主人公は『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス、墓掘人はダース・ベイダーのスーツアクター。
年齢が合わないか?
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.108
(4pt)

ハリウッド辺りで映像化してほしい!

中途半端なビジョン等ない正真正銘のノンストップ・エンタメ・スリラー!

この手の本ばかりなら、いくら遅読な私でも年間三百冊はかたい。
グレイヴディッガー(墓掘人)がその正体から見て強過ぎる。
せっかく魅力的な伝説を創造したにも関わらず、物語との関連性が希薄等の瑕はある。

但、この本の魅力は愛すべき小悪党八神が東京中を逃げて、逃げて、逃げまくる疾走感であろう。

お金をたっぷりかけてハリウッド辺りで映像化してほしい。
主人公は『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス、墓掘人はダース・ベイダーのスーツアクター。
年齢が合わないか?
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.107
(4pt)

一級のエンターテインメント

「社会派」高野和明氏の、2作目。『13階段』が良かったので、否が応にも期待は高まる。
読み始める。期待を裏切らない筆致。4層、否、それ以上の重層構造。読み手を深く深く、引きずり込んでいく。
当然の成り行きとして、主要登場人物が結構多くなるのだが、そこを何とか読ませ切ってしまう、著者の筆力は素晴らしい。

テーマは「権力の濫用と腐敗」。
権力とは正反対の世界にしぶとく生きる主人公。幼少期からの重い人生と、それ故に軽妙に生きるしかないという、矛盾を背負う。
他方、本来「法の正義」を担うべき側の権力者は、あらゆる陰謀を用いて、自己の利益を追求していく。
その陰謀に翻弄され、蹂躙されたいくつかの人生が、幾層にも折り重なって(その点において落ち度のない)主人公の身に、降り注ぐ。
訳の分からないまま、正体不明の敵と警察、その双方に追われる主人公の、天才的な逃走劇。果たして、彼の目的は達成されるのか?

クライマックスは、何となく予想どおりの展開となった。それでも、読者をガッカリさせないのが、高野さんの凄いところ。
ただ、最期の幕切れ&「消えた死体」の扱いがホラー的で、ミステリーとしての「最後の説明責任」を放棄したような感じがした。私はちょっと、消化不良の感じがした。
描き方によって、どちらか一方に振ることもできたと思うが、この辺は作者の考えと読み手の「相性」のようなものか… 

話の内容で横山秀夫『半落ち』、刑事物の香りで高村薫『レディー・ジョーカー』を思い起こした。軽妙だが軽過ぎるでもない語り口は、ちょっと荻原浩風とも言えるか?

他の方のレビューでいろいろ指摘されている点は、確かにあるかもしれないが… それを差し引いても一級の娯楽作品であると思う。
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.106
(4pt)

一級のエンターテインメント

「社会派」高野和明氏の、2作目。『13階段』が良かったので、否が応にも期待は高まる。
読み始める。期待を裏切らない筆致。4層、否、それ以上の重層構造。読み手を深く深く、引きずり込んでいく。
当然の成り行きとして、主要登場人物が結構多くなるのだが、そこを何とか読ませ切ってしまう、著者の筆力は素晴らしい。

テーマは「権力の濫用と腐敗」。
権力とは正反対の世界にしぶとく生きる主人公。幼少期からの重い人生と、それ故に軽妙に生きるしかないという、矛盾を背負う。
他方、本来「法の正義」を担うべき側の権力者は、あらゆる陰謀を用いて、自己の利益を追求していく。
その陰謀に翻弄され、蹂躙されたいくつかの人生が、幾層にも折り重なって(その点において落ち度のない)主人公の身に、降り注ぐ。
訳の分からないまま、正体不明の敵と警察、その双方に追われる主人公の、天才的な逃走劇。果たして、彼の目的は達成されるのか?

クライマックスは、何となく予想どおりの展開となった。それでも、読者をガッカリさせないのが、高野さんの凄いところ。
ただ、最期の幕切れ&「消えた死体」の扱いがホラー的で、ミステリーとしての「最後の説明責任」を放棄したような感じがした。私はちょっと、消化不良の感じがした。
描き方によって、どちらか一方に振ることもできたと思うが、この辺は作者の考えと読み手の「相性」のようなものか… 

話の内容で横山秀夫『半落ち』、刑事物の香りで高村薫『レディー・ジョーカー』を思い起こした。軽妙だが軽過ぎるでもない語り口は、ちょっと荻原浩風とも言えるか?

