風の影

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評判

風の影の評価:

4.23/5点 レビュー 92件。 B ランク

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平均点4.23pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全103件 41〜60 3/6ページ
No.63
(4pt)

我慢して読む事も大事だなと思った

新刊が出た時に世界的ベストセラーという触れ込みだったので即座に買ったのだが、世界的ベストセラーというのは万人向けの意だし、内容もファンタジーっぽく、少年の成長物語のような気がして、それはそれで悪くないにしても、今ひとつ気分が乗らなかった。ただ最近、立続けに翻訳ものを読んだ流れの中で、本書も勢いで読んだ。

冒頭から、のめり込むような展開ではなかったが、クララやベアトレスと、主人公ダニエルとの恋の絡み、さらに、饒舌なフェルミンや不気味なフメロ(刑事)が気になり、徐々に小説世界へ入っていった。

しかし、ダニエルがフリアン・カラックスの本「風の影」の何処に惹かれたのか、あるいはカラックス自身の何処に興味を持ったのか、その辺りの詳細が省かれているので、ダニエルとの一体感がないまま読まざるを得ないところに、読書のスピード感も出てこなかった。

とはいえ、―-女性というものは、男がいつ見境もなく恋におちるか、きちんと感じとる本能をもっている。とか、ダニエルがベアトレスとのデートの後で、―-不可能なことはなにもない、そんな非常識な確信が、ぼくのなかでゆっくりひろがり、人っ子ひとりいない通りや、身を切るような風まで、希望のにおいを感じた。などの文章は個人的に気に入ってくるのだ。

本書は35年のタイムラグがある現在と過去のラブストーリーを縦軸に、その狭間で翻弄される多彩な人物の愛憎劇があるのだが、後半近くになって、ダニエルとフリアンが交錯する可能性を見た時、俄然、興味深くなった。読書というものは、やはり、我慢して読む事も大事だなと思わせる、ラスト一気読みの展開だった。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.62
(5pt)

バルセロナが舞台のスペインらしい小説

訳者がいいのでしょうか?
バルセロナの街並み、本棚の様子、廃墟の地下室、読みながら手をとるようにわかります。自分が主人公になって読み進むような感覚があります。
人々の優しさ、ユーモアに触れることができる小説ですが、最初から一貫して流れているのは、内戦以降の暗く、悲しい影です。共和国軍も反乱軍側も政治的で、人々に対しては残忍であったということでしょうか、この小説では憎しみの塊と化している人間でさえ、人間的です。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.61
(3pt)

意外とスケールが小さい

事件の裏にはスペイン現代史の大きな陰謀があるのかと思って読んでいましたが、きわめて個人的なことでした。読む人の好みはあるでしょうが、私には肩すかしな感じがありました。人間関係も、あの二人が○○というのは途中で想定できることで、もっと複雑に入り組んでいるのかと思ったらそうでもありませんでした。「忘れられた本の墓場」もボルヘスの図書館を思わせる興味深い登場でありながら、あまり活躍しませんでした。

読む前に、勝手に壮大なミステリーだと思っていましたが、実は恋愛小説でした。描写力は魅力的で、水準以上の作品なのは確かですが、恋愛小説が苦手な私としては低い評価になってしまいました。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.60
(5pt)

子供にもいずれ読んでもらいたい作品

週刊文春2006年 海外2位
このミス2007年 海外4位
闘うベストテン2006年 海外2位

全世界で絶賛の嵐であっても、なかなか手にとる機会がなかった本書。スペインものという土地鑑(?)がないゆえに敬遠していたのが事実なんだが・・・

読まなかったならば大後悔してしまうだろうほどに、感動をくれた傑作。皆が良いというものに賛同してしまうのは、ちと悔しいが、お手上げである。

ビルディングスロマンには、そもそも弱いのだが、ものがたりの重厚なつくりや、キャラクター造形の巧みさがあいまって、感動が押し寄せてきてしまった。特に真相が(ほぼ)明らかとなる「ヌリア・モンフォルト−亡霊の回想」の章はヌリアのせつなくて、温かい心のうちが、胸をうつんだよなぁ。本書を読了した後、カバーイラストを見ると、本書の雰囲気を良くあらわしていることに気づく。子供にもいずれ読んでもらいたい作品である。

《忘れられた本の墓場》シリーズの続編がなかなか翻訳されないんだが、4部作すべてが出版されるまで10年以上かかってしまうかもね。名訳者のご苦労が偲ばれる。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.59
(5pt)

自分に語彙がないのが悔しい

これは…面白い!

