パレード

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評判

パレードの評価:

3.75/5点 レビュー 184件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.75pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全244件 141〜160 8/13ページ
No.104
(4pt)

そう来たか・・・

読み終わって、思ったのは。「はぁ、なんだ。そっちで落としたか。」ということ。

意外といえば確かに意外だけど、唐突といえば唐突。
川上弘美が解説でいうほど「怖い」とはおもわない。どちらかというと
「そう来ましたか・・」

カタストロフィをもっともっと心理的なところに持って行くことも出来たのでは
ないかなぁ。そっちのほうが多分怖い。というか、結局また血に逃げたな。
という気がした。

そのこと(読まないとわからない)が明らかにされた後の同居人たちの行動に
関しては、家の中で起きたことに関しては敏感な彼らは、それを離れたところで
起きたことに関しては、踏み込んでこない。その線を越えることはない。という
ことを考えれば、納得がいく。

とはいえ、部屋を共有する彼らの付き合い方は決して上辺だけではないとおもう。
ただ、芯に踏み込まないだけ。
芯に踏み込まないというと、上辺だけというのとは絶対ちがう。
本人にも分からないその「芯」には、それゆえ本人ですら踏み込めないのだ。

人間は、ある場所にいればある役割・機能を果す。それは演じているのでは
なくて、それは生きているということだとおもう。

会社の自分、恋人との自分、一人の自分、家族の中の自分。
全部ちがう自分。でも全てが自分なのだ。

自分の知っている自分。他人の知っている自分。それはちがう自分。
でもどちらも自分なのだ。この相対化された世界に中心なんてない。主人公も
脇役もいない。みんな、ただその役割・機能を果しているだけ。

そんな世界では、自分らしさも絶対的なものではなく、ある役割・機能の中に
存在する相対的なもの。そして、その役割・機能は「場」が代われば
自分らしさも変化する。変化することに自分の意思は必要ない。必要なのは受容。

そういう文脈で読むと、我々読者の知っている彼らは、吉田修一の知っている彼らと
もちがうし、彼ら自身の知っている彼らともちがうんだ。
吉田修一がいくら登場人物の言葉を借りて繰り返していたのは、そういうことの
ような気がする。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.103
(4pt)

そう来たか・・・

読み終わって、思ったのは。「はぁ、なんだ。そっちで落としたか。」ということ。

意外といえば確かに意外だけど、唐突といえば唐突。
川上弘美が解説でいうほど「怖い」とはおもわない。どちらかというと
「そう来ましたか・・」

カタストロフィをもっともっと心理的なところに持って行くことも出来たのでは
ないかなぁ。そっちのほうが多分怖い。というか、結局また血に逃げたな。
という気がした。

そのこと(読まないとわからない)が明らかにされた後の同居人たちの行動に
関しては、家の中で起きたことに関しては敏感な彼らは、それを離れたところで
起きたことに関しては、踏み込んでこない。その線を越えることはない。という
ことを考えれば、納得がいく。

とはいえ、部屋を共有する彼らの付き合い方は決して上辺だけではないとおもう。
ただ、芯に踏み込まないだけ。
芯に踏み込まないというと、上辺だけというのとは絶対ちがう。
本人にも分からないその「芯」には、それゆえ本人ですら踏み込めないのだ。

人間は、ある場所にいればある役割・機能を果す。それは演じているのでは
なくて、それは生きているということだとおもう。

会社の自分、恋人との自分、一人の自分、家族の中の自分。
全部ちがう自分。でも全てが自分なのだ。

自分の知っている自分。他人の知っている自分。それはちがう自分。
でもどちらも自分なのだ。この相対化された世界に中心なんてない。主人公も
脇役もいない。みんな、ただその役割・機能を果しているだけ。

そんな世界では、自分らしさも絶対的なものではなく、ある役割・機能の中に
存在する相対的なもの。そして、その役割・機能は「場」が代われば
自分らしさも変化する。変化することに自分の意思は必要ない。必要なのは受容。

そういう文脈で読むと、我々読者の知っている彼らは、吉田修一の知っている彼らと
もちがうし、彼ら自身の知っている彼らともちがうんだ。
吉田修一がいくら登場人物の言葉を借りて繰り返していたのは、そういうことの
ような気がする。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.102
(5pt)

読み返してみて、やっぱり「怖い」

すでに何人かの方が述べられていますが、若者の描写がステレオタイプに思えたり、
たんたんと描かれる何もないような日常につまらなさを感じる方もおられるかと思います。
しかし、それでも読み続けてみてください。やがて巧妙に埋め込まれたかすかな違和感が
ラストの章で突如作動し、爆発をはじめます。
そしてこの小説の代名詞(?)ともなっている「怖さ」を実感されることでしょう。