他の方のレビューでいろいろ指摘されている点は、確かにあるかもしれないが… それを差し引いても一級の娯楽作品であると思う。
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.105
(4pt)

一級のエンターテインメント

「社会派」高野和明氏の、2作目。『13階段』が良かったので、否が応にも期待は高まる。
読み始める。期待を裏切らない筆致。4層、否、それ以上の重層構造。読み手を深く深く、引きずり込んでいく。
当然の成り行きとして、主要登場人物が結構多くなるのだが、そこを何とか読ませ切ってしまう、著者の筆力は素晴らしい。

テーマは「権力の濫用と腐敗」。
権力とは正反対の世界にしぶとく生きる主人公。幼少期からの重い人生と、それ故に軽妙に生きるしかないという、矛盾を背負う。
他方、本来「法の正義」を担うべき側の権力者は、あらゆる陰謀を用いて、自己の利益を追求していく。
その陰謀に翻弄され、蹂躙されたいくつかの人生が、幾層にも折り重なって(その点において落ち度のない)主人公の身に、降り注ぐ。
訳の分からないまま、正体不明の敵と警察、その双方に追われる主人公の、天才的な逃走劇。果たして、彼の目的は達成されるのか?

クライマックスは、何となく予想どおりの展開となった。それでも、読者をガッカリさせないのが、高野さんの凄いところ。
ただ、最期の幕切れ&「消えた死体」の扱いがホラー的で、ミステリーとしての「最後の説明責任」を放棄したような感じがした。私はちょっと、消化不良の感じがした。
描き方によって、どちらか一方に振ることもできたと思うが、この辺は作者の考えと読み手の「相性」のようなものか… 

話の内容で横山秀夫『半落ち』、刑事物の香りで高村薫『レディー・ジョーカー』を思い起こした。軽妙だが軽過ぎるでもない語り口は、ちょっと荻原浩風とも言えるか?

他の方のレビューでいろいろ指摘されている点は、確かにあるかもしれないが… それを差し引いても一級の娯楽作品であると思う。
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.104
(5pt)

間違いないです。

高野和明は、13階段、ジェノサイドに続いて3作品目ですが、どれもよく背景が細部までよく描かれており、クオリティが高いと感じます。
また、最後までどのように物語が完結されるのか、純粋に楽しむことができ、読んだ後もまた読みたいと思わせてくれます。
他に作品があるか分かりませんが、高野和明の作品はこれからも要チェックだと思っています。
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.103
(5pt)

間違いないです。

高野和明は、13階段、ジェノサイドに続いて3作品目ですが、どれもよく背景が細部までよく描かれており、クオリティが高いと感じます。
また、最後までどのように物語が完結されるのか、純粋に楽しむことができ、読んだ後もまた読みたいと思わせてくれます。
他に作品があるか分かりませんが、高野和明の作品はこれからも要チェックだと思っています。
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.102
(5pt)

間違いないです。

高野和明は、13階段、ジェノサイドに続いて3作品目ですが、どれもよく背景が細部までよく描かれており、クオリティが高いと感じます。
また、最後までどのように物語が完結されるのか、純粋に楽しむことができ、読んだ後もまた読みたいと思わせてくれます。
他に作品があるか分かりませんが、高野和明の作品はこれからも要チェックだと思っています。
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.101
(4pt)

読み応えがある

いくつもの事件が絡み合い重なり合いながら、
集束するラストは最高です。
作品の中では12時間しか流れない。
確かに小さな粗は目についたけど、
それを補って余りあるストーリーとスピード感。
映像が自然と頭の中に広がってきます。
そしてドキドキハラハラの逃走劇は読みごたえがありました。
ラストもハッピーエンドだったので安心できる。
主人公のような悪党面したユーモア溢れる善人ってなかなか面白い。
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.100
(4pt)

読み応えがある

いくつもの事件が絡み合い重なり合いながら、
集束するラストは最高です。
作品の中では12時間しか流れない。
確かに小さな粗は目についたけど、
それを補って余りあるストーリーとスピード感。
映像が自然と頭の中に広がってきます。
そしてドキドキハラハラの逃走劇は読みごたえがありました。
ラストもハッピーエンドだったので安心できる。
主人公のような悪党面したユーモア溢れる善人ってなかなか面白い。
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562
No.99
(4pt)