早く先が読みたい、でも読んだらいつかこの物語が終わってしまう…
終始そんな気持ちで読みました。

言い回しがいちいち格好いい。
何度も声に出して読んでしまう。
登場人物がいちいち格好いい。
下巻のp289の最後とか大好き…フォルトニー!

読み終わった今は、これからずっと続くであろう、
彼ら3人の生活を想ってニヤニヤしています。

間違いなくお勧めです。読めてよかった!
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.58
(5pt)

最高の青春ミステリー

この小説にはありとあらゆる要素が詰まっています。
恋愛、謎、冒険、それがまとまった形として、
ひとつの物語として、完成されています。
読み終わったあと、胸が一杯になりました。
サフォンはすごい作家ですね。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.57
(1pt)

なんでこんな本を褒めるの?

超つまらない小説だった。
忘れられた本の墓場が、主人公の人生とうまくからみあってこないから、
まったく物語として盛り上がりに欠ける。
結果、上下巻通して、つまらない主人公の人生を読まされるだけである。
こんな本がベストセラーになるなど、まちがっている。
まちがっても、人にはこの小説をすすめたりしない。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.56
(4pt)

スペイン内戦の影

内戦の傷がまだ癒えないフランコ独裁時代のスペインを描いた作品。

古書を題材としたサスペンスということで、あまり期待はしていなかったが、予想に反してすごく面白かった。

サスペンスというよりは、悲しいラブストーリーだが、話が幾層にも重なり、それぞれが糸のように絡み合い、複雑な人間関係を描きながら、一直線に結末まで持っていく力強さは読ませる。

ただ、それぞれの愛の物語の描写が薄いような気もする。盛り込みすぎなのかもしれない。

この作家のほかの作品も読んでみたい。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.55
(5pt)

二つの青春が重なる時、解ける謎.....

ダニエルとフリアン、現在と過去の二つの青春....バルセロナの街に深く刻まれた光と影。面白くて面白くて、寝ないで一気に読み上げました。男も女も、みな魅力的、なのにその愛は一方通行...。読めば、謎は深まる一方、けれど誰かが語るその謎の訳。久しぶりに、せつなくて、泣けて、その愛の深さに驚き韓国ドラマも真っ青です。バルセロナの地図を開いて、「忘れられた本の墓場」やスペインの芸術の巨匠たちのたまり場、四匹の猫(クワトロガッツ)を探索し、スペイン内乱という現代史を学ぶのも、また一興。ダニエルの父の古書店「センペーレと息子書店」、命名もなんと味のある事か。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.54
(5pt)

現代の名作と巡りあえた!

★5つでは足りないかも。

サスペンスでもあり文学の香りも芳醇。
魅力的な人物達と秀逸なストーリーで
頁を繰る手が止まりませんでした。

影の濃いバルセロナを歩き回りたくなり、
おまけに、
著者の次作を待つ身の辛さも頂けますよ。


風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.53
(5pt)

村上ファンにお勧め!

ここ数年で読んだいわゆる純文学という分野の中では最高の作!! 長いけど、ま、ともかく読んでみてと誰にでもすすめたくなります。 村上春樹ファンで彼の小説はたくさん読んだけど、最近読み終わった後に欲求不満が残るというか、もっとちゃんと終わって欲しいと思うようになったのだけど、サフォンの小説は終わった後十分満足感がありました。といえばわかってもらえるかな?
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.52
(5pt)

この本の読後にフェルメール論を読むといい

文庫本で二巻、800ページくらいあるこの本の最後の10ページくらいまで読み進んできて、僕は涙で目があふれてとても読めないくらいになった。この本を読んでそうならない人がいたら、よっぽど自分は卑劣な人間と思った方がよい。ところで、少し手前味噌だが、この本の読後に「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本をもう一冊読むことをお薦めする。二つの本は全く無関係のように見えて、キーワードという点において一致する面がある。17世紀のオランダの画家・フェルメールの解明と、スペインの作家・サフォンにどんな関係があるのかと訝られるかもしれない。例えば”闘牛士”や”フリーメーソン”という両方の本に登場するキーワードは、フェルメールなら「紳士とワインを飲む女」に使われている。”セラフィム(熾天使)”の場合は、色の組み合わせとして「牛乳を注ぐ女」にというわけである。ふたつの本を慎重に読めばキーワードは両方ですぐみつかる。また、「風の影」という題名の本の著者を主人公にした小説のそのまた著者が同じ書名で本を書くという入れ子構造になっている。これはフェルメール論の本「宇宙に開か・・」の表紙の絵の構造そのものである。つまり画中画を問題にしている。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.51
(5pt)

