【久生十蘭】
肌色の月
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現役の作家のなかにも熱狂的なファンの少なくない、鬼才、久生十蘭の精粋を、おもに戦後に発表された短篇から厳選。
宇野久美子はアパートを引き払い、和歌山に帰ると周りに告げていた。しかし、それは自身をこの世から消し去る演出だった。
酷薄の観察「彼を殺したが…」、亡命ロシア人の暗殺計画「犂氏の友情」、山田風太郎を唸らせた「勝負」、ドキュメント「プランス事件」、実際の犯罪か「悪の花束」、勇敢なる二等航海士「海と人間の戦い」、白瀬矗追悼?「南極記」、S19年によくぞ発表「爆風」、熱いものが
『日比谷公園の鶴の噴水が歌を唄うということですが一体それは真実でしょうか』――昭和九年の大晦日、銀座のバーで交わされる奇妙な噂話を端緒に、帝都・東京を震撼せしめる一大事件の幕が開く。
男は父の命令でイギリスに留学し、巴里に移ったところで陸軍士官と決闘する羽目になる。撃たれた顔は異様な有様となった。
伝奇と歴史が交錯する想像力への予感を秘める都市小説『魔都』『十字街』をたどりつつ、東京・パリの“1930年代”を旅する。
昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。
13億円は私のもの? 気づけば大騒ぎの中心に!売れないファッション・モデルとして貧乏生活を送るサト子。
能登半島の岬で記憶喪失の男が発見された。一方、東京新宿では爆弾テロ事件が発生。
一六六六年、白馬に乗った王室の公用使が、新雪をついてアルマソン村の宏壮な城館に到着した。
書簡体形式を用いた独自の文体で読者を幻惑させる、唯一無二の怪奇探偵小説の名手・夢野久作。
折口信夫、乱歩も絶賛した「かむなぎうた」、ほの暗く、ほの明るい幻想怪奇「東天紅」、民俗的ミステリ風味「吉備津の釜」、得意の台湾物「消えた家」、呪いの家「ひこばえ」、泉鏡花賞「泥汽車」、ハイカラ右京番外篇「明治吸血鬼」…澁澤龍彦も種村季弘も賛美した異端のダン
1966年の初登場以来、40年以上にわたり「価値のないもの、誰も盗もうとは思わないもの」を盗み続けてきた怪盗ニック・ヴェルヴェット。
田舎に引っ越してきた主婦につきまとう、美しい二頭の銀の犬――不安に揺れる女性の孤独を幻想的な筆致で描く、ケイト・ウィルヘルム「銀の犬」。
「価値のないもの、誰も盗もうとはしないもの」を専門に独占状態で商売してきた怪盗ニックに、まさかのライバルが登場。
貧しいアプレ大学生桐原進は、友人の古川昌人と起業を計画するが、資金難から古川の持ちかけた宝石強盗に、正統性を見出し行動に移す。
話は「シドッチの石」に始まる―それは何処に?警部は小岩井、探偵は尾形修平。
乱歩、澁澤龍彦も絶讃した、本邦三大ミステリのひとつ『黒死館殺人事件』の小栗虫太郎、もう一方の代表作。