夜の国のクーパー

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評判

夜の国のクーパーの評価:

3.67/5点 レビュー 86件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.67pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全93件 61〜80 4/5ページ
No.33
(5pt)

ファンタジーのような現代のイソップ寓話

戦争に負けた小国では民衆が不安と猜疑心に駆られ,クーパーの兵士が助けに来ることを願っている・・・・しゃべる猫を通して語られる不思議な異国の物語。一見,ファンタジーのようにも思えますが,実は現代のイソップ寓話のような小説です。
 何が真実なのか,何を信じるべきなのか,どう判断すべきか。ネット社会で,世界中の情報をすぐに入手できる今日ですが,でも,僕たちはどれだけ真実を知っているのでしょうか。それに意外と身近なことでも,当たり前のように見過ごしてきていることってあるんじゃないでしょうか。そう考えさせられてしまいます。
 不思議な物語ですが,読み終わった後には,ちょっと清々しい気持ちになれる1冊です。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.32
(5pt)

ファンタジーのような現代のイソップ寓話

戦争に負けた小国では民衆が不安と猜疑心に駆られ,クーパーの兵士が助けに来ることを願っている・・・・しゃべる猫を通して語られる不思議な異国の物語。一見,ファンタジーのようにも思えますが,実は現代のイソップ寓話のような小説です。
 何が真実なのか,何を信じるべきなのか,どう判断すべきか。ネット社会で,世界中の情報をすぐに入手できる今日ですが,でも,僕たちはどれだけ真実を知っているのでしょうか。それに意外と身近なことでも,当たり前のように見過ごしてきていることってあるんじゃないでしょうか。そう考えさせられてしまいます。
 不思議な物語ですが,読み終わった後には,ちょっと清々しい気持ちになれる1冊です。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.31
(4pt)

伊坂幸太郎さんの作品らしい物語です。

途中で少し中だるみをしましたが、彼の作品そのものという感じです。最後ラストの終わりかたが?という感じもありましたが、まあ80点評価は出せると思います。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.30
(4pt)

伊坂幸太郎さんの作品らしい物語です。

途中で少し中だるみをしましたが、彼の作品そのものという感じです。最後ラストの終わりかたが?という感じもありましたが、まあ80点評価は出せると思います。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.29
(4pt)

作者の新境地を開いた秀作

デビュー作「オーデュボンの祈り」以来の寓話的作品だが趣きがやや異なる。戦争で敗れた国に住む猫のトム(人語を解する)の一人称、その国に伝わる怪物「クーパー」退治に向かった兵士達を描いた伝記的三人称、そしてその国からいったん逃げ出したトムが偶然知り合った公務員の一人称の3つの部分から構成される。物語の意匠は朧げに分かっても、各エピソードの関連性や着地点が良く見えず、特に公務員の存在意義が不明のまま読み進めて行くと、終盤急に視界が開けるという構成手法が鮮やか。物語の骨格がある古典に基づいている事に途中まで気付かせない点も巧妙(勘の良い方は公務員の初登場シーンで分かるかも)。

扱っているテーマは、大きくは国家・平和・リーダー論、個人レベルで言えば、どんな状況でも希望を持つ事や相手を信頼する事の重要性。後者は作者が良く採り上げるテーマだが、本作では特に鼠(猫と会話可能)が猫と平和交渉する辺りにその象徴を感じると共に笑えた。そして、鼠には優れたリーダーが居て(猫にはリーダー不在)、このリーダーの下で鼠が纏まっている点は前者のテーマにも通じる。また、この猫と鼠の関係は立場が異なれば考え方も全く異なるという人間心理への皮肉にもなっている。更に、信頼を強調するだけではなく、"表面的真実"を疑って見る事の重要性も再三言及されている点も見逃せない。

前者のテーマを採り上げたのは、現代日本の状況への憂慮の反映ではないだろうか。テーマは大きくて重いが、子供から大人まで楽しみながら読める様に描かれているので安心して手に取れる。作者の新境地を開いた秀作と言って良いのではないか。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.28
(4pt)

作者の新境地を開いた秀作

デビュー作「オーデュボンの祈り」以来の寓話的作品だが趣きがやや異なる。戦争で敗れた国に住む猫のトム(人語を解する)の一人称、その国に伝わる怪物「クーパー」退治に向かった兵士達を描いた伝記的三人称、そしてその国からいったん逃げ出したトムが偶然知り合った公務員の一人称の3つの部分から構成される。物語の意匠は朧げに分かっても、各エピソードの関連性や着地点が良く見えず、特に公務員の存在意義が不明のまま読み進めて行くと、終盤急に視界が開けるという構成手法が鮮やか。物語の骨格がある古典に基づいている事に途中まで気付かせない点も巧妙(勘の良い方は公務員の初登場シーンで分かるかも)。