作品世界に引き込まれ、最後まで読まずにはいられない

霧のバルセロナの雰囲気が、まるでそこにいるように感じられる。圧倒的なストーリーの面白さ。2つの時代が互いに交錯し、いろんな予想をうれしく裏切るラストシーン。これまで読んだなかで最も面白かったといえる小説の一つである。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.50
(2pt)

いやこれは、ミステリーとは……

もし「ミステリー」という触れ込みがなかったら、多分この作品は読まなかったでしょう。
(単純に、ミステリー好きというだけですが)
出版社の思惑に、まんまと乗せられたわけです。

それでも、上巻で挫折することもなく、最後まで読み通し、読んだことを後悔もしていないので、つまらない小説というわけではありません。

でも、好みの分かれる作品だと思います。
「風の影」というタイトルから、はかなく、かそけく、しかしどこかにさわやかさもある物語を想像していましたが、もっとずっと濃厚で陰鬱な作品でした。
日本とバルセロナでは、風に対するイメージが違うのかもしれません。
(著者のバルセロナ愛はいいですね♪)

登場人物たちの愛のかたちに共感できるかどうかが、好き嫌いの分かれ目になると思います。
そういう意味での☆2つです。

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.49
(5pt)

これほどの作品に次、いつ出会えるだろう

2006年7月に日本版はリリース。既に37カ国で翻訳出版されていて、スペインの現代小説では史上空前のロング・セラーになっている。

作者のカルロス・ルイス・サフォンは1964年バルセロナ生まれ。勤めも全く辞めてしまい、外の世界がオリンピック開催に湧く中、小説を書き始めている。この見事な文体に到達するまで大変な苦労をしたようだが、そういった『影』は余り感じられない。むしろ『喜び』に満ちている気がする。平行線手法の魔術と訳者の表現している小説手法が実に見事で、過去と現在、フリアンとダニエル、ペネロペとベアトリスが見事に交錯する。そして実は100人以上登場する人物たちがどれも生き生きと動き、謎を深める。

特に下巻は、あまりの素晴らしいストーリー展開にまったく気が抜けず、一気に読んでしまった。これほどの作品に次、いつ出会えるだろうかと思う。ある意味この本はミステリーでもありながら恋愛小説でもあり、ファンタジーでもある。是非とも映像化して欲しい作品だ。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.48
(5pt)

恋愛小説とミステリーの絶妙な融合♪

1945年、10歳だったダニエルは父に連れられて「忘れられた本の墓場」に
やってきた。そこで出会った1冊の本「風の影」に、ダニエルは強く心を揺さぶら
れる。謎に満ちた作者フリアン・カラックスについて調べようとした彼は、やがて
深い闇に足を踏み入れることになる・・・。

フリアンの著書を全て世の中から消し去ろうとする男が、「風の影」を執拗に
追い求めていた。「男はなぜそんなことをするのか?」そして、謎に満ちた作者
フリアン。ダニエルが真実に一歩ずつ近づいていく。一枚ずつベールを剥ぐように
見えてくる過去の出来事。そこには人間のさまざまな感情が渦巻いていた。それは、
読み手を圧倒する。人が人を愛する心、人が人を憎む心、この二つは時がどんなに
流れても決して消え去ることはない。読んでいて、前者では感動を、後者では戦慄を
味わうことになった。作品後半では、フリアンの過去とダニエルの現在とが微妙に
重なり合ってくる。ダニエルの未来に待っているのは、フリアンのたどった道なのか?
どんな結末が待っているのか?作者は読み手をしっかりとらえ、最後まで離さない。
私も一気に読んでしまった。恋愛とミステリーが絶妙のバランスで融合した、読み
応えのある作品だった。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.47
(5pt)

