聖餐城
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聖餐城の総合評価:
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これはお勧め。読んだ後にヨーロッパの歴史本の何冊か思わず購入・勉強し直しました。 | ||||
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大長編といえる分量だが 読後感はまず「続きはないのかぁ」というものでした。 主人公の波乱万丈でありながら圧倒的な現実感のある物語は 面白く、心に深く残りました。 若い世代から年長世代まで歴史小説好きなら まず楽しめると思います。 誰かドラマ化かアニメ化しないかなぁ。 | ||||
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三十年戦争を描いた作品は、百年戦争のそれに比べて、意外なほど少ない。 戦争そのものが、宗教戦争、他国の侵略戦争、傭兵の無秩序な破壊略奪と、その性格を変えていったために話としてまとめにくいことや、百年戦争におけるジャンヌ・ダルクのような絶対的なヒーロー・ヒロインが不在なのがその原因かもしれない。 それを克服するために、この作品では、ユダヤ人の富豪の少年イシュアと傭兵となった少年アディの無名な2人の人物を主人公としている。 イシュアは、物語の初めで過酷な体験をし、人工人間「ホムンクルス」かと思われるほど老成した人格となり、醒めた目で将来を見通す力を獲得する。そして物資補給を通して、戦争そのものをも支配するようになる。 一方アディは性質を千変万化させる戦争の中で、心酔する傭兵隊長に愚直なまでに忠実にまっすぐ成長して行く。 この小説は、アディのビルディング・ストーリーであると同時に、戦争の内・外の2つの視点を駆使することで、醜く変貌して行く戦争の姿を描き出す作品となっている。 壮大な物語。作者の構成力、描写力に打ちのめされました。 | ||||
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この本を昨年図書館で偶然に見て読みたくなりました。『聖餐城』というタイトルに惹かれた訳ですが、読んでみて30年戦争についての小説だと知りました。 30年戦争というのはドイツ国民の約三分の二が犠牲になったということ、カトリックとプロテスタントの宗教戦争だったということしか知りませんでしたが、この本を読んで当時の実情がよく分かりました。 ドイツの文豪であったシラーは『ヴァレンシュタイン』(岩波文庫)で30年戦争のことを書いています。 またその当時生きていたグリンメルスハウゼンは『阿呆物語』(岩波文庫)というのを書いていますので、30年戦争についてもっと知りたい人は参考になるかもしれません。 皆川さんの小説は歴史的に詳しいので、大変参考になると同時に臨場感にあふれていると思います。 私はもっぱら西洋の歴史に関する内容が書かれた本しか読んでいません。 そのうち何かのきっかけに日本物も読むかもしれませんが。 | ||||
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皆川博子のヨーロッパを舞台とした作品「死の泉」や「冬の旅人」の20世紀とは 時代が異なり、17世紀の神聖ローマ帝国、三十年戦争を舞台とした少年の成長もの、 とも言える作品か? 同じ作者の15世紀の戦乱中の日本を舞台とした「乱世玉響」と同じく、 全編には透明な寂寥感が漂よっている。 「三十年戦争」と言えば教科書で身につけた知識ではグスタフ・アドルフ、 傭兵隊長バレンシュタイン、ウェストファリア条約と言った歴史上の人物、政治の流れ ぐらいしか思い浮かばない。 が、本書では戦乱の中で生まれ、踏みにじられる側ではなく、 踏みにじる側の傭兵になることを自ら選び取り、成長していく 主人公アディを通じて、ユダヤ人、刑吏といった差別された人々との関わり中で、 戦争が日常となった時代のひとびとの生活と感情がまざまざと描かれ、 教科書的三十年戦争から血肉を持ったものとして三十年戦争がイメージできる様になった。 アディが純情、というか生まじめすぎるので星ひとつ落とします。 フロリアンとアディの別れの場面なんぞは美しすぎます… | ||||
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