怪奇小説という題名の怪奇小説
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長編
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評判
怪奇小説という題名の怪奇小説の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
怪奇小説という題名の怪奇小説の総合評価:
8.00/10点 レビュー 8件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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話は、締め切りに追い立てられている作家が、少しもアイデアがわかず書けなくて、海外無名作家の作品を適当に日本にプロットを移していわば盗作しようとするところから始まります。その作品の内容、自分が書いた文章、自分の日常の行動、それらが区切りなく続けて書かれるので、どこからが創作でどこからが実際にあったことなのか、混沌として不思議な酩酊感をおぼえます。
作中に挿入されるジョン・スタインベックの「蛇」という小説は実在するもので、これが丸々全部入っているのですが、こんなのアリか?とか、雰囲気作りのためか?とかページ数稼ぎじゃないかとかいろんな考えが頭を横切るのですが(苦笑)これも読者の混乱を誘うためのものなのかも。またこの作品がかなり薄気味悪いもので、蛇嫌いの人はダメかもしれません。
その後、死んだはずの従姉妹にそっくりの女性を見かけて、その正体を探る話がメインになり、このあたりはミステリかサスペンス的な展開になっていきます。ネタばれするのであまり書けませんが、最後まで読み終わってみれば、ミステリでもホラーでもなく、むしろ「マタンゴ」や「怪奇○○人間」のような特撮映画、または香山滋の怪奇、伝奇、探検小説のような荒唐無稽な作品に近いような気がします。1980年作なので、世間でもまだウルトラ・シリーズとかそのあたりのドラマや映画の名残があったためかもしれません。
あとがきで道尾秀介氏が、自分が作家への道をめざすに当たって運命的な出会いになった作品と絶賛されています。かといって道尾氏と作風が似ているわけではありませんが。
個性的で奇怪な作品ですが、個人的にはそこまでのものかなあ・・というのが正直な感想です。