吉田修一の描く物語には、東京を舞台にしたもの、出身地の長崎を舞台にしたもの、
と大きく2パターンありますが、しがらみにより異質なものを排除しようとする地方、
洗練の名のものとに無関心を貫く都市。
その両者からあぶり出される現在が、この作品にも描かれています。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.101
(5pt)

読み返してみて、やっぱり「怖い」

すでに何人かの方が述べられていますが、若者の描写がステレオタイプに思えたり、
たんたんと描かれる何もないような日常につまらなさを感じる方もおられるかと思います。
しかし、それでも読み続けてみてください。やがて巧妙に埋め込まれたかすかな違和感が
ラストの章で突如作動し、爆発をはじめます。
そしてこの小説の代名詞(?)ともなっている「怖さ」を実感されることでしょう。

吉田修一の描く物語には、東京を舞台にしたもの、出身地の長崎を舞台にしたもの、
と大きく2パターンありますが、しがらみにより異質なものを排除しようとする地方、
洗練の名のものとに無関心を貫く都市。
その両者からあぶり出される現在が、この作品にも描かれています。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.100
(4pt)

野良犬たち。

保坂和志の『草の上の猫』が野良猫たちのあつまりだとしたら、この小説の中で
暮らす五人の若者たちは、野良犬たちの集まりという感じ。
ちょっと凶暴で乱暴で寂しがり屋で生きるのがへたくそで
集団でなくてはうまく生きるられない野犬たち。
直樹くんがリーダ犬といったところだろうか。みな素顔を隠したまま
上手にお互いとの距離をとって生活している。
『草の上の猫』の奇妙な共同生活もいいなあ〜〜と思ったけれど、このカタチの
人間関係もまた、とてもいい。ぜひ、二冊比べて読んでみてください。
そして、考えてみて。あなたは、猫派?それとも犬派?
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.99
(4pt)

野良犬たち。

保坂和志の『草の上の猫』が野良猫たちのあつまりだとしたら、この小説の中で
暮らす五人の若者たちは、野良犬たちの集まりという感じ。
ちょっと凶暴で乱暴で寂しがり屋で生きるのがへたくそで
集団でなくてはうまく生きるられない野犬たち。
直樹くんがリーダ犬といったところだろうか。みな素顔を隠したまま
上手にお互いとの距離をとって生活している。
『草の上の猫』の奇妙な共同生活もいいなあ〜〜と思ったけれど、このカタチの
人間関係もまた、とてもいい。ぜひ、二冊比べて読んでみてください。
そして、考えてみて。あなたは、猫派?それとも犬派?
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.98
(4pt)

すごく怖い。

2LDKのマンションの一室で共同生活を送る4人の登場人物。年齢も職業もバラバラな4人が一章づつ見事に書き分けられています。微妙なバランスで続く共同生活が、サトルの登場で壊れていって・・・読み終えてみると、4人の登場人物それぞれが、同じ一人の人間のさまざまな「内面の闇」を描いているようで、ものすごく怖くて気味の悪い(?)小説です。(解説でも、川上弘美さんも言ってますが)僕は、すごく好きだけど、すごく怖いし、また読みたいけど、読みたくないなぁ
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.97
(4pt)

すごく怖い。

2LDKのマンションの一室で共同生活を送る4人の登場人物。年齢も職業もバラバラな4人が一章づつ見事に書き分けられています。微妙なバランスで続く共同生活が、サトルの登場で壊れていって・・・読み終えてみると、4人の登場人物それぞれが、同じ一人の人間のさまざまな「内面の闇」を描いているようで、ものすごく怖くて気味の悪い(?)小説です。(解説でも、川上弘美さんも言ってますが)僕は、すごく好きだけど、すごく怖いし、また読みたいけど、読みたくないなぁ
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.96
(5pt)

達者な作家の作品

つくづく吉田修一という作家は達者な作家だとこの作品を読んで感じた。本作品が山本周五郎賞なのもうなづける。翻って言えば「パークライフ」で芥川賞など獲らなければ、この作品で彼は立派な直木賞作家になっていたであろう。
 都会に住む若者の空虚感を描くことは彼のある意味お得意分野であるのかもしれない。五人の登場人物が別々の語り口で語る本音ともとれるモノローグはかつて橋本治が「桃尻娘」シリーズで使った手法ではあるがこの作品の深みを生み出している。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.95
(5pt)

