(短編集)

ゴールデン・マン

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短編集
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あらすじ

2008年03月07日 ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)

美しい黄金像のような姿の青年、クリス・ジョンソンには驚くべき能力―未来を見る能力がそなわっていた。だが、現人類にはない超能力をもつクリスを執拗に追う組織が迫っていた…映画『NEXT―ネクスト―』の原作「ゴールデン・マン」をはじめ、豪雨の夜に妖精たちに出会った男の不思議な冒険「妖精の王」、名作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の原型となった「小さな黒い箱」など、7篇を収録する傑作集。(「BOOK」データベースより)

評判

ゴールデン・マンの評価:

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ゴールデン・マンの総合評価:

8.50/10点 レビュー 4件。

感想一覧

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Amazonレビュー

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未読の方はご注意ください

No.4
(5pt)

ディック自身が語る半生のまえがきに圧巻

映画 「Next」の題材となった「ゴールデンマン」、ディズニーでアニメ制作化されるという「妖精の王」、後の傑作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」のマーサ教のモチーフになった「小さな黒い箱」、その他ディック初心者だけでなくSF 入門書としても楽しく味わえる奇抜なアイデアと練られたプロットに満ちた作品集。
しかし、なによりすごいのがディックが半生を語ったまえがき。これを読むためだけでも買う価値がある。
SF 作家という世間から差別と偏見によってひどい扱いを受ける職業をディックが生涯の仕事に選んだ理由。
貧乏のどん底でドッグフードを食べながらも、いつか良い暮らしができると信じてやまなかった天才作家の人生論と、人間への愛と神への怒りを書いたまえがきは何度読んでも胸を熱くさせる。
フィルは天に向かって叫ぶ。
「おい神様、聞けったら聞けよ!ペットの次は俺のガールフレンドの命まで奪いやがって!あんたのやってることは間違ってるぜ」
この、神への反抗心ー人々の身にある日突然降りかかる不条理で理不尽な不幸への怒りーこそフィルが生涯多くの傑作を書く原動力だったのだ。
フィルはあまりに人間を愛しすぎた。それゆえ数えきれないほど傷を抱えすぎた。
ブレードランナーやトータルリコールといった、もはや古典と呼べる映画からスキャナダークリーほか最近の映画まで彼の小説は次々に実写映画化されている。
時代がようやくディックの頭のなかに思い描いた世界を映像表現できるところまで追い付いてきた。
ディックの反抗心と深い人間愛 は無駄ではなかったのだ。
ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集) Amazon書評・レビュー: ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)より
4150116555
No.3
(5pt)

個性的な短編の集り

この本はディック初心者にもお勧めします。
レビューを特に気に入っている二つの作品について書きます。

「ヤンシーにならって」は独裁政党がテレビ番組を使って自分の惑星の視聴者を
マインドコントロールするというものです。番組はヤンシーという人の良い老人が
主人公のドラマです。人あたりの良い言葉と態度からマインドコントロールが
始まるというディックの警告とも取れますし、またそれは反骨精神の表れでしょう。
未来社会においてもマインドコントロールは無くならないものかと考えさせられます。

「妖精の王」はファンタジーです。ディック作品にはあまり無いと思える
読後になんとなく笑ってしまうようなユーモアが全編にあります。
ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集) Amazon書評・レビュー: ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)より
4150116555
No.2
(4pt)

映画の内容とは違うけれど・・・

ゴールデン・ウィークに公開される「NEXT−ネクスト−」の原作として読んだのですが、この間見た予告編とは全く違うようです。それもその筈、資金がかかるということで、時代を現代に置き換え、予知能力だけをとったもののようです。

その原作「ゴールデン・マン」は、ミュータントもので、将来の人類にとって彼らが危険な存在であるとして、その殲滅をしようとする物語です。
物語は、クリスと言う全身金色のミュータントが主人公で、彼は予知能力があり捕獲することが難しい存在です。そんな彼が自首して捕まるのですが、殺されることを予知して、アニタを人質に逃げ出そうとするというものです。
短篇なのですが、いろんな要素が詰まって面白い作品でした。

他の収録作品は、「リターン・マッチ」「妖精の王」「ヤンシーにならって」「ふとした表紙に」「融通のきかない機械」、それに「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の元となった短篇「小さな黒い箱」です。
この中では、SF作品ではなくファンタジー作品である「妖精の王」が気に入りました。
ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集) Amazon書評・レビュー: ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)より
4150116555
No.1
(3pt)

本文もいいが・・・

表題作は予知能力を有するミュータントの捕物もので,展開は意外にスムーズ。ミュータントが神々しいほど美しい理由が意表をつく。コミュニケーションの不在による疎外感,その行く手を阻めない挫折感により,人類とミュータントとの隔絶が諦観を帯びて浮かび上がる。
 「妖精の王」は,ちょっと気恥ずかしいようなファンタジー。でも,主人公の老人が妖精のもとに戻る場面は心温まりますよ。シマック的雰囲気のある作品である。
 そのほか,ヴァーチャルの伝道師による大衆コントロールからの解放をさぐる「ヤンシーにならえ」,無実の人を犯人に仕立て上げる機械というアイデアが秀逸な「融通のきかない機械」など,やや饒舌ながらも読ませる作品が続く。
 しかし,本編のベストは,ディックの「まえがき」につきる。これは本当に胸をうつ。好き嫌いが分かれるかもしれないけれど。
ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集) Amazon書評・レビュー: ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫 SF テ 1-18 ディック傑作集)より
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No.0
(5pt)

ディック自身が語る半生のまえがきに圧巻

映画 「Next」の題材となった「ゴールデンマン」、ディズニーでアニメ制作化されるという「妖精の王」、後の傑作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」のマーサ教のモチーフになった「小さな黒い箱」、その他ディック初心者だけでなくSF 入門書としても楽しく味わえる奇抜なアイデアと練られたプロットに満ちた作品集。
しかし、なによりすごいのがディックが半生を語ったまえがき。これを読むためだけでも買う価値がある。
SF 作家という世間から差別と偏見によってひどい扱いを受ける職業をディックが生涯の仕事に選んだ理由。
貧乏のどん底でドッグフードを食べながらも、いつか良い暮らしができると信じてやまなかった天才作家の人生論と、人間への愛と神への怒りを書いたまえがきは何度読んでも胸を熱くさせる。
フィルは天に向かって叫ぶ。
「おい神様、聞けったら聞けよ!ペットの次は俺のガールフレンドの命まで奪いやがって!あんたのやってることは間違ってるぜ」
この、神への反抗心ー人々の身にある日突然降りかかる不条理で理不尽な不幸への怒りーこそフィルが生涯多くの傑作を書く原動力だったのだ。
フィルはあまりに人間を愛しすぎた。それゆえ数えきれないほど傷を抱えすぎた。
ブレードランナーやトータルリコールといった、もはや古典と呼べる映画からスキャナダークリーほか最近の映画まで彼の小説は次々に実写映画化されている。
時代がようやくディックの頭のなかに思い描いた世界を映像表現できるところまで追い付いてきた。
ディックの反抗心と深い人間愛 は無駄ではなかったのだ。
ディック傑作集〈3〉ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: ディック傑作集〈3〉ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫SF)より
4150109680

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