読み応えがある

いくつもの事件が絡み合い重なり合いながら、
集束するラストは最高です。
作品の中では12時間しか流れない。
確かに小さな粗は目についたけど、
それを補って余りあるストーリーとスピード感。
映像が自然と頭の中に広がってきます。
そしてドキドキハラハラの逃走劇は読みごたえがありました。
ラストもハッピーエンドだったので安心できる。
主人公のような悪党面したユーモア溢れる善人ってなかなか面白い。
グレイヴディッガー (角川文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (角川文庫)より
4041001641
No.98
(4pt)

腐敗やらおぞましい犯罪の話ではあっても痛快!逃げまくるワルが世の中を救う

かつて、ミステリーの新人賞である『13階段』で注目を集めたこの作家、
最近は直木賞候補にもなった『ジェノサイド』がかなり話題になった。
受賞は逃したものの、一部の評価は半端ではない。

というわけで高野和明という名前が気になっていたところへ、
同じ高野さんの別の本であるこの小説の新聞広告を見た。
そして広告の仕方もあるのかないのか、うっかり『ジェノサイド』の次の作品と思い込み、
文庫だし手軽でいいと思ってこちらを先に読むことにした。
同じような印象を持った読者はほかにもあるかもしれないが、
そうではなくて、実は単行本で出版されたのは2002年とけっこう古い。
2001年の『13階段』の翌年である。
考えてみれば、『ジェノサイド』も文庫化してないのに、そのあとの作品が文庫であるはずがない。

で、出版時期が近いせいか、読後感は『13階段』を読んだときにかなり近いものがあった。
『13階段』は、死刑制度という社会問題にも真摯に取り組んだ力作だった。
おそらくこの作者がベースに持っているある種の倫理性のようなものは健在で、
ここでも司法の腐敗や、いやもっと根源的に法で裁ききれない悪をどうするか、
という大問題が扱われている。

一方で、読んで面白いという特徴もますます磨きがかかっているというべきか、
謎解きが追う追われるというモチーフと絡んで、スピード感のある展開になっている。
入り込んでしまうとそう簡単には本を置けない。

しかし犯罪の組み立ては、大変に緻密なものだが、
一方で複雑すぎて読者としてはついていきにくい面もあるのではないか。
『13階段』の時にも感じた短所のようなものである。
もっともその辺はあまり考えなくても、展開の面白さでどんどん読めるのだが。

物語は、腐敗した司法の悪と、
その腐敗に気付いて、何しろ相手が司法がらみだからと自らの手で悪を倒そうとする者と
(これがタイトルの「グレイヴディッガー」である)、
立場上「グレイヴディッガー」を追いながらも、
その動機を考えて心穏やかではない刑事たちとの三つ巴、という形をとる。

「グレイヴディッガー」というのは、中世以来の魔女狩りにからむ歴史的な存在という設定で、
おそらくは作者の創造なのだろうが、相当リアリティがある。
犯罪にこうして伝奇的な要素を付け加えたところが新機軸か。

中世だの魔女狩りだのというので、当然のように犯罪行為自体はかなりおそましい生々しいものなのだが、
それにもかかわらず全体の印象はむしろ痛快!といってもいいようなものだ。

それは一重に、直接には何ら関係はないのに、たまたま事件に巻き込まれて、
ほとんど主人公といってもいいことになってしまう「ワル」の男のおかげである。
この人物設定が何と言ってもこの小説の肝であり、『13階段』とは違ったユニークな味を作り出している。
この男の逃避行も絡んで、実は三つ巴ではなくて四つ巴の展開である。

ワルではあっても、心を入れ替えて人助けをしようとしている途中に事件に巻き込まれるわけで、
そもそも「ワルの善行」というのは魅力的な設定に違いない。
人物造形の魅力は相当なもので、逃げまくるこの男は、
重要な鍵を握っているだけではなく、事件そのものの展開に決定的にかかわってゆく。

犯罪の動機やら組み立てだけでなく、話の展開にも相当強引な感じがあるのだが
(結末にオカルト的な要素を入れるのは賛否が分かれそうだ)、
その力感、スピード感を味わう中で、それもいいか、という気になってしまう。
質の良いハリウッドのアクション映画を見ているような感じとでも言おうか。
実際物語自体もかなり映画的だ。