達者な作家の作品

つくづく吉田修一という作家は達者な作家だとこの作品を読んで感じた。本作品が山本周五郎賞なのもうなづける。翻って言えば「パークライフ」で芥川賞など獲らなければ、この作品で彼は立派な直木賞作家になっていたであろう。
 都会に住む若者の空虚感を描くことは彼のある意味お得意分野であるのかもしれない。五人の登場人物が別々の語り口で語る本音ともとれるモノローグはかつて橋本治が「桃尻娘」シリーズで使った手法ではあるがこの作品の深みを生み出している。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.94
(4pt)

さりげなさが怖いかも。

5人のそれぞれ目線で何気ない日常生活が語られていくので、

いったい最後はどんな展開が待っているのかと思っていたら、

こんな落としどころがあったんですね。

でもスムーズに話が進んでいくので、

僕はうかつにも気がつきませんでした。

さりげなく伏線が敷かれていたことに。

そう言った意味で、この小説は「怖い」です。

人物の何気ないセリフ・行動・描写に、違った意味が出てくるわけですよ。

もう1度読みかえして、じっくりと味わうことにしたいと思います。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.93
(4pt)

さりげなさが怖いかも。

5人のそれぞれ目線で何気ない日常生活が語られていくので、

いったい最後はどんな展開が待っているのかと思っていたら、

こんな落としどころがあったんですね。

でもスムーズに話が進んでいくので、

僕はうかつにも気がつきませんでした。

さりげなく伏線が敷かれていたことに。

そう言った意味で、この小説は「怖い」です。

人物の何気ないセリフ・行動・描写に、違った意味が出てくるわけですよ。

もう1度読みかえして、じっくりと味わうことにしたいと思います。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.92
(5pt)

みんなは本当に知っていたのだろうか?

読んだあと、無性に他の人の感想を聞きたくなりました。

「こわい」などという一言に丸め込んでしまうのは、あまりにももったいない気がして

何に怖さを感じたのか、どこに共感できるか、あるいは嫌悪するか

おそらく人それぞれ微妙に違うであろう読後感を知りたくなる、魅力的な小説でした。

魅力的ではありますが、決してグイグイ引き込まれる小説ではありません。

4人の男女が色恋抜きのちょうどよい距離を保ちながら共同生活をする物語は

海外ドラマのようにクールで楽しげですが、特にこれといった事件が起きるわけでもなく

読んでいて少し退屈、だけど面白いという感じです。

登場人物も軽薄でつかみどころがない感じなのですが、それぞれがモノローグで語る本当の自分は意外に真っ当で

馬鹿そうに見えるけど、実はいろんなことを考えているんだねと共感したくなります。

そうやって軽く読んでいるうちに、不思議な違和感が胸に広がってきました。

人に見せている自分と、本当の自分との食い違い

他の人をどこか見下しながら、それに合わせて自分を演出して作るやさしい空間の空虚さ

気楽なドタバタした日常の描写の中に、その違和感が少しずつ広がっていくのがたまらなく不気味で

だから最終章で物語ががらりと転換したときには、こわいというよりも、安心感すら感じました。

退屈だけどスリリングで、現実感がないのにリアル。すごい小説でした。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.91
(5pt)

みんなは本当に知っていたのだろうか?

読んだあと、無性に他の人の感想を聞きたくなりました。

「こわい」などという一言に丸め込んでしまうのは、あまりにももったいない気がして

何に怖さを感じたのか、どこに共感できるか、あるいは嫌悪するか

おそらく人それぞれ微妙に違うであろう読後感を知りたくなる、魅力的な小説でした。

魅力的ではありますが、決してグイグイ引き込まれる小説ではありません。

4人の男女が色恋抜きのちょうどよい距離を保ちながら共同生活をする物語は

海外ドラマのようにクールで楽しげですが、特にこれといった事件が起きるわけでもなく

読んでいて少し退屈、だけど面白いという感じです。

登場人物も軽薄でつかみどころがない感じなのですが、それぞれがモノローグで語る本当の自分は意外に真っ当で

馬鹿そうに見えるけど、実はいろんなことを考えているんだねと共感したくなります。

そうやって軽く読んでいるうちに、不思議な違和感が胸に広がってきました。

人に見せている自分と、本当の自分との食い違い

他の人をどこか見下しながら、それに合わせて自分を演出して作るやさしい空間の空虚さ

気楽なドタバタした日常の描写の中に、その違和感が少しずつ広がっていくのがたまらなく不気味で

だから最終章で物語ががらりと転換したときには、こわいというよりも、安心感すら感じました。

退屈だけどスリリングで、現実感がないのにリアル。すごい小説でした。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.90
(5pt)