扱っているテーマは、大きくは国家・平和・リーダー論、個人レベルで言えば、どんな状況でも希望を持つ事や相手を信頼する事の重要性。後者は作者が良く採り上げるテーマだが、本作では特に鼠(猫と会話可能)が猫と平和交渉する辺りにその象徴を感じると共に笑えた。そして、鼠には優れたリーダーが居て(猫にはリーダー不在)、このリーダーの下で鼠が纏まっている点は前者のテーマにも通じる。また、この猫と鼠の関係は立場が異なれば考え方も全く異なるという人間心理への皮肉にもなっている。更に、信頼を強調するだけではなく、"表面的真実"を疑って見る事の重要性も再三言及されている点も見逃せない。

前者のテーマを採り上げたのは、現代日本の状況への憂慮の反映ではないだろうか。テーマは大きくて重いが、子供から大人まで楽しみながら読める様に描かれているので安心して手に取れる。作者の新境地を開いた秀作と言って良いのではないか。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.27
(4pt)

初めて読みました 斬新!

たまたま人からもらって読みました。
書き手の発想がぶっとんでいるため、「何の物語なの!」って最初はわからなかったのですが、除除につかめてきたら、すらすら読めます。

戦争と人間の醜さとか弱さ、また優しさとか思いやり、そういうものを姿を変えて届けてくれる。
そしてエンタメ性もあって楽しいですよ。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.26
(4pt)

初めて読みました 斬新!

たまたま人からもらって読みました。
書き手の発想がぶっとんでいるため、「何の物語なの!」って最初はわからなかったのですが、除除につかめてきたら、すらすら読めます。

戦争と人間の醜さとか弱さ、また優しさとか思いやり、そういうものを姿を変えて届けてくれる。
そしてエンタメ性もあって楽しいですよ。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.25
(4pt)

普通であることの幸せ

人間はいつも大義の押し付け合い。平行線。
本作の猫や鼠のように歩み寄ろうという姿勢が大切だと思った。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、誰にも知られずとも誰かを救おうとする、
その見返りを求めない愛こそが問題解決の糸口に成り得るのではないだろうか。

小さな国のガッツリとしたファンタジー要素いっぱいの作品だが、終盤に近づくにつれ考えさせられる言葉がぽろぽろと出てくる。
やや設定に入り込みにくい気はするが、飽きずに読み続けることで最後には飛び切りの爽快感をもたらしてくれるだろう。

「出かけたら、ちゃんと帰る。」
単純で当たり前のような文字列であるが、これが当たり前にできる幸せを今一度噛み締めたい。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.24
(4pt)

普通であることの幸せ

人間はいつも大義の押し付け合い。平行線。
本作の猫や鼠のように歩み寄ろうという姿勢が大切だと思った。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、誰にも知られずとも誰かを救おうとする、
その見返りを求めない愛こそが問題解決の糸口に成り得るのではないだろうか。

小さな国のガッツリとしたファンタジー要素いっぱいの作品だが、終盤に近づくにつれ考えさせられる言葉がぽろぽろと出てくる。
やや設定に入り込みにくい気はするが、飽きずに読み続けることで最後には飛び切りの爽快感をもたらしてくれるだろう。

「出かけたら、ちゃんと帰る。」
単純で当たり前のような文字列であるが、これが当たり前にできる幸せを今一度噛み締めたい。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.23
(4pt)

猫と猫のしっぽは対等な関係

最近の伊坂作品の中ではストレスを感じずに読めました。
出だしはガリバー旅行記みたいに、「私」は気がついたらぐるぐる巻きにされてた。
それなら(?)タイトルのクーパーは車のミニクーパーから?(新聞連載小説も連想し)と最初は想像しながら読んだ。でも違うか
「私」と同じく猫が胸に乗り状態で読書すると、トムの冷静さや思慮深さに脱帽し、猫のしぐさの描写には微笑んでしまいました。「仙台暮らし」に猫の話しもありましたね。

本来の性質や所属や種族、本音と建前と、中と外、利害、価値観
夜の闇に紛れ込んで真実は見えない。でもかすかな光でも捉える猫の眼があれば・・・

半分も杉れば、なんとなくカラクリは見えてくるけど、オーデュポンの祈りを読んだときのような、気がつくと何か心の中に祈りや願いが、少しずつ少しずつ重なってくる小説でした。
そして読後感は自分にとっては「ミュージック!」
個人的には銀行強盗さんたちの演説もまた聞きたいなあ。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.22
(4pt)

