正化33年12月14日、図書隊を創設した稲嶺が勇退。図書隊は新しい時代に突入する。

図書隊の中でも最も危険な任務を負う防衛隊員として、日々訓練に励む郁は、中澤毬江という耳の不自由な女の子と出会う。

“タイムマシンがあったらいつに戻りたい？”　図書隊副隊長緒形は、静かに答えた――「大学生の頃かな」。

晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。

就職先を3カ月で辞めて以来、自堕落気侭に親の臑を齧って暮らす“甘ったれ”25歳が、母親の病を機に一念発起。

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。

正化32年の秋、同期の手塚光の兄から「王子様」の正体を告げられ、郁はどうしていいかわからなくなり……。

小説家と、彼女を支える夫を襲ったあまりにも過酷な運命。

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。

200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。

成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。

「三匹のおっさん」とは…定年退職後、近所のゲーセンに再就職した剣道の達人キヨ。柔道家で居酒屋「酔いどれ鯨」の元亭主シゲ。

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。

4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

ご近所限定正義の味方、見参!武闘派二匹&頭脳派一匹が町のトラブルに立ち向かう還歴ヒーロー活劇シリーズ最新刊。

元・戦闘機P(ファイターパイロット・29歳)meetsどん詰まりの美人テレビD(ディレクター)。

「自衛隊員の皆さんに恋愛や結婚の経験談を語ってもらいたいんです」。

とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。

小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。

さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている! 児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

浅木晴也は、奨学金とアルバイトで学費を払いながら大学に通う貧乏青年。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。

1年2組の男子生徒が全員、姿を消した。

「朝五時。渋谷、宮益坂上」。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

あなたと生きる、その痛みごと。

国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な『宝生グループ』のお嬢様。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。

巨額の遺産を相続した若い独身女性の家に侵入してみると、なぜかどの部屋のなかも鏡だらけ。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。

僕は運命を変える。

郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。