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熾火



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【この小説が収録されている参考書籍】
熾火
熾火 (ハルキ文庫)

熾火の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

畝原の怒りが爆発! シリーズでは異色の暴力的ハードボイルド

「探偵・畝原シリーズ」の第4作。血まみれで足に縋り付いてきた少女を保護したことをきっかけに、畝原が狂った犯人グループと警察に怒りを爆発させるハードボイルド・サスペンスである。
真夜中の街中で突然、畝原の足に縋り付いてきた少女は着ていたTシャツが血まみれで、裸足で、悪臭を放っていた。成り行きで病院まで付き添い、児童相談所に保護されるのを確認した。翌日、畝原の親友で児相の依頼を受けたコンサルタントの姉川と、少女が入院中の病院で待ち合わせたのだが、そこで少女を奪おうとする集団に襲撃され、姉川が連れ去られてしまった。ところが、警察の対応は鈍く、真剣に捜査する様子がないばかりか、何かを隠しているようだった。姉川の身を案じる畝原は、元警察官の玉木、旧友の探偵社社長の横山などの助けを借りながら、サイコパスとしか思えない犯人たち追う。そこに立ちはだかったのは、北海道警察の上層部、悪徳キャリア官僚たちだった…。
本作は腐敗した警察への怒りが凄まじい。これまでも警察には批判的なテイストだったのだが、それが極点まで達したようで、全身で怒っている。さらに、犯人たちの犯行、それに対する畝原の反撃がアメリカン・ノワール並みの激しさで、気の弱い読者には刺激的過ぎるかもしれない。家族想いで温厚な畝原の激変が強いインパクトを残す、シリーズでは異色の作品と言える。
シリーズ愛読者はもちろん、ハードボイルド、アクション・サスペンスのファンにもオススメする。

iisan
927253Y1

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