猫と猫のしっぽは対等な関係

最近の伊坂作品の中ではストレスを感じずに読めました。
出だしはガリバー旅行記みたいに、「私」は気がついたらぐるぐる巻きにされてた。
それなら(?)タイトルのクーパーは車のミニクーパーから?(新聞連載小説も連想し)と最初は想像しながら読んだ。でも違うか
「私」と同じく猫が胸に乗り状態で読書すると、トムの冷静さや思慮深さに脱帽し、猫のしぐさの描写には微笑んでしまいました。「仙台暮らし」に猫の話しもありましたね。

本来の性質や所属や種族、本音と建前と、中と外、利害、価値観
夜の闇に紛れ込んで真実は見えない。でもかすかな光でも捉える猫の眼があれば・・・

半分も杉れば、なんとなくカラクリは見えてくるけど、オーデュポンの祈りを読んだときのような、気がつくと何か心の中に祈りや願いが、少しずつ少しずつ重なってくる小説でした。
そして読後感は自分にとっては「ミュージック!」
個人的には銀行強盗さんたちの演説もまた聞きたいなあ。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.21
(5pt)

やはり、伊坂さんは天才です。

久しぶりに、伊坂さんの小説を読みました。長編でしたが、3日ほどで読みました。まず、20歳の息子が読み、次に私(50代)が読み、さらに15歳の息子も読みましたが、3人そろって(タイミングはずれましたが)「凄い」と興奮しました。
 不思議な世界のお話でしたが、どこか懐かしく気持ちがしんみりとなり、だんだん正義に燃えて元気になり、ラストは爽快感100パーセントになりました。
 半分あたりまでは、このバラバラの線がどう絡まっていくのか、どれが伏線でどれが伏線じゃないのか、とても掴みにくく、仕方がないからとりあえず先に進もうと読んでいくだけでしたが、後半からの展開はもう息がつけないほどの面白さで…その頃には、本をテーブルに置いておけない状態でした。
 伊坂さんがこれほど猫の生態に詳しいということも驚きでした。猫のトム君は至って自然で、特にヒーローの資質が備わっているわけではないのだけど、そんな普通の存在が普通に世の中に反応しているうちに、大事な場面に遭遇すると知らず知らずにガッツリ関わって他の存在を助けることになる、人間もこんな風に普通にしていたら良いのかもね、と素直に思いました。
 ファンタジーはリアルであればあるほど、面白いもの。それを伊坂さんは知り尽くしていらっしゃる。この作品は、世代を超えて、時代を超えて、楽しまれる名作です。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.20
(5pt)

やはり、伊坂さんは天才です。

久しぶりに、伊坂さんの小説を読みました。長編でしたが、3日ほどで読みました。まず、20歳の息子が読み、次に私(50代)が読み、さらに15歳の息子も読みましたが、3人そろって(タイミングはずれましたが)「凄い」と興奮しました。
 不思議な世界のお話でしたが、どこか懐かしく気持ちがしんみりとなり、だんだん正義に燃えて元気になり、ラストは爽快感100パーセントになりました。
 半分あたりまでは、このバラバラの線がどう絡まっていくのか、どれが伏線でどれが伏線じゃないのか、とても掴みにくく、仕方がないからとりあえず先に進もうと読んでいくだけでしたが、後半からの展開はもう息がつけないほどの面白さで…その頃には、本をテーブルに置いておけない状態でした。
 伊坂さんがこれほど猫の生態に詳しいということも驚きでした。猫のトム君は至って自然で、特にヒーローの資質が備わっているわけではないのだけど、そんな普通の存在が普通に世の中に反応しているうちに、大事な場面に遭遇すると知らず知らずにガッツリ関わって他の存在を助けることになる、人間もこんな風に普通にしていたら良いのかもね、と素直に思いました。
 ファンタジーはリアルであればあるほど、面白いもの。それを伊坂さんは知り尽くしていらっしゃる。この作品は、世代を超えて、時代を超えて、楽しまれる名作です。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.19
(5pt)

終わらないで

どんどん読み続けたくなる。
なのに、あの、すべてが繋がる時間になると、
終わらないでー、
と、思いながら、最後のページを迎えました。
今回も、楽しかった。

わたしは書評できるほど、読書家ではないので、一個人の単純な感想レベルですが、小説に期待するエンターテイメントとして、わたしにとって、伊坂さんの本は抜群に楽しい。
そして、いろんな事を考えさせてくれる。
下手なビジネス本より、刺激になります。

