ブラックスローン インディゴの夜
- ホスト (10)
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2010年放送のドラマにハマって、そこから小説を買った人間です。 このシリーズ独特の、高原晶(主人公・女の人ですよ)の一人称目線から繰り広げられる文体がとにかく面白い。 一々、若者の「常識のなさ」に心の中でツッコミを入れる「おばさん」的要素は健在。そして、ホストたちの「晶さん、それすらも知らないんですかーww」「晶さん、そのネタふっるーいww」的な(いい意味で)バカにした態度。塩谷さんと晶さんの「じじい・ばばあ」論争。笑わせてくれます。 服装に関する描写も細かいですね。で、そこにも晶さんの視点が入る。「何この服装」的な。脳内再生されますよ。 ネタも豊富ですね。ネットの世界を舞台にした殺人事件ってどういう発想してんだこの著者。(おそらく)Twitter、SNSをふんだんに盛り込んで、リアル世界とバーチャル世界を行き来しながらいつものメンバーが問題解決。 で、そこに晶さんと塩谷さんが「浮いて」いるからまた面白い。 終始笑いながら一気読みしました。最後のバーチャルとリアルのホストコラボ、想像しただけでも面白そう。 敢えて言うなら、空也は別に登場させなくてもよかったかな。空也ファンに配慮したつもりだろうけど、ただ居酒屋の情報を聞くためだけに登場させるまでのお人ではないんじゃないかと思いながら。 そして、表紙や冒頭のキャラデザインは、創元社文庫版のワカマツカオリさんが書いた方が俺は好きですね。そこが残念。 それでも、現代社会のツールを正確に捉えつつ、疾走感あふれるストーリー展開は相も変わらずさえまくり。それもなぜか、今の時代のツールを使ったストーリー展開にも関わらず、たとえ5年後10年後に読み返したとしても、「古い小説」とは思わないだろうなという感があふれる、いい意味で奇妙な「インディゴ」シリーズ。これからも読み続けますよ。 | ||||
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このシリーズはじめての長編。 ホストのひとり〈DJ本気〉をひいきにしていた若い女性真千子が殺され、クラブの面々も事情聴取されます。 彼女の手帖にはクラブのホストたちに多額の金をみついだかのような記述が。 しかしそれはバーチャル空間の仮想都市内での通貨で、そこにはなんともうひとつの「クラブ・インディゴ」があり、リアルのホストたちと同じ名前と姿形のアバター・ホストたちがいたのです。 この世界では、殺された女性はオーナー役、そしてDJ本気に入れ込むもうひとりの女性と二役をプレイしていました。 オーナー高原といつものホストの面々は仮想タウンに入りこみ、アバターたちとなんとか連絡を取ろうとします。 DJ本気の面目躍如のオタク的解説が迫力あり。バーチャルの〈DJ本気〉に入れあげていた、今ひとりのアバター女性が募集していた人気漫画のコスプレの集会に、高原や塩谷たちも気張ってコスプレをして乗り込み、本人をつかまえます。 このあたりからバーチャル空間とリアル空間のオンとオフの入れ替わりがめまぐるしく、スリリングです。最初はほんとうの顔がわからなかったアバターホストたちが、塩谷の勧誘につられて、リアル・クラブ・インディゴにあらわれ、だんだんと生きたぬくもりのある存在になってゆきます。あたかも二次元世界から、三次元世界へ抜け出してくるようです。 けれど三次元の彼らが本物で、バーチャルが仮面なのではなく、どちらもその人間の別の面。 なぜ、リンダとなのっていたバーチャル・オーナーの女性が殺されたのか。 それは仮想タウンでの(オフ)の行為を、現実の(オン)の行為へ変換しようとしたため・・・ 謎がとけてみると、作中に一度も生きた姿をあらわさなかった、ヒロイン真千子の思いが、仮想空間と現実空間の両方にあふれ出ます。 もうひとつの空間に、同じようなクラブ・インディゴを作ってみたかっただけではなく・・・ ヴァーチャル空間と現実を行き来する人の魂について、現代的な切り込みを見せた作品です。 | ||||
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