風の影

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評判

風の影の評価:

4.23/5点 レビュー 92件。 B ランク

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平均点4.23pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全103件 61〜80 4/6ページ
No.43
(5pt)

何度も読みたくなる傑作


久しぶりに素晴らしい小説に出会った気がする。

第二次大戦後の無政府状態から独裁政治へと移行する暗い時代背景の中で、暴力が支配するバルセロナを舞台に、魅力的なキャラクターの登場人物達が、激しい愛憎の中で翻弄される様が描かれる。

タイトルの風の影(The Shadow of the Wind)は、主人公のダニエルが11才の時に、手にした小説のタイトルである。この小説に惹きこまれたダニエルが、作者のフリアン・カラックスについて調べ始めたことを契機に、思いも寄らぬ事件に巻き込まれる。

本書の構造はかなり複雑だ。ダニエルと親友の妹との許されぬ恋と、それに20年ほど先立つフリアン・カラックスとペネロペの許されぬ愛が主題ではある。但し単なる恋愛小説ではなく、特に後者のフリアン・カラックスに関しては、両親との愛憎、友人達との間の深い友情と、それを上回る激しい憎しみと裏切りが交錯する、息詰まるような濃密な関係が描かれる。そして別々に展開していたダニエルとフリアンの世界が、次第に重なり合っていくことになるのだ。

決して気軽に楽しく読める小説ではなく、どちらかといえば重いが、見事に構成されたストーリーと魅力的なキャラクターが揃った本書は、小説を読む醍醐味を味わうことが出来る傑作だ。また日を改めてじっくり読み返してみようと考えている。

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.42
(4pt)

人生って素晴らしいかもしれない。

主人公「ダニエル」が一冊の本を手に入れたことから物語が始まります。
その本の作者「フリアン」の謎と過去が徐々に明らかになっていきます。

この本は、ミステリー、サスペンス、恋愛等色々な要素が入っており、様々な人生が描かれています。

上巻のテンポが遅すぎて冗長な感は否めませんが、一気に色々な謎が解けていく下巻はテンポ良く読み進めていけますし、丁寧な描写も相まって全体を通して評価すれば優れた作品と言えるでしょう。
上巻は、色で例えるとセピア色で、下巻の後半からカラーになるという感じですかね。

舞台はスペインの内戦後の時代ですが、ある程度この時代の文化的背景が分っている、良く理解しながら読み進める事が出来ると思います。
そういう意味では、訳者のあとがきを先に読んでから、本編を読み始めるのも一興かと思います。





風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.41
(5pt)

本テーマの小説、小説家テーマの本の最高傑作

一応ミステリでもあるので、
ネタばらしを避けるため詳しくは紹介しない。
「ローマの休日」等の映画やTV、
画像表現をボロクソに言っている本好きの為の本である。
視覚イメージを惹起する直喩を多用した文が素晴しいので、
皮肉な事に映画化には相応しい作品である。
自分の作品がベストセラーになることをのみ望んでいる
金銭欲と名誉欲の塊は、
本書の(影の)主人公に思い知らされるがよい!
そして、風はガルシア=マルケスを読み解くキーワード。
スペイン言語圏が、
セルバンテス、マルケスに継いで、
また一人の天才を生み出した!
カルロス・ルイス・サフォンの今後に注目せよ!

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.40
(3pt)

一言いわせてください

会話の中で「それって、・・・」「・・・じゃないですか」という箇所が幾つかあります。ひどいではありませんか。明治の初めに、西欧の原文を日本語に訳すために悪戦苦闘した先達の苦労を思い起こしていただきたい。日本語を破壊するような翻訳をしないでください。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.39
(1pt)

「売れた」作品

漠然と主人公のお気に入り作家の足跡を追うだけで、当人にとっての切実な動機がなく、ひたすら単調に進む。
世界的ヒット作という割には物語る手法を知らない素人作家の仕事ぶり。
大河ドラマ風な内容と幻想設定が読書体験として有意義に感じさせてしまうのでしょうか。
まさに「ダ・ヴィンチ・コード」と同じ類いの失敗作。