というわけで多少ごちゃごちゃしているが、十分楽しめる。
評判からするともっと質が高いだろうということで『ジェノサイド』にも期待。
グレイヴディッガー (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガー (講談社文庫)より
4062751208
No.97
(4pt)

腐敗やらおぞましい犯罪の話ではあっても痛快!逃げまくるワルが世の中を救う

かつて、ミステリーの新人賞である『13階段』で注目を集めたこの作家、
最近は直木賞候補にもなった『ジェノサイド』がかなり話題になった。
受賞は逃したものの、一部の評価は半端ではない。

というわけで高野和明という名前が気になっていたところへ、
同じ高野さんの別の本であるこの小説の新聞広告を見た。
そして広告の仕方もあるのかないのか、うっかり『ジェノサイド』の次の作品と思い込み、
文庫だし手軽でいいと思ってこちらを先に読むことにした。
同じような印象を持った読者はほかにもあるかもしれないが、
そうではなくて、実は単行本で出版されたのは2002年とけっこう古い。
2001年の『13階段』の翌年である。
考えてみれば、『ジェノサイド』も文庫化してないのに、そのあとの作品が文庫であるはずがない。

で、出版時期が近いせいか、読後感は『13階段』を読んだときにかなり近いものがあった。
『13階段』は、死刑制度という社会問題にも真摯に取り組んだ力作だった。
おそらくこの作者がベースに持っているある種の倫理性のようなものは健在で、
ここでも司法の腐敗や、いやもっと根源的に法で裁ききれない悪をどうするか、
という大問題が扱われている。

一方で、読んで面白いという特徴もますます磨きがかかっているというべきか、
謎解きが追う追われるというモチーフと絡んで、スピード感のある展開になっている。
入り込んでしまうとそう簡単には本を置けない。

しかし犯罪の組み立ては、大変に緻密なものだが、
一方で複雑すぎて読者としてはついていきにくい面もあるのではないか。
『13階段』の時にも感じた短所のようなものである。
もっともその辺はあまり考えなくても、展開の面白さでどんどん読めるのだが。

物語は、腐敗した司法の悪と、
その腐敗に気付いて、何しろ相手が司法がらみだからと自らの手で悪を倒そうとする者と
(これがタイトルの「グレイヴディッガー」である)、
立場上「グレイヴディッガー」を追いながらも、
その動機を考えて心穏やかではない刑事たちとの三つ巴、という形をとる。

「グレイヴディッガー」というのは、中世以来の魔女狩りにからむ歴史的な存在という設定で、
おそらくは作者の創造なのだろうが、相当リアリティがある。
犯罪にこうして伝奇的な要素を付け加えたところが新機軸か。

中世だの魔女狩りだのというので、当然のように犯罪行為自体はかなりおそましい生々しいものなのだが、
それにもかかわらず全体の印象はむしろ痛快!といってもいいようなものだ。

それは一重に、直接には何ら関係はないのに、たまたま事件に巻き込まれて、
ほとんど主人公といってもいいことになってしまう「ワル」の男のおかげである。
この人物設定が何と言ってもこの小説の肝であり、『13階段』とは違ったユニークな味を作り出している。
この男の逃避行も絡んで、実は三つ巴ではなくて四つ巴の展開である。

ワルではあっても、心を入れ替えて人助けをしようとしている途中に事件に巻き込まれるわけで、
そもそも「ワルの善行」というのは魅力的な設定に違いない。
人物造形の魅力は相当なもので、逃げまくるこの男は、
重要な鍵を握っているだけではなく、事件そのものの展開に決定的にかかわってゆく。

犯罪の動機やら組み立てだけでなく、話の展開にも相当強引な感じがあるのだが
(結末にオカルト的な要素を入れるのは賛否が分かれそうだ)、
その力感、スピード感を味わう中で、それもいいか、という気になってしまう。
質の良いハリウッドのアクション映画を見ているような感じとでも言おうか。
実際物語自体もかなり映画的だ。

というわけで多少ごちゃごちゃしているが、十分楽しめる。
評判からするともっと質が高いだろうということで『ジェノサイド』にも期待。
グレイヴディッガー Amazon書評・レビュー: グレイヴディッガーより
4062113562