新しい形の小説

同じ時間軸をシェアルームという同じ空間で生活している5人の登場人物が、それぞれの視点から描くといった新しい形の小説です。パレードという題のとおり、地元のお祭りのパレードのように同じお祭りの行列でありながら、それぞれの団体によって出し物や衣装が違うように、同じ空間を違う視点で見る世界がここにはあります。すごくほのぼのとした時間軸で始まる本書に惹かれ、なんて面白い小説なんだろうと思っていました。そう、それこそパレードの観客の一人という立場で。そして、そのパレードは急に降り出した雨によって混乱します。最後は観客の私も本当に混乱しました。ものすごく面白く怖いパレードでした。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.89
(5pt)

新しい形の小説

同じ時間軸をシェアルームという同じ空間で生活している5人の登場人物が、それぞれの視点から描くといった新しい形の小説です。パレードという題のとおり、地元のお祭りのパレードのように同じお祭りの行列でありながら、それぞれの団体によって出し物や衣装が違うように、同じ空間を違う視点で見る世界がここにはあります。すごくほのぼのとした時間軸で始まる本書に惹かれ、なんて面白い小説なんだろうと思っていました。そう、それこそパレードの観客の一人という立場で。そして、そのパレードは急に降り出した雨によって混乱します。最後は観客の私も本当に混乱しました。ものすごく面白く怖いパレードでした。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.88
(5pt)

終焉

終わりがあるから楽しめる。楽しいことも辛いことも味わうことが出来る。本当はもう終わりにしたいのに、終わることが出来ないもどかしさ。でもそれは自分の弱さ所以のもの。

社会に属している以上、全てのしがらみから解消されるのは不可能だと思う。それも悪くない。なんでも自分の思い通りになるのであれば、人生への感激は皆無だ。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.87
(5pt)

終焉

終わりがあるから楽しめる。楽しいことも辛いことも味わうことが出来る。本当はもう終わりにしたいのに、終わることが出来ないもどかしさ。でもそれは自分の弱さ所以のもの。

社会に属している以上、全てのしがらみから解消されるのは不可能だと思う。それも悪くない。なんでも自分の思い通りになるのであれば、人生への感激は皆無だ。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153
No.86
(4pt)

吉田の美学

レビューを書いているほとんどの人がワンパターンに「怖い」という

浅はかな感想しか述べられないところに、作家・吉田修一の苦悩を感じる。

例の「直輝」を「直樹」と誤って記述しているのも気になるところ。

この小説は安いミステリーのように、オチで人を驚かさせたり怖がらせ

たりすることを目的に書かれたものではない。

哀しみを描いてはいるが、怖さを描いた小説ではない。

「直輝」が抱える"闇"を、他人の目線を通して表現した文学作品だ。

もちろん、作者は逃げることも出来た。

ポップな青春小説として、第5章をもっと明るく能天気なものにすることも

出来たと思う。(石田衣良なら間違いなくそうするはずw)

そうすれは、ドラマ化なり映画化なりされてビジネス的には美味しかった

だろうことは想像に難くない。

しかしそれをしないところに、吉田修一の吉田修一らしさがあるように思う。

石田の美学とは対極のところにある吉田の美学に、作家としての誠実さを

感じるのは自分だけだろうか・・・・。
パレード Amazon書評・レビュー: パレードより
4344001559
No.85
(4pt)

吉田の美学

レビューを書いているほとんどの人がワンパターンに「怖い」という

浅はかな感想しか述べられないところに、作家・吉田修一の苦悩を感じる。

例の「直輝」を「直樹」と誤って記述しているのも気になるところ。

この小説は安いミステリーのように、オチで人を驚かさせたり怖がらせ

たりすることを目的に書かれたものではない。

哀しみを描いてはいるが、怖さを描いた小説ではない。

「直輝」が抱える"闇"を、他人の目線を通して表現した文学作品だ。

もちろん、作者は逃げることも出来た。

ポップな青春小説として、第5章をもっと明るく能天気なものにすることも

出来たと思う。(石田衣良なら間違いなくそうするはずw)

そうすれは、ドラマ化なり映画化なりされてビジネス的には美味しかった

だろうことは想像に難くない。

しかしそれをしないところに、吉田修一の吉田修一らしさがあるように思う。

石田の美学とは対極のところにある吉田の美学に、作家としての誠実さを

感じるのは自分だけだろうか・・・・。
パレード (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: パレード (幻冬舎文庫)より
4344405153