かぎろいの島



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初公開日(参考)2024年06月
分類

長編小説

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かぎろいの島

2024年06月20日 かぎろいの島

天涯孤独の小説家・津雲佳人の元にある日届いた、伯母を名乗る人物からの手紙。そこには幼い佳人と、十数年前に自死した父の写真が同封されていた。一度あなたの故郷へ来てほしいという伯母に、佳人は九州南西部の孤島・陽炎島に渡る。しかしそこは、地元の者も近寄らぬ禁域、異人殺しの伝説が残る忌まわしき島だった。島では異人の魂を弔う秘密の神事が行われており、その神事を担うのが佳人の一族・白家であるという。現在は佳人のいとこにあたる、みのり、ハル、セイの三人がそのお役目を果たしている。父はなぜ幼い佳人を連れて島を出たのか?母は?様々な疑念が渦巻く中、島で起きる殺人事件、奇怪な祭り。犯人は異人の亡霊なのか、それとも…。閉ざされた島で起きる戦慄の惨劇、ヴァナキュラーな孤島の怪奇ミステリー!第3回最恐小説大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)




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かぎろいの島の総合評価:8.67/10点レビュー 3件。Cランク


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No.3:
(3pt)

エブリスタのホラー大賞ではマシな方だがもう一息

エブリスタのホラー大賞は玉石混交ピンキリなのだが、これはピンの方。「エブリスタのホラー大賞の中で面白いのある?」と聞かれたらとりあえず勧めときたい位には面白かった、他が色々酷すぎるってのは差し引くとして。

いわゆる因習島を舞台にした呪われた一族のホラー。ありがちといえばありがちな題材だが、読みやすい文体で特にひっかかりなくするする読める。逆に言えば物足りない、万人向けに薄められてる感じがした。プロフィールを調べた所、著者はホラーアンソロジーで活躍している人らしい。単著はこれが初。
どうりでこなれているなあと感心半分がっかり半分、有望な新人の誕生に立ち会いたかったのでちょっと残念。

夜になると蠟燭を灯す家々の情景描写などは、ノスタルジックな美しさに溢れていて良いものの、白家の人々が一部除いてほぼ空気なのや、佳人の父親の割腹自殺の動機付けがなかったのは残念。単に視覚的な派手さ狙っただけで割腹自体に意味なかったの?母親は何で酉男と浮気した?無理矢理?

上記の内情がわからんまんま、終盤駆け足で終わってしまいぽかーんと置いてけぼり。佳人の心情変化とあのラストが上手く結び付いてないというか、みのりと体を重ねるかどうかしてればもっと説得力感じられたのかな。

因習島(村)における権力強化と秘密保持の為の近親相姦はもはや鉄板ネタなので、それに関してはごく早い段階で予想付いたし、真相が判明した時の驚きや意外性は皆無。

個人的にエピローグは蛇足。兄の時にも感じたが、あの閉鎖的な島から一歩も出ず生まれ育ったにしては順応早すぎて都合がいい。

そもそも家族ぐるみで洗脳教育施されたのなら、幼少期に外部の人間と接触でもしない限り、外に出る発想自体浮かばなそうだけど。

瑕疵はあるもののラストに余韻を感じられる力作のホラーだった。
かぎろいの島Amazon書評・レビュー:かぎろいの島より
4801940234
No.2:
(5pt)

面白くて一気に読んでしまいました!

ホラー小説を初めて読みましたが、すごく面白かったです!
もちろん怖いですが、終盤で謎がどんどん解き明かされるのですっきりしました。
読み終えた後は、「こういった風習が残る島って過去には実在するのかもしれない」という気持ちになりました。
かぎろいの島Amazon書評・レビュー:かぎろいの島より
4801940234
No.1:
(5pt)

好きな要素が詰まってました

あらすじがあまりにも好みだったので購入しました。暑くなるとこういった類の物語が読みたくなりますよね。まあ年中欲してますが。
シンプルな文体でありながら情景がイメージし易く、とても読みやすかったです。本編も予想通り好きな要素が詰め込まれていて最後まで楽しんで読むことができました。期待を裏切られることはないと思います。
あとがきも読みましたが、この作者さんとはなかなか気が合いそうなのでいつかお話を聞いてみたいですね。
かぎろいの島Amazon書評・レビュー:かぎろいの島より
4801940234



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