トム君がかわいくて、「私」や町の人に移入し、社会への思いを抱く。
今回も、期待どおり、楽しくてステキで、考えて。
愛する本がまたひとつ増えました。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.18
(5pt)

終わらないで

どんどん読み続けたくなる。
なのに、あの、すべてが繋がる時間になると、
終わらないでー、
と、思いながら、最後のページを迎えました。
今回も、楽しかった。

わたしは書評できるほど、読書家ではないので、一個人の単純な感想レベルですが、小説に期待するエンターテイメントとして、わたしにとって、伊坂さんの本は抜群に楽しい。
そして、いろんな事を考えさせてくれる。
下手なビジネス本より、刺激になります。

トム君がかわいくて、「私」や町の人に移入し、社会への思いを抱く。
今回も、期待どおり、楽しくてステキで、考えて。
愛する本がまたひとつ増えました。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.17
(5pt)

「自分が書くべきだと思ったことを書いた」作品

エンターテインメントの皮をかぶった純文学のような小説。ジャンル分けもほとんど意味をなさない、伊坂幸太郎の小説です。
伊坂幸太郎は、どこかの談話かエッセイで「これからは書きたいことを書く」といったことを言っていたように記憶しています。最近の作品では、徐々にそうした様子が表に出てきている印象がありますが、「夜の国のクーパー」は、中でも「舵をきった」作品です。そもそもオフビートな伊坂作品の中でもとりわけオフビートな作品です。あとがきで「同時代ゲーム」の読書体験を思いおこしながら書き綴ったことを控え目に吐露しています。これまでの伊坂作品の系譜の先に位置づけようとすると若干の戸惑いがあるかもしれませんが、大江健三郎の、なかでも「同時代ゲーム」を愛する作家が書いた作品として眺めれば、すとんと腑に落ちます。「同時代ゲーム」をオマージュしても、伊坂幸太郎が書くと、こうも読みやすくなってしまうのか、という感じです。
個体どうしが関わりあうことで、家族、コミュニティ、国家といった繋がりが生じ、やがて繋がりそのものが生き物のように振る舞って、時に個体を脅かす。近年の伊坂作品で繰り返し語られているテーマが、浮気した妻と現実逃避する夫、敵国の兵士に蹂躙された町、猫と鼠といったな道具立てで重層的に語られます。非常に魅力的ですが、軽やかな語り口と語られるものごとが、きっちり噛みあっていたかといえば、若干の違和感も覚えます。
それでも、今後の伊坂幸太郎がますます楽しみになったので、☆5つにしました。

それにしても、本作の腰巻も、内容を伝えようというよりは「売れればよし」という情けないもので、この腰巻に釣られてがっかりした読者は少なくないと思います。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.16
(4pt)

ファンタジーとして引き込まれたが後半がやや残念

ファンタジー系が好きなので、猫の目から見た小さな世界の描き方にはぐいぐい引き込まれた。支配する側が滑稽に描かれ、支配される側が勤勉に描かれることでの「うさぎとかめ」的世界観がファンタジー感を引き立てる。視点を変えると物事はまったく違って見えてきて、最後は裏切らずに大団円を迎える。前半の緻密な構成による濃密感からすると、後半の場面転換後があっさりしすぎていたかもしれない。また最初から匂わせていた場面転換は好き嫌いが分かれるでしょうね。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.15
(4pt)

ファンタジーとして引き込まれたが後半がやや残念

ファンタジー系が好きなので、猫の目から見た小さな世界の描き方にはぐいぐい引き込まれた。支配する側が滑稽に描かれ、支配される側が勤勉に描かれることでの「うさぎとかめ」的世界観がファンタジー感を引き立てる。視点を変えると物事はまったく違って見えてきて、最後は裏切らずに大団円を迎える。前半の緻密な構成による濃密感からすると、後半の場面転換後があっさりしすぎていたかもしれない。また最初から匂わせていた場面転換は好き嫌いが分かれるでしょうね。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.14
(5pt)

リスタート

伊坂作品を読む場合、必ず過去の作品と対比されるというのは、人気作家であるがゆえの宿命であり呪縛であろう。マリアビートルで原点回帰を打ち出した伊坂幸太郎だが、回帰したのは作風ではなく創作姿勢ではないだろうか?以前の作品と比較してというより(当然オーデュポンの祈りと比較されますが)本作単体として捉えれば、久々の快作ではないでしょうか?内容的には深くもないし、特に深読みする必要もないかとは思うが、ここ数作、悩み、煮詰まった作品が続いていただけに、この、伊坂幸太郎にしか出せない空気感の復活は歓迎したいところである。次作が楽しみである。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025