平行線手法の魔術

2006年7月に日本版はリリース。既に37カ国で翻訳出版されていて、スペインの現代小説では史上空前のロング・セラーになっている。

作者のカルロス・ルイス・サフォンは1964年バルセロナ生まれ。勤めも全く辞めてしまい、外の世界がオリンピック開催に湧く中、小説を書き始めている。この見事な文体に到達するまで大変な苦労をしたようだが、そういった『影』は余り感じられない。むしろ『喜び』に満ちている気がする。平行線手法の魔術と訳者の表現している小説手法が実に見事で、過去と現在、フリアンとダニエル、ペネロペとベアトリスが見事に交錯する。そして実は100人以上登場する人物たちがどれも生き生きと動き、謎を深める。

面白い本というのはどれも同じなのだがページをめくるのがもったいなくなってしまう、という共通点がある。この本は正にそれにあたる。これはスゴイと読み進むうちに思うからだろう。ある意味この本はミステリーでもありながら恋愛小説でもあり、ファンタジーでもある。是非とも映像化して欲しい作品だ。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.46
(5pt)

冒頭から、その世界に引き込まれる作品。

本屋で平積みになっていたこの作品を、何気なく手にとったら、1ページめから、引き込まれました。他の方のレビューにもありましたが、久々に素晴らしい読後感を得ました。もちろん、感想は読み手それぞれで違うでしょう。でも敢えて多くの人に読んでみて欲しいと思います。゛感動″や゛考えさせられる″といった言葉では表現しえない著者、翻訳者、そして読み手が造り出す感情に出会える気がします。私にとってこういった本に出会えることは、幸せな反面、次いつ出会えるのかと、少し悲しくなります。ともかく、次回作が出るそうなので、楽しみに待ちます。ある著者の作品を待つのも、久々なことで幸せですね。

風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086
No.45
(4pt)

意見あり

上巻最後、大勢の中から主要人物が浮き上がり、役者が揃った。
カラックスの身に起こった悲劇が、いよいよ明かされ始めるのか?
と、盛り上がって読み始めた下巻だが、あまりの悲惨さにヘコんでしまった。
なぜこんなにも陰惨なのか?
内戦、世界大戦、独裁政治という時代のせい?
先が気になり一気にラストまで読みつつも、最後まで立ち直れず、すっかり物語に置いてけぼりにされてしまいました。
過去の人々にも愛情や友情があった。
けれどもあまりに不幸な人、孤独な人が多すぎる。
もう少し誰か何とかしてやれなかったものか、どこかに希望はなかったのか、胸が痛みました。

一方、ミステリーとして、とても魅せられました。
部分的に語られる過去、見えたかと思えば覆され、死者と生きている人が現れては消え、複雑に絡みあって収拾がつかないと思いきや、破綻なく見事に全容が明かされる。
地の文も会話の読みやすく、とても好みです。
ダニエルと父親、フェルミン、その他の人々の絆は素晴らしく、ハッピーエンドを願ってやみません。
ただ、これは反則では?という箇所もあり。
それにラストがちょっと雑ではないか?

など、あれこれ言いたいことのある作品でした。
風の影 (下) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (下) (集英社文庫)より
4087605094
No.44
(5pt)

本好きの心を暖かくする、バルセロナが舞台の青春ミステリ

とてもすてきな物語です。この作品を好きにならない本好きがいるでしょうか。
 主人公の少年ダニエルが古い書庫で見つけた謎の小説の作者を探して刑事や亡霊につけまわされながらいろんな人に出会い成長していく、ミステリ要素のある青春物語です。
 「忘れられた本の墓場」のあやしく魅力的な雰囲気、謎の過去を持つ陽気な相棒フェルミンを始めとした大人たちがダニエルの成長を見守る温かいまなざし、若くまっすぐな、命をかけた冒険と恋。
 なかでも、小話めきますが、養老院への侵入手口と、後日談がほほえましくて好きです。
 亡霊に悩まされたり命の危険に晒されながら失踪した作家の過去を紐解き追跡するという暗い長編なのに読後こんなにも爽やかなのは、登場人物の純粋さと、舞台となったバルセロナという街の明るさのせいかもしれません。
風の影 (上) (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 風の影 (上) (集英社文庫)より
4087605086