これが「売れた」という意味では勉強になりました。
やっぱり一般のお客はディテールに反応するんですね・・・。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.38
(5pt)

バルセロナに行きたくなる

ストーリーの面白さだけでなく、
読書することの喜びや、知的興奮を感じさせてくれる一冊。
これを読んだ人は誰もがバルセロナに行きたくなるだろう。
(この本に付いてる地図を見ながら街を歩く人もいるのでは?)
海外小説の割には、恋愛についての描写が些かセンチメンタルで甘ったるい感じがしないでもない。(まあ、日本人の好みに合っているかも・・)
また、途中ややテンポが遅い感じもあったものの、
お勧めの一冊という点で星5つにしました。
(特に読書が好きな人にはお勧め)
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.37
(1pt)

ハーレクイン?

新聞の書評に触発されて読んだが、あまりにも都合の良い展開に唖然。親子・師弟の愛憎、恋愛、謎解き等々盛り沢山な内容を何とかまとめ上げたことには敬意を評するが、強引過ぎると思う。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.36
(3pt)

う〜む

朝日新聞の書評で取り上げていましたので読みました。いかにも手だれの作品です。場所と時代の設定〜フランコ独裁下のスペイン、そして稀覯本をめぐる謎を中心に複雑にからみあう人間関係。本好きにはたまらない出だしである。そして巧みな翻訳の文章で一気に読ませてくれます。登場人物の描き別けもうまいし、いかにもスペイン人ならこんな行動を取るだろうなあ、とか。

 しかし、本好きの推理小説好きの立場からすれば、どうしても納得のいかない点がある。それは、例えば天下の大新聞が書評で取り上げれば(この本のように)たちまち数万部の売上げがあるという。あるいは書店の口コミでもかなりの部数が出るという。あるいは熱烈な読者が数十人いればある程度の部数が出るという。日本でも少数の熱烈な読者によって支えられている小説家の実例がある。熱烈な読者を生む作品は必ず世上に一定部数流布するものなのですが・・・・ねえ、私家版、海賊版を問わず。レア イズ レア、という事があるのかな。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.35
(4pt)

微妙

母を亡くした少年ダニエル。霧深い夏の朝、ダニエルは父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で『風の影』という1冊の本と出会う。本に引き込まれたダニエルは、他の著作を探そうとするが、作者フリアン・カラックスの本はほとんど焼失していた。フリアンについて調べ始めたダニエルは、次第に彼の生涯にまつわる謎に引き込まれていき...

上下巻読了しました。上下巻で評価すると、「上巻を読めれば、面白い」というところです。上巻の途中で嫌になって投げ出さなければ、下巻は一気に読めるでしょう。下巻は、テンポもよく、展開も速くてどんどん読めます。頑張って、最後まで読んでください、という感じですね。フェルミンとか、ちょっと都合よくないかなーという人物もいますが、戦時の暗さと上流階級の暗部とか社会のもつ嫌な影の部分も織り込まれいて、ラストまでぐんぐん引っ張ってくれます。最初からガンガン面白いというわけではないので、読書好きのひとならよいかも。でも、読書好きの人なら、「●●の方が面白かった!」とか、言いそうだなぁ...というわけで、微妙な本です。

風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.34
(3pt)

この先が...

母を亡くした少年ダニエル。霧深い夏の朝、ダニエルは父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で『風の影』という1冊の本と出会う。本に引き込まれたダニエルは、他の著作を探そうとするが、作者フリアン・カラックスの本はほとんど焼失していた。フリアンについて調べ始めたダニエルは、次第に彼の生涯にまつわる謎に引き込まれていき...

ものすごく面白いかと聞かれると、上を読了した時点では、「それほど」でした。下巻に入ってから、俄然面白くなってきています。下巻は今日読み始めたのに、既に2/3読みました。続きは、読み終わってから判断したいと思います。ラストが楽しみ。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.33
(3pt)

翻訳物はムズカシイ

ノタノタ・メタメタしているのは原作を忠実に訳しているからなのか。「上」はけっこう時間が掛りました。「下」は二日で読み終わりました。物語の展開は面白かったのですが、読んだ後に何も残りませんでした。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.32
(5pt)

青春と人生、そしてスペイン

はじまりから劇的である。霧の中少年ダニエルが父親に手を引かれて、たどりついた場所で運命の本に出会う。ここから何が始まるのかわくわく感が高まる。

多くのひとの出会いや感情が人生を作り上げ、愛情や憎しみ、哀しさを抱いてそれぞれが生きていく。
内戦前後のバルセロナ、今より自分の力ではどうしようもない力もはたらく時代に、どうしようもない怒りと哀しみを抱いて自分自身に復讐を図るフリアン。
ダニエルのフリアンに対する探求の旅と、ダニエル自身の青春がだぶって、その重ね合わせと語り口は本当に引き込まれる大作だ。

なによりも、訳者の出来がすばらしいと思う。まるで原著でよんでいるような表現や流れがなくては、この作品がもつ光はここまで輝くことはなかったであろう。

それぞれが夢中になれるものを持っていた青春時代。そしてその後も続いていく人生。
その中で苦しみながらも光と輝きを取り戻していくフリアンの想いが、とても伝わってくる名作でした。

映画になりそうな気もしますね。

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.31
(5pt)

唸らされる出来栄え

翻訳作品は、その内容以前に「文章の読みやすさ」がポイントだと、私は思う。他言語を日本語に置き換えると、リズムがおかしくなってしまう場合もあるからだ。翻訳者の腕の見せ所である。その点、この作品は問題ない。訳者の木村裕美は、とてもいい仕事をしている。
舞台となっているのは、カタルーニャ州の首都バルセロナ。日本では1992年の夏季五輪開催やサッカークラブのFCバルセロナ、ガウディのサクラダ・ファミリアなどで知られる土地。ただ作品の始まる1945年は、スペイン内戦が終わってまだ数年しか経っていない頃。その傷痕が(人々の心や肉体を含め)色々な場所に残されていて、今日のバルセロナとはまた違った印象を受ける。
様々な要素を含んだ作品だ。ミステリー、恋愛、サスペンス、ホラー、そして何より人生を描いている。文章の1つ1つが丁寧に書かれている事が特徴。昨今のテンポの速い作品とは異なり、19世紀文学の香りが漂う。古くさい感じはせず、かえって新鮮。風景や自然の描写が美しいことも、印象に残る。
キャラクターの特徴付けはしっかりとされていて、中でもフェルミンの語り口がとてもいい。中には魅力の乏しい人物も含まれてはいるし、その行動に首をひねってしまう場合もある。だがそれも許容範囲で、作品の魅力を大きく損なってはいない。ただ、フメロの心理描写を組み込めば、更に良くなったかもしれない。
作中で語られる「秘密」には途中で気づくし、最後のオチも読むのは難しくない。それでも飽きさせないのは、構成が巧みだから。非常にレベルの高い作品と言えるだろう。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.30
(3pt)

ロマン

壮大な歴史ものを想像していたので、やや拍子抜けしました。
バルセロナで少年ダニエルが父に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で一冊の本を手に入れたことから始まる。ダニエルが著者フリアンについて調べていくうち、フリアンが書いた本を何者かがすべて燃やしていることを知り、謎は深まっていく。ダニエル自身の成長と恋愛が描かれ、徐々にフリアンの過去が明らかになる。

誰しも持つロマンチストな部分をくすぐる本だと思います。本を燃やす謎の男、丁寧に描かれる青春、戦争とそれぞれの過去、そして廃墟と「忘れられた本の墓場」。
丁寧な語り口調がとても良かったです。下巻では一気に過去と人間関係が明らかになり、目が離せません。
タイムスパンは短く、場所も大体はご近所でおきた事です。小さくまとまってました。「誰にも秘密」のことを意外とぺらぺら話してしまっているダニエルも微笑ましいです。もう少しフメロの心情にも踏み込んでもらいたかったと思いました。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.29
(5pt)

友達に何か本を貸してと言われたら、この本を貸します

個人的な意見になりますが、久々に本の中に引き込まれました。

茶色を主体としたモノクロームの映画を連想させられるストーリー。
「忘れられた本の墓場」は本当に実在?するのでは。。。なんて思いました。
と、言うより こんな本の貯蔵庫があればいいのになあ。。。と思いました。

「本」が大きな鍵になるミステリーなんて、本好きには、たまらない!!

ロマンス・冒険・ミステリー・人間ドラマありの、読みごたえありの本です。

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.28
(3pt)

忍耐力が続けば報われる作品です

年末年始の長時間フライトで眠られぬままページをくくり読破しました。 帯に2006年度No.1ミステリーとあるように第二巻の最後はミステリーの総決算というか、一気に謎が解きあかされ、また、その筆になんとも味わいがあり、玄人の専門家が高い評価をされることも頷けます。しかし、ハッキリいって第一巻は非常にスローテンポで話しが進み、アングロサクソン流の華々しいというかテンポの速い小説を読み慣れている私には相当の忍耐力を要しました。ポルトガルのファドを楽しめるような年代の大人にはお勧め。血気盛んな青年には、No.1と言えるかどうか微妙な所だと思いました。私自身は、10時間の機内閉鎖状態でなかったら第一巻で挫折していたでしょう。しかし、本はこの上下しか持っていなかったので読み進めたところ、第二巻でいきなり報われた感じがしました。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.27
(3pt)

忍耐力が続けば報われる作品です

年末年始の長時間フライトで眠られぬままページをくくり読破しました。 帯に2006年度No.1ミステリーとあるように第二巻の最後はミステリーの総決算というか、一気に謎が解きあかされ、また、その筆になんとも味わいがあり、玄人の専門家が高い評価をされることも頷けます。しかし、ハッキリいって第一巻は非常にスローテンポで話しが進み、アングロサクソン流の華々しいというかテンポの速い小説を読み慣れている私には相当の忍耐力を要しました。ポルトガルのファドを楽しめるような年代の大人にはお勧め。血気盛んな青年には、No.1と言えるかどうか微妙な所だと思いました。私自身は、10時間の機内閉鎖状態でなかったら第一巻で挫折していたでしょう。しかし、本はこの上下しか持っていなかったので読み進めたところ、第二巻でいきなり報われた感じがしました。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.26
(5pt)

読み応えありです

久しぶりに読み応えのある小説でした。初めから最後まで飽きないしとてもよくできています。著者の作品をまた読みたいと強く思いました。悲しい部分が少しあったので辛い気持ちにもなりましたが、読後感は大満足です。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.25
(5pt)

本の存在意義

上下巻、一気に読了。
ダニエルとフリアンの人生が錯綜する。
フリアンの人生を知った後、
同じように進んでいく時間が、
決して素敵な結末ではないことを予感させ、
読んでいて苦しくなりました。
しかし、その人生から目をそらすことはできません。

少年の成長、父と子の愛情とともに描かれる
文学、本の存在意義。

自分自身の読書体験を深く考えました。

この本をガイドに、バルセロナを歩いてみたいです。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.24
(5pt)

本当に本好きでよかったと思える作品

間違いなく、本年のベスト1(個人的に)!
少年が、大人になって行く成長物語の中に渦巻く、謎、サスペンス、恋物語、そして暗闇に暗躍する謎の怪人!

これだけでわくわくなのですが、本当に面白い!上下800ペ−ジ以上を一度も飽きさせずに読ませる、その文体も、しっとりとノスタルジ−にあふれ、質の良いヨ−ロッパ映画を観ているような、夢見心地にさせてくれる。

不幸や、復習に満ちた作品なのに、最後にはすばらしい人生を感じさせてくれる。
本当にこの作品に巡り合えてよかったと思う
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086